今夏、エクシーガの自走で帰省(東京→札幌)と道東観光したときの出来事を、車両トラブル&対処を含めて振り返る備忘録の 「その6」 です。
今回は道東方面の周遊に備え、スペアタイヤからの脱却を計ろうと画策するシリーズの後編です。
・往路 : 「東京→青森→函館→札幌」(両親のお墓参り)
・観光 : 「札幌→網走→釧路→帯広」(家族そろって想い出作り)
・復路 : 「札幌→函館→青森→東京」(現実世界へと戻る工程)
<[2018夏休み] 関連ブログ>
◎「その1」 →
「東京→青森→函館」まで/往路編(1)
◎「その2」 →
函館観光(朝食バイキング→赤レンガ倉庫)/往路編(2)
◎「その3」 →
トラブル発生(帰省の途中でタイヤに異変)/往路編(3)
◎補足説明 →
[スペアタイヤ] 鉄ホイールにマックガードなどロックナットは使えるか?の件
◎「その4」 →
「ニセコ→札幌に到着→小樽へ」/往路編(4)
◎「その5」 →
スペアタイヤからの脱却/トラブル対処・前編
■本音は・・・
前回のブログ(トラブル対処・前編)では、パンクしたタイヤの代替品を探してみたものの、「中古品は2本セットでの販売、かつ割高であること」、「狙いの新品タイヤは本州からの取り寄せとなってしまうこと」、「在庫ありの新品タイヤは、4本セット購入時に適用されるキャッシュバックキャンペーンの締め切りが翌日に迫っていること」 を述べました。
実家に戻って再度、あらゆる対応策について検討します。
しかしながら、再考すればするほど、本音が浮き彫り になってきます。
私の本心は次の2択です。
(1)このままスペアタイヤで道東を周遊し、そのままスペアタイヤで東京に戻る案。
(2)摩耗状態(=ミゾの深さ)が残りの3本と同程度の中古タイヤ1本のみを入手する案。
前者については、たとえスペアタイヤであっても、プラットフォーム(摩耗限界)が出るまでは使用可能であることから、普通に2000~3000km程度の距離を走る寿命は十分に有していると考えます。つまり、制限速度(100km/h以下)などの注意事項をわきまえれば、十分に実現可能ではないか、と。
<↓エクシーガに標準装備のスペアタイヤ。スペアであっても、寿命までは継続的に使えるはず>
後者については、通説として「AWD車は4輪のうち1輪でも異なるタイヤを装着すると、駆動系の損傷や最悪の場合、火災につながる恐れがある」 というものがあります。「4輪とも同じサイズ・同じ銘柄・同じ摩耗状態のものを使いましょう」・・・ということですよね。
確かにパンクの際には 「4輪とも同時交換するのが望ましい」 ことは明らかです。しかし、「もともとスペアタイヤ自体が、幅もトレッドパターンも(純正装着タイヤとは)異なる」 のです。「4輪のうち1輪でも~」 の制約が厳格なものであるなら、スペアタイヤ自体の存在が否定されるべきです。
でも現実には、スペアタイヤは自動車メーカーでライン装着されています。さらには、例えば WRX STI の取扱説明書には 「スペアタイヤを装着しているときは、標準タイヤ装着時に対し車高が低くなります」 とネガ要素まで明記されているほどです(→ https://www.subaru.jp/afterservice/tnst/pdf_wrxsti/3/7.pdf )。
したがって私の中では、たとえ銘柄が異なっても、摩耗状態が極端に変わらなければ 「1本だけの交換もアリ」 との考えがあるのです。中古のタイヤが単品販売ではなく2本セットで割高に感じたり、新品タイヤ4本セットに対して私の人感センサーが 「ちょっと待て」 と言っているような気がした理由は、このような考えが根底にあるためだったのです。
なお参考までに、ポルシェ(911カレラ、911カレラS)の取扱説明書には、
「不良タイヤを1個のみ交換する場合は、左右タイヤの
トレッド溝深さに30%以上の差がないように注意してください。」
との注意書きがあります(→ こちら )。
<↓ポルシェ911カレラ、911カレラSの取扱説明書からの抜粋>

これは換言すると、左右のタイヤ溝深さの差が30%未満であるなら、あのポルシェでさえも許容範囲としている、ということになります。
■ヤフオク!で徹底検索の巻
