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調布市のKAZのブログ一覧

2020年06月18日 イイね!

[CBR250Four] 5~6月のメンテ(聴診・ブローバイ・thケーブル・添加剤・清掃編)

[CBR250Four] 5~6月のメンテ(聴診・ブローバイ・thケーブル・添加剤・清掃編)今回のブログからホンダMC14型 CBR250Four のメンテナンス記録です。5月末~6月初に以下の作業を実施したので、備忘録として数回に分けて記します。

(1)エンジン異音調査
(2)ブローバイガス確認
(3)スロットルケーブル給油
(4)エンジンオイル&フィルター交換
(5)ガソリン添加材投入
(6)チェーン&スプロケット清掃

■その1:エンジン異音の事前聴診
アイドリング中にカラカラと聞こえる異音に注視しています。事前準備として、サウンドスコープを落札。異音の発生源の調査に備えます。

<↓サウンドスコープの実売価格帯は数百円から1万円超まで。その中から704円のものを落札>


※サウンドスコープのパーツレビューは こちら
 → ISOZAKI サウンドスコープ(エンジン用などの聴診器) 延長検針付き

まずはサウンドスコープを使った作業:「(オペレーターである私自身が)聴診に慣れる」ことも兼ねて、おおまかな異音の発生部位の当たり付けをしておきます。

<↓せっかくのツールも、使い方(特性)に慣れておかないと有効活用できない恐れも生じる>


安価なものですが、非常にクリアに音が聞こえます。DIYによる ”サンデーメカ” レベルでしたら、これで十分に用が足りるように思います。とりあえずいろいろな部位に検針を当てて、音の聞こえ方(音色:周波数、種類:打音系 or 摺動系、特徴:定期的 or 不定期 etc.)を確認していきます。

<クランク系、動弁系(カムシャフト&バルブ類)、吸気系、排気系などの発生音を学習する>


この時点で、不規則な異音はクランク系から伝播(※)して聞こえるように感じました。どちらかと言うと、RH(右側:クラッチ系)よりもLH(左側:スターター系)からの方が聞こえやすい。

※伝播:発生源がそこにある場合はもちろん、他の部位にありながらも
    振動が中間部品を介することで伝わって、結果としてクランク
    から聞こえる可能性もあります(ので伝播という表現を使用)。

こうした事前の聴診により、いきなりオイルパンを開ける前に、まずは左クランクケースカバーから開けてみて、順番に異音の調査を進めていこう…と考えた次第(→ 次回以降のブログへ)。

■その2:ブローバイガスの確認
こうした異音の聴診の過程で、オイルレベルゲージを抜いてみたところ、想像以上にブローバイガス(以下、B/Bと表記)の吹きつけが強いことに驚きました。単なるアイドリング運転状態であるにも関わらず、レベルゲージ(キャップを兼ねる)挿入穴から吹き出てくるB/Bは、パルス波のごとくビートを刻んで排出されます。

<↓レベルゲージ穴に手をかざすと、手に吹き付ける鼓動が強いことに驚き>


# 単なるクランク変動圧ではなく、
# くさい臭いが伴うことからB/Bだと判断。

もしかすると、異音と関係があるかも?
いや、そもそもB/Bが多いと思われる時点で、ピストンリングの摩耗(ライナーとのクリアランス拡大など)が疑われる状況かもしれん。取り急ぎ、クランクケース内圧でも調べてみるか。

ということで、手持ちの過去遺産を倉庫から引っ張り出してきてトライ。


<↓かつて初代レガシィ(BC5A-RS)に乗っていた頃に使っていた機械式ブースト計を取り出す>


<↓ラムコのブースト計。正圧は[kg/cm2]、負圧は[cm/Hg]の表示単位。今でも作動します>
 

本当はゼロ近辺の表示で正負とも[mmHg]スケール(か、それ以下)のメーターが欲しいところですが、手持ちでそのような機材は無し。有りモノを使ってみるしかあるまい。…ということで、急きょこしらえた検出回路が以下。

<↓少々 ”やっつけ感” が漂うものの、まぁこんな感じかと>


<↓エンジン始動後のアイドリング(またはブリッピング時)にメーターを直読すれば良い>
 

接続完了し、いざエンジンを始動してみたものの、ラムコのブースト計の指針が反応するほどの動圧は記録されませんでした。

クローズド回路とは言え、もう少し引き込みホース長を短くした方が検出性に有利となるでしょうけど、ほとんどゲインが無さそうでしたので、過去遺産を使ってのクランクケース圧の計測はここで中断、としました。


# 機材があれば、各気筒のコンプレッション
# (バラツキ含む)を計測しておきたいところ。

■その3:スロットルケーブルの給油
この日はメンテ日和(びより)でしたので、以前から気になっていた「スロットルケーブルの戻りが鈍い」ことに対する対処も施しておきます。

<↓スロットルグリップ周辺の部品を分解。その際、取り外すねじの「長さ違いの有無」に注意>


<↓上下割りの構成部品を分解すると、スロットルケーブルワイヤーが見えてくる>


<↓ケーブルワイヤーは、「開き」「閉じ」の両側の操作に対しても 巻かれている>


今回は「処置が簡単な作業」でありながら「改善効果が得られる」手段として、ワイヤー本体、ケーブル内周部、ハンドルグリップの樹脂インナーカラー部などに給油して様子見することにしました。

<↓清掃を簡単に行ったあと、グリースメイトを当該摺動部位にスプレーして様子見とした>


結果は大成功。
スロットルをOFFにする操作の際、手を離すと、スロットルグリップは「スパーン」と元の位置まで戻ります。この部位も、定期的に給油した方が良い箇所のひとつですね。


