| HiKOKI
電子パルス
ドライバー
WM18DBL |
このツールを使ってみた。
これは先日投稿した静音型のインパクトドライバーで、日立工機がブラシレスモーター制御技術の粋を集め、発表当時【次世代】と銘打ったインパクトドライバーだ。
残念ながら、職人さんたちのウケは今ひとつであるようだが。
日立工機(Hikoki)と言えばトルクの大きな電動工具を送り出してきた。現在も充電式インパクトレンチの最大トルク機種はHikokiの1100N・mのものだ。
しかしながら静音タイプになるとぐっとおさえられてドリルドライバー並みの33N・mになってしまう。騒音は70dB。
静音タイプではライバルのMAXの油圧式が使いやすいと評判いいらしい。33N・m、71dB。
マキタの最新機種は油圧+メカニカルで40N・mを稼いでいるが、その分騒音が大きいし、油圧式ほど使いやすくないとか。40N・m、75dB。
残念ながらMAXの実機を触る機会が無い。
Hikokiの静音電子パルスタイプを試してみて、正直な感想は「これすごい」だ。様々なモードを持っていて、緻密な制御をしてくれる。
ただ、トルクが細い分、ねじ込む速度は遅い。インパクトを与えながら回るので、確実にねじ込めるのだが、遅い。インパクトならあっという間に入るものが、もたもたしてしまう。時間が重要な職人さんには不評だろうなあと思う。
油圧式はそれより速いようで、電子パルスタイプはウケなかったのだろう。ただし、油圧タイプは使っているうちに熱を持つので、長時間使えないらしい。
静音型はトルクが細いため、プロの世界では、近所迷惑になるのでどうしても静音タイプでないと困るリフォーム屋さんとかにしか需要がないだろう。
しかしながら、この電子パルス式、DIY用途には素晴らしい性能を持っている。絶対トルクは大きくないものの、パルスモードの他にドリル、ボルト、テクスネジ、小ネジの専用モードを持っていて、しかも静かだ。一つあれば多用途に使える。
DIYならそれほど速度を気にする必要も無い。逆にあまり速くても素人には使いにくい。
それより静かな方がずっといい。
ただ、問題は価格。静音タイプは普通のインパクトより確実に高い。
なお、【次世代ドライバー】の評判が今ひとつだった日立は、後に静音タイプで油圧式を投入している。トルクは33N・mだが、不満点の改善がなされているらしい。WHP18DBLという機種だ。
機能的には電子パルス式のような多様なモードは持たないので、同じ静音タイプでも棲み分けられるものなのだろうか、一部内容を変更して併売されている。
今度はこいつを試してみる。
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なお、私はブラシ式ならジャンクレベルの中古を買うけれど、ブラシレスではジャンクレベルの中古は不安だ。ブラシ交換が不要なだけで長持ちするわけではない。電子制御ではリスク要素が多いく、実際トラブルが多い。しかもたとえばマキタの4モードインパクトのブラシレスモーターを部品交換しようとしたらアセンブリー交換になって1万円以上するとか。
ブラシレスのジャンクは買いたくないなあ。
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ブラシ式と言えば、中国からマキタのカーボンブラシの互換品が届いたので、古いヤツを片っ端から交換してみたが、どれも息を吹き返したように元気になった。
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Tool | 日記
Posted at
2020/01/17 21:58:27