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調布市のKAZのブログ一覧

2020年10月17日 イイね!

[トンボ鉛筆MONO砂消しゴム] 後編・ホイールに固着したブレーキダスト除去

[トンボ鉛筆MONO砂消しゴム] 後編・ホイールに固着したブレーキダスト除去アルミホイールに固着したガンコなブレーキダストを、トンボ鉛筆の「MONO砂消しゴム」を使って除去する作業風景を紹介しています。

今回のブログは、その「後編(効果確認/注意事項)」です。

文末に「MONO砂消しゴム」の代用品/補完品として「ぺんてるクリックイレーザー」も追加で紹介します。

◎「前編」は こちら
[トンボ鉛筆MONO砂消しゴム] 前編・ホイールに固着したブレーキダスト除去
◎ご参考:パーツレビュー
トンボ鉛筆 MONO砂消しゴム ES-512A (アルミホイールに固着したブレーキダスト除去用)

■その1:まずはお試し(事前トライ)
「砂消しゴムでブレーキダストの除去」を発案したものの、その効果(汚れ落ち効果)や跳ね返り(ホイール塗装面へのアタック)を明確に把握していないため、まずは「お試し」をすることで活用本番に備えます。

具体的には
 ・水洗せずに、ダスト本体を「砂消しゴム」で直接 擦(こす)ってみる。
 ・その際の力加減(印加荷重)を体感する。
 ・ホイールの塗装面を擦ってしまった場合にどうなるか?を粗確認。


<↓今回の試行のターゲット部位。ブレーキダストが積層して固着している状態です>


<↓”あえて”ダイレクトに砂消しゴムで擦ってみる>


この時点で、いろいろな情報が得られます。
 ・まず、わずかな力(入力荷重)でダストが削れること。
 ・ごく短時間で効率よくダストを除去できそうなこと。
 ・削ったダスト粉は、その場に停滞すること。

ここで、ホイール側(相手部品)だけではなく、砂消しゴム側(ツール自身)の表面性状も同時に観察してみます。


<↓砂消しゴムのエッジを立てて、先端で擦った時の表面性状。ダストを取り込んでいる>


水洗せずにダイレクトにブレーキダストを擦った際には、砂消しゴム自身がダスト粉を巻き込んで(取り込んで)いることが分かります。この状態で、あえて「さらに」擦り続けていくとどうなるか?を確認します。

<↓堆積したダスト粉と同じ量だけ、今までホイールに固着していたことになるが…>


ダストが「エリア(ある程度の面積を占める)」で固着している場合には実害ないのですが、「スポット(飛び飛びに点在)」となっている場合には、「ダスト~ダスト」間のホイール表面も擦ってしまうことになります。

ここでの試行は、それを確認することが目的です。
析出したダストを吹き払い、ホイールの表面を見てみます。


<↓ダストの「島」と「島」の間は、ホイールの表面が薄茶色(ダスト)で擦れかかっている>


このことから、
 ・析出したダストは、連続的に除去しなければ(砂消しゴム
  に取り込まれるなどして)それ自身が新たな研磨剤として
  ホイールを傷つけてしまう。
 ・ダストを排出する方法として、吸引/エアブロー/水洗などが
  考えられるが、「水研ぎ(磨ぎ)」という言葉もあるように
  水洗する方法が、DIYではお手軽かつ連続運用が可能である。

何事も、いきなり本番運用するのではなく、事前の試行運用が大切ですよね。いろいろな情報が得られますし、失敗を未然に防げます。
(シーズン初めにスタッドレスタイヤを履いた際にも、広くて安全な場所でフルブレーキングを試して「どれくらい滑るか」を事前確認しておくのと同様な考え方ですね。)


■その2:水滴付加でお試し(2ndトライ)
さて、ここまでの試行で「砂消しゴムは意外に(というよりも、予想通りに)固着したブレーキダストに効く」という感触が得られました。次は実際に、それを活用する際の「跳ね返り(デメリット回避/リスクの低減)」を考慮して、「水滴を付加した条件下」での効果を確認してみます。