■その4:エンジンオイル&フィルター交換
こちらについては、(文章&画像のボリューム的に)別途、次回以降のブログで記します。

<↓事前に手配していたオイル(10W-50、4T)も到着>


■その5:ガソリン添加材投入
燃焼室内のカーボン落とし(デポジットの処置)を狙って、WAKO'S のフューエルワンを投入。ガソリンタンクの容量に応じた投入量(目安:20~60L/本)があります。

フューエルワンは1本あたり200ml入りですが、事前に「使用前:未開封時の重さ」と「使用後:カラになった容器の重さ」を軽量しておけば、たとえ使用途中であっても(容器ごと)重さを計ることで「いま何ml残っている」という換算ができるので、容易に残量の把握が可能です。
(※投入する際に、毎回、別の軽量容器に移し替えなくても済む…という話。)


<↓継続使用しつつ、燃焼室内の経時変化の有無をスネークカメラ(内視鏡)で観察する意図もある>
 

■その6:チェーン&スプロケット清掃
ついでなので、リヤドライブスプロケットの汚れ落としとチェーンの清掃・給油もやっておきます。…もっとも、チェーンやスプロケットを脱着しての本格的なクリーニングではなく、簡易的な手入れではありますが。

<↓左:清掃前。スプロケットの汚れが目立つ  右:チェーンも汚れを落としてスプレー給油>
 

こうして、次の異音調査やオイル&フィルター交換に備えるのでした。
(…が、別のトラブルも発生。)

「つづく。」
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2020-06-22(Mon.) : 更新
[CBR250Four] 5~6月のメンテ(異音調査・左クランクケースカバー脱着編) アップロードしました。
2020年05月24日 イイね!

[近況報告・前編] ホンダMC14型CBR250Four編(オイルパン分解準備)など

[近況報告・前編] ホンダMC14型CBR250Four編(オイルパン分解準備)など愛車のBP5D型レガシィワゴン、ホンダMC14型CBR250Four、そして家族用のYA5E型エクシーガに関する近況報告を、2回分のブログに分けて記します。

まずは前編:CBR250Four(オイルパン分解準備)編からです。


※CBRがブログネタになる…ということは、
 大抵の場合はトラブルがらみになりますね(苦笑)。

■エンジン内部からの音
ホンダのバイク、MC14型CBR250Fourは部品点数が多い。250ccで4気筒16バルブなので、単に構成部品点数が多いだけでなく、可動部位・摺動部位も(単気筒モデルや2気筒モデルと較べると)多い。当然、メカニカルノイズも多めの傾向となります。

単なるメカニカルノイズ、つまり「正常な作動音」ならば全然気にしません。それが正常な作動に伴って生じるメカ音ですので。ただし、メカ音であっても「経時変化によるノイズの増大」には気をつけなければなりません。「異音」も同様。


<↓MC14E型エンジンのパーツリスト(1気筒あたりの燃焼室容積は、ヤクルトの容器65ml よりも小さい)>


■2種類の音を認知中
現在、CBRで気になっている音は2種類。一つ目はシリンダヘッド周辺からのカチカチ音。これは数年間かけて次第に少~しずつ大きくなってきたように感じられるため、(断定はできませんが)恐らくはバルブクリアランスの拡大に伴うタペット音ではなかろうか? …と思っています。

# CBR250Four の動弁系は、インナーシムタイプの直打式。
# クリアランス調整はカムシャフトを外さないとできないのですよ…。
# (そもそもシムのメーカ在庫があるかどうかも不明ですし。)

極端な性能低下(機能上の実害)も感じられないことから、しばらくは様子見としてます。

二つ目の音は「異音」。つい最近、認知した音で「正常な作動音」ではないと考えられる「カラカラ音」です。音の表現(擬音語)は難しいですが、例えば潤滑不良のベアリングが発するような「ガラガラ音」ではなく、エンジン内部で何かの小部品が緩んで(または脱落しかかって)回転物に干渉しているかのような「異音」です。

今のところ走行自体には不都合はなく、スロットルレスポンスもエンジンの吹け上がりも問題なし。ただし、エンジン始動中は内部で「カラカラ」と小部品が踊っているかのような異音が聞こえます。ダメージが広がる前に、早急に確認しなければなりません。


■異音確認方法の検討
エンジンオイルを抜き取る際に、もしもメインメタル(クランクベアリング)・コンロッドメタル(コンロッドベアリング)に損傷があれば、金属摩耗粉が混ざって出てくる場合があり、そこで1次判断できる可能性があります。ただし前述の状況から、その可能性は低いように思っています。

車体からエンジンを降ろさずに、手っ取り早くエンジン内部を観察するためにはどうしたら良いか?

考えられるアプローチとして、オイルパンの取り外しがあります。オイルパンを取り外したからといって、クランクシャフト系の全部品を見られることにはなりませんが、もしも小部品(例えばM6ボルトとか)の緩みや脱落があれば、それを発見できる可能性はあります。


# 直接 目視できない奥部は、手持ちの
# スネークカメラを併用すれば良いし。

■事前準備
まずはナップスに行って、ホンダ純正部品の在庫有無を調べます。

<結果>
・オイルパンガスケット: メーカ在庫 無し
・オイルフィルター&O-リングセット: 在庫あり
・ドレンプラグワッシャ: 在庫あり


<↓メンテナンスキットとして純正のオイルフィルターやOーリング類は在庫あり。ガスケットは在庫なし>


う~む。
一番欲しかったオイルパンガスケットが欠品とな。


<↓一部で部品番号の統廃合がありましたが、通常メンテナンス用の消耗部品は今でも入手可能でした>


<↓オイルフィルターやO-リングやドレンワッシャは、共用している他機種でもニーズがあるのでしょう>
 

オイルパンガスケットは、結局ヤフオクで調達しました。
ただし純正品ではなく社外品になります。

出品者によると、「このガスケットは日本バルカー工業製」とのことでしたので信用しました。ちなみに日本バルカー工業は、配管の継ぎ手に巻くシールテープやジョイントシート、各種パッキンなどを製造販売しているメーカーさんです。


