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調布市のKAZのブログ一覧

2005年05月26日 イイね!

「ローダウン」は本当にカッコ良いのか?

「ローダウン」は本当にカッコ良いのか?価値観の違いの話。
(その1・ローダウン編)

「みんカラ」に限らず、個人開設のWEBサイトを見ていると、「車高を下げたい」と考えているオーナーたちが多いことに気がつく。その理由のほとんどは、「タイヤとフェンダーのスキマが空いているとカッコ悪いから」だそうだ。中には、「車高が低いと洗車時にルーフを洗いやすい」といった実用面での理由を挙げる人もいるかもしれないが、そういった人はごく少数派だろう。こだわりを持って愛車をモディファイしている人々よりも、むしろ初めて新車を買ったというような新卒者や ごく一般的な人々・・・(★)の方が、「ローダウン」や「車高短」に対するあこがれ?を強く持っているように見受けられる。

私は北海道出身なので、生まれた時から毎年毎年、雪のある生活を経験してきた。スノーダクト(建築用の天井融雪装置) が普及していないころは、子供ながらに屋根に登って雪下ろし作業を手伝ったこともあるし、明け方に家の前の道路に除雪車が入ったときは、バケット(除雪車の先端に装着するアタッチメント) が取りこぼしていった氷雪塊の垣根を ママさんダンプ(スコップのでかいヤツ) ですくい取ることもしばしばであった。

北海道に限らず、降雪地域では車高短のクルマは、まずまともに雪道を走れない。ワダチで 亀の子(車体フロアがつかえてスタックすること) になるのがオチだ。仮にスタックを免れたとしても、ローダウン車はタイヤとフェンダーのスキマが狭くなったぶん、タイヤが跳ね上げた雪でフェンダー内がいとも簡単に 氷着 しやすくなるという危険性もある。だから実家のクルマがRWDのハイエースから4WDのハイエースに買い換えられたときは、四駆になったうえに車高も高く(=タイヤハウスのスキマが広く)なり、非常に頼もしさを感じたものである。

そういった生い立ちがあるので、私は「車高が低い」ことを短絡的に「カッコ良い」とは、まったく思わない(思えない)。もちろん適度に車高を下げることは「あり」だと思うし、私自身もレガシィに全長調整式の車高調を装着しているので、ミニサーキットを走行する際には車高を下げることもある。だがそれは、あくまで特定の目的に向けたセッティングの一つであり、日常用途においては、車高を下げたままにしておきたいとはまったく思わない(※)。むしろリヤについては、左上の画像に示すように、純正と同等以上のホイールアーチハイトを確保させたいと思うほどである。

もしも車高を下げることで 実用性がスポイル されるとしたら、その方がよっぽどカッコ悪いと思う。わざわざ お金をかけて不便さを手に入れて 、一体何のメリットがあるのだろう? 車高を下げることは、実用性を犠牲にしてまで優先されるべきことなのか? ビクビクしながらクルマを運転して、ストレスにならないのだろうか?

  (※注):これは余談だが、初代レガシィに乗っていたころ、私は「レガシィのハイリフト仕様が
       あったら面白いのになぁ・・・」と思っていた時期がある。当時はそんな変なことを考え
       るのは私くらいのものか? などと胸にしまっていたのだが、それは後に、メーカーの
       富士重工業(株)自らが2代目レガシィの年改でグランドワゴン(今で言うアウトバック)
       なる派生モデルをラインナップに加えたことで、本当に実現されるに至ったのだが・・・。

世の中には、車高を極限まで下げることを競う人々もいるようだが、ここではそういったことに価値観を見いだす思考様式をとやかく言うつもりは無い。オーナー自身の育った環境や考え方がひとりひとり違うのだから。

ただ、コンビニやファミレスの駐車場で、車輪止めにマフラーがぶつかるのを避けるため、「指定された駐車スペースから はみ出ていたり」、「2台分のスペースを使って駐めていたり」、あるいは踏切(の段差)を直進できず、「歩道や対向車線側に はみ出ながら斜行(ナナメ進入)していたり」 するようなクルマを見るにつけ、「オイオイ、そんなことをするんだったら、最初からそんな仕様にするなよ・・・」と思ってしまう。