<↓いきなり水洗するのではなく、まずは「水滴を垂らした状態」で排出ダストの挙動を確認します>


# 何事も「ステップ(段階)を刻んで」事実確認するのが吉。

<↓軽く撫(な)でた状態。ダストは拡散する。力を込める必要はなく、このまま水洗が効果的>


だんだんコツがつかめてきましたね。
これなら失敗することも無さそうです。


■その3:本番トライ(作業の習熟狙い)
コツをつかんだから…といっても、作業者は人間。慣れたころには失敗する(関西弁で言うところの”ヘタを打つ”)こともあるかもしれません。そのへんを念頭におきながら、水洗での積層ダスト除去にトライしていきます。

# まぁトライとは書いていますが、事実上は本番作業です。
# 「過ぎたるは及ばざるが如し」の自己注意喚起として。

<↓水洗での作業を開始!>


<↓砂消しゴムで軽く擦ってみた状態>


<↓作業をしながら「どこまでがダストで、どこからがホイール表面か」を常に確認します>


<↓ホイールの塗装面を直接的にキズつけてしまうこと無く、ごく短時間でここまで進捗可能>


いやー、とっても効率良いですね!
あれほど苦労(→ 「前編」ご参照 )したガンコなブレーキダストが、ちょっとした配慮の下で いとも簡単に除去することに成功した瞬間です。


<↓ナイロンブラシでは毛先が届きにくいコーナー(隅R部)も、砂消しゴムなら”狙って”作業が可能>


<↓「とりあえずの本番トライ」でしたが、極短時間でここまでの状態に到達できました>


■その4:作業範囲の拡大
積層ダストがホイールに固着している他の部位も、同様に作業を進めます。ただし慎重に、臨機応変に進めます(∵ダストの固着状況は、部位によって異なるため)。以下はその一例です。

<↓「STI」の浮き出し文字が入っている。パープルマジック+ナイロンブラシで落ちなかった部位>


<↓砂消しゴムならば、エッジを利用して局部的(ピンポイント)なダスト除去も可能>


使用部材は砂消し「ゴム」ですので、要すればカッターナイフで先端形状を整えてから、フレキシブルに使用することも可能です。

<↓水洗しながら「擦り過ぎに注意」さえすれば、ご覧の状態までは短時間で持って行けます>


<↓ホイール全体を「引いて(ロングで)」撮影したショット>


「還元剤+ナイロンブラシ」では、足かけ3週間以上に渡って悪戦苦闘した状況が、まるで悪夢だったかのように短時間で簡単に解決できました。
(※注:決してパープルマジックが効かないと言っているワケではありませんので、その点は誤解の無きようお願いします。)

こうして「砂消しゴムを転用する」という発案が、「水洗するなどの措置/固着ダストとホイール塗装面との境界を把握/擦りすぎないように注意」さえすれば、非常に有効であることが実証できたと思っています。


<↓参考:ホイール1本分(前輪、キャリパはブレンボ)のダスト除去後の、砂消しゴムの摩耗具合>


■その5:アフターケアの素案と追加情報
ホイールに固着したブレーキダストは、上記手法により効率よく除去できることが分かりましたが、このままでは、走行を繰り返した後に「再び固着」することが予想されます。

「こまめに洗う」ことも対応策ではあるのですが、必ずしもそれが実現可能な環境か?というと、難しい面もあります。とすると、思いつくのは「ホイールコーティング」。

ホイール用のコーティング剤は市販されていますし、その作業をプロに依頼することも可能です。ただ、個人的に興味があるのは(一部の みん友 さんたちの間で流行っている)シリコン剤の塗布…です。

従来は、未塗装の樹脂パーツ(例:SUVの黒色フェンダーアーチカバーの見栄え向上)やウェザーストリップ(例:経年車のウィンドウ開閉時に擦れ音を防止)に適用されていたものですが、近年は「洗車後のツヤ出し」用途で使う人々が増えているようです。


<↓近年は「洗車後のつや出し」用途で使う人々が増加しているようです>


「シリコンを塗布すると、かえってホコリ(ホイールの場合はブレーキダスト)が表面に吸着されないか?」「いやいや、結局その後に洗い流すのだから、簡単に流れ落ちるようになれば問題ないのでは?」…など、いろいろな考え方がありそうです。

疑問があれば「実際に試してみる」ことが、一番説得力があって納得できます。私自身は信越シリコン(KF-96-50CS)を入手した段階で、まだ実際には試していないのですが、まずはSDS(安全データシート)を精読してから、しかるべき時期を見計らって試してみたいと思っています。

次に、トンボ鉛筆の「MONO砂消しゴム(品番:ES-512A)」に代わる、あるいは併用できる転用ツールとしての文房具を追加紹介します。


<↓ぺんてる(株)のクリックイレーザーシリーズ。かなり以前から市場にリリースされている>


クリックイレーザーは、金属製のスリーブ(筐体)に柱状に成形された消しゴムが内蔵された製品で、シャープペンシルやカッターナイフのごとく、使う分量だけ先端から突出させて使う消しゴムです。
(筐体には「HYPERASER」の印字あり。HYPER(超越)とERASER(消しゴム)の合成語か?)