# 現在の商号は、株式会社バルカーです。

<↓予備を含めて2枚を落札し購入(素材が日本バルカー工業製、とのことで信用しました)>


■その他の準備
ところでホンダMC14型 CBR250Four の純正指定エンジンオイル粘度グレードは、10W-40または20W-50です。環境性能が声高に叫ばれる昨今では、ホンダそのものからも、20W-50なんて純正油はリリースされていません(社外品では存在します)。

前述したように、当方のCBRは動弁系のクリアランスが拡大している(と思われる)ことも考慮して、夏場は粘度グレードの高めのオイルを入れておきたいところ。そこで市販オイルの実売価格をサクッとリサーチ。


<↓当方が入手可能なエリアで、上の粘度が40以上の主な社外オイルの売価(1リッターあたり)を調査>


いくらバイクとは言え、1リッターのオイルに3千円も4千円も払えないよ…(※クルマに換算すると、4リッターあたりで1万2千円とか1万6千円にもなるイメージ)。湿式クラッチなのでMBではなくMAで購入を検討しています。

# MAとかMBとか不明な方々はググってくださいね。

そのほか、個人的に手配を掛けているツールがあるので紹介しておきます。それは、いわゆる「サウンドスコープ」。エンジンやトランスミッション用の聴診器です。

<↓いわゆるサウンドスコープ、エンジンメンテナンス用の聴診器も手配中>


実際にオイルパンを脱着する前に、「異音」の発生源がどのあたりなのか? を先行して確認しておくことが重要ですからね!

■おまけ
最後にクルマやバイク以外の近況報告を。
今年の5月連休は、COVID-19対応で北海道に帰省できなかったため、「道中のおいしいもの」を子供たちに食べさせることができませんでした。そのため、思い切って函館の「フードロスゼロ」サイトから毛ガニを2kg分、購入しました。


# 北海道民だった私としては、カニと言えば
# タラバやズワイよりも毛ガニがなじみ深いです。

<↓毛ガニ2kg分(5尾):https://shop.foodloss-zero.com/ にて購入>


<↓毛ガニで家族パーティ。毛ガニを初めて食べる子供たちもいましたが、良い想い出になったことでしょう>
 


「近況報告・後編」に続く。
(後編は、エクシーガ&レガシィ編です。)
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2020-05-25(Mon.) : 更新
[近況報告・後編] レガシィ&エクシーガ編(追加ラインテープ貼り&備品購入) をアップロードしました。
2020年05月14日 イイね!

[CBR250Four] メーター照明をオールLED化(T10×3個、T5×7個)

[CBR250Four] メーター照明をオールLED化(T10×3個、T5×7個)学生時代から一緒に時を刻んできた愛車・ホンダCBR250Four(MC14型)。250ccで4気筒16バルブDOHC、カタログスペックで45psを叩き出す、昭和61(1986)年式のバイク(今年で34年目の現役車)です。

今回、ヘッドライト、ウィンカー、ブレーキ、電圧計に続き、インパネのメーター照明球を一気にLED化しましたので、その様子を備忘録として記します。


■T10バルブの確認
少し前の投稿にて、「[CBR250Four] 「スピードメーターが動かない」を解消する」 というシリーズのブログを載せました。その際、何度もメーターパネルを分解する機会があり、T10サイズの電球が計3箇所で使われていることを確認していました。

<↓もう何度も脱着・分解を繰り返した純正メーターパネル(車速、EG回転、水温、各種警告灯の類)>
 

<↓MC14型CBR250Fourでは、T10サイズの照明球は計3個、使われていることが判明(車速、EG回転、水温)>


T10サイズのLEDバルブならば、手持ちでいくつかをストックしています(※ほとんどが、IPFファン感謝デーにて入手したアウトレット品です)。まずは、そのT10サイズの電球から手持ちのLEDバルブに交換しました。

<↓さーて…どれを使おうか。こういう時に、ストック品から用途に適したものを選べるのは吉>


<↓今回はストックボックスの中から、特に拡散角に優れる XP-51 というLEDバルブをセレクト>
 

※IPFのXP-51については、こちら。
 パーツレビュー → IPF LED 3DウェッジバルブXP-51(T10/16型、拡散角340°、7000K)

■純正メーターの内部構造
純正メーターパネルは、「車速(スピードメーター)」、「EG回転速度」、「水温計&各種ワーニング」、の3連メーター(多眼メーター)になっています。ところが内部の造りを観察すると、仕切りがあったり無かったり、あるいは照明球が独立していたり共有されていたりします。

<↓左:速度計の内部。独立した仕切りに上下2個の照明  右:水温計はタコメーターと照明を共有>
 

・速度計: 完全に仕切られた筐体の中に、上下で異サイズの照明球が2個ある。
      その仕様(ハーネスも別配線)の理由は、恐らく球切れ発生時にも
      お互いのバルブで補い合うバックアップ機能を持たせるためと推定。
     (※サイズが異なれば、電球の寿命も異なると思われる。)

・回転計: 内部で水温計エリアとつながっている。照明球はT10が2個あるが、
      そのうち1個は水温計との共用になっている。

・水温計: 上記の通り、照明球はEG回転計(タコメーター)と共用。


■LEDの極性に注意
さて、ここで失敗談を一つ。その当時は、冒頭で述べた通り「焼き付き固着して動かなくなっていたスピードメーターを生き返らせる」ことに注力していたため、LEDバルブへの交換は片手間でした。

何も考えずにLEDバルブに交換し、メーターAssyを組み上げて車両に搭載。いざ、スモールライトのスイッチをONにしてみたのですが、メーター照明が全く点きません。3個あるLEDのうち、3個ともが点きません(汗)。