本人は自分のクルマを労(いたわ)っているつもりでも、それはそっくりそのまま、他人にとっての迷惑行為となっていることに気がつくべきではないか。

私見だが、そういった観点では、車高が極端に落ちるようなパーツを製作・販売しているアフターパーツメーカーにも、何らかの 社会的責任(迷惑行為の「幇助」の恐れ) があるようにも感じる。推奨車高が「ノーマル比で -50mm」などという驚くべき車高調もあるが、こうした車高調は調整可能な範囲で最大限に車高を上げてもなお、ノーマル車高に遙かに達しないものがほとんどのようだ。そしてまた、さしたる目的や意図が無いにもかかわらず、「何となく」とか「人がやっているから」とか「雑誌に載っていたから」などというあいまいで受動的な理由からローダウンすることの弊害を、冒頭の(★)の人々には考えてみて欲しいと思う。

特別な目的や理由が無い限りは、ごく一般的な用途でごく普通にクルマを使うユーザーにとっては、自動車メーカーが何億もの開発費・何年もの開発期間・何人もの開発者を投入して結論づけた純正のサスペンションセッティング(車高を含む)で十分というか、それがベストなのではないだろうか?

ただ、「スタイリング命」とばかりに、明確なポリシーを持って車高短をつらぬいている人たちについては、その人の生きざまや主張がローダウンという行為によって具現化されている(だけの)ことであろうから、それを直ちには否定できない側面もありそうな気もする。「ローダウン車は必ずしも運転マナーが悪い」ということにはならないので、こうした価値観の違いは、案外、取り扱いが難しい問題かもしれない。

明日のブログは、 「ツライチ」は本当にカッコ良いのか?・・・となる見込みです。
Posted at 2005/05/26 23:59:23 | コメント(6) | トラックバック(0) | 毒吐き・主張 | クルマ
2005年05月25日 イイね!

警視庁・ピーポくん(等身大パトロール編)

警視庁・ピーポくん(等身大パトロール編)ピーポくんにまつわる話・その2。
(等身大マスコットに見るKYT。)

2005年5月9日付けのブログ の文末で、私は 等身大の 「ゲゲゲの鬼太郎」と「ビビビのねずみ男(※)」 に遭遇 したというエピソードを述べた。今回のブログはそのつながりから、警視庁勤務の 等身大ピーポくん について述べてみる。
(※注):鬼太郎の接頭語=「ゲゲゲ」に対し、
     ねずみ男の接頭語は「ビビビ」である。
     最終学歴は「怪奇大学・不潔学科」で、
     「なまけ博士」なる博士号も取得したらしい。

さて左上の画像は、「広報けいしちょう第17号(2005年5月8日、警視庁総務部広報課発行)」 の TOPを飾った ピーポくんの 雄姿 である。同日付けの読売新聞の朝刊にチラシ広告とともに挿入されていた。「広報けいしちょう」の発行部数が果たして何万部に達するのかは定かではないが、紙面のTOPを飾るほどだから、その雄姿には何か特徴があるに違いない。そこで、その画像情報から 等身大ピーポくんの行動様式 を探ってみることにした。以下は、その主たる特徴である。

 (1) しっかりと横断歩道内を通行している。
 (2) 横断歩道の端ではなく、中央付近を渡っている。
 (3) 通行の際、右手を高々と挙げている。
 (4) 慌てず急がず、じっくりと渡っているように見える
 (5) 脇見せず、顔を進行方向(信号?)に向けている。
 (6) 杖を突いた左隣の女性の妨げとならぬよう、距離を空けながら渡っている。
 (7) 部下?上司?と思われる警官を、自分の右斜め後方に従えている。

