![[ドライブレコーダー] ”どら猫2” を実際に使ってみて [ドライブレコーダー] ”どら猫2” を実際に使ってみて](https://cdn.snsimg.carview.co.jp/carlife/images/UserDiary/4864525/p1m.jpg?ct=36c0e797ed67)
万が一の事故の際、衝突前後の画像を20秒間、自動記録するという車載用ドライブレコーダーについての話。
ホリバアイテック社製の個人向けドライブレコーダー 「どら猫2(製品名)」 を実際に使ってみて数ヶ月が経ったので、気が付いた点や実際の使用感などについて報告する。
「どら猫2」 を始めとするドライブレコーダーの存在については、以前、私のブログで何度か取り上げたことがある(※1)。
最近では、安全志向の高まりからオートバックスでも専用の展示促販コーナーが設けられたり、あるいは carview でも読者アンケートのモニター賞品として大々的にキャンペーンが展開されたこともあるので、その名前くらいは目にしたことのある方々も多いのではないかと思う。
(※1:ご参考)
◎2006年04月06日付けブログ →
[ドライブレコーダ] 個人用途向けの普及型が新発売
◎2006年08月06日付けブログ →
車載ドライブレコーダー・どら猫2(ホリバアイテック製)
我が家には、BP5D型レガシィワゴン(GT specB) と GDA-C型インプレッサ(WRX) の2台があるが、その両方に 「どら猫2」 を装着している。どちらも近所のスーパーオートバックスで購入し、実売価格はともに約4万5千円(オートバックスの会員クーポン割引券の併用にて)であったが、その購入時期は多少異なる。
購入時期が異なることによって製品仕様に微妙な違いも見られたため、まずはそのへんから紹介してみよう。
(1)レガシィに装着した 「どら猫2」 について
購入時期は 2006年7月。型番は DR-3015 である。
パッケージを開けると同梱物はいたってシンプルで、どら猫2本体以外には、説明書、接続コード類と記録媒体があるのみである。電源は車載の 12[V] 駆動を前提としており、本体もフロントガラス固定設置方式 (=吸盤貼り付けではない) なので、たとえば乾電池などでのモバイル用途 (1個の 「どら猫2」 を 2台以上の車両で使い回す) などは事実上できない。
<↓「どら猫2」 のパッケージを開いたところ>
同梱の記録媒体は容量128[MB] のコンパクトフラッシュだ。このコンパクトフラッシュにはすでに Drecview.exe [409,600byte] なる画像ビューワが収録されており、車両設置前の時刻設定や初期設定(※2)、車両設置後に必要に応じて衝撃感度を微調整する作業なども、この 「どら猫Viewer」 を通じて行うようになっている。
<↓同梱のコンパクトフラッシュ> <↓「どら猫Viewer」による初期設定画面>
(※2:初期設定)
衝撃感度設定は 「乗用車」 と 「トラック」 の各モードを選択できる
ことから、個人向けとはいえ商用ユースにも対応可能となっている。
さて、このコンパクトフラッシュだが、側面(反端子側)には 「THNCF 128MDGIH02AAB JAPAN 0550KK」 という刻印がある。パソコンにつないでプロパティを見てみると、「
TOSHIBA128M」 と表示されるではないか。どこかの OEM だとは思っていたが、TOSHIBA 製であったか・・・。
まてよ?TOSHIBA 製 というと、以前どこかで見たことがあるな・・・。ということで、手持ちの
ハギワラシスコム (←ジョーシン電機で格安で売られていることが多い) のコンパクトフラッシュ 512[MB] のプロパティを確かめてみると、こちらも同じく TOSHIBA 製であった。
<↓ハギワラシスコムのCF(中央)>
<↓「どら猫2」 に標準添付の CF のプロパティ> <↓ハギワラシスコムのCFのプロパティ>
ということは、市販のハギワラシスコムの
大容量 コンパクトフラッシュ(白ROM)を格安で手に入れ、そこに 「どら猫2」 に同梱の純正コンパクトフラッシュの中身をフルコピー(移植)すれば、画像記録容量の増大が図れる
かもしれない。しかし、果たして 「どら猫2」 本体が 128[MB] を超えるコンパクトフラッシュを
認識 するのかどうか、仮に認識したとしても正常に作動するのかどうか・・・までは定かではない。
まぁ、他社製のコンパクトフラッシュであっても、容量が純正同等の 128[MB] ならば作動する可能性もあるが(※3)、これも保証対象外の使用形態となるであろうから、今のところ私自身では試す気はないし、またそのような使用方法を推奨するワケでもない、と付け加えておこう。
(※3:可能性)
万が一、標準添付のコンパクトフラッシュに収納されている 「どら猫Viewer」 を削除、