ここでLEDには極性があることを思い出し、またメーターAssyを車体から取り外しつつ、LEDバルブの挿入方向を180°逆転。今度は無事に点灯を確認した次第。

それにしても、「3つあるLEDバルブがすべて不点灯になる」という事象は、
「1/2 × 1/2 × 1/2」の確率(AND事象、AかつBかつC)か…。
すごいハズレくじを引いたような気分になりました。


<↓「KAZさん、組み付け前に試点灯すれば良かっただけでは?」「はい、おっしゃる通りです」>
 

これを機に、メーターパネルの背面に「配線色と極性」に関する情報を、ひと目 見て分かるように追記しておきました。自分なりの再発防止策です。

<↓よく見るとXP-51の筐体側面に「+」の表記あり。配線色の情報もパネル本体に追記しておきました>


■効果の暫定確認
この時点では、まだスピードメーターの機能再生が完了しておらず、したがってスピードメーターレス(公道を走らない)状態でした。そのため、LEDバルブへ交換したあとの効果確認も、以下の画像の通り、暫定的なものになります。

<↓左:確かにメーター照明自体は明るくなった  右:速度計。上が交換後のT10のLED、下がT5相当の電球光>
 

■インパネ警告灯のサイズ
さて、純正3連(多眼)メーターの中にはT10バルブが3個 使われており、交換も終了しています。では他の電球はどうなの? となります。具体的にはそのサイズ。

正直に言うと、純正の照明球はT5サイズなのかT6.5サイズなのか、よく分かりませんでした。試しに、手持ちのT6.5ウェッジバルブ(M&Hの12V3W球、品番:WB124)をコネクタに挿入してみたところ、問題なく挿入できました。

では市販のLEDバルブで、メーター照明に使えそうなT6.5サイズはあるか?と探してみたところ、驚くほどありません。あったとしても、非常に単価の高いもの(1個で千円以上クラス)ばかり。メーター照明をすべてLED化すると、バルブだけで1万円以上かかってしまう勢いです。

そこで製品ボリュームの多いT5サイズのLEDについて、製品レビューを注意深く観察していったところ、次の2項が製品選びの際の参考になると判断。これらの情報を加味しながら、T5サイズで選定を進めました。
 ・LEDバルブへの差し込み口の厚さによって、ソケットに挿入
  したときの安定感(タイトかグラつくか)が左右されること。
 ・バイクのメーター照明に問題なく適用できたレビューの有無。

最終的に、価格のバランスも含めて良さげなT5サイズの製品をチョイス。


<↓amazonで見つけて調達>


※上記LEDバルブについては、こちら。
 パーツレビュー → HSUN T5型 3チップLED 10個入りセット(ホワイト、6000K)

<↓MC14型CBR250Fourでは、T5サイズのLEDバルブを計7箇所に使用しました> 
 

ここで、上記パーツレビューのページで「深さ方向に接点端子の穴が3列あるため、挿入時も深さ方向に3段階のクリック感が得られます」とか「ソケットに一番深く挿すと側面チップが半分隠れるので、クリック感で中間位置で止めます」と記したことについて、画像を使って補足すると次の通り。

<↓ソケットへの挿入時にクリック感あり。側面チップが埋もれず、振動にも耐えるであろう中間位置まで挿す>


<↓警告灯の内部照明球をT5_LEDに交換>
 

■誤情報に注意
さて、上記T5_LEDバルブの商品ページ(@amazon)のQ&Aコーナーにて、「極性はありますか」「極性、ありません。(← 言い切り形)」というやりとりがありました。無極性でこの値段(10個で1299円)ならお買い得!とばかりに信じ切っていました。

その後、油圧/ニュートラル/速度警告灯/ハイビーム…の4個の照明球をこのLEDに交換したのですが、「無極性」という言葉を信じて、何も考えずにソケットに装填。そのままメーターAssyを車体に取り付けしてしまいました。

取り付け後、いざ点灯確認…したところ、すべての警告灯が何も点灯しません(汗)。また、やらかしてしまったようです。再びメーターAssyを車体から取り外して分解。LEDバルブを改めてよく見直すと、確かに本体側面に「+」「ー」の表記があります!

ひとつひとつ、すべてのLEDバルブを正しい方向に挿し替えるとともに、パーツレビューにもその旨を記載しておきました(→ 「AmazonのQ&Aに「極性なし」のコメントがありましたが、実際には画像の通り「+/ー」の識別あり」 )。

それにしても、「4つあるLEDバルブがすべて不点灯になる」という事象は、
「1/2 × 1/2 × 1/2 × 1/2」の確率(AND事象、AかつBかつCかつD)か…。
今度は逆に、すごい宝くじを引き当てたような気分になりました(爆)。


<↓「KAZさん、組み付け前に試点灯すれば良かっただけでは?」「…(^ ^;」>
 

これを機に、メーターパネルの側面に「配線色と極性」に関する情報を、ひと目 見て分かるように追記しておきました。自分なりの再発防止策(さらに再)です。

<↓警告灯の種類によっては、使用される配線色が微妙に異なるが、このように注釈を付しておけば間違えない>
 

■LED化の効果の確認
こうして、些細なマイナートラブル(と言うほどのものでもない人的ミス)を経て、メーターパネルのすべての電球(フィラメント球)のLED化が完了しました。その効果は、昼間でもバッチリ認識できます。

<↓昼間の太陽光の下での発光状態。輝度の高いイメージでクリアに光っていることを実感できる>


# 上記画像は車両停止時なので、速度警告灯は点灯しておりません。
# (その後、正常点灯することを実走で確認済み。)

<↓夕暮れ近くで、日が傾きつつある状態での発光状態。左右ウィンカーも明るくキレの良い点滅>


<↓すでに先行してLED化済みの電圧計(左側)ともども明るく光っており、優れた視認性を得ることができた>


■備考:オールLED化のデータ
今回の作業を以て、すべての灯火類のLED化が完了したことになりますので、以下、関連する資料を(再掲も含めて一括し)集約しておきます。メーターの内部照明ばかりでなく、今まで行ってきた灯火類のLED化も併記します。