・・・ブログをここまで読んだ方々の中には、「何だ!一体ソレがどうしたと言うのだ!」と憤る方もいるかもしれない。だがここでひとつの提案をさせていただくと、一見すると何の変哲も無い画像であっても、その中から(自分で読み取れる限りの)特徴を拾い出すことができるのだが、そこからさらに一歩進み、与えられた画像の中に何か 危険因子が潜んでいないか どうかを 抽出 することもできるのだ。つまり、これらの画像を素材として、いわゆる KYT(危険予知トレーニング)の概念 を応用できる、ということだ。例えば先ほど読み取った特徴(1)~(7)について、KYTの概念に基づいて別の観点から読み替えてみると、次のように表すこともできる。

 (1)' 反対側からこちらに向かって来る人々の大きな流れは無いか?
 (2)' その先、横断歩道の中央から ハミ出て歩く恐れは無いか?
 (3)' 高々と挙げた右手は、その後も他の通行人のジャマにならないか?
 (4)' このあと、信号が赤になるまでの時間的余裕はあるのか?
 (5)' 横断歩道の足元のペイントなどに足をすくわれる恐れは無いか?
 (6)' 杖を突いた左隣の女性がバランスを崩して倒れてこないか?
 (7)' 仲間の警官に気を取られて注意力が散漫になるようなことはないか?

上記(1)'~(7)' は、半ば強引な こじつけ のような部分も確かにある。だが、たとえわずかであっても、その後の危険 につながりそうな は、まだそれが小さなうちに摘み取っておいた方が安全なのだ。だから、このように 「与えられた画像やイラストから、そこに潜む危険を可能な限り抽出する」 トレーニングを繰り返せば、危険回避のための意識も高まり、とっさの際に対処できる可能性を高めることにつながっていくと思うのだ。KYTから予防安全へ。こうした試みは、たとえば最近の JAFメイト (JAF発行の機関誌)にも見られるので、かなり一般的になってきたと思う。人間は、年齢とともに身体の反応速度が低下することが避けられないが、安全に対する意識や心構えについては、年齢を重ねてもなお改善できるはずだ。

私は今回、ピーポくんをネタにして話題を振ってみた。一般常識としては、「高齢者の運転問題」には なかなか難しい面もあるが、たとえ将来、自分が歳を取った翁(ジジィ)になっても、私自身は(常に同乗者が安心できるような)運転ができる 現役状態 を維持したいと思っている。
2005年05月24日 イイね!

警視庁・ピーポくん(SDコンテスト編)

警視庁・ピーポくん(SDコンテスト編)東京都民ならば、一度くらいは目にしたことがあると思われるキャラクターの一つに、警視庁のマスコットピーポくん (←注:クリックで音が出ます)がある。「ピーポくん」とは、前述の警視庁・公式WEBサイトのプロフィール欄によると、「人々のピープルと、警察のポリスの頭文字をとり、都民と警視庁のかけ橋になることを願って名づけられました(>読み仮名は省略、他は原文のまま)」とあり、すでに商標登録済みであるという。

警視庁のマスコットが ピーポくん (←注:クリックで音が出ます)であるのと同様、各都道府県の警察 にも独自のマスコットが設定されていることが多い。例えば、神奈川県警察のマスコットは ピーガルくん と呼ばれ、県警の公式WEBサイトによると、「POLICEのPとSEAGULL(カモメ)のGULL を組み合わせ、この愛称が生まれました。カモメの羽をつけた耳は、県民の声と明日の夢をキャッチし、未来に向け大きく飛躍するさわやかなイメージを表現(>原文のまま)」と紹介されている。また、北海道警察のマスコットは ほくとくん と呼ばれ、道警の公式WEBサイトによると、「北海道にすむ うさぎ、ふくろう、うま、きつね などの動物たちをイメージしてつくられた(>読み仮名は省略、他は原文のまま)」と紹介されている。他の都道府県も同様である。

