「J-コクピット(有限会社スギウラクラフト さんの Mission-Praise ブランド最新作)」 のモニターレポートブログ(最終話)です。
製品の装着過程や実際の使用感、優れている点や当方の視点での要改善点などについて、計4回に分けて報告させていただきます。
最終話となる今回のレポートは 「J-コクピットを総括する(改善提案を含む)」 です。
<ご参考>
◎レポート・その1 は こちら →
開梱から細部の現品確認まで。
◎レポート・その2 は こちら →
エクシーガへの設置と調整例。
◎レポート・その3 は こちら →
座り心地が良く、包まれ感がある。
◎J-コクピットの製品概要 →
こちら。
■最大の特長は「包まれ感」の良さ
モニター製品の 「J-コクピット」 をスバル・エクシーガtS(2012年式)の運転席に装着してから、1週間強が過ぎました。その間、私だけでなく家族もクルマを運転して、J-コクピットを実際に体験しています。以下、優れた点や要改善点などについて、順番にまとめます。
<↓左:J-コクピット装着前 右:J-コクピット装着後の状態(腰パッドの位置は、結果的に家族で同じ)>
<優れている点>
~装着段階~
・本体は軽く、手軽に持ち運びできる。
・固定用パッドのほか、ゴムストラップが4本付属しており、シートによらず設置自由度が高い。
・ゴムストラップの両端がマジックテープで、容易に付け直しが可能。
・マジックテープの相手先は、J-コクピットの裏側全体のどこにでも貼り付けできる。
~使用段階~
・クッションがソフトなため、座り心地が良い。
・座面、背もたれとも、本体の厚みが適切(身体が沈み込むような不安定さはない)。
・背中(腰から肩にかけて)のホールド感、「包まれ感」 が秀逸。
・運転者の体調や疲労感に合わせて、都度、腰パッドの位置の微調整が可能。
・シートへの乗降を繰り返した場合であっても、装着位置が(ほぼ)ズレない。
~メンテ段階~
・汚れた場合であっても、本体は洗濯が可能(直射日光を避けて陰干し)。
<↓(画像再掲):優れた 「包まれ感」 を得ることができる点が、最大の特長であると考えます>
■要改善点は、あまりない
日常でのタウンユースを1週間強、経験してみて、特に不満はありません。製品として、全体的に優れていると感じます。ただし、少々気になったことは次の点です。
<改善すべき点>
~本体形状~
・ヒザの裏側のフィット感、サポート感が希薄に感じる(体圧分布の不連続感がある)。
<↓(画像再掲):多くの車種で乗降性に対応させるためか、切り欠き部のフィット感にやや違和感あり>
上記画像でコーナー部がカットされた形状となっています。座面の座り心地の良さがある分だけ、逆に運転手の左右のヒザ下のサポート性が希薄に感じられてしまいます。
乗降性との両立が難しい部位であることは理解しますが、両端部のカットライン(見切り形状)は、もう少しデザインを詰めることのできる余地があるはず。他に欠点らしいものが見あたらないだけに、余計に惜しまれます。
■更なる品質向上への改善提案
いちユーザーとして、「こうなったら良いな」 「ココがこうなれば、もっと向上するなぁ」 と思う点について、以下にコメントさせていただきます。品質向上や市場での拡販にむけた 「改善提案」 と捉えていただければ、と思います(>スギウラクラフト さんの方々へ)。
<ユーザーの生の声(改善提案として)>
~仕様について~
◎ベースクッションが、より固めの 「ハードタイプ」 をラインナップしてほしい。
(理由)
現仕様のクッション性は、体重の軽めの女性に適しているが、
当方の好みからすれば、「まだ柔らかい」。
短時間の 「街乗り」 メインではなく、「長時間・長距離ツーリング」 での使い方
をターゲットとした場合、もう少し固めの方が疲れにくくなるのでは、と考えます。
◎普通車(Mサイズ)のほか、軽自動車(Sサイズ)のラインナップもあればよい。
(理由)
当方がレポートさせていただいたモニター品は、あくまでワンサイズ。
もしかすると、今回のモニター当選者の車種に応じて、
異なるサイズを送付いただいたのかもしれませんが。
市場への展開を考えたときには、より多くの車種にもカバーさせるため、
サイズ違いもあれば良いと思います(すでに計画済みかもしれません)。
◎リヤシート用も、ぜひ欲しい。
(理由)
この秀逸な 「包まれ感」 は、フロントシート(運転席&助手席)だけでなく、
リヤシートの乗員にも、ぜひ適用させていただきたいです。
家族曰く、「また乗りたい」 と思わせる魅力があるため。
その他、具体的なシーンとして、例えば おじいちゃんやおばあちゃんを
後席に乗せて移動する場合も、想定できると思います。
