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調布市のKAZのブログ一覧

2005年05月26日 イイね!

「ローダウン」は本当にカッコ良いのか?

「ローダウン」は本当にカッコ良いのか?価値観の違いの話。
(その1・ローダウン編)

「みんカラ」に限らず、個人開設のWEBサイトを見ていると、「車高を下げたい」と考えているオーナーたちが多いことに気がつく。その理由のほとんどは、「タイヤとフェンダーのスキマが空いているとカッコ悪いから」だそうだ。中には、「車高が低いと洗車時にルーフを洗いやすい」といった実用面での理由を挙げる人もいるかもしれないが、そういった人はごく少数派だろう。こだわりを持って愛車をモディファイしている人々よりも、むしろ初めて新車を買ったというような新卒者や ごく一般的な人々・・・(★)の方が、「ローダウン」や「車高短」に対するあこがれ?を強く持っているように見受けられる。

私は北海道出身なので、生まれた時から毎年毎年、雪のある生活を経験してきた。スノーダクト(建築用の天井融雪装置) が普及していないころは、子供ながらに屋根に登って雪下ろし作業を手伝ったこともあるし、明け方に家の前の道路に除雪車が入ったときは、バケット(除雪車の先端に装着するアタッチメント) が取りこぼしていった氷雪塊の垣根を ママさんダンプ(スコップのでかいヤツ) ですくい取ることもしばしばであった。

北海道に限らず、降雪地域では車高短のクルマは、まずまともに雪道を走れない。ワダチで 亀の子(車体フロアがつかえてスタックすること) になるのがオチだ。仮にスタックを免れたとしても、ローダウン車はタイヤとフェンダーのスキマが狭くなったぶん、タイヤが跳ね上げた雪でフェンダー内がいとも簡単に 氷着 しやすくなるという危険性もある。だから実家のクルマがRWDのハイエースから4WDのハイエースに買い換えられたときは、四駆になったうえに車高も高く(=タイヤハウスのスキマが広く)なり、非常に頼もしさを感じたものである。

そういった生い立ちがあるので、私は「車高が低い」ことを短絡的に「カッコ良い」とは、まったく思わない(思えない)。もちろん適度に車高を下げることは「あり」だと思うし、私自身もレガシィに全長調整式の車高調を装着しているので、ミニサーキットを走行する際には車高を下げることもある。だがそれは、あくまで特定の目的に向けたセッティングの一つであり、日常用途においては、車高を下げたままにしておきたいとはまったく思わない(※)。むしろリヤについては、左上の画像に示すように、純正と同等以上のホイールアーチハイトを確保させたいと思うほどである。

もしも車高を下げることで 実用性がスポイル されるとしたら、その方がよっぽどカッコ悪いと思う。わざわざ お金をかけて不便さを手に入れて 、一体何のメリットがあるのだろう? 車高を下げることは、実用性を犠牲にしてまで優先されるべきことなのか? ビクビクしながらクルマを運転して、ストレスにならないのだろうか?

  (※注):これは余談だが、初代レガシィに乗っていたころ、私は「レガシィのハイリフト仕様が
       あったら面白いのになぁ・・・」と思っていた時期がある。当時はそんな変なことを考え
       るのは私くらいのものか? などと胸にしまっていたのだが、それは後に、メーカーの
       富士重工業(株)自らが2代目レガシィの年改でグランドワゴン(今で言うアウトバック)
       なる派生モデルをラインナップに加えたことで、本当に実現されるに至ったのだが・・・。

世の中には、車高を極限まで下げることを競う人々もいるようだが、ここではそういったことに価値観を見いだす思考様式をとやかく言うつもりは無い。オーナー自身の育った環境や考え方がひとりひとり違うのだから。

ただ、コンビニやファミレスの駐車場で、車輪止めにマフラーがぶつかるのを避けるため、「指定された駐車スペースから はみ出ていたり」、「2台分のスペースを使って駐めていたり」、あるいは踏切(の段差)を直進できず、「歩道や対向車線側に はみ出ながら斜行(ナナメ進入)していたり」 するようなクルマを見るにつけ、「オイオイ、そんなことをするんだったら、最初からそんな仕様にするなよ・・・」と思ってしまう。

本人は自分のクルマを労(いたわ)っているつもりでも、それはそっくりそのまま、他人にとっての迷惑行為となっていることに気がつくべきではないか。

私見だが、そういった観点では、車高が極端に落ちるようなパーツを製作・販売しているアフターパーツメーカーにも、何らかの 社会的責任(迷惑行為の「幇助」の恐れ) があるようにも感じる。推奨車高が「ノーマル比で -50mm」などという驚くべき車高調もあるが、こうした車高調は調整可能な範囲で最大限に車高を上げてもなお、ノーマル車高に遙かに達しないものがほとんどのようだ。そしてまた、さしたる目的や意図が無いにもかかわらず、「何となく」とか「人がやっているから」とか「雑誌に載っていたから」などというあいまいで受動的な理由からローダウンすることの弊害を、冒頭の(★)の人々には考えてみて欲しいと思う。

特別な目的や理由が無い限りは、ごく一般的な用途でごく普通にクルマを使うユーザーにとっては、自動車メーカーが何億もの開発費・何年もの開発期間・何人もの開発者を投入して結論づけた純正のサスペンションセッティング(車高を含む)で十分というか、それがベストなのではないだろうか?

ただ、「スタイリング命」とばかりに、明確なポリシーを持って車高短をつらぬいている人たちについては、その人の生きざまや主張がローダウンという行為によって具現化されている(だけの)ことであろうから、それを直ちには否定できない側面もありそうな気もする。「ローダウン車は必ずしも運転マナーが悪い」ということにはならないので、こうした価値観の違いは、案外、取り扱いが難しい問題かもしれない。

明日のブログは、 「ツライチ」は本当にカッコ良いのか?・・・となる見込みです。
Posted at 2005/05/26 23:59:23 | コメント(6) | トラックバック(0) | 毒吐き・主張 | クルマ

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