(1)ヘッドライト: fcl.さんの2輪用LED
  パーツレビュー → 高光量LEDヘッドライト(2019年モデル、ファンタイプ、H4)
 (※関連ブログは上記ページ内に記載)

(2)フロントウィンカー: HID屋さんの30連LEDバルブ
 パーツレビュー → アンバー色(フロントウィンカー&ポジション用・ピン角180°段差あり、BAY15dダブル)

(3)リヤウィンカー: HID屋さんの30連LEDバルブ
 パーツレビュー → アンバー色(リヤウィンカー用・ピン角180°BA15s シングル)

(4)ブレーキランプ: HID屋さんのLEDバルブ
 パーツレビュー → テール&ブレーキランプ用・ピン角180°段差あり BAY15dダブル

(5)電圧計(ホンダ純正オプション): IPFさんのLEDバルブXP-55
 パーツレビュー → T10/16型、EFFECTERプラス、拡散角300°、6700K

(6)メーター内部照明(速度、EG回転、水温): IPFさんのLED 3DウェッジバルブXP-51
 パーツレビュー → T10/16型、拡散角340°、7000K

(7)メーター内部照明(速度)
(8)メーター内の左右ウィンカー用インジケーター
(9)メーター内の警告灯(油圧、ニュートラル、スピード、ハイビーム): HSUNさんのT5型 3チップLED

 パーツレビュー → T5型 3チップLED 10個入りセット(ホワイト、6000K)

(10)その他…LEDウィンカー用リレー: ポッシュフェイス(株)さんの 090011-WR
 パーツレビュー → POSH ワイドワットウィンカーリレー(3線式、090011-WR)

以上、同型車(MC14型CBR250Four)はもちろん、類似型番車(MC17型CBR250R、MC19型CBR250R)あるいは いわゆる旧車を含む 幅広いバイク乗りの方々に対し、このまとめブログが何らかの参考になれば幸いです。
2020年04月26日 イイね!

[CBR250Four] 「スピードメーターが動かない」を解消する・その5(最終話)

[CBR250Four] 「スピードメーターが動かない」を解消する・その5(最終話)愛車・ホンダCBR250Four(MC14型、1986年式、経年34年目)のスピードメーターは、焼き付き固着により10年間以上、不動であったが、メンテの甲斐あって見事に復活できた…という話の「その5(最終話)」です。

◎「その1」 は → こちら(メーターの構造把握 編)
◎「その2」 は → こちら(ケーブル交換&細工 編)
◎「その3」 は → こちら(メーターの固着確認 編)
◎「その4」 は → こちら(ヨーグルトメーターケース 編)

※2020-04-26 : 本文中に追記あり。

■スピードメーターケーブルの再入手
ヤフオクで再び、CBR250Four と互換性のある VTR250 用の新品スピードメーターケーブル(社外品、NTB品番:SHJ-06-165)を落札しようとしましたが、タイミング悪く、出品されていませんでした。そこで、前回落札したときの出品者に直接連絡を入れたところ、「在庫は無いが取り寄せは可能。準備ができたら再出品する。」旨の回答をいただきました。

待つこと約1週間。無事に落札できました。

同じ出品者から、同じ商品を、同じ発送方法で入手したのですが、なぜか送料が前回(ちょうど1ヶ月前)よりも10円値上がりしていました・・・が、気にしないようにします。

<流用メモ>
・名称: NTB スピードメーターケーブル
・適用: '98~'07 VTR250 (MC33)
・品番: SHJ-06-165
・価格: 税込み1840円+送料198円=合計2038円


■スピードメーターの再洗浄
新品ケーブルが届くまでの間、CBRのスピードメーターをできる限り洗浄しておくことにします。ただし非分解での洗浄となりますので、ケーブル治具を挿入して手回しでウォームギヤを駆動させることで、回転に伴って「焼き付き固着部位から排出される汚れ」をシコシコと拭き取っていく。という地道な作業の繰り返しになります。

<↓画像で表すと、洗浄はこのような手順になります>
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<↓注油後に放置し、その後にウォームギヤを回すたびごとに汚れが排出され、それを何度も拭き取る>
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ちなみに、差し込んだケーブルを約126回転、回すとトリップメーターの目盛りがちょうど約100m進みます。逆に言うと、メーター上でトリップ&オドメーターが1.0km進むためには、差し込んだケーブル治具を約1260回転分だけ手回しする必要があります。

<↓汚れが消えてキレイになるまで、2.5km分=3150回転もケーブルを手回しして拭き取ってやったぜぃ!>
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■いよいよ新品ケーブルへの再交換
落札した新品ケーブルが無事に届き、交換作業の開始です。

<↓CBR250Four と互換性のある、VTR250 用の新品ケーブル。今回は、いわば背水の陣での交換作業>
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<↓CBRの純正ケーブル(不調品)を取り外し、メーターギヤ周辺を洗浄。ギヤそのものに異常はなさそう>
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<↓ケーブル先端の比較。純正品(不調)は、経年変化により先端がやや幅広に口開き気味か?>
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<↓ケーブル先端(ドリブン)がスピードメーターギヤ側(ドライブ)と確実にかみ合うことを確認
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新品のスピードメーターケーブルを、一気に車体側のメーターAssyには組み込まず、まずはスピードメーター単体で正常作動することを確認します。

<↓再び、作動確認用のワンオフ・ヨーグルトメーターケースに新品ケーブルを引き込んで準備完了>
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■いざ、試運転
オシャレなワンオフメーターケース(>私見)を装着し、いざ、実走によるスピードメーターの作動検証です。

<↓安全な場所に車両を駐める(心情:スタートグリッドについた)>
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<↓いざ、発進・加速!(心情:うぉぉぉ~!ついに動いたぜぃ!)>
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タコメーターの指針と連動して、スピードメーターの指針もスムーズに動きます。予想通りの結果でしたが、ホッと一息つくことのできた瞬間です。自宅に引き返します。

