メモ的な投稿。
ThinkPad T42は2005-6年頃の、PentiumM 1.7GHz Memory1.5GbytesのWindowXPマシンで、今となっては時代遅れ。
これまでこのマシンには試しにWindows7を入れたことはあったが、GPUであるRadeon7500がWindows7でサポートされていないことからアンインストールしてXPに戻し、実家で母親のマシンとなっていた。
ところが熱暴走を起こすようになり、母親はT510に買い換えたので手元に戻ってきた。
熱暴走の原因は異常な量の綿埃で、PCを置いている座卓で手芸をしているためであった。掃除したところ正常に動き出した。
しかしながら、時代遅れのマシンでもあり、出番がなくなって引退していた。
最近、CF-T5のために購入したSSDをテスト的に導入すると信じがたいほどきびきびと動くことから、Windows7を導入し戦線復帰させることを考えた。
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Windows7を入れ、ドライバ類もだいたい問題なく当たっていたが、3つの大きな問題が解決できていなかった。
・GPU Radeon7500がサポートされず標準ドライバになってしまうこと。
・しばらく運用していると、一切のキーボード入力を受け付けなくなること。
・時折電源が入らなくなることがあること。
Radeon7500なしでもオフィス系ソフトやブラウジングだけなら十分ではあったが、我が家では唯一宇宙シミュレータMitakaが快適に動く環境であったためになんとかそれを生かしたいと思っていた。
Googleの世話になって情報収集するも、なかなか完全な解は見当たらなかった。Radeon7500は多くのノートPCに載っていただけにあちこちで困っているというブログ記事等には出会うのだが、あきらめるケースが多かったようだった。
XPのドライバを使えるという話はあったがブルースクリーンが出るという話もあり、外部ディスプレイ端子が使えないとか、問題が多かった。
Windows7登場時はここでギブアップだったのだが、今調べてみると、違った情報に出会うようになっていた。
Thinkpad Clubや海外のBBSで、非純正のDNA-ATi 4.5.6.1-32x ドライバが使えるというのだが、ダウンロードサイトからダウンロードしようとすると『ページが見つからない』となってしまった。
ようやく見つけたドライバを適用するも、いくつかのドライバを試しているうちに、Windows7が起動しても画面表示がされなくなるトラブルに見舞われ(外部ディスプレイ端子にも出力なし)、なぜか起動時F8連打でセーフモードに入ろうとしてもなかなかうまくいかず、インストールCDを使ってもWindowsの復元がエラー発生で効かず、途方に暮れた。再インストール(これまでに構築した環境を引きつぐため、アップグレードインストール)しようとしてもWindows実行時のインストールを求められ、再インストールできなかった。結局F5連打でセーフモードにて起動させ、標準ドライバを削除することで改めて標準ドライバがインストールされ事なきを得た。
更に探すと、当方と同じくSSDを積みT4x系のマシンを復帰させている方のブログに有用な情報があった。
Windows物欲帳
THINKPAD T40(2373-92J)にWINDOWS7をインストール
ここからリンクされているVista用ドライバーがインストールできた。
標準ドライバーからの「ドライバーの更新」で、解凍したドライバーのあるフォルダーを指定することでインストールされた。

Windowsエクスペリエンスインデックスはグラフィックスは1.9、ゲーム用グラフィックスは1.0と振るわないが、標準ドライバーより良い。
今のところ特に問題も無く、Mitakaも以前と同様に動いている。
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時間が経つとキー入力を受け付けなくなる点についても、原因追及をしていった。
外部のキーボードでは起こらず、セーフモードやMsconfigを使ったサービスや起動プログラムを制限した状態では発生しないのでハードのトラブルではなく、何らかの(おそらくLenovoの)ドライバの問題であろうと推定できた。
そこで、読み込むサービスやスタートアップ時のプログラムを変え、Lenovoの省電力マネージャーVer.6.xが原因であることを突き止めた。
(ググると、旧世代ThinkPadの他機種でも同様な問題が生じていることが分かった)
だが、省電力マネージャーが使えないのでは、常に100%充電されることでのバッテリー寿命が極端に減る問題を回避できない。
幸い、見てくれは悪いがXP用の省電力マネージャーがインストールでき、これは問題なく動いているようだ。
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電源が入らなくなるのは何処かの接触不良であるとも考えられたが、一度突然電源断になったほかは物理的ショックで電源が落ちることはなく、いくらあちこちを触って物理的ストレスをかけるなどしてテストしても、電源が入るときと入らないときの物理的違いを見いだすことはできなかった。
バッテリーの有無との関係は無かった。一度電源が入らなくなった後、バッテリーをつけている時に電源が入ることもあればないときに電源が入ることもあった。
内部を見ても、無線LANのアンテナケーブルがネジ部ではさまれて被服が傷んでいたことのほか、問題は見いだせなかった。この件も関係が無かった。
