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調布市のKAZのブログ一覧

2020年04月26日 イイね!

[CBR250Four] 「スピードメーターが動かない」を解消する・その5(最終話)

[CBR250Four] 「スピードメーターが動かない」を解消する・その5(最終話)愛車・ホンダCBR250Four(MC14型、1986年式、経年34年目)のスピードメーターは、焼き付き固着により10年間以上、不動であったが、メンテの甲斐あって見事に復活できた…という話の「その5(最終話)」です。

◎「その1」 は → こちら(メーターの構造把握 編)
◎「その2」 は → こちら(ケーブル交換&細工 編)
◎「その3」 は → こちら(メーターの固着確認 編)
◎「その4」 は → こちら(ヨーグルトメーターケース 編)

※2020-04-26 : 本文中に追記あり。

■スピードメーターケーブルの再入手
ヤフオクで再び、CBR250Four と互換性のある VTR250 用の新品スピードメーターケーブル(社外品、NTB品番:SHJ-06-165)を落札しようとしましたが、タイミング悪く、出品されていませんでした。そこで、前回落札したときの出品者に直接連絡を入れたところ、「在庫は無いが取り寄せは可能。準備ができたら再出品する。」旨の回答をいただきました。

待つこと約1週間。無事に落札できました。

同じ出品者から、同じ商品を、同じ発送方法で入手したのですが、なぜか送料が前回(ちょうど1ヶ月前)よりも10円値上がりしていました・・・が、気にしないようにします。

<流用メモ>
・名称: NTB スピードメーターケーブル
・適用: '98~'07 VTR250 (MC33)
・品番: SHJ-06-165
・価格: 税込み1840円+送料198円=合計2038円


■スピードメーターの再洗浄
新品ケーブルが届くまでの間、CBRのスピードメーターをできる限り洗浄しておくことにします。ただし非分解での洗浄となりますので、ケーブル治具を挿入して手回しでウォームギヤを駆動させることで、回転に伴って「焼き付き固着部位から排出される汚れ」をシコシコと拭き取っていく。という地道な作業の繰り返しになります。

<↓画像で表すと、洗浄はこのような手順になります>
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<↓注油後に放置し、その後にウォームギヤを回すたびごとに汚れが排出され、それを何度も拭き取る>
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ちなみに、差し込んだケーブルを約126回転、回すとトリップメーターの目盛りがちょうど約100m進みます。逆に言うと、メーター上でトリップ&オドメーターが1.0km進むためには、差し込んだケーブル治具を約1260回転分だけ手回しする必要があります。

<↓汚れが消えてキレイになるまで、2.5km分=3150回転もケーブルを手回しして拭き取ってやったぜぃ!>
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■いよいよ新品ケーブルへの再交換
落札した新品ケーブルが無事に届き、交換作業の開始です。

<↓CBR250Four と互換性のある、VTR250 用の新品ケーブル。今回は、いわば背水の陣での交換作業>
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<↓CBRの純正ケーブル(不調品)を取り外し、メーターギヤ周辺を洗浄。ギヤそのものに異常はなさそう>
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<↓ケーブル先端の比較。純正品(不調)は、経年変化により先端がやや幅広に口開き気味か?>
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<↓ケーブル先端(ドリブン)がスピードメーターギヤ側(ドライブ)と確実にかみ合うことを確認
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新品のスピードメーターケーブルを、一気に車体側のメーターAssyには組み込まず、まずはスピードメーター単体で正常作動することを確認します。

<↓再び、作動確認用のワンオフ・ヨーグルトメーターケースに新品ケーブルを引き込んで準備完了>
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■いざ、試運転
オシャレなワンオフメーターケース(>私見)を装着し、いざ、実走によるスピードメーターの作動検証です。

<↓安全な場所に車両を駐める(心情:スタートグリッドについた)>
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<↓いざ、発進・加速!(心情:うぉぉぉ~!ついに動いたぜぃ!)>
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タコメーターの指針と連動して、スピードメーターの指針もスムーズに動きます。予想通りの結果でしたが、ホッと一息つくことのできた瞬間です。自宅に引き返します。

<↓スピードメーターの作動(復活)に合わせて、トリップメーター&オドメーターの作動(復活)も確認>
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■余談
これでスピードメーター本体を、暫定仕様のヨーグルトケースから純正のメーターケースに移植し直すことができるのですが、この作業と前後してメーター照明球をすべてLED化しています。このへんの作業風景についても、いずれ別枠でブログアップする予定です。

<↓今回の作業の機会に合わせて、すべてのメーター照明球(純正のフィラメント球)のLED化を敢行した>
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■車体側の清掃
こうして、生まれ変わった純正のコンビネーションメーターAssyを車体に取り付け(復元)できる運びとなりました。が、車体側の取り付け部位の汚れがひどい。メーターAssyを取り付けてしまうと手の届かない場所になってしまうことから、可能な範囲で清掃することにします。

<↓メーターの奥、カウルの下、ヘッドライトケース周辺を、上からも下からも可能な限り清掃する>
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<↓左:清掃前(経年で約34年分の汚れか?) 右:清掃後(これでしばらくは大丈夫だろう、きっと)>
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<↓左:もちろんコネクター端子(接点)も清掃済み  右:ネジ類にもコパスリップを塗布して固着防止>
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このようにして、コンビネーションメーターAssyの復元がてら、手の届く範囲で各部の清掃を行いました。清掃しておけば、外観の観察時に部品の不調(例:亀裂や油脂類の滲みなど)に気づけない状態を回避できる・・・という意図もあります。

