毎年恒例のオートサロンに
オネーサンを見に・・・じゃなくて
挨拶回りをする為に行ってきます。
澤圭太です。
画像はちょっと風邪気味で愚図っている幸太朗に
デパートのプラレール売り場もビックリな
豪快な線路を作ってやりました。
(改良に改良を重ね1時間は掛かりました)
突然ですが
僕はフェロード(FERODO)と言う
ブレーキパッドの販売をしているという裏の顔があるんですが、
ブレーキパッドも様々あって
ドライビングの部分でもこの”ブレーキング”って
人によっても様々で
難しい部分でもあるんです。
レースで使われるパッドはある意味
使用環境が限られていて
効いて、レースの距離持ってくれて
タッチがドライバーの好みに合っていれば
あまり問題がないのですが
一般道での使用となると・・・
サーキット走ると減りが早いとか
熱ダレするとか
炭化するとか
粉が出てホイールが汚れるとか
音がキーキーうるさいとか
低温で効かないとか
ローターが減るとか
一枚のパッドに様々な要素を望むので
色々問題が発生します。
僕に言わせれば
「そんな完璧なパッドなんて
世の中にありませんっ!!」
と、言いたい時も
沢山 たまにある訳ですね。
で、ちょっと技術的な話をすると~。
パッドの摩材には主に
鉄系 ガラス繊維系 カーボン系 潤滑系の素材が配合されています。
当然最近はアスベストフリー(ノンアスベスト)で出来ています。
この配合がメーカーによって、
同じメーカーでも種類によって違うわけです。
まず鉄系(スチールや銅など)はまさしくローターとの抵抗値を
担います。
英語で言うと
ミュー (μ)です。
(僕はフェロード扱ってますが)
摩擦係数が高いパッドだと鉄系の配合は高く
当然、ローターへの攻撃性はある程度覚悟しなければいけません。
ちなみに、銅の配分が高いと熱伝導性が高く、低温から利きが良いように
感じられるようですし、とても鉄系としては柔らかい素材なので
タッチのソフト感を出す為にも一役買っています。
ガラス系の繊維は逆にパッド自体の組織結束力を強くする為で
これもタッチや剛性感でカッチリ度合いに繋がります。
カーボン系(すなわち炭)はパッドの根幹を担う素材で、
色が着いているパッドメーカーも多いですが
基本はタイヤと一緒でカーボン繊維なので黒です。
これを何十トンもの圧力で凝縮してプレートに接着しているので
各素材の配合度合いはもちろんのこと
この接着・圧着技術がメーカーの秘密が沢山隠れていて
同時に、腕の見せ所でもあるんですね。
潤滑系は?と言うと
セラミックなどの素材に代表されるモノで
主に滑り感、リリース時の離れ感のマイルドさを調整したり
耐熱性を上げる為の摩材だったりします。
最近は
ダストフリーのパッドなども各メーカーから出されているようですが
熱が入ると化学変化を起して
ダストが見えづらい色に変化するようにしてあるのか?
本当にダストが出づらいのか?
そこはユーザーがしっかり見極める必要があります。
これも僕に言わせれば
ダストが出ないなんてこと
はあり得ないっ!!と思いますが
日本人の間違った”メンテナンスフリー観”
=何もしないて ほっておいて大丈夫
だとこういうパッドがもてはやされます。
欧州車は特にローターとパッドは消耗品という考え方ですから
真っ黒な粉出ますよね。
(効いている証拠)
そういうのが嫌な方は
国産だったらノーマルローターにノーマルパッドが一番です。
減ったローターに新品パッド装着して
鳴くだ~粉が出るだ~言われたら
「当たり前です」と僕は言います。
もしダストが気になるようでしたら
ワ○ーズさんから市販されているシリコン剤をホイールに散布すると
ダストのこびりつきが無くなるので
コレは僕お勧めしてますよ。
新しい素材を配合したり日夜研究が重ねられているブレーキパッドですが
この話、
エンドレスなので・・・
(あ、僕はフェロードですが・・・何か?)
この辺で・・・。
ちなみに、納豆菌を配合してもパッドの粘りは出ません。
ギャグもブレーキも今年は滑らずにしっかり止めたい澤圭太でした。
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Posted at
2008/01/10 23:52:59