<↓クリックイレーザーシリーズには、通常用途のほかに油性ボールペン用のラインナップもある>
 

このクリックイレーザーの良いところは、金属スリーブに入っているため、薄型(細径)であるにも関わらずホールド時に剛性感が保てるところです。先端が細くなると倒れやすくなるのですが、そういった心配はありません。狙ったターゲットを踏み外すこともないでしょう。価格は標準仕様で税込み770円(補充用の替えゴムは同165円)です。

これは例え話になりますが、プロのデントリペア業者は様々なツールを持っていますが、DIYの場合も ある程度はツール…この場合は「MONO砂消しゴム」と「クリックイレーザー」の両方を備えておいても良いかもしれません(対象とするホイールの形状は、ユーザーによってディッシュタイプだったりスポークタイプだったり、深リムだったり様々ですよね)。


# どちらも本来は事務用品であり、
# 自動車向けメンテツールではないのですが、
# そこは「転用アイディア」の醍醐味ということで。

以上、前編と今回の後編の2編に渡り「当方が実際に試したこと」、「それを実行に移すに当たって検討したこと」、「実行中に注意すべきこと」、「その後のケアについての素案」、そして「代替/または併用可能な転用ツール」を紹介させていただきました。

このブログをご覧になっていらっしゃる方々も、(上記を参考にすることはあっても縛られないように)自己工夫しながらDIYを楽しんでいただけたら…と思います。

長文でしたがご覧いただき、ありがとうございました。
Posted at 2020/10/17 12:56:10 | コメント(1) | トラックバック(0) | 【エクシーガtS】 | クルマ
2020年10月14日 イイね!

[トンボ鉛筆MONO砂消しゴム] 前編・ホイールに固着したブレーキダスト除去

[トンボ鉛筆MONO砂消しゴム] 前編・ホイールに固着したブレーキダスト除去アルミホイールに固着したガンコなブレーキダスト。これまで「パープルマジック+ナイロンブラシ」で長時間、洗ってきましたが、なかなか汚れが落ちません。

そこで、トンボ鉛筆の「MONO砂消しゴム」を使うことを発案。実際にブレンボキャリパによるガンコなブレーキダストの除去に成功しました。今回は、その作業風景を紹介するブログの「前編」です。


◎パーツレビュー
トンボ鉛筆 MONO砂消しゴム ES-512A (アルミホイールに固着したブレーキダスト除去用)

■まえがき
「必要は発明の母」とは、よく言ったものです。

ブレンボキャリパーからのブレーキダスト(主にプロジェクトμのパッド:HC+による積層汚れ)は、今までパープルマジック(鉄分に反応して紫色になるスプレー剤)を吹きかけながら、ナイロンブラシでゴシゴシと時間をかけて、根気よく落とそうとしてきました。

が、ガンコなブレーキダストは簡単には落ちてくれません。…というよりも、ホイールに固着してしまっており、全然落ちる気配がありません(苦笑)。時間がかかる割りには、キレイにならずに非常に効率が悪い。

そこで思いついたのが「砂消しゴム」を活用する案です。もともと「砂消しゴム」も、研磨材成分を含むはず。しかも、相手は原稿用紙やノートなどの「紙」ですので、相手を必要以上にアタックするほど攻撃性の高いものではないだろう。

…との考えで、実際に効果を試してみることにしました。今回のブログは、前編を「砂消しゴム導入前の苦労」、後編を「砂消しゴム導入後の効果」として、その様子を紹介します。


■ナイロンブラシによる作業・その1
2020年08月14日。この日は非常に暑い日でしたが、午前中にサイドウィンドウとドアミラーをキイロビン→ガラコで撥水処理したあと、午後から積年のSTIホイールのブレンボダストを、パープルマジックと各種タワシやブラシで地道に落とす作業を行っていました。

