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2005年07月05日 イイね!

クルマへの「植物性材料や生分解プラスチック」適用

クルマへの「植物性材料や生分解プラスチック」適用自動車に使われる材料のエコ化の話。

東西ドイツが統合される前、東ドイツには「トラバント」が多く走っていた。ドイツ語で「仲間」や「随伴者」などを意味する「トラバント」は4人乗りで、全長は約 3.5m、エンジン排気量は 500~600ccであった。ボディの一部は FRP でできていたようだが、後に物資不足が深刻になると 「ダンボール でできているのでは?」と、もっぱらの評判になったクルマだ。
(トラバントの詳細は → こちら(フリー百科事典:ウィキペディア(Wikipedia)より)。)

現代では 紙やダンボール でできている量産車は無いと思うが、今後は何と、「植物」 や 「生分解プラスチック」 を自動車の材料として採用する動きが出ているという。つまり自動車メーカーの エコ対策 が、以前にも増して進められているということだ。以下、具体的な動きを2例、見てみよう。

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(1)植物性材料編・・・「ケナフ」の活用について

トヨタ自動車は、鉄に次ぐ自動車の主要材料となっている樹脂について、2010年までにその15%を 植物に由来する材料 に置換する計画だという。具体的には、「ケナフ」 の活用である。以下、2005年6月23日付けの日経新聞による関連記事の要約。

  <トヨタ自動車の環境対策の一例>
   ◎「ケナフ」とはアオイ科の1年草で、CO2の吸収能力の高い熱帯植物。
     茎の部分が固く、プラスチックの代替材 として研究されている。
   ◎まずトヨタ紡織が、2007年までにインドネシア・東ジャワ州にあるケナフ
     加工工場の生産量を 1500[ton/年] から 3000[ton/年] に倍増させる。
   ◎それを セルシオ/レクサス 向けの ドア内装材 として、日米に輸出。
   ◎一方、トヨタ車体もトヨタ自動車と共同で、ケナフを材料とする バンパー
     など 外装材 の開発を進める。

やはりトヨタは、グループ企業を巻き込んでの動き(環境への取り組み)がすごい。内装材だけでなく、パンパーなど外装材にも植物性素材の活用を検討しているとは思わなかった。ケナフ自体はインドネシアでごく一般的に栽培されており、また雨期を利用して年3回の収穫が可能(現在でも、麻袋の素材として栽培されている)とのことから、今後は致命的な課題(塗装の乗り、耐候性、耐衝撃性など)が生じない限り、おそらく予定通り「トヨタ車の内外装が植物性材料に置換される日」がやって来ることだろう。

現在、トヨタ車に限らず(スバル車でも)、規定重量以上の樹脂部品には<PP>とか<ABS>といった素材名を表記する決まりになっているが、「ケナフ」が採用された暁には、一体どんな表記となるのだろう? 2010年以降のトヨタ車で、樹脂部品に見たことの無い略称記号が付されていたら、それはもしかするとケナフ由来の植物性材料なのかもしれない。
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(2)生分解性プラスチック編・・・「サツマイモの葉」の活用について

生分解性プラスチックとは、例えば、とうもろこし(函館地区ではきみ、札幌地区ではとうきびと言うことが多い)などの 「でんぷん」 を原料にした ポリ乳酸(の総称) である。従来は熱に弱い(120℃以上の環境下では使えない)ことが欠点とされていた。ところが 2005年6月27日付けの asahi.com によると、150℃の高熱にも耐える生分解性プラスチックが開発されたという。以下、その要約。

  <生分解性プラスチックの自動車への適用計画(案)>
   ◎大阪大学の研究グループが、150℃の温度に耐えうる生分解性
     プラスチックの開発に成功。日米で特許を出願中。
   ◎サツマイモの葉など産業廃棄物から採れる原料(ポリフェノール類)
     を使っており、強度は従来のポリ乳酸の8倍に達するという。
   ◎具体的には、2008年をメドに自動車のインテークマニホールドや
     ヘッドライトなど、高温環境にさらされる部品への適用を検討中。

サツマイモの葉はもとより、従来は産業廃棄物扱いだったものを原料として活用するシステムは、リサイクルの点からも大いに望まれると思う。もちろん、クルマが廃車になる際の処理についても、格段に「環境に優しい」仕様と言えるだろう。
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以上、環境対策を考慮した素材について、自動車部品への適用の動きを2例紹介した。

現状では、ユーザーのオフラインミーティングというと、駐車場に集まり(誰からともなく)ボンネットを開けて、
   「オレの車高短レガシィ、エアロバンパーを装着したんだぜ。」
   「あれ?さっそくリップ部分が割れていないかい?」
   「そうなんだ、実は裏側はガムテで止めてあるんだ。」
などという ”装着→即→破損” 的な会話が聞こえて来そうだが、将来のオフ会やお茶会などでは
   「オレのレクサス、バンパーが ケナフ製 なんだぜ。」
   「おう、そりゃ 環境に優しい な。ヘタに社外品なんて着けられないね。」
   「インマニも サツマイモの葉っぱ製 さ。でも焼きイモの香りはしないぞ(笑)。」
などという、ほのぼのとした会話が交わされるかもしれないと想像すると、ちょっとだけ楽しくなるね。

(※最後の部分は、昨日(2005年7月4日)のブログ:「レクサスもアロマテラピー(専用香水)開発か」 の最後の部分の表現のリピートです。悪しからず。)

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「CBR250Fourが高スロットル開度にて#4が失火気味。要求電圧が高くなるときに3気筒になってしまう模様。低中回転速度でth開度が低いときは失火は発生しない。原因の切り分けのため、#1と#4の点火プラグを入れ替えて様子見します。」
何シテル?   06/13 18:56
調布市のKAZ [読み:ちょうふし_の_かず] と申します。 スバル・レヴォーグ(VNHC型)、スバル・エクシーガ(YA5E型)、ホンダ・CBR250Four...

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