• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+

調布市のKAZのブログ一覧

2005年07月17日 イイね!

チャイルドシートの試験法 や ダミー人形 について

チャイルドシートの試験法 や ダミー人形 についてチャイルドシート
の試験法などの話。

2005年6月4日付けのブログ (スバルR2(ポッカコーヒーと衝突安全)) にて、自動車アセスメントの試験結果(←要するに自動車の衝突試験結果)の一例を話題にした。今回、自動車そのものではなく、その周辺用品=チャイルドシートにも安全性を評価する試験があるので取り上げてみたい。


「自動車技術 2005年No.7(Vol.59)」によると、まず、先進諸国のチャイルドシートに関する適用基準(運転者に課せられる法規)が施行された年代は、次の通り。


義務化の年   国 名            内     容
 1976年   オーストラリア  州により異なるが、ヴィクトリア州では
                   「8歳未満または体重18kg未満」。
 1983年   アメリカ合衆国  州により異なるが、「4歳未満または体重40
                   ポンド未満」や「身長140cm以下」などあり。
 1988年   ドイツ        11歳以下で身長150cm未満。
 1989年   イギリス      基本的に2歳以下。(3歳以上11歳以下で身長
                   150cm未満は、チャイルドシートがあれば使用。)
 1991年   フランス      9歳以下。
 2000年   日本        6歳未満。

諸外国と較べると、日本でチャイルドシートの法規が整ったのは、ずいぶんと最近になってからであることが分かる。全然先進国とは言えないではないか>日本。その法規とは、2000年4月に施行された改正道路交通法(一部例外規定もある)によるものだが、2004年度の調査によると、日本のチャイルドシート着用率は6歳未満全体では約5割、1歳未満(乳児)でも何と約7割にとどまるという。ううぅ、法規の整備だけでなく、ユーザー自身の意識(の低さ)に着目すると、全然先進国とは言えないではないか>日本・・・。

さて、次にチャイルドシートの評価法について簡単にまとめてみる。

1999年12月にチルドシート・・・じゃなかった、チャイルドシート(チルドは単なるタイプミス。イスを凍らせて どないすんねーん!と一人ツッコミ一人ボケをしてみるテスト)の装置型式指定基準と試験方法の見直しが実施された。いやいやマジメな話です。試験にはダミー人形が用いられるのですが、このダミー人形、それまでは区分が無かった「新生児ダミー(体重3.4kgモデル)」が追加されたのです(従来は体重7.7kgモデルで代表)。つまり、より現実に合わせた試験結果が得られるようになった、というワケですね。ちなみにこの「新生児ダミー(体重3.4kgモデル)」は欧米でも使用されているそうです。

  <ダミー人形の区分>
  区分  用途   呼び重量
  W1  乳児用  3.4kgおよび9.0kg(必要に応じて7.7kg)
  W2  幼児用  9.0kgおよび15kg
  W3  学童用  15kgおよび22kg
  W4  学童用  22kgおよび32kg

さてそのダミー人形(左上の画像参照)であるが、「自動車技術 2005年No.7(Vol.59)」によると、名前があるという。・・・と言っても、単なる数字とアルファベットの組み合わせから成るものだ。たとえば、こんな具合だ。

  ◎3.4kgモデル TNO-P0, CAMI-Newborn
  ◎7.7kgモデル CAMI 6ヶ月
  ◎9.0kgモデル TNO-P3/4
  ◎15kgモデル Hybrid II -3YO, TNO-P3
  (~以下略~)

これを見て、「そうか、生後6ヶ月の赤ん坊の平均体重は、恐らく約7.7kgなんだな・・・」と、読み取ってしまう私は変わり者でしょうか?いやいや、そういった視点は、たとえばダミー人形に「いずみちゃん」とか「さゆりちゃん」などと勝手な愛称をつけるよりも、よっぽど変態度は低いと思われます。・・・と、「自分から言うのは説得力は低いぞ」と、また一人でツッコんでみるテスト(しぃぃぃ~~ん・・・あら、静けさが到来か。ヒュゥゥゥ~)。余談ですが、こうしたダミー人形であっても、幾多の試験回数を行って廃棄処分となる暁には、ちゃんとお寺さんで「○○法要(どんと焼き?いやお焚き上げか)」が営まれることもあるという。

