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2023年09月06日

万古隧道から万古集落跡の周辺を探索しました(1)

2023年8月5日土曜日、長野県飯田市南信濃南和田の万古集落跡の周辺を探索してきました。今回の主な目的は、万古集落跡から泰阜村方面への秋葉道(中道)のルート確認になります。

下伊那郡泰阜村我科にある万古隧道の東側坑口前へと来ました。このトンネルの東側坑口付近から、万古集落跡へと続く徒歩道が分岐しているはずです。


場所はこちら。

※地理院地図(電子国土Web)に加筆。

まずは、泰阜村栃城の「和田新道」探索の時にも立ち寄った万古隧道を見に行きます。


坑口付近にトンネルの銘板が立てかけてありました。平成9年度(1997年度)から翌年度にかけて、トンネル内の一部をライナープレートにより覆工工事したそうで、その時に取り外されたのでしょう。


銘板によるとトンネルの竣工は昭和28年(1953年)11月。想像していたよりも古いですね。トンネル延長は621m。施工主体は泰阜村森林組合で請負者は株式会社熊谷組とあります。現在は村道10号線となっていますが、元々は林道のトンネルとして開削されたわけです。

支度を終えて、万古集落跡への徒歩道を探そうかと斜面へ目をやると、車を停めた場所の真横に入口がありました。しかし、谷側が崩れていて、ちょっと厄介そうです。


慎重に入口部を進むと、すぐに小さな沢に遭遇。対岸へと渡っていきます。




細くなった道筋が奥へと続いています。


この場所は本来の路面部分が崩落してしまい、無理矢理に山側へ道を付け替えてあります。一応、鉄パイプで組まれたガードレールも設置してあります。こんな細い徒歩道ですが、万古集落跡への出入口となる道なので、集落に住民が住んでいた頃はこのように復旧作業もしっかりされていたのでしょう。


路肩がコンクリートで補強されています。この道は、戦前の旧版地形図には載っていないので、万古隧道が開通した時に新たに造られた道なのかもしれません。


細い道筋が続いていますが、路面はしっかりとしており、特段心配することなく歩いていけます。


稜線の突端を回っていきます。


続いて、小さな沢で折り返していきます。


木々の間に電柱が立っています。万古集落跡への送電線のものでしょう。


道の両側に杭が打ち込まれています。国土調査により設置されたものと思われます。杭の位置が、この道の本来の路肩のはずです。


万古川の河原が見えてきました。


場所はこちら。


先程よりも幅広になってきた道筋を進んでいきます。


鋭い折り返しが現れました。


場所はこちら。


折り返した先の路面はご覧のとおり谷側に傾斜しており、足場を確かめながら、一歩づつ慎重に進んでいきます。


短い尾根道に出ました。


短い尾根道部分が終わると、連続の折り返しで高度を下げていきます。




耕作地跡と思われる平場へと出てきました。


場所はこちら。

地理院地図(電子国土Web)に加筆。

山側には石垣が何段か組まれていますが、それぞれの平場の幅は狭く、土留め用のものではないかと思われます。


徒歩道の続きへと戻ります。


程なくすると木橋が現れました。万古集落跡へは、木橋を渡って左折し、沢沿いを下っていきます。ちなみに、右折側も地形図では破線道があるように表記されていますが、実際にはすぐ行き止まりで、道は存在しませんでした。


場所はこちら。

※地理院地図(電子国土Web)に加筆。

さて、この木橋、材木をワイヤーで束ねてあるだけのもの。見た目は大丈夫そうですが、「もしかして腐っていないか?」との疑念が拭えません。とは言え、沢へ迂回するにも段差がそこそこあるので、正直渡るしか選択肢はありません。「しょうがない。」と小走りで駆け抜けて対岸へと渡りました。


万古川へと向かい、折り返しを何度も繰り返して下っていきます。




万古川に架かる橋が見えました。


場所はこちら。

※地理院地図(電子国土Web)に加筆。

事前に地形図を見ていた時に、「徒歩道だから、多分そうだろうなぁ。」と思っていましたが、やっぱり吊り橋でした。


見たところ、ワイヤーや床板が損傷している様子は無さそうです。橋全体がやや右側へと傾いていますが、まあ許容範囲のレベル。床板の真ん中部分には進行方向に桁が通っているので、「そこなら踏み抜くこともないだろう。」ということで、真ん中を歩いて渡りました。


特に変な挙動が出ることもなく、無事に対岸へと渡りました。渡った先にあった吊り橋のアンカー。


吊り橋の先へと進んでいくと緩傾斜地へと出てきました。


見上げてみると廃屋が一軒あります。


戸は無くなっていますが、家屋そのものはまだしっかりとしていそうです。


場所はこちら。


エンジン付きの運搬車。万古集落跡へは徒歩道を通るしか交通手段がありませんが、どうやってこの場所に持ってきたのでしょうか。万古隧道まで車で運んできて、そこから徒歩道を走らせてきたんですかね。私が歩いてきた徒歩道も、昔はもう少し道幅があったのかもしれません。


家屋は何も残っていないのに、和式便器だけ残っています。


住居跡か耕作地かわかりませんが、立派な石垣です。


ふたたび歩き始めると、また木橋に遭遇しました。ちなみに、この沢は泰阜村と飯田市の境界となっています。


場所はこちら。

※地理院地図(電子国土Web)に加筆。

「こんな橋、絶対に渡れないだろう!」。沢も深いし、さてどうしたものか…。


斜面に踏み跡が付いていたので、長靴で土を削り込んで足場を拡げ、何とか沢底へと下りました。


簡単な構造ですね。沢に架けた材木を横木とワイヤーで束ねてあるのは先ほどの小さな木橋と一緒。さらに橋脚代わりに交差して組んだ木材と橋をワイヤーで縛ってあります。素人考えでは、組んだ木材に横木を渡して、その上に橋を乗せた方が良いような気がしますが、その部分の横木は朽ちてしまったのか、元から今残る状態の造りだったのか。謎ですね。




沢から登って道筋を進むとまた便所が…。どうして道のそばに建ててあるのでしょうかね。


川沿いを通る崖道になりました。これは嫌な感じです…。


やっぱり道が崩落しています。矢印の先端まで進んでみましたが、その先へ進むのはどうしても無理。また引き返してきました…。


場所はこちら。

※地理院地図(電子国土Web)に加筆。

矢印の先端の場所から引き返してくる途中で撮った写真。こんな場所はあんまり通りたくはないのです。


万古川の河原へと下りてきました。河原を歩いて迂回です。


先程引き返した場所を見上げています。


白い土砂で埋め尽くされた万古川を進んでいきます。


現在の地形図で建物が描かれている平場へとやって来ました。


今度は引き返した場所を反対側から眺めています。


場所はこちら。


平場へと下りていきます。


水槽の跡でしょうか。


ここにも廃屋があります。やはり戸が無くなってしまい、吹き抜け状態になっています。早晩、屋根の重みで潰れてしまうかもしれません。


他にも廃屋があります。


民俗資料でよく見かける脱穀機かと思いましたが、違うような気もします。


作業小屋か倉庫の跡でしょうか。


先程見上げていた廃屋を、上から見下ろしています。


この廃屋は、覗いてみると風呂場と便所でした。ということは、私が立っている側にかつては家屋が建っていたのかもしれません。


廃屋を見て回るのはこれくらいにして、万古集落跡を二つに分ける小さな峠へと登っていきます。


※(2)へ続く。

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