<↓スピードメーターの作動(復活)に合わせて、トリップメーター&オドメーターの作動(復活)も確認>
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■余談
これでスピードメーター本体を、暫定仕様のヨーグルトケースから純正のメーターケースに移植し直すことができるのですが、この作業と前後してメーター照明球をすべてLED化しています。このへんの作業風景についても、いずれ別枠でブログアップする予定です。

<↓今回の作業の機会に合わせて、すべてのメーター照明球(純正のフィラメント球)のLED化を敢行した>
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■車体側の清掃
こうして、生まれ変わった純正のコンビネーションメーターAssyを車体に取り付け(復元)できる運びとなりました。が、車体側の取り付け部位の汚れがひどい。メーターAssyを取り付けてしまうと手の届かない場所になってしまうことから、可能な範囲で清掃することにします。

<↓メーターの奥、カウルの下、ヘッドライトケース周辺を、上からも下からも可能な限り清掃する>
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<↓左:清掃前(経年で約34年分の汚れか?) 右:清掃後(これでしばらくは大丈夫だろう、きっと)>
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<↓左:もちろんコネクター端子(接点)も清掃済み  右:ネジ類にもコパスリップを塗布して固着防止>
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このようにして、コンビネーションメーターAssyの復元がてら、手の届く範囲で各部の清掃を行いました。清掃しておけば、外観の観察時に部品の不調(例:亀裂や油脂類の滲みなど)に気づけない状態を回避できる・・・という意図もあります。

■最終確認
焼き付き固着していたスピードメーター本体に、長期的な機能保持を狙った給油(部位ごとに種類を変えたグリース&ルブ)と清掃を行い、スピードメーターギヤケーブルを(互換性のある社外品ですが)新品に交換し、車体の要所も清掃、そしてコンビネーションメーターAssyを車体に取り付け。

最後に、再度実走して問題ないことの念押し確認を取ります。もしも「ヨーグルトケース内ではスピードメーターが動いていたのに、純正メーターケースに移植したら動かなくなった」・・・なんてことがあれば大変ですから。


<↓位置について、ヨーイ、スタート! LED灯火類を含め、すべてが正常作動して一安心!長いメンテの旅でした>
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最後に、作動不調だったホンダ純正(=CBRラインオフ品)のスピードメーターギヤケーブルから、内蔵されているワイヤーケーブルを抜き取って外観チェックしてみました。

<↓ケーブルから内部のワイヤーを抜き取って外観観察。ワイヤー自体に破断やささくれなどは無かった>
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<↓左:ワイヤーの先端(ギヤ側)に摩耗痕?  左:6巻きピッチごとに線間スキマあり?>
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ワイヤー本体自体には、それ単独で致命的な損傷らしきものは見つけることができませんでした。スピードメーターの作動不良は、恐らく経年劣化部品同士の「組み合わせ」によるもの(例:公差外の摩耗量)が可能性として挙げられるかもしれません。

※2020-04-26 : ここから追記(↓)。
純正ケーブルの先端を再度、観察したところ 次の変化点を改めて確認しました。これまでに確認してきた事象(>既述)と紐付けすると、次のように推定すれば矛盾が生じない…と考えます。

・純正ワイヤーケーブルは軸方向に遊びがある
  → 固定部の樹脂割れにより同軸度にズレ(倒れ)が生じたため
・ケーブルの差し込み位置によって、回転したりしなかったりする
  → 先端の口開きにより、メーターギヤ側とのかみ合いクリアランスが変化するため


<↓不具合現品を観察した結果、上記のように紐付けして考えると、現象の合理的な説明ができそう>
 

※追記はここまで(↑)。

■まとめと私見
当方の愛機・ホンダCBR250Four のスピードメーターについて、事象まとめを記すと次の通り。

<時系列>
・2008年03月: メーター周りから異音発生
・2008年04月: 指針が振れたりゼロの位置まで戻らない症状が出現
・2008年~  : 修理に出すが直らずに戻される
・~2020年  : スピードメーター不動のまま10年以上が経過
・2020年03月: DIYによる修理に着手
・2020年04月: メーター固着解消、ケーブル交換などにより完全復活

<解決手段>
大まかに分類すると、「メーターの治療」と「ケーブルの交換」
・スピードメーター本体内部の固着シャフトにCRC5-56を塗布し放置
・浸透放置後、治具ケーブルを挿してペンチでトルク付加→若干動く
・さらにCRC5-56塗布し放置→トルク付加で徐々に指針が回るように
・スピードメーターの金属部にグリースメイト、
 樹脂部にドライファストルブを噴霧して放置
・スピードーメーター内部の駆動系を清掃し再潤滑→動きがスムーズに
・メーターギヤケーブルを、互換性のあるNTB製のVTR250用に置換

<推定原因>
・初期の異音や指針の振れ、ゼロ点に戻らず・・・といった不調は、
 恐らくメーター内部の回転シャフト部分の潤滑不良である。
・メーターが完全に動かなくなった理由は、焼き付き固着による。
・純正スピードメーターギヤケーブルをメーター側で切り離した際に、
 ケーブルワイヤーが回転したりしなかったりした原因は、
 「劣化ギヤ」+「劣化ケーブル」という ”経年品同士の組み合わせ”
 によるものと考えられる(例:公差の逸脱など)。
・したがって、ケーブルを新品に交換することによって ”経年品の
 組み合わせ” 影響を排除できたこともあり、作動の確実性が向上。

<今後(私見)>
・機械的なスピードメーター方式(=回転センサーによる電気入力式
 のスピードメーター以外のモデル)では、異音や指針の
 振れが生じた場合は、直ちに内部の駆動系に給油した方が良い。
・当方のCBRの場合、今後は予防措置として2~3年ごとの給油が無難。
・当方の事例から、スピードメーター本体が固着していても、
 潤滑剤を浸透放置させることによって機能が生き返る場合がある。