あるいはCF自体を初期化してしまった場合であっても、ホリバアイテック社の WEBサイト
から同ファイルをダウンロードしてCFにコピーすれば、また使用可能となることより。
(2)インプレッサに装着した 「どら猫2」 について
インプレッサ用の 「どら猫2」 の購入時期は、2006年11月。レガシィ用の購入時期から約4ヶ月後である。もちろん型番は DR-3015 で、同梱されるセットの内容も同じである。ただしよく見ると、ベースとなるコンパクトフラッシュが
ノーブランド品に転注 されたようである。側面の刻印が 「MADE IN TAIWAN F4B221 T0680176-11」 となっており、パソコンに差してプロパティを見ても空欄表示になる。
<↓
台湾製 となった同梱のコンパクトフラッシュ>
このことから、ますます 「同梱品以外でも、適当なコンパクトフラッシュを用意すれば、どら猫2は作動する」 可能性は高いと言えそうだ。まさかこの価格で、「どら猫2」 本体と添付のCFとの間で、ID認証している (=正規品の組み合わせ以外は認識しないように仕組まれている) とは思えないし・・・。
まぁ、レガシィ用の 「どら猫2」 の CF と、インプレッサ用の 「どら猫2」 の CF とをお互いに入れ替えて挿入してみれば分かることだが、あえてそれはしないでおこう。
それにしても、品質を確保しつつ、見えないところでコストダウンを図る(つまりは企業として利益を確保し、生き延びる)手法は、どこの工業製品メーカーでも一緒で王道なんだろうな。
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以上は、ほとんど余談(個人的な関心事)であった。
肝心の使用感について、以下に述べる。
(3)「どら猫2」 を実際に使ってみての感想など
■良いところ
◎設置が非常に楽。フロントガラスの所定の場所(法的に定められている)に貼り、
DC12[V] を配線するだけのお手軽さ。
■使用前には懸念されたが、実際には何ら問題なかったこと
◎今どき128[MB] は容量不足では?
→ CFの容量の上限に達すると、自動で動画データが上書き保存されて古いデータから
順に消えていくが、各動画データは6~9[MB] 程度。実用上は問題ないと思われる。
(コンパクトフラッシュには自動で記録されていく領域のほか、ドライバーの意志による
マニュアル操作(スイッチON操作)で画像を記録できる別領域も確保されている。)
◎夜間でも大丈夫なの?
→ 意外にもヘッドライト程度の明かりがあれば、記録された動画はちゃんと実用に足る
だけの解像度を有する(ちゃんと周囲の様子が判別できる)ことが分かった。
◎動画の四隅がひずんでいないか?
→ カメラ(レンズ)の性能上、「どら猫2」で記録された画像の四隅がやや歪むのは
避けられない。オーバーな表現をすれば、「丸い金魚鉢を通して向こう側の風景
を見た」 ような感じと言えないこともないが、それでも周囲の様子は十分わかる。
■その他(本来用途以外の使用例)
◎衝撃感度をあえて 「敏感」 に設定しておくと、「ブレーキ操作の強弱」 や 「ステアリング
さばきの緩急」 に応じて 「どら猫2」 が自動的に G(加速度の変化) を感知して作動
することがある。
したがって、感度を高めた 「どら猫2」 が自動で作動しないような運転を心がけることに
よって、スムーズな運転操作の目安とすることができる。
(もしも事故でもないのに 「どら猫2」 が作動したときは、自分の運転が荒いことになる。)
◎衝撃感度を 「鈍感」 に設定のうえ、ミニサーキットなどの 「特定のコーナー」 に焦点を
当ててマニュアル操作で 「どら猫2」 を作動させると、車載ビデオカメラの代わりになる。
(ライン取りを研究する際の補助アイテムになるかな?)
■その他(要改善点など)
◎動画データを再生中は、時間軸(-15.000[秒]~+4.966[秒])もデジタル表示されるが、
初期設定で ”時刻” を記憶させているのだから、どうせならビューワにも絶対時刻
(リアルのタイムスタンプ)が表示された方が使い勝手が良いと思う。
(→ ○月○日/○時○○分○○.○○秒、という具合に)。
◎衝突を感知した15.000[秒] 前から動画の記録が始まるが、なぜか衝突を感知した
5.000[秒] 後までではなく、4.966[秒] 後という中途半端な時間で記録が終了する。
(→ まぁ、約5秒だから差し支え無いが・・・。)
◎マイクをオプション設定し、希望者には音声も記録できるタイプも提供した方が良い。
(→ 衝突の際、思わず相手に対して暴言を吐いてしまうドライバーには向かないが。)
<結論>
夜でも思いのほかクリアに動画が記録され、十分に実用性があると判断する。
(※あくまで当方の使用環境での私見である。万人に対して有用性を保証するものではない ← 念のため。)