前回のブログ(トラブル対処・前編)では、ヤフオク!で 「出品地域が北海道」 という条件を付けてエクシーガ純正サイズ(215/45R18)のタイヤを検索すると、トータルで47件がヒットしたと述べました。
念のため、いまここで 「抽出した その47件すべての出品について、1件ずつ中身を確認する作業」 を進めることにします。私が十分に納得できるような 「中古で1本のみの出品」 があればラッキー。無い場合は、バックアップ策だった 「アップガレージの中古2本」 か 「イエローハットの新品タイヤ4本」 が対策案として浮上します。
名付けて 「ヤフオク!総当たりローラー作戦」 の開始です。
「出品地域が北海道」 とは言っても、単に 「北海道」 としか記述が無かったり、あるいは北海道の中でも地方からの出品だったり、実にさまざまでした。そんな中、ちょうど1件だけ 「これは!」 と思える出品を発見。
<↓ローラー作戦で見つけた唯一の条件合致例(YH の BluEarth RV-01)>
<その唯一の落札候補の、三大特徴>
・出品地域に 「札幌」 と明記されている。
・中古タイヤ1本のみの 「バラ売り」 である。
・タイトルに 「手渡し歓迎」 と書かれている。
これは期待できそうです。
■アクション開始! の巻
早速、出品者の素性(自己紹介欄)や これまでの履歴(出品物や評価履歴)を確認するとともに、具体的なアクションを開始します。質問欄から、次の内容を尋ねてみました。「市内のどこからの ご出品か」 「こちらの手渡し希望日時で対応いただけるか」 「手渡しの場合であっても、支払いは振り込みとなるか」 の3点です。
<↓質問はお盆休み中であったが、お盆明け初日の営業日の朝に、すぐに返答がやってきた>
当方の実家は札幌市東区。
出品者は札幌市北区と判明。
ほぼ 隣町 のようなものです。
(※出品者のレスポンスも速かったです。)
出品されたタイヤは、YH の BluEarth RV-01。製造はやや古く2011年の17週であるが、残りミゾの深さは約6mm。そして開始価格は、即決価格で4320円!(※入札=落札 となる設定。) 意を決して落札することに決めました。2018年8月16日(木)、朝9時頃の話です。
■落札から手渡しで入手するまで
出品者に質問してから回答を得て、私が実際に入札するまでの間、競合者も現れず、即決価格で落札できました。ここからはスピード勝負です。
<↓製造年月はやや古いが、4320円という安価で納得感が得られる価格にて落札できました>
こちらから取引連絡を開始します。落札者情報を送信すると、出品者から「送料無し」で処置するとの返答がレスポンス良く届きました。急ぎ、落札代金の振り込み手続きを完了させます。それとともに、改めて 「手渡し日時」 について打診します。
<↓出品者は業者さんだと思われるが、メールでのレスポンスも早く、取引手順は順調に進む>
結局、落札当日のお昼前に、商品を引き取りに向かう ことにしました。「手渡しでの取引が成立する」 までには様々な条件の合致が必要ですが、一度 決まってしまえば、あとはトントン拍子で状況が進展します。この日も一日中、あいにくの雨天でしたが、実家から出品者の場所までは時間にして20分ほどの距離(約7km) でした。到着すると周囲には住宅は無く、小規模事業者(事務所や倉庫)が集まったような場所でした。
<↓丁寧な対応のスタッフさんから、タイヤを受け取ります。古めの中古品ですが、程度は良好>
引き取りの際に、タイヤの状態を相互確認します。そうすることで、トラブルを防止するためです。私が確認した主な項目は、次の通り。
<引き取りの際の、主な確認項目>
・ビード部分 : ホイールと接する部分に亀裂や むしれは無し。
・タイヤ内側 : キズは無し。パンクの修理痕も無し。
・トレッド部分: 偏摩耗の傾向無し。亀裂やブロック飛び無し。ミゾに小石あり(→ 取り除けばOK)。
・タイヤ側面 : ガリキズ(縁石に擦った痕跡)無し。その他のキズ無し。
<↓製造年月が古めであること以外は、程度は良好と判断しました。これで4320円なら十分満足>
<↓エクシーガに積んで、持ち帰りします。リカバー策がうまくいって、かなりラッキーです>
望む形での取引を終えることができて、とてもラッキーです。