これらはすべて、どこかしら共通点があるようにも思えるが、実はまったく 似て非なるマスコット たちだ。こうしたマスコットについて順に( ツッコミどころ を)取り上げていくと、それだけであっという間に数日分のブログが書けてしまいそうだが、今回はそれが本題ではないので割愛する(興味のある方々は、各自で各都道府県のマスコットを検索してみてください、面白い結果が得られるかもしれません)。

さて前置きが長くなってしまったが、今回の本題は「SDコンテスト」だ。SDコンテストとは、警視庁交通部が主催するセーフティドライバー・コンテストのことで、5人1組単位でグループ全体としての無事故・無違反を競う・・・というものだ。コンテストの対象期間は 半年間 に及び、その間、公私問わずにグループ全員が無事故・無違反を達成しなければ、表彰されることはない。自分一人だけが安全運転をしていれば良い、というものではない点に最大の特徴がある。口の悪い人の中には「極論すれば、半年間運転しなけりゃイイじゃん!」とお考えの方もいるかもしれないが、例えば 2003年の公表データでは 1259グループが参加して 657グループが無事故・無違反を達成したとなっているから、達成率はわずか約 52.2% に過ぎない。過信・慢心は禁物なのだ。

実は私も、このSDコンテストに参加したことがある。今では少々前になってしまったのだが、2002年度のことだ。友人・知人に声をかけ、私を含めた5人がコンテストに参加した。左上の画像は、その際に配布された簡易マグネットシートだ。参加車両に貼り付けてドライバー自身の志気を高めるとともに、他の車両へのアピールを目的としたものである(>実際に車両に貼ると、大いに気恥ずかしくなるという面もある・・・なにせ、あのレガシィ なので・・・ (^_^;) )。

コンテスト中は、自分自身に万が一の事故や違反があった場合はもちろんのこと、グループ内の他の人に事故や違反がひとつでもあった場合は、それまでに積み上げてきたグループ全体の安全運転記録が寸断されてしまうことになる。私たちは、お互いに緊張感を保ちつつ、今まで以上に安全運転に努めた結果、半年後には見事、無事故・無違反を達成することができた。世の中には、自分では不可避な 「もらい事故」 に遭う恐れもあるが、グループ全員がこうした事故に遭うこと無く半年間を過ごすことができたのは、幸いであったと言えよう。

ただし、これは実際に記録を達成した後で思ったことなのだが、自分の振る舞いや注意次第では、その「もらい事故」に遭う可能性も低下させる余地があるように感じた。つまり、「とんでもなく不可避な状況」は別にすると、「もらい事故」の中にも、自分自身が知らず知らずのうちに事故を誘発させる 「遠因」 をつくりあげてしまっていることもあると考えられる。しかしその「知らず知らず」という状況を可能な限り 排除 して、代わりに「自覚 に基づいて」行動することができるように状況を変革させることができたなら、「遠因」を減らせるぶんだけ、「もらい事故」に遭う可能性も減らせるのではないか?と思ったのだ。例え話をすると、「無意識に他車との車間距離を取る」のではなく、「意識して他車との車間距離を空ける」ことができれば、自分側にも事故の遠因が生じてしまう可能性を減らせるのではないか?という意味になる。・・・まぁ、あくまで「可能性」でしかありませんけどね。

無事故・無違反を達成したあとは、SDカードとともに、半年間 無事故・無違反であることの 運転履歴証明書 が(ドライバー各自の住所を管轄する運転免許試験センターから)交付された。もちろん、私はその公的な証明書をいただいてうれしかったのだが、実はそれよりも、上記画像の右側に示す通り、あの「ピーポくん」の スペシャルキーホルダー を副賞としていただけたことの方がうれしかったというのはナイショである。ストラップ部分には「SD '02 達成証 警視庁交通部」と誇らしげに記載されている。そしてまたピーポくんも、これ以上は無いというくらいの 満面の笑み を浮かべながら、諸手を上げて 喜んでいる。私がSDコンテストに参加したのはその一回限りであるが、このSDピーポくんが私のそばにいる限り、私は心の中で、いつでも自分だけのSDコンテストを開催し続けていきたいと思っている。
2005年05月23日 イイね!

