Youtubeでオススメに従うままに空力の話とかドライビングの話とかが出てきて、面白かった。
空気は凹凸で渦を巻いて抵抗になる。空気は粘性を帯びてボディに張り付く。これをいかにスムーズに流すかが空力設計である訳だけど、昔、自動車評論家氏がリアスポイラーの有効性について、低いスポイラーは空気が抜けないから役に立たないとか熱弁を振るっていたのを思い出した。
市販車は市販車なりの、レースカーにはレースカーなりの空力の考え方があって、市販車にやたらに大きなダウンフォースを発生する空力パーツを純正で設定することは普通ない。リアの荷重が極端に変化するので、扱いが難しく、激しく状況が変化する公道走行では危険ですらあるからだ。
じゃあエアロパーツは飾りなのかというとそうではない。今どきの市販車は、かなり緻密に空気の整流をやっていて、たとえばタイヤに当たる空気を整流するためのパーツがタイヤ前に釣り付けられていて、1ボックスワゴンにも当たり前に付けられていたりする。
アルシオーネやアルシオーネSVXはCd値=0.29なんていう、かなり空気抵抗を削ったボディである訳だが、現代の視点ではもっとやれることはあるはずだ。
しばらく前から、トヨタからアルミテープなんてオカルトまがいに聞こえる空力改善の話が出ていた。樹脂パーツの多い現代の車では静電気によって空気抵抗が増してしまうため、その静電気を逃がすのだというのだが。既に市販車に導入されているのだとも。
生物だと、神経の興奮伝導スピードは神経線維内の陰イオンの移動速度に依存する。陰イオンによって電荷が移動する際、神経細胞の細胞外が相対的にマイナスに帯電しているため細胞膜内面付近に引き付けられて存在する陽イオンの影響を受けてしまう。その影響が少ない神経線維の中心部ほど移動速度が速くなり、影響を受けない部分が多くなる太い神経線維ほど速度が上がる。
跳躍伝導が起きる有髄神経線維では膜表面を絶縁して電気的に陽イオンを膜周囲に集めないようにすることで、膜周囲での陰イオン移動速度を上げている。
どうもそれとは逆で、空気を構成する分子が静電気によって反発し、ボディに沿った空気の流れを阻害するために空気抵抗を産むと言うことらしい。それを無くすのは効果を生むかもしれない。
樹脂やガラスではそれが起こりうるように思われるが、アルミテープを貼ったことでうまく機能するのかどうかはよくわからない。
金属ボンネットがヒンジ部で絶縁されてしまうのであれば、アーシングは役に立つはずだ。
流体抵抗と言えば鮫肌。水の抵抗を鮫肌が低減する原理はスイミングウエアに利用されている。
航空機にも利用する実験は行われているらしい。
サメ肌を飛行機の翼に付けてみたらすごかった
抵抗を抑えるだけではなかった、航空機のスピードや安定性を向上
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/18/020900062/?P=2
そのうち車にも導入されるのかもしれない。
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この動画の中で、ムーンクラフトで走るプロドライバーとアマチュアドライバーの比較の話が出てくるが面白い。
アマチュアは急制動急ハンドル急加速が多く、プロはスムーズだという。
急のつくことはすべて無駄につながる。速度、燃料、ブレーキパッド、車両への負担。いかに丁寧に丁寧に無駄を無くし積み上げてスムーズに走るかが速さにつながる。
もちろん、車両特性によって違いはあるだろうし、レースではレースならではの動きも必要になるだろう。
それは別にして、力で楽をできないロータスエリーゼのような馬力の少ない小排気量スポーツカーで走ることが上達の早道だという。
個人的には、同じコースを自転車で走ってみるとよくわかると思う。
人力という非力さでは加速の大変さを実感する。それでも速く走るためにはいかに速度を殺さずに曲がることが重要かが分かる。前輪荷重、ブレーキングと正確なライン取りの重要性を痛感する。
自動車でも公道では自由なライン取りはできないが、ブレーキとアクセル、ステアリング操作の無駄を省いてスムーズな運転を心がけることはできるだろう。
青になればぐいとアクセルを踏み込んで急加速をし、停止ギリギリまでアクセルを踏み続けて急減速してカックンと止まる、遅い車がいると煽るみたいなことをしている人は大概コーナーを抜けるときにアクセルとブレーキ、ステアリングの連携がうまくなく、それぞれがバラバラで車の動きがギクシャクしている。周囲が見えていないことも多い。
スムーズな動きを心がけることは燃費向上にもつながるし、同乗者からも好感を持たれやすい。
Posted at 2019/07/09 21:11:40 | |
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