<↓水洗いでホイール全体の汚れをザッと落としてから、ブレーキダストにパープルマジックを噴射>


<↓ブレーキダストに反応して、どんどん紫色に反応。頃合いを見計らってナイロンブラシ掛けする>
 

最初はものの見事に紫色に変色するのですが、ブラシ掛けをすると、積層したブレーキダストから新たな表面が析出し、すぐに(泥のような)茶色に変わっていきます。その作業の繰り返し。

<↓ダスト部分は紫色に変わるものの、ナイロンブラシで擦ると、すぐに新たなダスト層が析出する>
 

何度こすっても、ホイールに固着したブレーキダストはなかなか落ちてくれません。結局、日没を迎えてこの日の作業は終了。まだ1本目のホイール(右前のみ)だというのに。

<↓遠巻きに見るとキレイに見えるっぽいですが、近くに寄って見るとスポークの隅にガンコな汚れが残る>
 

■ナイロンブラシによる作業・その2
翌08月15日。この日は朝6時台からホイールの洗浄作業を開始。前日の続きです。

<↓踏ん張った甲斐あって、ここまでキレイに。だがどうしても、固着して落ちないダストが残ってしまう
 

1本のホイール(右前)の洗浄だけに時間を費やすわけにもいかないので、このへんで、いったん別のホイール(右後)の洗浄作業に移行することにします。

<↓見かけ上、前輪より制動荷重の低い後輪はブレーキダストも少なめに見えるが、而(しか)してその実態は…>


<↓朝7時頃から夕方16時頃まで、ひたすらこの作業の繰り返し。なかなか終わりが見えない状況です>
 

<↓ガンバってここまではキレイになったが、ナイロンブラシではこれが限界。隅R部にダストが残る
 

■ナイロンブラシによる作業・その3
一週間後の08月19日。前の週の土日は、結局ホイールの清掃で潰れました。この週の土日は、果たしてどうなるのでしょうか…。

前の週は、「時間区切り」でいったん前輪から後輪に作業ターゲットを変えていました。そこでこの日は、再び右前のホイールのブレーキダスト落としに勤(いそ)しみます。


<↓汚れに不利な前輪も、さらに1日かけてココまではキレイになった。が、やっぱり固着ダストは残る
 

この週は他の用事もあり、続きは翌週以降に持ち越し。
…って、2週間(の土日)に渡って、「ホイール1本半」分しか洗浄できていない。しかもスポークの根元など、隅R部のガンコなダストはへばり付いたまま。何とかせにゃ…。


■ナイロンブラシによる作業・その4
さらに翌週、08月23日。まだまだ気温は高い。熱中症に注意。それと蚊の対策も忘れずに実施。

<↓またまたパープルマジック頼り。ナイロンブラシ自体も、いいかげんにくたばってきました>
 

前輪に限らず…ですが、作業すべきホイールのスポーク部分(洗浄ターゲット)を少しずつ回転させて送る(ローテーションする)必要があることから、なかなか時間がかかります。

<↓足かけ3週間ほどかけて、結局ホイール1本分も満足に洗浄できず、ダスト残りが除去できない状態


これではラチがあかん。
時間ばっかりかかって、全然キレイにならんやんけ。

(…って、最初から分かっていたことですが。)

そこでウルトラC(注:1985年度版以前の、C難度に含みきれない大技から転じた比喩。現代的な表現ですと、F難度くらいの意味合いになるかな。平行棒の屈身べーレや鉄棒のコールマンあたりをイメージしてください)として、「砂消しゴム」の転用を発案した次第。

■砂消しゴムの到着
砂消しゴムについて、各メーカーの情報を仕入れて検討。「構成成分は明示されているか/入手性は容易か/価格は妥当か」などを考慮し、結論としてトンボ鉛筆のMONO砂消しをセレクト。型番で言うと、ES-512A になります。

これをお試しで、10個セット品を購入。
(※「お試し」とは言いつつも、本命のつもりで調達しています。)


<↓Amazonで購入。10個セットで税込み1338円(送料無料)。これを試すゼイ!果たして読み通りにいくか?>



「後編」に続く。
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2020-10-17(Sat.) : 更新
[トンボ鉛筆MONO砂消しゴム] 後編・ホイールに固着したブレーキダスト除去 をアップロードしました。
Posted at 2020/10/14 23:29:27 | コメント(2) | トラックバック(0) | 【エクシーガtS】 | クルマ
2020年10月10日 イイね!

