昔々、毛深い自分は部分的に脱毛しようかとトリアのレーザー脱毛器を購入した。
初期にはやたらに高く、やがて少し安価になったところで購入した。
たしかに脱毛はできるが、出力を大きくすると痛いし、ヒゲのような太い毛では死ぬほど痛いので、ホンの部分的に使用したきりほったらかしにしていた。
しばらく前に取り出して、まだ動くこと、バッテリーがかなり弱くなっていることを確認した。
先日ふと思い立ってまた脱毛器を取り出した。ACアダプターが見つからないのでそのまま分解。
内部を確認すると、5本のNi-MHセルが全て濡れていて、液漏れしていることを確認。
電源につなぐとスイッチには反応するが、何か動作がおかしい。
試しに安いセルを5本買って合うように組み立ててつないでみたが、動作しない。内部の基板を見てみると、レーザーと充電を担当する基板が緑青を噴いて腐蝕している。バッテリーの液漏れの影響がここまで! 随分離れているのに。どうも保管時の向きの影響らしい。コントロール基板には影響はないようだ。
これはダメだととりあえずヤフオクやメルカリを探してみる。格安中古があればそれを部品取りにした方が遙かに手早い。
いくつかでていたが概してメルカリの方が安い。
充電不能という個体が2000円台で出ていたので取りあえずゲット。
ここで少し整理すると、この脱毛器には2つのタイプがあり、2009年まではNi-MHバッテリー(6V 3000mAH)、2010年からはLi-ionバッテリー(3.2v4400mAH)となっている。放電特性的に初期型の方がよいとかと書いているものも見たが、まあどうなんだか。
私のものは2009年モデルでNi-MHセル。
メルカリジャンクは2010年でLi-ionセル。


▲左がLi-ionモデル。右がNi-MHモデル。
コントロール基板は共通のようだが、レーザーモジュールが載っているレーザー・充電基板は異なっている。外見は区別できないが、筐体内部はバッテリーに合わせてデザインし直されている。
Ni-MHモデルではバッテリーの加熱時に電源ラインをカットする温度ヒューズが使われている。この温度ヒューズはなぜかLi-ionモデルでは省略されている。Li-ionの方が温度センサーを組み込んで管理するなどの対策が必要だと思うのだが。
電源ラインのノイズ対策用と思われるチョークコイルも省略されている。
ちなみにトリアはアメリカ設計の製品。基板は3層で、比較的高度に基盤設計されている。
このメルカリジャンクではせっかく買って組み立てたNi-MHは使えない(全く不可能ではないが、少ない容量で使うのはつまらないバッテリー管理が違うのではじかれる)。せっかく買ったNi-MHセルは他で使う事にする。
さて、話は前後するが、メルカリジャンクは電源をつないでも反応無し。これはかなりひどいジャンクかと落胆しつつ分解すると、内部はかなりきれい。バッテリーだけがおかしそう。少なくとも自分の個体のような基板腐蝕がないので期待が持てる。保管時の向きにもよるが、Ni-MHモデルは液漏れでやられている可能性がある。
バッテリーを取りだし、電圧を測ると、放電終止電圧を遙かに超えた0.1V程度で完全死亡状態。
充電器につなぐ。
充電していると電圧が上がり、当初はNi-MHと認識されていたが、なんとかLi-ionと認識される。
しかし、2.8Vぐらいから電圧が上がらない。それどころか、バッテリーを包む熱収縮チューブが膨らんできた。気体が発生している!
バッテリーを分解してみると、並列接続の2つのセルのうち片側は変色していて液漏れしている。
完全放電状態で放置されている間に内部で結晶が成長したとかで問題が起きたようだ。
仕方が無いので、生きている様子のもう一つのセルをある程度充電し、脱毛器につないでスイッチを入れてみた。
すると、よく知った反応をした。大丈夫だ、本体部分は生きている! 2000円台送料込みはお買い得だった!
さっそく、Li-ionセルは新しいものを発注した。26650セルだ。
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修理・レストア | 日記
Posted at
2023/09/12 03:07:30