■最終確認
焼き付き固着していたスピードメーター本体に、長期的な機能保持を狙った給油(部位ごとに種類を変えたグリース&ルブ)と清掃を行い、スピードメーターギヤケーブルを(互換性のある社外品ですが)新品に交換し、車体の要所も清掃、そしてコンビネーションメーターAssyを車体に取り付け。

最後に、再度実走して問題ないことの念押し確認を取ります。もしも「ヨーグルトケース内ではスピードメーターが動いていたのに、純正メーターケースに移植したら動かなくなった」・・・なんてことがあれば大変ですから。


<↓位置について、ヨーイ、スタート! LED灯火類を含め、すべてが正常作動して一安心!長いメンテの旅でした>
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最後に、作動不調だったホンダ純正(=CBRラインオフ品)のスピードメーターギヤケーブルから、内蔵されているワイヤーケーブルを抜き取って外観チェックしてみました。

<↓ケーブルから内部のワイヤーを抜き取って外観観察。ワイヤー自体に破断やささくれなどは無かった>
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<↓左:ワイヤーの先端(ギヤ側)に摩耗痕?  左:6巻きピッチごとに線間スキマあり?>
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ワイヤー本体自体には、それ単独で致命的な損傷らしきものは見つけることができませんでした。スピードメーターの作動不良は、恐らく経年劣化部品同士の「組み合わせ」によるもの(例:公差外の摩耗量)が可能性として挙げられるかもしれません。

※2020-04-26 : ここから追記(↓)。
純正ケーブルの先端を再度、観察したところ 次の変化点を改めて確認しました。これまでに確認してきた事象(>既述)と紐付けすると、次のように推定すれば矛盾が生じない…と考えます。

・純正ワイヤーケーブルは軸方向に遊びがある
  → 固定部の樹脂割れにより同軸度にズレ(倒れ)が生じたため
・ケーブルの差し込み位置によって、回転したりしなかったりする
  → 先端の口開きにより、メーターギヤ側とのかみ合いクリアランスが変化するため


<↓不具合現品を観察した結果、上記のように紐付けして考えると、現象の合理的な説明ができそう>
 

※追記はここまで(↑)。

■まとめと私見
当方の愛機・ホンダCBR250Four のスピードメーターについて、事象まとめを記すと次の通り。

<時系列>
・2008年03月: メーター周りから異音発生
・2008年04月: 指針が振れたりゼロの位置まで戻らない症状が出現
・2008年~  : 修理に出すが直らずに戻される
・~2020年  : スピードメーター不動のまま10年以上が経過
・2020年03月: DIYによる修理に着手
・2020年04月: メーター固着解消、ケーブル交換などにより完全復活

<解決手段>
大まかに分類すると、「メーターの治療」と「ケーブルの交換」
・スピードメーター本体内部の固着シャフトにCRC5-56を塗布し放置
・浸透放置後、治具ケーブルを挿してペンチでトルク付加→若干動く
・さらにCRC5-56塗布し放置→トルク付加で徐々に指針が回るように
・スピードメーターの金属部にグリースメイト、
 樹脂部にドライファストルブを噴霧して放置
・スピードーメーター内部の駆動系を清掃し再潤滑→動きがスムーズに
・メーターギヤケーブルを、互換性のあるNTB製のVTR250用に置換

<推定原因>
・初期の異音や指針の振れ、ゼロ点に戻らず・・・といった不調は、
 恐らくメーター内部の回転シャフト部分の潤滑不良である。
・メーターが完全に動かなくなった理由は、焼き付き固着による。
・純正スピードメーターギヤケーブルをメーター側で切り離した際に、
 ケーブルワイヤーが回転したりしなかったりした原因は、
 「劣化ギヤ」+「劣化ケーブル」という ”経年品同士の組み合わせ”
 によるものと考えられる(例:公差の逸脱など)。
・したがって、ケーブルを新品に交換することによって ”経年品の
 組み合わせ” 影響を排除できたこともあり、作動の確実性が向上。

<今後(私見)>
・機械的なスピードメーター方式(=回転センサーによる電気入力式
 のスピードメーター以外のモデル)では、異音や指針の
 振れが生じた場合は、直ちに内部の駆動系に給油した方が良い。
・当方のCBRの場合、今後は予防措置として2~3年ごとの給油が無難。
・当方の事例から、スピードメーター本体が固着していても、
 潤滑剤を浸透放置させることによって機能が生き返る場合がある。

・普段から、各部の状態を把握しておくことが重要。
 普段の状態を知らなければ、異常が発生したときに気づけない
・異常が生じた場合であっても、当該部品を根気よく観察すれば
 (ショップが諦めた症状であっても)DIYで復旧できることもある。

・旧車は純正部品のメーカー在庫がないことが多いが、ヤフオクや
 ネット巡回により純正中古品や他社製の新品互換情報が得られる。
・あきらめずに手間や愛情をかけた分だけ、復旧できたときの喜びは大きい。

今後も、MC14型CBR250Four を人生の相棒として、末永く付き合っていくつもりです。レガシィにも当てはまるのですが、CBRによっても、私の人生は確実に豊かなものになっていると実感しています。


<↓私の分身とも言える CBR250Four(MC14型、1986(昭和61)年式、経年34年目)。今後もよろしく!>
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皆様におかれましても、「その1」~「その5」まで長きに渡って、今回の一連のブログをご覧いただきありがとうございました。
2020年04月22日 イイね!