・普段から、各部の状態を把握しておくことが重要。
 普段の状態を知らなければ、異常が発生したときに気づけない
・異常が生じた場合であっても、当該部品を根気よく観察すれば
 (ショップが諦めた症状であっても)DIYで復旧できることもある。

・旧車は純正部品のメーカー在庫がないことが多いが、ヤフオクや
 ネット巡回により純正中古品や他社製の新品互換情報が得られる。
・あきらめずに手間や愛情をかけた分だけ、復旧できたときの喜びは大きい。

今後も、MC14型CBR250Four を人生の相棒として、末永く付き合っていくつもりです。レガシィにも当てはまるのですが、CBRによっても、私の人生は確実に豊かなものになっていると実感しています。


<↓私の分身とも言える CBR250Four(MC14型、1986(昭和61)年式、経年34年目)。今後もよろしく!>
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皆様におかれましても、「その1」~「その5」まで長きに渡って、今回の一連のブログをご覧いただきありがとうございました。
2020年04月22日 イイね!

[CBR250Four] 「スピードメーターが動かない」を解消する・その4

[CBR250Four] 「スピードメーターが動かない」を解消する・その4<前回までのあらすじ>
古くからの相棒・ホンダCBR250Four(MC14型、1986年式、経年34年目)のスピードメーターが作動しない主原因は、メーター内部のシャフトが焼き付き固着していたためであること。暫定処置として、固着部位にCRC5-56を噴き付けて一晩放置したこと。


・・・について記しました。今回のブログは、そのDIYメンテの続き(一筋の光明が見えた)です。

◎「その1」 は → こちら(メーターの構造把握 編)
◎「その2」 は → こちら(ケーブル交換&細工 編)
◎「その3」 は → こちら(メーターの固着確認 編)

■一筋の光明の巻
スピードメーター不動の主原因が、本体内部のシャフトの焼き付き(固着)であることが分かった際に、「ダメ元」で CRC5-56 を噴いて一晩放置しました。CRC5-56 の浸透力に期待しての暫定処置です。

翌日、治具代わりのケーブルをスピードメーター本体に差し込み、ラジペンでケーブルをつまんで回転できるかどうかを試してみました。

ド新品のNTBケーブルが(過負荷で)破断してしまうほどの固着力です(「その3」で既報)。果たして、そううまく動いてくれるのでしょうか・・・。


<↓CRC5-56 を噴いて意図的に一晩放置したあと、ケーブルを介してラジペンで回るかどうかをトライ>


するとどうでしょう。

ラジペンを握る手の反力は未だに大きかったのですが、確かにシャフト(回転子)が 少しだけ回りました。それは、あらかじめ(シャフトの相対動きが分かるように)付加しておいた「合いマーク」の位置がズレたことからも分かります。


<↓フリクションはとても大きいものの、何とか回転することに成功した瞬間>


ほんの少し動いてくれただけでも、しめたもの。「一筋の光明が差し込んだ」とは、このことです。ただし、あくまでムリは禁物。焼き付きにより長年の間、固着していたシャフトとスリーブの相対関係がズレてくれたこの位置を新たな起点として、再びCRC5-56を噴きつけて一晩放置することにします。

<↓シャフトとスリーブの接触位置がズレたところで、再び潤滑剤をスプレーして更なる浸透を図る>
 

<↓同時に、伝達系のウォームギヤ類(ドライブ&ドリブン)も なるべく洗浄しておく>
 

ただ、私の中では「CRC5-56はあくまで暫定処置」の位置づけです。狙ったピンポイントの位置に、中長期的な潤滑機能を持続させられるようなグリース類を塗布しておきたいところ。

そういった用途で思い浮かぶものは、この時点では「チェーンルブ」が挙げられます。青緑色して糸を引くようなヤツ。そこで翌日、新たに潤滑剤を入手し直すことにしました。


■新たな潤滑剤選びの巻
翌日、ホームセンターに出向いて潤滑剤コーナーで品定めをしました。用途も価格もいろいろなものがあります(ほぼKURE製品でwako'sは置いていなかった)。特徴や効能を見定めします。

<↓ホームセンターといえど、いろいろな潤滑スプレーの取り扱いがある>


結論から言うと、チェーンルブの類は購入候補から外しました。代わりに「グリースメイト」と「ドライファストルブ」の2つに絞り込みしました。
 ・グリースメイト   : 潤滑、防錆力を長期間キープ。20%増量。
              極細ノズルで、狙った位置に容易に噴霧可能。
 ・ドライファストルブ : 速乾性潤滑スプレー。
              フッ素樹脂(PTFE)配合でゴムや樹脂もOK。

どちらにしようか・・・。
迷った末の選択結果は次の通り。


<↓迷ったら両方を買う! その意図は、部位によって使い分ければ良い! との判断に至ったため>


<↓左:グリースメイトの特徴と注意書き  右:ドライファストルブの特徴と注意書き>
 

<↓焼き付き固着部位にはグリースメイトを、駆動伝達系の樹脂ギヤにはドライファストルブを選択的に噴霧>


十分にスキマに浸透するであろう一晩放置の24時間ごとに、メーターシャフトを少しづつ回転(接触位置ズラし)させながら、2種類の潤滑スプレーを部位に応じて噴霧。これを数日間繰り返し、約5日後には十分になめらかにメーターシャフトを手回しできるほどに機能が回復しました。

■検証用スピードメーターケースの自作
さて、焼き付きによる固着発生(@2008年)から10年以上も経過(@2020年)したにも関わらず、奇跡的に機能回復を遂げようとしつつある、CBR250Four の純正スピードメーター。本当に復活したと言えるためには、車両に装着してその作動具合を検証する必要があります。