[エクシーガtS] 後編・carrozzeria TS-J160A への交換(フロントスピーカー)

[エクシーガtS] 後編・carrozzeria TS-J160A への交換(フロントスピーカー)スバル・エクシーガの純正オプションスピーカー(パナソニックHDDナビ・CN-HW1000D装着車用)を、手持ちのカロッツェリア・16cmコアキシャル2Wayスピーカー(TS-J160A)に交換しました。
その際の備忘録ブログ(後編:フロントスピーカー交換)です。


◎パーツレビュー
carrozzeria TS-J160A(16cmコアキシャル2Wayスピーカー)

■各部の状態を事前確認
前編・KENWOOD KFC-U1692への交換(リヤスピーカー) からの続きです。

前車(BG5B型レガシィ)から取り外しして約14年が経過していますが、目視上、コーンエッジなどの破損は見当たりません。ホームスピーカーでSONYのPPコーンエッジ+フラットスピーカは耐久性が低く、経年でボロボロになった経験があることから、このへんは要注意項目です。


<↓元箱に入れて室内保管。ウーファーにデュポン社の登録商標のケブラー(R)繊維型コーンを採用>
 

<↓コアキシャル型のツイーターは、筐体そのものが回転してバッフル(指向性)が調整可能な構造>


<↓このへんは、目視では状態が分からない部分。まぁ、実際に音を鳴らしてみて不調有無を判断です>
 

この当時、市販品の多くはアルミ製のフレームを採用しています。大口径のマグネットを強固に支持しつつ、本体の共振を避けるような形状解析を行っているのでしょう。同時に、肉抜きできる部分は厚みを減らして軽量化。

…こうして見ていくと、スピーカーフレームのために専用の鋳型を起こす必要があることから、その設備投資額に見合うだけの販売台数を稼がなければならないでしょう。とすると、勢い宣伝費用を充てて…。

今から思うと、「中の人々」は大変な思いで「市場動向/流通開発/マーケティング戦略」「素材/強度剛性/軽量化/特性/マッチングetc.の開発」などをされていたと思われます。他社との競争も激しい時代でしたから。


<↓こうしてスピーカー各部を「ザッと見る」だけでも、当時の開発者さんのご苦労が忍ばれます>
 

■純正品との比較
次は純正スピーカーとの比較です。ただし「純正」とは言っても、実際にはパナソニックナビ(CN-HW1000D)のアップグレードスピーカーになります。

<↓マグネットの口径(φ)もさることながら、手に取った際の重量も全然異なります>


# まぁ、カーメーカー向けOEM品(ここではパナソニック)
# には「重量○○g以下」という開発目標が課せられている
# かもしれませんが。

<↓そもそもコスト(の縛り)が異なるため、本来は直接的な比較は困難ですが、ユーザーには関係なし>
 

■エクシーガへのインストール
「インストール」と書くと、何だかオーディオにこだわりがあるマニアみたいな表現になりますが、要はエクシーガへの「装着手順の紹介」になります。

BG型レガシィへの装着は、スピーカーに付属のハーネスにより「ポン付け」で済みました。しかしエクシーガでは端子の形状が異なるため、リヤにケンウッドのスピーカーを装着したときと同様、変換ハーネスを自作します。


<↓(再掲)結線表>


<↓手持ちのギボシなどを使って、その場で準備完了>


<↓エクシーガのドア開口部と径(φ)が合わない点は、スライドコマを導入することで解決(前編で既述)>
 

<↓雨水による被水防止のため、コネクタをあえて前面に引き回す措置を施すことは、リヤと同様>
 

以上に示す通り、少々古いスピーカーだからといって、装着が困難ということはありません。足りない部品は十分にDIYで対応可能です(※マウント方法にもっとこだわれば、それなりの知恵も必要になってきますが)。