[CBR250Four] 「スピードメーターが動かない」を解消する・その4

[CBR250Four] 「スピードメーターが動かない」を解消する・その4<前回までのあらすじ>
古くからの相棒・ホンダCBR250Four(MC14型、1986年式、経年34年目)のスピードメーターが作動しない主原因は、メーター内部のシャフトが焼き付き固着していたためであること。暫定処置として、固着部位にCRC5-56を噴き付けて一晩放置したこと。


・・・について記しました。今回のブログは、そのDIYメンテの続き(一筋の光明が見えた)です。

◎「その1」 は → こちら(メーターの構造把握 編)
◎「その2」 は → こちら(ケーブル交換&細工 編)
◎「その3」 は → こちら(メーターの固着確認 編)

■一筋の光明の巻
スピードメーター不動の主原因が、本体内部のシャフトの焼き付き(固着)であることが分かった際に、「ダメ元」で CRC5-56 を噴いて一晩放置しました。CRC5-56 の浸透力に期待しての暫定処置です。

翌日、治具代わりのケーブルをスピードメーター本体に差し込み、ラジペンでケーブルをつまんで回転できるかどうかを試してみました。

ド新品のNTBケーブルが(過負荷で)破断してしまうほどの固着力です(「その3」で既報)。果たして、そううまく動いてくれるのでしょうか・・・。


<↓CRC5-56 を噴いて意図的に一晩放置したあと、ケーブルを介してラジペンで回るかどうかをトライ>


するとどうでしょう。

ラジペンを握る手の反力は未だに大きかったのですが、確かにシャフト(回転子)が 少しだけ回りました。それは、あらかじめ(シャフトの相対動きが分かるように)付加しておいた「合いマーク」の位置がズレたことからも分かります。


<↓フリクションはとても大きいものの、何とか回転することに成功した瞬間>


ほんの少し動いてくれただけでも、しめたもの。「一筋の光明が差し込んだ」とは、このことです。ただし、あくまでムリは禁物。焼き付きにより長年の間、固着していたシャフトとスリーブの相対関係がズレてくれたこの位置を新たな起点として、再びCRC5-56を噴きつけて一晩放置することにします。

<↓シャフトとスリーブの接触位置がズレたところで、再び潤滑剤をスプレーして更なる浸透を図る>
 

<↓同時に、伝達系のウォームギヤ類(ドライブ&ドリブン)も なるべく洗浄しておく>
 

ただ、私の中では「CRC5-56はあくまで暫定処置」の位置づけです。狙ったピンポイントの位置に、中長期的な潤滑機能を持続させられるようなグリース類を塗布しておきたいところ。

そういった用途で思い浮かぶものは、この時点では「チェーンルブ」が挙げられます。青緑色して糸を引くようなヤツ。そこで翌日、新たに潤滑剤を入手し直すことにしました。


■新たな潤滑剤選びの巻
翌日、ホームセンターに出向いて潤滑剤コーナーで品定めをしました。用途も価格もいろいろなものがあります(ほぼKURE製品でwako'sは置いていなかった)。特徴や効能を見定めします。

<↓ホームセンターといえど、いろいろな潤滑スプレーの取り扱いがある>


結論から言うと、チェーンルブの類は購入候補から外しました。代わりに「グリースメイト」と「ドライファストルブ」の2つに絞り込みしました。
 ・グリースメイト   : 潤滑、防錆力を長期間キープ。20%増量。
              極細ノズルで、狙った位置に容易に噴霧可能。
 ・ドライファストルブ : 速乾性潤滑スプレー。
              フッ素樹脂(PTFE)配合でゴムや樹脂もOK。

どちらにしようか・・・。
迷った末の選択結果は次の通り。


<↓迷ったら両方を買う! その意図は、部位によって使い分ければ良い! との判断に至ったため>


<↓左:グリースメイトの特徴と注意書き  右:ドライファストルブの特徴と注意書き>
 

<↓焼き付き固着部位にはグリースメイトを、駆動伝達系の樹脂ギヤにはドライファストルブを選択的に噴霧>


十分にスキマに浸透するであろう一晩放置の24時間ごとに、メーターシャフトを少しづつ回転(接触位置ズラし)させながら、2種類の潤滑スプレーを部位に応じて噴霧。これを数日間繰り返し、約5日後には十分になめらかにメーターシャフトを手回しできるほどに機能が回復しました。

■検証用スピードメーターケースの自作
さて、焼き付きによる固着発生(@2008年)から10年以上も経過(@2020年)したにも関わらず、奇跡的に機能回復を遂げようとしつつある、CBR250Four の純正スピードメーター。本当に復活したと言えるためには、車両に装着してその作動具合を検証する必要があります。

そこで、手回し操作ではなく実際の走行環境下でもスピードメーター(とオド&トリップメーター)が正常作動することを簡易的に確認できるような、そんなメーターケースを自作することにします。