ただし、まだ安心できない懸念点が一つだけ残っています。
「果たしてバランスが取れるのか? ホイールがゆがんでいないか?」
いくらお買い得の中古タイヤ1本を入手できても、肝心のホイールが変形してしまっていたなら、タイヤ&ホイールAssyとしてバランス取りができないことになります。その場合は、「ホイールから買い直す」 措置が必要になってしまいます。・・・まぁ、実はそれも念頭に置いての 「量販店巡り」 だったのですが(>前回ブログ、前編)。
■ホイールへの組み替え
タイヤを安価に入手したあとは、実家の近所のオートバックスで組み替えしました。ショップではなく量販店で組み替えする理由は、あれだけハデに裂けたタイヤなので、「特定のショップに依頼して素性がバレる」 よりも、「不特定多数の作業をさばく量販店に依頼した方が、どこの誰だがバレにくいかも」 ・・・という ”恥じらいの気持ち” が作用したためです(ばく)。
# 実家のある地元なので。
<↓オートバックスでは、多少 待たされましたが、結論として問題無くバランス取りができました>
<↓ウェイトの量も、想像していたよりも少なめで済みました。これも第二のラッキーポイント>
作業していただいたスタッフさんと話をする機会があり、「パンクしたタイヤの撤去に手こずりませんでしたか?」 と尋ねたところ、「苦労しましたけど大丈夫です」 とのコメントが返ってきました。”イカ裂きタイヤ” は、やっぱりホイールから取り除く際に、手間が掛かったのですね。スミマセン。
■スペアタイヤからの脱却
すべての策が思い通りに進み、NEWタイヤ(中古ですが)を組み込んだホイールを積んで、実家に戻ります。スピード勝負でしたが、我ながらうまく行ったと思います。この時点で、すでに出品者からオークション評価を受けていたので、評価内容を確認します。
<↓オークション終了(9時08分)から非常に良いの評価を受ける(11時08分)まで、ジャスト2時間!>
「オークション終了から、商品を受け取って評価を受けるまで」 が 「実質2時間ちょうど」 のスピード取引! これは情報収集力の勝利と言えるのではないでしょうか。
<↓またまた雨の中、タイヤ交換に励みます。これで(一応の決着が付いて)一安心>
<↓リヤホイールを取り外す作業に相乗りして、この時点でのブレーキパッドの残量も点検→OK>
最後に、4輪すべてのタイヤのトレッド状態について、目視確認します。
フロントに履かせているタイヤのアウト側のミゾが、若干摩耗気味。
「無事に東京に戻った頃が、4輪とも新品タイヤに同時交換する良いタイミングになるかな」、と考えます。
<↓スペアタイヤからの脱却は、超速スピードで解決!ただし左右で異銘柄であることは要注意>
本来は 「備えあれば憂いなし」 が基本なのですが、トラブルに遭遇した時こそ、
・落ち着いて、あらゆる可能性に考えを巡らせてから対処すること。
・方針が決まったら、その実現に向けて手間を惜しまないこと。
・時には、即応するスピード力が成否を左右する場合もあること。
を実感した次第です。
(※もちろん、即応いただいた出品業者さんを始め、関わっていただいたすべての方々に感謝する心を忘れないようにしなければなりません。)
そして今回は何よりも、「これで 家族の不安が解消されて、道東方面の周遊(網走観光など)に臨めるようになったこと」 が大きいです。エクシーガには自分一人ではなく、「大切な家族を乗せて」 「想い出づくり」 を果たすという役割が残されていますのでネ。
「その7」 に続く。
(一連のストーリーはまだ続くのですが、よろしければ今後も もう少々、お付き合いください。)
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2018-09-15(Sat.) : 更新
[長距離走行時のパンク] バーストに至るまでの原因推定と対策案の検討 をアップロードしました。
Posted at 2018/09/13 21:59:06 | |
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【自走・片道1000kmの旅】 東京~札幌 帰省記 | クルマ