■セッティング
今回の方針は「寝かせていた過去資産を有効活用しよう」ですので、デッドニングなど細部に渡っての施工やチューニング(時間を要するもの)は割愛します。

とは言え、今回のフロントスピーカーの置換により、すでに置換済みのリヤスピーカーとのハード環境は整いましたので、最低限の音場確認をしておきます。


<↓まずはツイーターのバッフルの向きを調整。フロント乗員経由でセカンドシートに向けて調整>


# 物理的に可能な範囲での調整です。
# (あまり欲を出さない。)

次に、いろいろなジャンルの音楽を再生して(イコライザーやフェーダーの)バランス点を探っていきます。

<↓左:この曲でギターの左右chのエフェクトを確認  右:中音の響きと「切れ」を確認>
 

<↓左:作詞は松本隆さん/作曲はYMOの細野晴臣さん、 右:作・編曲とも渡辺宙明さん>
 

<↓左:オリビア・ニュートン・ジョン以外にも多数がカバー  右:歌唱力はバツグン>
 

<↓多くのジャンルから、アレンジや楽器の使い方が特徴的な曲を聴いて、音場の確認を行う>
 

■エージング
フロント:カロッツェリア TS-J160A、リヤ:ケンウッド KFC-U1692 の組み合わせ(アンプはパナソニックHDDナビ・CN-HW1000Dに依存)で聞き初めて、現在までに約1ヶ月が経過しました。稼働時間に換算すると、おおよそ50~60Hです。

これらのスピーカーは かつてBG型レガシィで使用していたものであり、バージン品ではないのですが、稼働時間50~60Hを経過したころからは、あくまで感覚的なものではありますが「より音が前に出てくるようなイメージ」が得られるようになりました。

経年14年の保管期間明けですので、やはり通電&駆動時間を重ねることで、挙動が熟(こな)れた感じになってきたのでしょうか。「音の硬さ」が取れてきたように思えます。主目的は「家族のために」ですが、私一人で乗っているときにも、好きな音楽をより楽しんでリラックスしています。

またしばらくしたら、スピーカーの向きをもう少々上向きに変えるなどしながら、デッドニングに励むかもしれません。こうして「走り」以外の部分でもアップデートを加えながら、エクシーガとともに過ごす家族の時間を大切にしていきたいと思っています。
Posted at 2020/10/10 18:24:52 | コメント(0) | トラックバック(0) | 【エクシーガtS】 | クルマ
2020年10月04日 イイね!

[エクシーガtS] 前編・KENWOOD KFC-U1692への交換(リヤスピーカー)

[エクシーガtS] 前編・KENWOOD KFC-U1692への交換(リヤスピーカー)スバル・エクシーガの純正オプションスピーカー(パナソニックHDDナビ・CN-HW1000D装着車用)を、手持ちのケンウッド・16cmコアキシャル2Wayスピーカー(KFC-U1692)に交換しました。
その際の備忘録ブログの前編(リヤスピーカー交換編)です。


◎パーツレビュー
KENWOOD KFC-U1692(16cmコアキシャル2Wayスピーカー)

■手持ちの資産の再活用
「資産」と書くと何だか大げさに聞こえますが、要するに「今まで乗ってきたクルマから取り外しした部品を、寝かせておくくらいなら有効活用しよう!」ということです。

かつてBGレガシィに乗っていた頃(1996年~2006年)、前後のスピーカーを社外品に交換していました。フロントはカロッツェリア、リヤはケンウッドです。今回、取り置きしていたそれらのスピーカーを、そのままエクシーガで活用することにしました。


# BG型から乗り換えした現・BP型レガシィでは、
# 純正オーディオとしてマッキントッシュを搭載しており、
# しかもスピーカーのインピーダンスが8Ωであるため、
# 社外SPへの交換(引き継ぎ)はしていませんでした。

<↓2006年にBGレガシィから取り外して室内保管しておいた KENWOOD KFC-U1692>


■とりあえずの装着
スピーカーの保管年月が長かった(2006年→2020年、都合14年間の保管)ため、とりあえずエクシーガに装着して音を鳴らすまでを第一段階としました(※今回はデッドニングまではしない、の意味)。

<↓ウーファーの素材に ZYLON(R) (PBO Fiber)を採用。ツイーターはハイパーナイルドーム型>
 

<↓付属品は欠品無く、すべて保管していましたが、今となってはコネクタの形状は合いません>


<↓純正OPのパナソニックスピーカー。同社HDDナビCN-HW1000D装着車用のアップグレード品>


さて、ケンウッドの KFC-U1692 に換装するにあたり、マウント形状もコネクタ形状も異なりますが、なるべく格安で対処することにします。まずは取り付け固定ができなければ話にならないので、手持ちのワッシャなどの活用で固定できないかどうか?をトライします。