<↓スピードメーターケース(収納用の筐体)にちょうど良い大きさのプラケースを、冷蔵庫で発見!>


<↓メーターケースとして活用するために、まずは開封。そしてヨーグルトを食べて中身をカラにする>


<↓「ふぅ・・・一人で食べるには量が多いぞ。」「一体、何g ある?」「うへ、400gもあるのか!!」>


400g食べると体重が0.4kg増える。
あとから運動して減らしておこうっと。


<↓食べ終わったら中身を洗い、銀蓋の一部を残してカット。デロンギのオイルヒーターで内部を乾かす>


<↓ここからスピードメーターケースの自作工程。まずは現物合わせで、上蓋を円形にくり抜いていく>
 

<↓ふむ。ここまでの加工時間は約2分>


<↓狙い通り、うまい具合に収まりそう>


<↓メーターケーブルを通すための穴を目視で切り込む。ドンピシャの位置を確認し、端部を内折りする>


さあ、これで準備は万端整った。
スピードメーター・ヨーグルトケースの出来上がり!です。
あとは(CBRに貼付後に)安全に実走して作動確認すれば良い。


■オシャレなスピードメーターケース
こうして「発想5秒、制作約20分」の新作スピードメーターケースが完成。早速、MC14型 CBR250Four に仮装着してみます。

<↓前回のテスト作業終了後から、そのままの状態にしてあるCBR。メーターケーブルはオリジナルの純正品>


<↓いよいよヨーグルトメーターケースの出番だゼ!>


<↓前回(その2 で既報)、ケーブル先端を太らせておいた銀テープは剥がした上で、ヨーグルト筐体に通す>


<↓完成形! オシャレだぜーぃ!!>


<↓別アングルからの特徴的なショット>


<↓さらに別アングルから。安全上、運転時もハンドル操作の妨げにならない位置に引き回して貼り付け>


<↓ライダーの視点からのショット。運転中も、容易にスピードメーター&トリップ類の作動確認が可能>


■予期せぬ結果
こうして、手回しで軽くスムーズに動くことを確認したスピードメーターを、オシャレなワンオフ・ヨーグルトケースに収納してCBRに仮設置するところまで進みました。あとは実走して正常作動が確認でき次第、本物の純正メーターケースAssyに組み込んで復元させるだけ・・・となりました(つもりでした)。

ところが、いざ試験走行(検証運転)してみると、予想に反してスピードメーターの針は、一向に反応してくれません。「これは一体、どういうことだ?」

すぐにスピードメーター本体を分離します。
このように、予期せぬトラブルが生じた際にも素早く原因究明できるよう、純正メーターケースではなくヨーグルトケースに組み込んでおいた点については、予想通りの「読み」となりました(苦笑)。


<↓メーターケースは構成も設置場所も「仮」なので、分解して要因分析する際にも容易に作業が可能>
 

「急がば回れ」ということで、スピードメーター本体のみを取り外し、ケーブルの先端に養生テープで「旗(回転判別フラッグ)」を付けて車体を手押しして前後に動かします(その3 で既報の確認方法)。

すると、養生テープの「旗」が回転していません。
さらに詳しく調べてみると、スピードメーターギヤケーブルAssy(=外側の保持筒+内側のワイヤーケーブル、という構成)の中で、
 ・ワイヤーケーブルに前後方向(軸方向)の遊びがあること
 ・前方(前輪側)のメーターギヤ寄りにした場合と、
  後方(メーターAssy)寄りにした場合で、
  旗が回転したりしなかったり差が生じること

が分かりました。ちなみに、このときのスピードメーターギヤケーブルは、長年メーターが作動していなかったときのホンダ純正品です(新品入手した互換品は、ケーブル先端で破断して使えなくなってしまったため:「その3」 で既報)。

対応として、再度、MC14型 CBR250Four と互換性のある新品NTBケーブル(SHJ-06-165)を落札することにします。前回、破断したということは、裏を返せばフロント側(メーターギヤ)ともリヤ側(メーター本体)とも、前後の両方に「適切にかみ合っている」ことの裏返しとなるからです。
(※「適切にかみ合う」ので、メーターの固着状態下でトルク過負荷により破断に至る」と考えられることになるため。)

<この日までに、新たに得られた結果>
・「純正メーターギヤ+純正ケーブルAssy+純正メーター」の組み合わせ
 の場合、ギヤの回転力がケーブルに正しく経由されないことがある。
・その原因として、インナーケーブル(ワイヤー)に前後方向の遊びが
 考えられ、これは30数年間という経時変化により生じた可能性がある。
 (構成部品のそれぞれが、経年劣化品同士の組み合わせになっている。)

・400g入り無脂肪ヨーグルトを一気に食べるのは、案外、しんどい。
・ヨーグルトケース(防水処理紙ではなくプラケース)を活用した
 別体式DIYスピードメーターは、意外にオシャレ(>個人の主観です)。
・配線も延長加工すれば、実は容易にワンオフメーターパネルが製作可能。
 (自分だけの、世界に一つだけのメーターも作れてしまいます。)



「その5」:完結編に続く。
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2020-04-26(Sun.) : 更新
[CBR250Four] 「スピードメーターが動かない」を解消する・その5(最終話) をアップロードしました。
2020年04月18日 イイね!

[CBR250Four] 「スピードメーターが動かない」を解消する・その3

[CBR250Four] 「スピードメーターが動かない」を解消する・その3長い期間、愛車・ホンダCBR250Four(MC14型、1986年式、経年34年目)のスピードメーターは不動のままでしたが、ようやく重い腰を上げてDIYメンテを行った・・・というお話の「その3」です。


◎「その1」 は → こちら(メーターの構造把握 編)
◎「その2」 は → こちら(ケーブル交換&細工 編)



■前回までのあらすじ
スピードメーターギヤケーブルを、(MC14型CBR250Fourと)互換性のある新品(NTB、部番:SHJ-06-165)に交換。試運転の際に、スピードメーターは一瞬だけピクリと反応を見せたあと、再び不動に転じてしまった。その後、メーター本体のケーブル差込口の経年摩耗を想定し、今度は先端を太らせる細工を加えた純正ケーブルに置換して試してみたが、やっぱり不動のまま。

