![[MPV・ターボ] 試乗記&雑感(その4・見積編) [MPV・ターボ] 試乗記&雑感(その4・見積編)](https://cdn.snsimg.carview.co.jp/carlife/images/UserDiary/1943897/p1m.jpg?ct=8312a383e2b8)
BGレガシィの乗り換え候補として、
マツダの新型MPV(ターボ)に試乗してきたので、
その様子を 5回に分けて報告する。
今回は (その4・見積編) である。
◎参考 ; [MPV・ターボ] 試乗記&雑感
(その1・接客編) は →
こちら。
(その2・走行性) は →
こちら。
(その3・快適性、安全性) は →
こちら。
試乗を終えて、再び知人とともに商談テーブルに着く。
見積もりを希望するグレードは、4WD の 23T(ターボ)。いただいたカタログを見ると、このグレードに限らず MPV にはメーカーセットオプションが多い (単独オプションが少ない) ため、その組合せによって
見積額にも大きな幅が出る ことが予想された。そのため、オプションをほとんど付けない 「素」 に近い状態と、希望のオプションを多々付けた場合(※注)の 2通りの見積もりを
上下限相当 として取っておけば、あとから若干の装備変更を検討する場合であっても、価格はその両者の間に落ち着くので参考とすることができるはずだ。
(※注) : 希望のオプションを多々付けた
セットオプションが多く、希望するオプションを選ぶと 希望しないオプション
まで付いてきてしまうため、「多々」 と表現した。だから 「付けた」 と言う
よりも 「付いてきてしまった」 の方が、心理的にはニュアンスが近い。
そこで私は 「(オプションコード違いの) 2つのパターンで見積もりしていただくことは可能でしょうか?」 と尋ねたところ、「え? 2つのパターンですか?」 との反応。すかさず私は 「2パターンになると、見積もり入力 (パソコンへのデータ打ち込み) が大変になってしまうのでしょうか?」 と問い直すと、「いえいえ、打ち込みは瞬時にできますから簡単ですよ!」 と答えてくれた。ということで、2通りの見積もりをお願いすることにした(※注)。
(※注) : 2通りの見積もり
ところが実際には 1パターンしか出していただけなかった。
というのも、(まだ買うと決めたワケでもないのに) 月々の支払額など
に言及して時間を取られたからである。しかも、その見積書の支払い
パターンには ワケの分からない返済例(※後述6)が記されていた。
価格表は 4WD版 と 2WD版 とに分かれており、基本的に各グレードとも AV 関係は
(1)オーディオレス
(2)標準オーディオ(ラジオ+CDプレーヤ) +36,750円
(3)HDDナビ(TV、ラジオ、CD、DVD)+駐車支援システム +346,500円
(4) (3)+BOSE +409,500円
(5) (4)+リヤエンターテイメント +614,250円
が選べるのだが、裏を返すと 「ナビを選ぶと駐車支援システムが付いてくる」 ことや、あるいは 「BOSE サウンドシステムは HDD ナビとセットでしか選べない」 ということになる。スバルの場合、オーディオ (マッキントッシュシステム) とメーカー装着HDDナビは、それぞれ単独でも選べるので、例えば 「プレミアムオーディオは欲しいが、ナビは今使っているHDDナビを移植したい」 と思っているユーザーにも対応することになる。それに対し、MPV のセットオプションはユーザーにとっては選択肢が狭められ、BOSE のみ希望する者には痛手になるように思う。
その他、MPV のメーカー装着オプションでは、
(1)ユーティリティ・パッケージ +47,250円
(スーパーリラックスシート+オートライト+レインセンサワイパー)
(2)セーフティ・パッケージ +178,500円
(SRSカーテン&サイドエアバッグ+アクティブライト+撥水ガラス)
(3)パワー・パッケージ +115,500円
(パワーリヤゲート+サードシート電動復帰)
が選べるのだが、「スーパーリラックスシートを選ぶとオートライトやレインセンサワイパーまで付いてきてしまい」、「エアバッグを選ぶとアクティブライトまで付いてきてしまう」。オプションを付けると、とたんに車両価格が上昇することになる。
ちなみに、サンルーフは (23C スポーティパッケージ以上のグレードで) 受注生産ながらも 他のオプションコードとは無関係に (=単独で) 選べる点は好ましいが、何せ、そのサンルーフ自体、「こ、こ、これがサンルーフ?」 と思うくらい
開口面積が狭い ものであった(画像参照)。プジョーの SW系 やエアウェイブなど、”ルーフ開放形” の量産例もある時代に、今どきこんなショボイ(>失礼!)サンルーフはないだろう。実は私自身、「自分が購入するクルマにはサンルーフを付けたい」 というこだわりを持っているのだが、カタログで MPV のサンルーフの写真を見たとたん、「こんなサンルーフなら付けない方がいいや!」 と思ってしまったほどであった。私見だが、それほど MPV のサンルーフは魅力に欠けていると思う。もし装着しても、同乗者がサンルーフの恩恵(開放感)を受けることは少ないと想像する。