気まぐれに起きているようにしか見えなかった。極めて始末の悪いトラブルである。
だが、バッテリーを抜いて電源コネクタを何度か抜き差しすると、比較的高い確率で電源が入るようになることが分かった。
ここまでは消耗バッテリーを使っているときだったが、新品のバッテリーに交換すると、不思議なことに問題が起こらなくなった。
明確な原因はつかめなかったが、バッテリーが異常になっていたことが本体に何らかの影響を及ぼしていたらしい。
追記:
ThinkPadでは、バッテリーの不調で本体のトラブルが起こる例を時々見かける。最近は安価な非純正バッテリーが多くあるので、買えてみると解決に至ることがある様だ。
追記ここまで
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と言うわけで、何とか問題を解消させることができたらしい。ようやく安定したので安堵している。
このマシンのキーボードのタッチがとても良いので、なるべく長くつかっていきたいものだ。
追記:
スリープを使うと復帰できなくなる。休止状態では問題ない。
これがXP用の省電力マネージャーのせいかディスプレイドライバーの成果はまだ確かめていないが、スリープを一切使わない設定にすることで回避している。
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Z60tも問題を抱えている。
これはもともとPentiumM 1.4GHzを載せていた個体に2.0GHzの760を載せたことで廃熱が間に合っておらず、不安定になっているのだ。
しかし、Z60tの2GHzモデルと同じCPUクーラーを使っていると言うことでそのまま載せ替えたような記憶がある。
調べてみると、Z61tになってCPUがCore2 Duoになり設計も変わっているが、CPUクーラーも変更されているらしい。
Z60t 26R9554 (ヒートパイプ1本)
Z61t 42R9954 (ヒートパイプ2本)
この2つには物理的な互換性がある様だ。現在Lenovoから部品をとると前者のモデルでもヒートパイプ2本のものが来らしい。廃熱問題対策で切り替えたのか、部品管理の合理化のためか。
当方と同じく2GHzが載ったZ60tで、熱暴走している個体が、ヒートパイプ2本のCPUクーラーに載せ替えて劇的に改善したことを書いているものがあった。
Eugene's Weblog
Z60tのCPUファン交換
1.4GHzから2.0GHzへの載せ替えは体感できる差がある。しかし、2.0GHzにしたことで温度が上がりすぎ、プロセッサーが安全のため動作クロックを下げてしまう。おかげで1GHzを切る低速で動いていたこともある。
現在はThinkPad用のCPUファン回転数制御ツールで回転数を高めに設定し、Windows7のプロセッサー管理機能でクロックを制限(1.8GHz)して対応しているが、CPUクーラーの交換で改善させられそうだ。
Windows7を導入すると不明なデバイスとして
Intel(R) 82801FBM LPC Interface Controller - 2641
が残る。特に問題がないので長年放置していたが、Windowsはそのドライバを持っているとのこと。不思議なことになぜか互換性がないと判断する。「ドライバの更新」からIntelのドライバを探すと見つかった。何をするInterfaceなのかは不明なままだが(注1)。
Z60tの手持ちのモデルは廉価版で、GMA900というIntel内臓グラフィックを使っている。しかしRAMをメインメモリと共用する設計のためかグラフィックスを使うと動作が重いようだ。動画再生では音声がブチブチと途切れやすい。Radeon7500を使わず標準ドライバを使ったT42(PentiumM 1.7G)の方がスムーズだ。
画面も1280×768でワイドであるものの縦が狭く、SXGA+(1400×1050)になれた身には少々使いにくい。
T42と置き換える形で職場に置いておく(持ち運ぶ)PCとして使っていたが、T42の方が使いやすかった。CF-T5購入後はそちらに置き換えてしまった。その後は家で外部ディスプレイをつないでの固定使用になったが、長時間使うと廃熱問題で不安定になりやすかった。
動作はイマイチ重く、グラフィック機能は冴えない。特に家庭用では必要な動画再生が重い。画面表示はワイドではあるが解像度が低い。A4ノートとしてはコンパクトではあるが質量が2kg程度と持ち運べるぎりぎりであるため決して持ち運びやすいとは言えない。Z61ではCPU性能が向上し、高解像度のものも存在するが、ワイド画面版のT61との差異が不明。
CPUヒートシンクの容量が低い上に、底面に吸気口を持っているために吸気を妨げられやすい(ベッドの上などは最悪)。
Lenovoに変わった第1世代の、家庭用を目指したThinkPadだが、どうも中途半端なマシンという印象がぬぐえない。
T6xシリーズと設計が近く、同シリーズがワイド液晶を積んだことで存在理由がなくなり、Z61を最後にZシリーズはTシリーズに統合され、消滅してしまった。
(注1)
LPC Low Pin Countは、ISAに変わるレガシーに接続するためのインターフェースだそうだ。周辺装置との接続用のサウスブリッジに内蔵されている。
PCIやPCI Express,AGP,USBなどの新しいインターフェースではない以前からのポートやBIOSなどが接続される。
おそらく、ノートパソコンの場合、少なくともWindowsからアクセスするデバイスはこのインターフェースを使わずに接続するよう設計されているのだろう。そのため、ドライバを読み込まずとも問題がなく、読み込む必要がなかったのかもしれない。