からくりペーパークラフト(パピンとチロル編)

からくりペーパークラフト(パピンとチロル編)紙工作の話・その4。
「匠の技に込められた交通安全の願いを読み取る」・・・の巻。

(参考:その1「インプレッサ編」は → こちら 。)
(参考:その2「レガシィ編」は → こちら 。)
(参考:その3「プリウス編」は → こちら 。)

昨日(2005年5月22日付け)のブログでは プリウス編 をお伝えしたが、今回は同じトヨタの息がかかったペーパークラフトの中でも、少々毛色の変わったものを紹介する。それはズバリ、交通安全を謳った幼児向けの「からくりペーパークラフト」だ。

「こうつうあんぜんえほん・パピンとドライブ」と題された そのペーパークラフト(完成版)は、ストーリーを持った絵本仕立てになっている。各ページには簡単なショートストーリーが添えられているのだが、通常の絵本と大きく異なるのは、それが 冊子状にはなっていない という点だ。すなわち、次のページに読み進むためにはページをめくるのではなく、いま見ているページを、中央の切れ目に沿って 上下に折り曲げながら開く のだ。すると中からまったく新しいページが登場するのである。さらに次のページに進むためには、今度は中央の切れ目に沿って 左右に折り曲げながら開く。するとさらに新しいページが登場する・・・といった具合なのである。

驚くべき点はまだ他にもある。
前述のように、いま見ているページを上下方向か左右方向に折り開きながら読み進んでいくと、何と、いつの間にか いちばん最初のページに戻っている のだ!絵本を読み終えると同時に、いちばん最初のページに自動的に戻るように 仕組まれている ・・・のは、一体どう考えると良いのか? まるでメビウスの輪にもう一回、ひねりを加えたかのような錯覚を覚えるのだ。

以下、「からくり」の様子を、絵本のストーリーとともに簡単に紹介する。
左上の画像は、各ページが現れる様子を示したものである。物語のそれぞれのページが起承転結に相当している。なお「パピンとチロル」とは、トヨタの公式WEBサイトの 2003年3月27日付けニュースリリース を見ると、「動植物をイメージした架空のオリジナルキャラクター」だと説明されている。

<1ページめ:起>
物語:「さぁ、ドライブへしゅっぱ~つ!ちゃんとチャイルドシートにすわったかな?
    あれれ、トノケン(キャラクター名)はチャイルドシートにすわっていないよ。」
解説:物語の対象者(幼児~小学校低学年)に対し、チャイルドシートにすわって
    いないとどうなってしまうのか、注意を喚起している。
操作:分割線に沿ってページを上下に折り曲げて開くと、2ページめが現れる。

<2ページめ:承>
物語:「ル・ル・ルンルン・・・、ル・ル・ルンルン・・・」
解説:走行中、トノケンは相変わらずチャイルドシートにすわっていない。
    なお欄外には、保護者向けに「信号の意味をしっかり教えて下さい」
    とか「傘は前が見えるようにまっすぐさすこと」などと記載されている。
操作:分割線に沿ってページを左右に折り曲げて開くと、3ページめが現れる。

<3ページめ:転>
物語:「あ・あ・あ・あぶない! どうしてトノケンはゴチーンしたの?」
解説:サッカーボールを追って、メキャポン(キャラクター名)が飛び出した状態。
    なお欄外には、保護者向けに「トノケンとメキャポンは何がいけなかった
    のかを、お子さんと話し合って指導してください。」と記載されている。
操作:分割線に沿ってページを上下に折り曲げて開くと、4ページめが現れる。

<4ページめ:結>
物語:「パピンのこうつうあんぜんめいろ」
    「どうろをわたってよいのは どれ? あか/あお/あおの ちかちか」 など、
    交通ルールや安全意識に関する三択の設問がある。
解説:迷路をたどっていくと、「横断歩道あり」や「止まれ(一時停止)」などの
    道路標識がちりばめられており、また上記のような三択問題も載っている。
操作:分割線に沿ってページを左右に折り曲げて開くと、1ページめに戻る。
    以下、その繰り返し(無限ループ?)。