・・・というのが、前回までのあらすじです。
原因を特定するため、故障箇所の切り分けをします。

まず、新品ケーブル(伝達系)を供試してダメだったことから、大まかに「スピードメーターギヤ(駆動側:出力系)か」「メーター本体(被駆動側:入力系)か」に分類します。


■前回細工の念押し確認
ケーブルを、スピードメーターギヤ側(前輪ホイール)に接続させたままメーター本体から切り離し、車体を前進させたときにケーブル自身(先端)もちゃんと回転しているか?を確認することにします。

<↓まずは先端を太らせていた純正ケーブルを、スピードメーター本体から切り離す>
 

<↓ホンダ純正ケーブル+先端を銀テープで覆って太らせた仕様。銀テープの脱落は無し>


もともとは「メーター差込口の経年摩耗によるケーブルの空回り」を想定してのお試し措置でしたが、巻き付けた銀テープは、剥がれたり差込口の内部で潰れてダンゴになったり・・・などの不具合も生じさせずに、ケーブルとともに無事に引き抜きできていることを念押し確認しました。

■故障箇所の切り分け
次なる措置に進みます。以下、画像をメインに説明します。

<↓ケーブルの引き回しを変えて、ケーブル先端の状態を目視確認できる位置に仮固定します>


<↓スピードメーターギヤケーブルの先端に、養生テープを巻き付けて ”旗” の代わりとします>


”旗(ハタ)” は、ケーブル先端が回転しているかどうかを一目瞭然とするための「回転判別フラッグ」です。
(※注:ギヤ比の関係で、バイクを走らせずに「手押し」するだけでも判別は可能。)

<↓アングルを変えて、ライダーの視点から ”回転判別フラッグ” を見たところ>


<↓いざ、バイクを手押しして前進させてみます。果たして ”旗” は回転するのか?>


<↓結果:スピードメーターギヤケーブルは、先端(メーター差込側)でもちゃんと回転する>


実際には私一人でバイクを押しながら、同時にデジカメで動画も撮影しています。バイクを前進させると、ケーブル先端は(ライダーから見て)時計回りに回転し、バイクを後退させると反時計回りに回転します。

このことから、結果として「(前輪の回転軸に装着されている)スピードメーターギヤは生きている」であろうことが分かりました。裏を返せば、メーター本体側に不調の主原因が潜んでいると考えられます。


■スピードメーターの取り出し
引き続き、メーターAssyを分解して「スピードメーター」のみを取り出します。すでに その1(メーターの構造把握 編) で作業経験済みですので、すぐに取り出しできました。

<↓経験済みの作業なので、車体外し込みで、おおよそ5分少々で ここまでの分解が可能(難易度:小)>


<↓あらかじめハーネスのギボシも外しておく>


※この時代のスピードメーターですので、速度警告灯用のハーネスがあります。

<↓裏側の固定ネジの取り外し>


<↓トリップメーターシャフトとメーターケースの干渉に気をつけながら、取り外します>
 

<↓無事にスピードメーター単体の取り外しが完了。ケース内部の照明球には、拡散シェードが内蔵>
 

・・・と、この瞬間に大粒の雨が降ってきました。
急いでメーターAssyを車体に取り付けします。


<↓雨に降られながら、車体へのメーターAssy装着完了。スピードメータレス仕様は何だか変な感じ>
 

■衝撃の事実
さて、雨が降ってきたので外での作業はこれまで。そろそろ日没でもあります。取り外したスピードメーターの観察をする前に、前回「ピクリ」と一瞬だけメーターが反応した際に供試していた新品ケーブル(互換品)を保管しておこう、と片付けを始めたときのこと。

信じがたい光景に出くわします。


<↓本来はVTR250用だがCBR250Fourとしても代用可能な、新品NTBケーブル>


ん? 何かが落ちてきた?

<↓「何だべな・・・?」>


もう一度、良く見てみよう。

<↓「こ、これは・・・。」>


ケーブルワイヤー、切れとるやんけ!

<↓破断部の拡大画像>


スピードメーターが一瞬だけピクリと反応したあと、不動に転じたのはケーブルの破断によるものだったのか(驚)!!

■メーターシャフトの固着
新品NTBケーブルは、新品だったのに一瞬で寿命を迎えたことになります。・・・しかしU字シャフト(前輪ギヤ)側が破断していても、スピードメーター差込側(断面形状が四角形)は治具として活用可能です。

早速、第二の人生(ケーブル生?)として役立ってもらいます。取り外し済みのスピードメーターに差し込んで、手回しでケーブルを回すことができるかどうかを確かめます。つまり、メーターが固着していないかどうかが分かります。


<↓生きている(破断していない)側のケーブルをメーターに差し込んだが、固くて手回しできない>


何度試してもケーブルは手回しできず、ケーブルをペンチの類でつまんでも回る気配すらありません。これでスピードメーター本体の回転シャフトの固着が確定です。

■メーターの清掃と給油
まずは内部の状態を観察がてら、清掃を進めます。取り急ぎ、手元にあったパーツクリーナーとCRC5-56を使います。

<↓まずは手元にあったパーツクリーナーで清掃開始します>


<↓内部の駆動ギヤ類を清掃する前に、ケーブル差込口から>


<↓改めて、そのパーツ構成を観察>


本来ならば慎重に構成パーツを分解し、部品単位で洗浄したいところなのですが、一つ問題があることが分かります。

<↓シャフトが固着しているため、分解すると回転子(B)がウォームギヤ(C)にブチ当たってしまう>


上図で、本来はケーブルホルダー&シャフトブラケット(A)を単体で取り外したい。(A)を取り外すためには、両側面のネジを緩めれば可能。ところが(A)と回転子(B)は固着により一体化しているため、(A)を手前に引いて取り外そうとすると固着により一体化している(B)まで付いてきてしまうため、(C)に干渉。そのままでは外せない・・・と考えました。