そこで、手回し操作ではなく実際の走行環境下でもスピードメーター(とオド&トリップメーター)が正常作動することを簡易的に確認できるような、そんなメーターケースを自作することにします。


<↓スピードメーターケース(収納用の筐体)にちょうど良い大きさのプラケースを、冷蔵庫で発見!>


<↓メーターケースとして活用するために、まずは開封。そしてヨーグルトを食べて中身をカラにする>


<↓「ふぅ・・・一人で食べるには量が多いぞ。」「一体、何g ある?」「うへ、400gもあるのか!!」>


400g食べると体重が0.4kg増える。
あとから運動して減らしておこうっと。


<↓食べ終わったら中身を洗い、銀蓋の一部を残してカット。デロンギのオイルヒーターで内部を乾かす>


<↓ここからスピードメーターケースの自作工程。まずは現物合わせで、上蓋を円形にくり抜いていく>
 

<↓ふむ。ここまでの加工時間は約2分>


<↓狙い通り、うまい具合に収まりそう>


<↓メーターケーブルを通すための穴を目視で切り込む。ドンピシャの位置を確認し、端部を内折りする>


さあ、これで準備は万端整った。
スピードメーター・ヨーグルトケースの出来上がり!です。
あとは(CBRに貼付後に)安全に実走して作動確認すれば良い。


■オシャレなスピードメーターケース
こうして「発想5秒、制作約20分」の新作スピードメーターケースが完成。早速、MC14型 CBR250Four に仮装着してみます。

<↓前回のテスト作業終了後から、そのままの状態にしてあるCBR。メーターケーブルはオリジナルの純正品>


<↓いよいよヨーグルトメーターケースの出番だゼ!>


<↓前回(その2 で既報)、ケーブル先端を太らせておいた銀テープは剥がした上で、ヨーグルト筐体に通す>


<↓完成形! オシャレだぜーぃ!!>


<↓別アングルからの特徴的なショット>


<↓さらに別アングルから。安全上、運転時もハンドル操作の妨げにならない位置に引き回して貼り付け>


<↓ライダーの視点からのショット。運転中も、容易にスピードメーター&トリップ類の作動確認が可能>


■予期せぬ結果
こうして、手回しで軽くスムーズに動くことを確認したスピードメーターを、オシャレなワンオフ・ヨーグルトケースに収納してCBRに仮設置するところまで進みました。あとは実走して正常作動が確認でき次第、本物の純正メーターケースAssyに組み込んで復元させるだけ・・・となりました(つもりでした)。

ところが、いざ試験走行(検証運転)してみると、予想に反してスピードメーターの針は、一向に反応してくれません。「これは一体、どういうことだ?」

すぐにスピードメーター本体を分離します。
このように、予期せぬトラブルが生じた際にも素早く原因究明できるよう、純正メーターケースではなくヨーグルトケースに組み込んでおいた点については、予想通りの「読み」となりました(苦笑)。


<↓メーターケースは構成も設置場所も「仮」なので、分解して要因分析する際にも容易に作業が可能>
 

「急がば回れ」ということで、スピードメーター本体のみを取り外し、ケーブルの先端に養生テープで「旗(回転判別フラッグ)」を付けて車体を手押しして前後に動かします(その3 で既報の確認方法)。

すると、養生テープの「旗」が回転していません。
さらに詳しく調べてみると、スピードメーターギヤケーブルAssy(=外側の保持筒+内側のワイヤーケーブル、という構成)の中で、
 ・ワイヤーケーブルに前後方向(軸方向)の遊びがあること
 ・前方(前輪側)のメーターギヤ寄りにした場合と、
  後方(メーターAssy)寄りにした場合で、
  旗が回転したりしなかったり差が生じること

が分かりました。ちなみに、このときのスピードメーターギヤケーブルは、長年メーターが作動していなかったときのホンダ純正品です(新品入手した互換品は、ケーブル先端で破断して使えなくなってしまったため:「その3」 で既報)。

対応として、再度、MC14型 CBR250Four と互換性のある新品NTBケーブル(SHJ-06-165)を落札することにします。前回、破断したということは、裏を返せばフロント側(メーターギヤ)ともリヤ側(メーター本体)とも、前後の両方に「適切にかみ合っている」ことの裏返しとなるからです。
(※「適切にかみ合う」ので、メーターの固着状態下でトルク過負荷により破断に至る」と考えられることになるため。)

<この日までに、新たに得られた結果>
・「純正メーターギヤ+純正ケーブルAssy+純正メーター」の組み合わせ
 の場合、ギヤの回転力がケーブルに正しく経由されないことがある。
・その原因として、インナーケーブル(ワイヤー)に前後方向の遊びが
 考えられ、これは30数年間という経時変化により生じた可能性がある。
 (構成部品のそれぞれが、経年劣化品同士の組み合わせになっている。)

・400g入り無脂肪ヨーグルトを一気に食べるのは、案外、しんどい。
・ヨーグルトケース(防水処理紙ではなくプラケース)を活用した
 別体式DIYスピードメーターは、意外にオシャレ(>個人の主観です)。
・配線も延長加工すれば、実は容易にワンオフメーターパネルが製作可能。
 (自分だけの、世界に一つだけのメーターも作れてしまいます。)



「その5」:完結編に続く。
 ↓
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2020-04-26(Sun.) : 更新
[CBR250Four] 「スピードメーターが動かない」を解消する・その5(最終話) をアップロードしました。

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「[整備] #CBR250FOURフォア [CBR250Four] リフレッシュ済みテールカウルの装着 (1)タンデムグラブバーと ... https://minkara.carview.co.jp/userid/132018/car/28623/8344466/note.aspx
何シテル?   08/25 00:00
調布市のKAZ [読み:ちょうふし_の_かず] と申します。 スバル・レヴォーグ(VNHC型)、スバル・エクシーガ(YA5E型)、ホンダ・CBR250Four...

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