高齢の方々は、フロントではなくリヤシートに乗ることが多いと察しますので、
そうした方々にも 「包まれ感」 から来る 「安心感」 を付与できるような、
リヤシート対応の J-コクピット のラインナップを望みます。
◎シートヒータ内蔵タイプも、ご検討いただきたいです。
(理由)
アドオンタイプのシートクッション類は、既存シートの上に被せて使用する
ため、元々シートヒータが内蔵されている場合はその機能が使えない。
そこで、J-コクピット(または Mission-Praise ブランド)本体に、シートヒータ
機能を有した派生モデルがラインナップされていても良いと思います。
(健康的に座る+冬場でも温かい=既存モデルにない特徴になるかと。)
以上が、「J-コクピット」 を家族ともどもモニターさせていただいた際の、素直なレポートです。この素晴らしい製品に直接触れるだけでなく、使用感についてレポート発信させていただく機会を与えていただいた 「みんカラ」 や 「(有)スギウラクラフト」 のスタッフさん、その他の関係者の方々に、厚くお礼申し上げます。
ここから先は、モニター当選者として 「情報の展開のされ方に戸惑った点」 や、「製品を装着する際に迷った点」 などについて、素直にコメントさせていただきます。
(※一部、「毒吐き」 が入りますが、あくまで本音で書かせていただきます。決して他意はございません。)
■戸惑いその1・「詐欺か?」 と思ってしまった件
今回の 「J-コクピット」 のモニター募集は 「みんカラPR企画」 と連動しており、希望者は 「みんカラ」 内の 「カーグッズ・パーツ・モニター第11弾・応募ページ」 に記載の情報をよく読んでから、応募する手順となっています(こちら →
製品詳細 )。応募ページ(製品詳細のページを兼ねる)は消えてしまうかもしれないため、ページの一部をキャプチャした画像を載せます。
<↓製品詳細ページのキャプチャ画像・その1>
<↓製品詳細ページのキャプチャ画像・その2>
応募希望者は、その製品の詳細を見て応募するかどうかを決めます。私が応募することに決めた最大の理由は、「フルアジャストシステム」 にあります。適用する部位に最適化された形状のサポートクッションを、表面カバーとシートとのスキマ(裏面)に自由に配置できる機能が魅力的だったからです。
当然、上記画像を応募の判断材料としていました。サイドサポートは、腰や首下だけでなく、左右太ももの両脇や腰部の両脇にも装着可能であると示されています。「これはぜひ、試したい」、と。ところが、縁あってモニター当選いただいたあとの連絡メールには、次の文言が書かれていました。
> Mission-Praise製品モニターに関するご注意点
>
> 本日、皆様に発送させていただきました商品には事前に告知していた内容および
> 同梱の説明書に記載されているものと一部(センターライン)の仕様が異なります。
>
> また、サイドパッドに関しましてはオプション設定となっており今回、モニター
> していただきます商品には設定されておりませんのでご注意ください。
(※原文のまま)
「なに~! サイドサポートは今回のモニターには設定されていないだと?」 「詐欺やんけ。あたかも、サイドサポートによる ”フルアジャストシステム” を売りにしている説明画像を載せておきながら、モニターには同梱されないなんて・・・。」 「メーカーさんは、
アジャストシステム込みのレポートを期待しているのではなかったのか?」
少なくとも、モニター応募ページ内の製品説明欄には
「サイドパッドはオプション設定であり、今回のモニターには含まれません」
との
添え書きをしておくべきではないか、と強く思いました。
<↓サイドパッドだけでなく肩パッドも同梱されていませんでしたねぇ・・・>
■戸惑いその2・「形状が違う!」 と思ってしまった件
モニター製品が無事に届けられ、箱に運送キズの無いことを確認したあと、内容物を確認しながら開梱したことは、すでにお伝えした通りです。ところが開梱して戸惑ったことは、「腰パッドの形状が、製品説明画像はもちろん、同梱されていた説明書のイラストとも形が違う!」 ことでした。
<↓左:製品詳細ページの腰パッドの画像 右:モニター製品に同梱の説明書に描かれたイラスト>
<↓実際に届けられたモニター製品に付属の腰パッド>
少なくとも、モニター応募ページである製品説明欄には
「画像のパッドは開発中のものであり、モニター品とは形状等が異なる場合があります」
との
添え書きをしておくべきではないか、と強く思いました。
■戸惑いその3・「取り付け向きが分からない!」 と思ってしまった件