おっと・・・肝心の試験方法について記していなかったので以下に簡単に書くと、次のようになっている。

・国土交通省と自動車事故対策機構が試験を実施。
・自動車アセスメントのフルラップ前突試験と同様の時速55km/hで実施。
 (注:チャイルドシートの装置型式指定基準(50km/h)などの1割増し。)
・頭部のはみ出し、衝撃時のダミー人形の挙動、胸部合成加速度の傷害値、
 その他破損状況などが評価される(面圧計などを使って定量的に測定する)。
・評価は「優」「良」「普通」「推奨せず」の4区分。

その他、「使用性評価試験」というのがあって、要するにユーザー側の視点に立った使い勝手の判断(取扱説明書、本体表示、車輌取付性、装着性)について、その項目ごとに複数の専門家が判定する仕組みとなっている。最後に、近年研究が進んでいる事故形態として「側突(側面衝突)」が挙げられるという。と言っても、衝突実験車のバリアへの進入状態(ドアの破損モードやダミー人形の挙動)によって異なる衝撃値を再現性のあるものとし、「まずは(側突の)評価試験方法の確立」が急がれている状況だという。

確かに、新しい衝突モードに対しては、それに見合った新しい評価基準が必要になる。基準が確立していなければ正確な比較試験は不可能であるし、また仮に評価方法があっても評価値自体が意味のある範囲に収まっていなければ、無意味である。例えて言うなら、量販A店で送風機を当てずにパワーチェックした馬力曲線と、動力吸収装置に駆動輪直結方式で接続したダイノパックで馬力測定したショップBでの結果とは、単純比較できないことに似ているか・・・?

チャイルドシートについて何も知らないと、設計年度の新しいモデルが評価も優秀であるかのように即断してしまいがちである。しかし上記で紹介したチャイルドシート評価試験結果を(決して鵜呑みにはしないで)有効利用し、良きシート選びの参考としてみたい。

プロフィール

「CBR250Fourが高スロットル開度にて#4が失火気味。要求電圧が高くなるときに3気筒になってしまう模様。低中回転速度でth開度が低いときは失火は発生しない。原因の切り分けのため、#1と#4の点火プラグを入れ替えて様子見します。」
何シテル?   06/13 18:56
調布市のKAZ [読み:ちょうふし_の_かず] と申します。 スバル・レヴォーグ(VNHC型)、スバル・エクシーガ(YA5E型)、ホンダ・CBR250Four...

ハイタッチ!drive

みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2005/7 >>

ブログカテゴリー

リンク・クリップ

[自作] タイヤ空洞共鳴音の低減・ハンコックV12evo2を静音タイヤにする 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2018/10/02 20:28:55
 
[近況報告・その1] 長女の初レガシィの巻  
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2015/11/09 22:23:24
 
「”個体差” について考える」 の巻 
カテゴリ:なぐり書き
2010/08/13 19:26:31
 

愛車一覧

スバル レヴォーグ VNHCレヴォーグ STI Sport# (スバル レヴォーグ)
・注文日: 2023年01月26日 ・納車日: 2023年07月16日 <↓以下、雪道走 ...
ホンダ CBR250 FOUR (フォア) CBR250Four SE (ホンダ CBR250 FOUR (フォア))
学生の頃に新車で購入して以来、ずっとワンオーナーで乗り続けているバイク、CBR250FG ...
スバル エクシーガ エクシーガtS (年改区分:Eタイプ) (スバル エクシーガ)
YA5A型エクシーガGT(年改区分:Aタイプのターボ車)からの乗り換えです。2012年8 ...
ホンダ モンキーR モンキーR改(2種登録) (ホンダ モンキーR)
レッドバロンで中古のモンキーRを購入後、エンジン全バラシ。 ◎武川88ccボアアッ ...
ヘルプ利用規約サイトマップ
© LY Corporation