まぁ、ここでゴチャゴチャ言っても始まらないので、とりあえず素直に見積車のオプションコードを次のように決めた。その他、ディーラーオプションとしてフロアマット(のみ)を付けてみた。
◎23T(4WDターボ) ベース車 : 310万円
・左右パワースライドドア +136,500円
・HDDナビ付き(BOSE無し) +346,500円
・ユーティリティパッケージ +47,250円
・セーフティパッケージ +178,500円
・パワーパッケージ +115,500円
・フロアマット(ディーラーOP) +70,350円
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車両小計 399万4600円・・・(A)
◎諸経費
・税金、保険 325,390円
・車庫証明、納車費用、査定料など 69,615円
・リサイクル預託金など 22,090円
・その他 380円
◎メンテナンスパック 42,000円
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諸費用 他 小計 45万9475円・・・(B)
◎下取り
・BG5B5CD(レガシィ、ターボMT、サンルーフ) 0円
◎値引き
・車種コード:87A-4N-R0-D 0円
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「下取り+値引き」 加算小計 0円・・・(C)
■支払い総額
(A)+(B)-(C)
= 399万4600円 + 45万9475円 - 0円 =
445万4075円 (←見積額の結論)
な、な、何と、
ベース車 310万円 の MPV が
445万円強 に化けた ・・・。
310万円 が →→→→ 445万円 とな? 一気に 135万円 もアップ?
135万円というと、
軽自動車 1台分 にも相当するぞ! えぇ~と、もう一度良く見てみよう。
オプションのみの小計はいくらになるか、と。φ(..) メモメモ・・・。89万4600円 かい!「ナビ付けてスーパーリラックスシート付けてエアバッグ付けて電動スライドドア&ゲートにした」 ら、「運転支援システムやらオートライトやらレインセンサワイパーやらアクティブライトやらまで付いてきて」 しまい、一気に 90万円近くの価格アップ! そして諸経費で約45万円のアップ! それで合計 約 135万円のアップになるのか。_| ̄|○
そこで試しに聞いてみた。「車庫証明を自分で取った場合はどうなりますか?」 と。すると 「もちろん、その分の費用はカットさせていただきます。同様に、営業所までクルマを引き取りに来られる方には、納車費用もカットいたしますよ。」
何と、最初から車庫証明や納車費用のカットを希望するお客様がいるであろうことを
見越した設定 になっていたのか?? ディーラーによってずいぶんと言い分が異なるな。というのも、これは他のディーラーでの話だが、「納車費用というのは、単に営業所からお客様のご自宅までの配送を指すのではなく、工場出荷時からお客様のお手元にクルマをお届けするまでの、すべての管理工程を含んだものです。ですから、単にお客様に営業所まで車両を取りに来ていただいても、納車費用をカットすることはできないのです。」 と私に説明した販社もあったぞ。
いずれにしても、あらかじめカット可能な諸経費を見積もりに載せ (何も知らない顧客は、言われたままの金額を支払うことになるだろう)、また頼んでもいないメンテナンスパック(4.2万円)を見積もりに載せ、さらには値引きゼロ!の見積書 (>一体 何のための見積書だ? レガシィの
査定料が 6300円 とも書いてあるし) を提示しながら、「今ここで決めてください」 って、そりゃあんた無謀ですがな。いや、向こうはこちらのことを 「一見(いちげん)さん」 と判断したのかもしれないけど。
それにしても、半年以上前になるとはいえ、
三菱(ランエボ・ワゴン)の商談 のときとは大違いだ。マツダは本当に売る気があるのか? いやいや、売る気は (言葉の端々からでも) 感じられるので、確かにあるのだろう。ただ、”売る気” と言うよりも単に
商魂たくましい と評した方が似合っていると感じましたよ、えぇ。上記は単なる一例であって、すべての販社での対応を代表するものではないのだろうけどね。
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(※後述6) : ワケの分からない返済例
これから見積書を作成していただく、という段階で
「お支払いは何回にいたします?」
と聞かれてしまった。
「いや、だから、支払い総額も分かんねぇうちに、何回払いにするかなんて
決められるワケねーべ! それを知るために見積もり依頼してるんだべ!」
とは
言わず に、
「それでは、とりあえずモデルケースとして、3年間(36回払い)での試算を
お願いいたします。」
すると今度は
「頭金はいくらに決めます?」
ときた。
「だから、支払い総額も分からんウチから 決められるワケないやんけ!