この「からくりペーパークラフト」は、「監修:内閣府政策統括官(総合企画調整担当)、発行:財団法人 全日本交通安全協会、協賛:TOYOTA、(C):木村光雄」 となっており、児童が 興味を持って 交通安全に関する正しい知識を修得し、また 保護者 ともどもその意識を高めることができるよう配慮されていることが読み取れる。事実、トヨタの 2004年3月29日付けニュースリリース をクリックすると、
  ◎トヨタの交通安全キャンペーンは1969年から毎年実施されており、
    今年(2005年)で37年目を迎えること。
  ◎「からくり絵本(トヨタが言うところのパタパタ式絵本)」 262万部を、
    全国の幼稚園・保育所の全新入園児を中心に贈呈すること。

と公表されている。これを知るに至って、私は衝撃を受けた。今でこそ、各自動車メーカーは環境安全を全面に打ち出した自動車造りを進めているが、天下のトヨタは、その遙か昔から交通安全啓蒙活動を推し進めてきたのだ。262万部もの「からくりペーパークラフト」を作製し、それを全国の入園児に配る苦労は、並大抵ではないはずだ。社会的企業としての役割をまっとうしている。「良い自動車を造る」ことだけが自動車メーカー(の役割)ではないと、改めて思い知らされた気がしたのだ。

その一方、我々はどうだろう?その期待に応えるにふさわしい大人になっているだろうか?
トヨタの交通安全キャンペーンが今年(2005年)で37年目であるなら、おそらく「みんカラ」内でサイトを開設しているほとんどのユーザーが生まれるずっと以前から、トヨタは安全に対する願いを(時代ごとに形は違っても)具現化してきたと考えられる。そしてまた、もしかすると幼児期にトヨタの交通安全キャンペーンの恩典を受けた人もいるかもしれない。

そういった人々が、成人して運転免許を取得したあと、「本日の最高速(※1)」・・・などという公道での法律違反ブログを平気で載せるような人に、なってはいないだろうか?
(※1)→ 2005年5月10日付けの私のブログ (「痛いパーツ」と「痛い行為」は違う・・・の巻) 参照。

またつい先日も、軽井沢で大規模なスバル系の全国オフが開催されたようであるが、その会場への往路や帰路で、「高速道路でバトルになった」だの「激走についていけなかった」だのと不特定多数が閲覧するブログに平気でアップロードするような人々は、本当にいなかっただろうか? もしもそういった人がいたとしたら、交通安全キャンペーンに尽力してきた人たちは、一体どう思うだろうか。

今日のブログの後半は ついつい批判的な口調になってしまったが、私自身は「正義」を偉そうに言い放つつもりは無い。ただ、「からくり」という 日本の伝統工芸的なエッセンス を取り入れながら、対象幼児だけでなくその保護者の交通安全意識まで高めようと考えた(であろう)企業姿勢を思いやるにつけ、トヨタという社会企業の 底力本気の願い が垣間見え、また現状の自動車ユーザーの 未成熟さ が悲しく思えてきたのであった。

5/24追記:左上の画像のマル1(①)~マル4(④)の
     縮尺比率は同じ(元の絵本ページは同サイズ)です。
     絵本全体が小ブロックを重ねて貼り合わせたような
     構造になっています。
2005年05月22日 イイね!

