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2023年03月09日

[CBR250Four] ブレーキマスターシリンダーその3・修理完了&完全復活の巻

[CBR250Four] ブレーキマスターシリンダーその3・修理完了&完全復活の巻 愛車・1986年式 ホンダ CBR250Four (4気筒16バルブDOHC45PS)のブレーキマスターシリンダーからのフルード漏れをDIYで修理して、快調に復活した…というブログの最終話です。

<関連ブログ>
◎「その1」 → 緊急点検&応急処置の巻
◎「その2」 → 部品発注&準備作業の巻


■DIYではアドオン作業が可能
劣化したシールリングを新品と並べてみます。シール機能を持たせる部分(=緊迫力が必要となる部分)には、ピアノ線のような細いストリングを3重巻きにした構造体が内包されていると判明。なるほどなるほど…の構造です。

<↓同じ部品の、経年37年目と新品未使用品との外観比較>


このシールリングが、密封部品としての機能を保持するためには、相手部品の壁面(シールリングが接するところ)のサビ落としは必須で、表面が均(なら)されている必要があります。

<↓相手部品(シールリングが接する内周の壁面)を軽く研磨しておきます>


手持ちのペーパーやすりを使って、相手部品の「経年によるサビ取り」
と「表面性状の均一化(平滑化によりμを低くする)」を行います。

ここからは単なる想像の域を出ませんが、もしもバイクショップに「マスターシリンダーからのフルード滲み」の修理依頼を出していたと仮定すると…。恐らく、所定の部品をマニュアルに沿って新品に交換するだけ(?)のような気がします。

つまり、相手部品の表面性状に合わせた追加処置(今回はペーパーによるやすりがけ、サビ落としなどの工程)については、「DIYだからこそ」自由にアレンジが可能だと思うのです。こうした「臨機応変に作業対応(変更)ができる」ことこそ、DIY作業の利点だ…という認識です。


<↓綿棒に洗浄液を漬けて、研磨部分を拭き取り清掃(研磨粉を取り除き)>


<↓内周面の磨きと研磨粉の洗浄を何度か繰り返します>


こうして、シールリングが接触する相手部材の表面性状を整えておきます。

■予行演習(シミュレート)
さて、せっかく内周面のサビ取りと表面性状の整えを行っても、肝心のシールリングを(斜めに傾けず)まっすぐ垂直に圧入(挿入)しなければ、意味がありません。

圧入用の工具(の代替品)として、当初は円筒形のカラー(スペーサー)のようなものが良かろう…と考えて、近所のホームセンターに出向きました。が、店頭にあったアルミスペーサーは径が小さく不適。その他にも、なかなか良い物(代用可能なもの)は見つかりません。

いったん家まで引き上げて、手持ちのソケットで代用可能か? を確かめてみることにしました。


<↓手持ちのソケットを使えば、シールリング装填具の代用が利きそうだ>
 

…というサーベイ(ラフなイメトレ)を経て、実際の圧入工程をシミュレートしてみます。

<↓シールリングと、その圧入先(=ブレーキマスターシリンダーの側面)>


<↓手持ちのソケットの内周に、当該シールリングがちょうどすっぽり入りました>


<↓こんな感じ。軌道を定めて、ブレーキマスターシリンダー側面を目がけます>


<↓いったんシールリングを抜いて、ソケットだけをブレーキマスターにあてがってみる>


うん、これで何とかイケそうだ。
結果として、スペーサーも装填工具も新たに買うことなく、もくろみ通りの圧入ができそうなことの確認が取れました。


■いよいよ本番
実際にシールリングをマスターシリンダー側面に圧入する際には、シール面の「むしれ」「毛羽立ち」に注意する必要があります。そこで、あらかじめシールリングの外周部に挿入助剤(今回はエンジンオイル)を塗っておきます。

<↓こんな感じの手順を踏んで、シールリングを正しい姿勢で圧入(装填)できました>


<↓シールリングを狙いの位置まで圧入したあと、手前側のリップもピストン側溝に被せます>


次いでブレーキレバーを清掃、「プロテクター」の装填を確実に実施。キャップを固定する際に使用する「ねじ」も、新品のステン材に変更しておきました。

<↓関連する周辺部品もメンテ or 新品交換>


ここでまたまた、社号が「富士重工業(株)」だった頃に入手したスバル純正ブレーキフルード(ウェット沸点は140℃以上)を活用します。いったん開封したので、なるべく早めに使い切っておきたいため。

<↓ホンダ車にスバルフルードを適用…しても、特に問題はなさそう>


■エア抜きは地道だが重要な作業
さて、ここからはブレーキフルードの「エア抜き」作業です。新品フルードを充填しても、ブレーキラインにエアが混入したままでいると危険です。

クルマの場合はワンマンブリーダー(逆止弁付きの作業キット)を使いますが、手の届く範囲に部品が位置しているバイクなので、ひたすら、自分一人でブレーキレバーを「握ったり」「離したり」を繰り返します。そう、ただひたすらエアが抜けるのをじっと待つ

まるでイナズマンに変転する前のサナギマンのようだ…
(と書いても、分かる人は限られるか…。)


<↓ファントム兵士に攻撃されても、エネルギーが蓄えられるまで「じっと待つ」サナギマン>
 

<↓サナギマンは、ベルトのゲージが頂点に達するとイナズマンに変転するのだ>
 

<↓「超力招来!」→「チェースト!」→「自由の戦士、イナズマン!」>


エア抜きもサナギマンからの変転も、ただ機が熟すのをじっと待つのは共通。
(…だと思う。)

ちなみに、いま YouTube の「東映特撮 Official チャンネル(※)」ではイナズマンを絶賛無料配信中。今週(2023年03月07日週~、毎週火曜日更新)は第13話・第14話まで進んだので、第25話の最終話まであと6週間しかない。
(※)→ https://www.youtube.com/user/TOEIcojp/videos


<↓こうしてエア抜きも終了>


<↓ペットのワンちゃんたちも一息>


■その後の念押し確認
シールリングをホンダ純正の新品に交換(&エア抜きが完了)してからは、ブレーキタッチが劇的に改善しました。当初は富士重工業フルードの適用はあくまで暫定処置としてであり、その先にはホンダ純正フルードを適用し直すつもりでいました。

が、あまりにも現在の状況が絶好調なため、このまま様子見でも良いか…と判断して、現在に至ります。


<↓「カチッ」として剛性感のあるペダルタッチ。こんなにもフィーリングが好転するとは予想外>
 

もちろん、部品交換した箇所とその周辺の状況も随時確認していますが、異常は無し(当然、制動力の立ち上がり自体も)。DIYながら、あのやり方でオイルシールの圧入(装填)はうまくいったようです。

<↓ブレーキレバーとマスターシリンダー周辺の様子。その後は不調は発生していません>


<↓小さな部品でしたが、大きな役割を担っていることを身にしみて実感した今回の一件です>


以上、3話に分けて「ブレーキレバーのタッチがスポンジー」に端を発した症状からのリカバリー対処状況などをお伝えしました。ご覧いただいた方々の何らかの参考になれば幸いです。
ブログ一覧 | 【ホンダ・CBR250Four と四半世紀】 | クルマ
Posted at 2023/03/09 01:08:24

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