非分解で固着部分に給油してみることを検討します。


<↓水平なウォームギヤの奥にある垂直なギヤ(回転子のシャフト)に届くように給油したい>


<↓手持ちのCRC5-56では、スプレーノズル(赤色の中空の筒)が太すぎてシャフトに届きにくい>


そもそも「焼き付いて固着してしまった部位に、あとから潤滑剤を噴いても効果はあるのか?」という考えもあるかもしれません。しかも、樹脂製のスプレーノズルが太くて狙ったターゲット部位に噴射しにくい、という不利な状況も重なっています。

しかし、ここはCRC5-56の浸透力に期待して、一晩(24時間以上)放置してから固着が緩むかどうかの確認を取ることにしました。同時に、そのときのために あらかじめスピードメーター内の固定フレームと回転子との間に「合いマーク」を記しておきました。

勝負は翌日以降に持ち越しです。


<↓もしも固着が緩んだとした場合に、目視でも確認できるように「合いマーク」を付加しておく>


<この日に得られた結果>
(1)スピードメーターギヤ(前輪に装着される)は作動している。
(2)前輪に接続したケーブルは、後端のメーター側でも回転する。
(3)スピードメーター内部で回転すべきシャフトが固着していた。
(4)上記(1)~(3)により、新品NTBケーブルは過負荷で破断した。


「その4」 に続く。
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2020-04-22(Wed.) : 更新
[CBR250Four] 「スピードメーターが動かない」を解消する・その4 をアップロードしました。
2020年04月15日 イイね!

[CBR250Four] 「スピードメーターが動かない」を解消する・その2

[CBR250Four] 「スピードメーターが動かない」を解消する・その2愛車・ホンダCBR250Four(MC14型、1986年式、経年34年目)のスピードメーターが長い間、正常作動していませんでした。

今回、重い腰を上げてそのメンテナンスを始めた・・・という話の続編です。


◎「その1」 は → こちら


■代替ケーブル情報
CBR250Four のホンダ純正・スピードメーターケーブル(Comp部番:44830-KT7-000)はすでに廃盤。新品を入手したくても、メーカー在庫無しです。

そんなときに役立つのは、先人さんたちの情報です。

少し前まで CBR250Four にお乗りだった「じじくん」さんの「パーツレビュー」のページに、「NTBさんのホンダVTR250用スピードメーターケーブル(部番:SHJ-06-165)と互換性あり」との有益な情報が記載されています。

早速、同型品をヤフオクで調べてみたところ、確かにこの時点でも2028円(送料込み)で落札可能な状況でした。

実はそれと前後して、念のため VTR250 の「ホンダ純正スピードメーターケーブル(部番:44830-KFK-000 改め 44830-KFK-010)」の在庫があるかどうかを、ナップスさんで調べていただいていました。結果は、メーカー在庫あり。価格は税込み2156円とのことでした(@2020年03月)。


■入手への判断
NTBさんのVTR250用・互換ケーブル(部番:SHJ-06-165)が2028円。ホンダ純正VTR250用のケーブル(部番:44830-KFK-010)が2156円。どちらも2000円ちょっとで購入可能で、その価格差は、あまりありません。

どちらにするか?
結論として、私は(ホンダ純正品ではなく、NTBさんの)互換品を選びました。

本来ならば、社外品よりも純正品を選びたいところなのですが、次の理由(ロジック)により避けました。
 (1)AはBと互換あり。
 (2)AはCと互換あり。
 (3)上記(1)(2)が正しい場合であっても、
   必ずしもBとCに互換性があるとは限らない。

AをNTBケーブル、BをCBR純正ケーブル、CをVTR純正ケーブルに置き換えて考えてみます。
 (1)':NTBケーブルはCBRと互換あり ← これは「じじくん」さん情報で事実。
 (2)':NTBケーブルはVTRと互換あり ← これは、そもそもの製品設定で事実。
 (3)':CBR純正はVTR純正と互換あり? ← これは、どこにもエビデンスなし。

もしもホンダ純正部品同士で互換性があるなら、CBRとVTRの両者で統一部番になっていてしかるべきですし、そもそも「純正同士で互換性あり」の直接的な情報は(その時点で)どこにも見当たらなかったからです。両者で微妙に寸法公差の設定が異なるかもしれません。

もちろん、結果的には流用可能なのかもしれませんが、エビデンスのないところにリスクを負うつもりはありません。そのため、先人さんに実証いただいた事実に基づき「NTBケーブルを入手する」ことに決めたのでした。


■互換品を無事に入手
上記の考えに基づき、NTBさんのケーブルを落札。無事に入手しました。

<↓先人さんの有益な情報に基づき、NTBさんのスピードメーターケーブル(VTR250用)を調達>
 

<↓部番はSHJ-06-165>


<↓車両のスピードメーターギヤに嵌合する部分の拡大画像>


■いざ、交換
まずは手っ取り早く、CBR純正ケーブル(車両付き)を新品ケーブル(NTB製)に交換してみます。スピードメーターが正常作動しない場合、原因としてケーブルに異常がある場合が多いようです。