前述のごとく、単なる長方形と思っていた腰パッドは、実際にはV字型の帯でした。とすると、果たして頂部を上にするのか下にするのか、その取付姿勢が分からない。そもそも、同梱の取付説明書の形状とも異なるわけだし・・・。
<↓「Λ字型の姿勢」 が正解か? 「V字型の姿勢」 が正解なのか? あるいはどちらでも良いのか?>
工業製品である以上、開発中の形状と市販予定の形状が異なることは、まぁ、あることでしょう。
しかし少なくとも、同梱されている取付説明書には
「描かれているイラストのパッドの形を、
実際の製品形状と一致させる」
か、もしも校正が間に合わなかった場合は
「腰パッドの取り付け姿勢は、凸形状が○○方向になるように貼り付けします」
とか
「取り付け姿勢には推奨方向がないため、お好きな方向に貼り付けて下さい」
との
添え書きをしておくべきではないか、と強く思いました。
■戸惑いその4・「説明書が分からない」 と思ってしまった件
レポートその1(こちら →
開梱から細部の現品確認まで )の中段付近に、「設置方法の解説が理解しやすいか?については、最終話で述べます」 と書いておきました。結論から書きますと、「説明画像が小さすぎて、非常に分かりにくい」 と感じました。
<↓同梱の説明書は、A4サイズのリーフレットが1枚。イラストはカラーだが、記載画像が小さすぎる!>
<↓上記の画像を拡大。説明画像の印刷サイズが分かりよう、比較用に1円玉を添えてみた。小さっつ!>
1円玉といっしょに写した説明画像の左側(①)では、「背もたれ」 と称する部分は、白色に飛び気味の灰色部分に見えるのですが、右側(②)になると、同じ白色のものが見あたらない。辛うじて、黒色に近い灰色の部分があるだけ。「背もたれ」 は、一体どこへ行ったんや。「本体裏面」 と称する部分も、①と②では印刷色やコントラストが ちゃうやんけ。
少なくとも、取付説明欄に載せる画像は
「最低限、老若男女が視認可能な程度の大きさは確保するべき」
「部品同士の相対位置関係が分からなくなるようなトリミングは避けるべき」
「同じ部品をリピートで載せる場合は、作業工程の前後で彩色やコントラストを変えない」
ように
配慮するべきではないか、と強く思いました。
社内((有)スギウラクラフトさん)の設計者や評価者は、何度も手に取って見慣れた部品でしょうから、1円玉よりも小さな画像を見るだけでも 「これは何の部品のどこの部分」 だと瞬時に把握できるかもしれません。しかし我々 一般のユーザーは、その製品を初めて買って、初めて開梱して、初めて組付説明書に目を通すのです。「ユーザーにとって、もっと分かりやすい」 説明書のレイアウトを望みます。
<↓ひと目、見ただけではこちらの画像も分かりにくい。NGとGood!の画像は、まるで間違い探しか?>
その他、細かなことですが、取付説明書には 「腰用パッ
ト」 「サイドパッ
ト」 という具合に、「パッ
ド」 ではなく 「パッ
ト」 と記されていました。
・パッド[pad] : 当て物、クッション、詰め物
・パット[pat] : 軽くたたくこと、なでること
ファッションにおいて、スーツや衣類の形を整えるために使う詰め物では、例えば 「肩パッド」 と濁ります。医療・介護用品における、(吸水性のある)当て布も 「パッド」 と濁ります。J-コクピットのアジャストパーツも、パッドという表現に揃えた方が良いのでは? と思いました(※当方の一連のレポートでは、「その1~その4」 までパッドという表現で統一しています)。
■あとがき(for ALL)
以上、最終話のレポート後半については、「情報の展開のされ方」 に対して思うところを素直に述べさせていただきました。しかしレポート前半では、「J-コクピット」 という製品に対する第一印象・実際に使用してみての感想、優れた点や要改善点、そしてユーザーとして今後の改良や製品展開に望むことを述べさせていただきました。
要改善点についても、単なる批判ではなく批評、可能な限り前向きな提案となるよう私なりに配慮して、私自身の言葉で統括させていただいたつもりです(※製品自体の出来映えについては、当方の家族の間でも好評です)。
毎回の長文にも関わらず、最後までお読みいただき、ありがとうございます。当方の文章は、読み進めるためには多少のパワーが必要だったかもしれません。・・・それでも、一連のレポートブログが 「J-コクピット」 を始めとする 「Mission-Praiseシリーズ」 を検討されている方々だけでなく、(有)スギウラクラフト さんにとっても、何らかの参考になれば幸いです。
重ねて、今回のモニター企画に関係されたすべての方々に、厚くお礼申し上げます。
今後とも、よろしくお願い申し上げます。