350万円 とも 400万円とも分からんうちから、頭金いくらちゅうーのんは
どういうこっちゃねん! ”決めます?” ちゅーても買う決めたワケちゃうし。」
とは
言わず に、
「それでは仮に、100万円を頭金としてください。検討材料と しますので。」
すると、またまた
「ボーナス払いは いくらにいたしましょうか?」
私 : 「・・・。」
いいかげん うんざりしてきたが、
「支払総額に対するボーナス払額の占める割合など、ローン設定上の
制約があると思いますが、今はそのような制約の有無が分かりません。
そのため、今回は一般的な例での試算をお願いします。」
と答えておいた。
こうしたやりとりの後に出てきた見積もり総額が、前述の 445万4075円 だ。普通、先に 「見積もり額は 約445万円になりました。この金額でしたら、どのような返済プランをお考えでしょうか?」 などと聞いてくるだろうに。順番が逆なんだよ、まったく。先走っちゃって・・・。支払い総額を
知らされずに 「頭金 100万円、36回払い」 としてしまったものだから、いやはや大変
予想外な結果 が出ることに・・・。
<お支払いプラン I (毎月均等払い)>
◎クレジット元金 : 345万4075円
◎月々の支払額 : 11万1129円 (×35回)
◎最終月支払額 : 11万1120円 (× 1回)
-----------------------------------
Σ= 400万635円
毎月の返済が 11万円ですってよ! だから 支払い総額を提示されないうちからの ローンの詳細検討など
できません って。・・・と思っていたら、そのすぐ下に<プラン II>なるものの試算結果も載っていた。<プラン I> では
月々均等払い の例だが、<プラン II>では、どうやら
ボーナス併用払い も検討していただいたようだ。早速見てみる。
<お支払いプラン I (ボーナス併用払い)>
◎クレジット元金 : 345万4075円
◎月々の支払額 : 11万3398円 (×29回) ・・・ (i)
◎最終月支払額 : 11万3394円 (× 1回) ・・・ (ii)
◎ボーナス支払時 : 10万円 (× 6回) ・・・(iii)
-----------------------------------
Σ= 400万1936円
え~と。なにナニ? 「(i)毎月 11万3398円」 を払い、「(iii)ボーナス月には 10万円ちょうど」 を払うのか?
(i) 11万3398円 > (ii) 10万円
となっているぞ? するってえと、この 「(iii)ボーナス支払時 : 10万円」 という金額は、通常の金額 (i) に さらに上乗せ加算される分を示しているのか? つまり毎年 7月と 12月には 21万3398円 を払うということか? いやいや、「(i)月々の支払額」 は 29回と明記されていることから、ボーナス月の支払いには (i) は含まれず、(iii) のみが該当することになる。
え?
ボーナス支払い月よりも、毎月の支払い額の方が高い設定 なのか? そんな設定、今まで見たことも無いぞ! 普通は、例えば 「毎月の支払いは 5万円で、ボーナス月は 15万円(加算分 10万円)」 などと設定するべ? なんでボーナス月の支払いを通常よりも減らすんや? これは、
毎月の負担を大きくしてでも、「貴重なボーナスは MPV 以外のことに使ってください」 という親切な お計らい なのか? 一体ナニを考えとんねやマツダさん・・・。
このように、普段行くことのないディーラーに行くと、色々なコトが分かる (or 再認識できる) ので、こうした機会を生かすことは大切です。それまで自分が常識と思っていたことが、実は常識ではないかもしれません。なお、私がいただいた見積書は 「レガシィの下取り額=ゼロ、値引額=ゼロ(定価販売)」 という内容でしたから、そこにマツダディーラーの秘めたる施策があるとは到底思えません。したがって、本ブログを公開することによって、マツダディーラーの営業に特別な影響がもたらされるとは言えないと判断し、上記数値の公開 (ノンマスク) とさせていただきます。
・・・以上、長文にて失礼しました。
[MPV・ターボ] を総括する(最終話) に続く。