<↓手持ちのワッシャを使って固定半径の拡大を試みたが、この方法はダメであった…>
 

エクシーガの純正スピーカーの固定スクリューは3ヶ所で、換装するケンウッドスピーカーフレームの固定ピッチ(取り付けPCD)よりも大きいため、そのへんを工夫する必要があります。

結局、ホームセンターでスライドコマ(長穴ブラケット)を調達することで、これをクリア。以下にその様子を画像で示します。


<↓車両側の締結点を変えずに、スピーカーフレームを固定するために「腕を伸ばす」方法を選択>
 

上記のスライドコマ(05-111 平甲板タテ穴ブラケット)は、1枚あたり税込み48円。スピーカー1個あたりブラケットは3枚必要になるので、小計144円。一般的なバッフルボードが安くても数千円、高いと数万円もすることを考えると、その数十分の一または百分の一くらいのコストで、スピーカーのマウントが可能となりました。

次はBGレガシィとYAエクシーガで互換性のないスピーカーコネクタを何とかします。これについては、手持ちのギボシで変換ハーネスを作成すればOK。


<↓画像右下のスリーブは仮ハメ状態。実際にはスリーブの内径(凹凸)とギボシの位置を合わせます>


<↓車両側とスピーカー側の配線の組み合わせ(極性の+とーを間違えないようにしたい)>


■試聴
上記に示したDIY工作により、エクシーガにケンウッド KFC-U1692 を装着するメドが立ちましたので、あとは実際に音を鳴らしてみます。目視確認したところでは、コーンエッジなどに経年劣化による損傷は見られません。果たして14年の歳月を経たスピーカーは、うまく鳴ってくれるのでしょうか。

<↓取り急ぎ、配線をつないで(予想されるイメージの)音が鳴るかどうかを確認します>


<↓まずは聞き慣れた音楽を再生してみます>
 

おおぉ!
14年間もブランクがあったとは思えない、広がりのある音です。


これで一安心。
ケンウッドをドアに固定設置し、コネクタを意図的に手前に引き出して(∵雨水による被水リスクを避けるため)、ドアパネル(内装)を元通りにします。


<↓コネクタはわざと、穴の奥から手前に引き出しておき、固定ビスの上にはテープを貼って脱落を防止>


■暫定調整
後席左右ドアの純正スピーカーを KFC-U1692 に置換したあとは、(まだフロントスピーカーを今後予定しているカロツェリアに交換していない状態ではありますが)音場の暫定調整をします。

<↓フロントスピーカー交換までの間、短い期間ではあるが暫定的に音場を仮セッティングしておく>
 

こうして、長年、気に掛けていた「過去遺産ネタ」である ZYLON(R) (PBO Fiber)採用スピーカーの有効活用が日の目を見ることになりました。この KFC-U1692 は、過去サイズの口径16cmスピーカーですが、何よりも「音の再生バランスが良い」点が優れていると感じます。

改めてインプレッションを再掲すると、次の通りです。
◎パーツレビュー
KENWOOD KFC-U1692(16cmコアキシャル2Wayスピーカー)


スピーカー交換により、実は私よりも家族(特に子供たち)が嬉しがっており、次なるフロントスピーカーの交換(カロツェリア TS-J160A、16cmコアキシャル2Way、ケブラー繊維(Kevlar(R) BRAND FIBER CONE)採用モデル)にも期待がかかります。


「後編(フロントスピーカー交換編)」に続く。
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2020-10-10(Sat.) : 更新
[エクシーガtS] 後編・carrozzeria TS-J160A への交換(フロントスピーカー) をアップロードしました。
Posted at 2020/10/04 01:04:57 | コメント(2) | トラックバック(0) | 【エクシーガtS】 | クルマ

プロフィール

「今日は器械体操の練習後のスキマ時間で、(以前から仕込んでいた)モンキーRのマフラーのサビ取り確認と、耐熱黒スプレー塗装を行いました。CBRもモンキーRも、出来ることを少しずつ、でも確実にメンテを続けています。」
何シテル?   06/08 18:06
調布市のKAZ [読み:ちょうふし_の_かず] と申します。 スバル・レヴォーグ(VNHC型)、スバル・エクシーガ(YA5E型)、ホンダ・CBR250Four...

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