<↓ホイール側は、ネジを1本 外すだけでOK>
 

<↓新旧ケーブルの差。奥側がCBR純正、手前側がVTR互換のNTB製(今回入手した新品)>


両者を見比べてみます。

<↓全長はほぼ同じ。目視上、メーターと接続する部分の締め込みナットがやや軸方向に長いくらいの小差>


ちなみに、取り外した(これまで車両に付いていた)CBR純正ケーブルCOMPの先端樹脂部には、「割れ」が生じてしました・・・。

<↓経年劣化によるものか、外力が加わったことによるものか、あるいはそれ以外の要因によるものか・・・>


<↓互換性ありの新品NTBケーブル。ホイール側とメーター側の接続だけでなく、途中の引き回しにも注意>
 

■いざ、試走
ケーブルを新品に交換したのち、スピードメーターが正常作動するかどうかを確かめるため、近所を試走します。ヘルメット&グローブ(と免許証)を身につけて、エンジンを始動。IDL(アイドリング)が安定した頃を見計らって、ギヤをローに。クラッチをつないで走り出します。

すると、どうでしょう。
走り始めと同時に、スピードメーターの針が動きました!
「おぉ、やったぜ!」

・・・と思った瞬間、まさにその瞬間、「ピクッ」とだけ動いたスピードメーターの指針はゼロの位置に戻り、そのまままったく動かなくなってしまいました。


■ケーブル先端を太らせる
まるで悪夢を見ているような感じでしたが、試走はその場で中止。急がば回れ。スピードメーター不動の原因は、ケーブルではなくメーター側にあるかもしれません。

考えられる可能性としては、スピードメーターケーブルの「先端(オス)」が嵌合する部分の「挿入穴(メス)」が経時変化により摩耗し、本来は四角い形状だったものが丸穴になって(空転するようになって)しまった・・・という仮説です。

そこで、その仮説を検証(と言うよりも、次なる原因究明)するために、もともと装着していたCBR純正のスピードメーターケーブルに再交換します。ただし、ただ戻すのではなく、ケーブル先端を太らせてから・・・にします。


<↓ケーブルの先端は断面形状が四角形。この周囲に銀テープを巻いて、辺(回転半径)を太らせる狙い>


もしも相手側の穴形状が摩耗により拡大してしまったのならば、その摩耗量に見合うだけの厚みをケーブルに与えることで、トータルとして嵌合を回復させれば良いだろう・・・との考えからです。

<↓とりあえず銀テープで多重巻きした様子。実際にはここから厚みを増減させて現物調整します>


<↓新品ケーブルをCBRから取り外し、代わりに銀テープを巻いて径を太らせた純正ケーブルに再置換>


<↓2~3周巻きだと太らせ過ぎと判明。タイトフィットするまで付加する銀テープの厚みを現物調整します>


<↓結果として銀テープ1周巻きでタイトフィットする感じ(相手側は、あまり摩耗していないかも?)>
 

<↓メーターケーブルの、メーター側・ホイール側それぞれの接続状態を確認>
 

<↓いざ、再試走(今度はどうだ・・・?)>


メーターケーブルの先端を太らせた仕様にて試走しましたが、残念ながらスピードメーターは反応しませんでした。不動状態のままでした。

<ここまでの結果>
(1)スピードメーターケーブルを新品に交換したところ、
  走り始めの一瞬だけメーターがピクリと動いた。が、不動に転じた。
(2)メーター側の挿入穴が摩耗している可能性を探るため、
  ケーブルを太らせてみたが、スピードメーターは不動のまま変化なし。

お手軽な修理・・・とはいかず、いよいよ本腰を入れて対処しなくては・・・と思い直した次第。



「その3」 に続く。
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2020-04-18(Sat.) : 更新
[CBR250Four] 「スピードメーターが動かない」を解消する・その3 をアップロードしました。
2020年04月10日 イイね!

[CBR250Four] 「スピードメーターが動かない」を解消する・その1

[CBR250Four] 「スピードメーターが動かない」を解消する・その1私の普段のアシは、ホンダのCBR250Four(MC14型、1986年式、経年34年目) とスバル・レガシィワゴン(BP5D型、2006年式、経年14年目)です。

そんな CBR250Four のスピードメーターは、実は長い間、正常作動していませんでした。今回、いよいよ重い腰を上げてそのメンテナンスを始めた・・・という話です。


■過去の さかのぼり
CBRのスピードメーターに異変が現れたのは、実はかなり昔のことです。最初は「ジーーー」という音。そのあと「ギギギーーー」という異音。その後、バイクは停止しているのにメーターの針が 0[km/h] の位置まで戻らなかったり。あるいは、一定速で走行中に針が大きく前後に振れたり・・・といった症状が起きていました。

以下、時系列。

・2008年03月23日 : 異音を認知し、ケーブルを外すが異常が見つからず。
・2008年04月08日 : 停止中に指針がゼロの位置まで戻らない症状が出現。
・同年 : 某バイクショップに修理を依頼 → 異音の原因は不明だと戻される。


<↓左:スピードメーターケーブルには異常なし 右:車両停止状態で車速がゼロに戻らない現象>
 

2008年当時、妻は ホンダVTR250 に乗っており、その VTR を購入した○○○モータースには 私も ホンダモンキーR改(武川88cc)のキャブセッティングを依頼した経緯もあったため、CBRのスピードメーター不調についても修理依頼していました。