ペーパークラフト(プリウス編)

ペーパークラフト(プリウス編)紙工作(と市場リサーチ)の話・その3。

(参考:その1「インプレッサ編」は → こちら 。)
(参考:その2「レガシィ編」は → こちら 。)

NHKの人気TV番組のひとつに、「プロジェクトX~挑戦者たち~」がある。番組の中で取り上げられた題材のうち、特に反響の大きかったプロジェクトに関する展示会が、昨年開かれた。東京ドームシティ・プリズムホールで開催された「特別展・プロジェクトX21」(会期は2004年7月25日からの1ヶ月間)である。「これは良い機会だ」とばかりに私も見に行ったのだが、会場は多くの人々で埋まり、熱気にあふれていた。

この「特別展・プロジェクトX21」は「日本人の情熱と挑戦」をテーマに、当時の製品の実物や映像、技術的ハイライトを展示紹介するイベントだったのだが、実は本来の趣向とは別の次元・・・「NHKが協賛会社に対し、(本来は任意であるハズの)協賛金を、(金額が指定された)出展料として支払強要したのではないか?」という疑惑が持ち上がったこと・・・がインターネットニュースで報道され、何かと話題になったイベントでもあった(という話は、ここでは置いておいて)。

会場では、ホンダのCVCC、マン島TTレースの2RC143、東洋工業(当時)のロータリー、トヨタのクラウン、そして富士重工業(株)のスバル360など自動車メーカーのプロジェクトも多く紹介されていた。左上の画像は、そのトヨタブースで来場者に配布されていた、ハイブリッドカー・プリウスのペーパークラフトである。そのペーパークラフトには、画像から判る通り、大きな特徴が3つある。
  (1)親指を通す穴が設けられている → 組立前に「うちわ」として使用可能。
  (2)もちろん本来のペーパークラフトとして、プリウスを作製する楽しみがある。
  (3)ペーパークラフト完成後は、貯金箱になる → 組立後の「実用性も考慮」。

果たしてトヨタが、熱気あふれる会場光景を 事前予測 して、「うちわ」としても使用できるようにペーパークラフトに特徴を持たせた・・・のかどうかは不明である。ただ、実際に「うちわ」として使用できることから、この手のイベント会場ではありがちな「配布後にそのままゴミ箱に捨てられる」という光景をほとんど 見なかった のは事実である。また肝心のペーパークラフトのデザインについては、ひたすら写実主義を追求したかのような画調になっている。特にヘッドライトやテールライト、ホイールの質感などは秀逸である。2005年5月20日~21日のブログで紹介した、スバルのペーパークラフト (インプレッサレガシィ) とは、対極を成している かのようである。

あくまで私見だが、それぞれの ペーパークラフトの特徴 は、そのまま ユーザーの姿を反映 しているようにも思える。つまり、
 ◎スバルのペーパークラフトの特徴:
    「デフォルメが強く、オプションパーツを選択して飾ることを楽しむようにデザイン」
   されているのは、そのまま現実のスバル車のユーザー像:
    「いわゆる市販のドレスアップパーツやチューニングパーツをポン付けして楽しむ」
   のと重なっているのではないか。
 ◎そしてまた、トヨタのペーパークラフトの特徴:
    「実車同様のボディ比率を紙上で再現させつつ、作成前にも後にも実用性が付加」
   されているのは、そのまま現実のトヨタ車のユーザー像:
    「クルマを実用車としてとらえ、派手な冒険はしないで日常生活の中で堅実に使う」
   のと重なっているのではないか。

もしもトヨタのペーパークラフトが、堅実さを好むリアルなトヨタユーザーの傾向を リサーチ した上で企画されていたならば、恐ろしいリサーチ力であると言えるだろう(同様なことは、スバルのペーパークラフトにも当てはまるのかもしれないが)。そういった意図があったにせよ無かったにせよ、奇しくも「スバルとトヨタのペーパークラフトの違い」は、そのまま「両者のユーザー像の違い」を映し出しす のように私には感じられ、興味深いものがあった。

明日のブログは、「からくりペーパークラフト(交通安全編)」となる見込みです。

プロフィール

「今日は家族でジャパンモビリティショー2025を見に行きました。家族みんながそれぞれ楽しめたようで、良かったです。この様子はいずれ後日、ブログにて。」
何シテル?   11/03 18:24
調布市のKAZ [読み:ちょうふし_の_かず] と申します。 スバル・レヴォーグ(VNHC型)、スバル・エクシーガ(YA5E型)、ホンダ・CBR250Four...

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