ところが CBR を預けて数日が経っても「原因不明」で、修理できずに戻されてしまいました。今となっては「修理時に(指針が踊るという)症状が再現しないので直せなかった」のか、あるいは「故障箇所にたどり着けずに修理できなかった」のか不明なのですが、少なくても預けた時点では盛大に異音が生じていたハズですので、前者の可能性は低いと思います。

当時は「プロのショップに預けても原因が分からないならば、仕方がない」と諦めて、そのまま乗り続けました。そしていつしか異音もしなくなり、スピードメーターは不動に。スピードメーターが動かないのでオドメーターやトリップメーターも動かない、という状況に。この時点で、走行距離は5万km超を示しています。

その間、ヤフオクで純正メーターの出品を漁っていましたが見つからず。仮に中古品があったとしても、中途半端に走行距離が若返ることには抵抗感がありました。なぜなら、CBR と苦楽を共に過ごした5万km超の証(あかし)まで消えてしまうような気がして・・・。

時は流れ去り、そして今に至るわけです。


■メーターAssyの取り出し
今回、重い腰を上げてスピードメーターのメンテナンスをすることにした理由は、メーター内部の照明灯(電球)が球切れしたためです。照明灯を交換するためにはメーターの分解が必要。それならいっそのこと、スピードメーター不動の原因究明を自分でやってみよう・・・という流れからです。

<↓3連メーターの左右に位置しているサイドパネルを外します>


<↓スピードメーターギヤケーブルとコネクタ類も切り離します>
 

今は真冬(厳寒時)ではないため、それほど気を遣わなくても済みますが、樹脂コネクタを取り外す際には(冷えて割れやすくなった)樹脂を破損させないような配慮は必要です。

<↓メーターAssyはそのまま丸ごと取り外せます>


<↓すっぴんになったCBR、なかなかレアな光景>


<↓左:ここまでの作業は数分間で可能  右:メーター保持ブラケットの10mmボルト3箇所を外す>
 

<↓裏側のカバーパネルを外したところ(ようやく照明灯にアクセス可能に)>


実は今回、自分でメーターAssyを車両から取り外したり、スピードメーターを分解したりするのは初めてです。初めての作業でしたが、照明灯はいつでも容易に交換できることが分かったので、スピードメーター不動の原因と(可能であれば)その対策を打つことを試みることに比重を移します。

■スピードメーターの分解
メーターAssy(中身)の裏側を見るのは初めてでしたが、構造がシンプルですので特に迷うことはなかったです。所定の位置にあるネジを外していきます。

<↓主要な固定ネジを取り外していくのですが・・・>
 

ここでビックリしたことがありました。
本来ならば、メーターパネルは背面で複数箇所でネジ止めされています。

しかし今、私が見てみると、ネジ止めはたった2箇所でしか固定されていないのです。あとの固定すべき締結点は、ネジ穴が口を開けているだけでネジそのものがありません。ネジはどこに行った? 以前、メーターを触ることができる機会があったのは(異音調査を依頼した)○○○モータースだけのハズ。マジか! プロショップだろ?


# だからKAZさんにしては超珍しい伏せ字だったんだ・・・。

<↓気を取り直して分解作業を進めます>


<↓スピードメーター単体をケースから外すためには、トリップメーターのリセットつまみを先に取り外す>
 

<↓いよいよスピードメーターが外れました>


■スピードメーターの構造
クルマの場合は、車速センサからの信号がECUに入力されることによって車速を演算していますが、CBR250Four のスピードメーターはアナログ式。

物理的なギヤの回転速度によって指針の傾きの大小(車速の高低)が決まり、ギヤの積算回転数がカウンターとしてオド&トリップメーターに表示されます。


<↓コンビメーターAssyから取り出したスピードメーターcomp(背面の上側からのショット)>


いっぱいウォームギヤが組み合わされていることが見て取れます。
それにしてもすごい数のギヤの組み合わせだな。
古いスピードメーターは、どれもほとんど同じようなギヤ構成か?


<↓スピードメーターギヤケーブル先端が挿入される付近の構成>


<↓側面の様子。こんなところにもシャフト状のギヤが存在>


シンプルなように見えて、実はトリッキーなギヤ駆動の構成ではなかろうか。

<↓こちらはトリップメーターを底面側から覗いた様子>


恐らく、機械式(>車速センサーによる電気式ではない、という意味で)のスピードメーターは、インプットギヤの方向を変換&回転速度を調整する目的で、あんなにたくさんの軸構成となっているのでしょう。部品点数が多い構成・・・というのは、裏を返せば故障率が増えるリスクを秘めている・・・ということ。

この時点でほぼ日没となったため、分解したメーターはいったん元通りに復元・装着しておきます。そして予備の新品スピードメーターケーブルを用意して、準備を取りそろえてから再度、スピードメーター不動の原因を探ることにしました。



「その2」 に続く。
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2020-04-15(Wed.) : 更新
[CBR250Four] 「スピードメーターが動かない」を解消する・その2 をアップロードしました。

プロフィール

「今日は器械体操の練習後のスキマ時間で、(以前から仕込んでいた)モンキーRのマフラーのサビ取り確認と、耐熱黒スプレー塗装を行いました。CBRもモンキーRも、出来ることを少しずつ、でも確実にメンテを続けています。」
何シテル?   06/08 18:06
調布市のKAZ [読み:ちょうふし_の_かず] と申します。 スバル・レヴォーグ(VNHC型)、スバル・エクシーガ(YA5E型)、ホンダ・CBR250Four...

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