Le Mans 後、怒涛のドラサポ行脚が続いております。
水曜日がFSW、木曜日が鈴鹿、金曜日(昨日)がFSW(Again)、そして今日は鈴鹿(Again:今回は新幹線移動)です。
明日はFSW(Again Again)で広場トレ(12名定員:WET保証/散水車完備)があって、私はP15で個人広場トレを実施。
なんと、レーシングカートでも走行しちゃう予定です(楽しみ)。
さてさて、まだ帰って来てから数日しか経ってないと思えないぐらいの激務の毎日ですがLe Mans 24hのレポート配信させて頂いておりますので以下に皆さんにもご紹介させて頂きます。
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WEC 2018-2019 Super SeasonRd.2 Le Mans 24h レースレポート【クラス8位】
アウトライン:
6/3のテストデーを経ていよいよClearwater Racingとしても、澤圭太としても3回目の 挑戦となるLe Mans 24hレースWEEKを迎えた、初挑戦の2016年はスポット参戦組なが ら予選でクラス PP 獲得、決勝も表彰台まであと一歩のクラス 4 位、2017 年は WEC フル シーズン参戦組として開幕戦シルバーストンでの WEC 初参戦&初優勝の勢いのままにル・ マンに乗り込むも、序盤の接触&パンクが響いて失意のクラス5位、今年はWEC開幕戦ス パで 3 位表彰台獲得からシーズンスタート、先日のテストデーでもクラス 3 位と良い波を 作ってレースWEEK を迎える事が出来ている。
各ルマンシリーズの上位、権利獲得4チームと我々を含めたWECフル参戦組9チームも 合わせ、GTE-Am クラスは全 13 台(全体では 60 台)で 2018 年の第 86 回 Le Mans 24h レースはスタート切った。
公開車検~公式練習の経過:
6/10(日)にル・マン市内で行われるドライバー受付と公開車検(ドライバートークショ ー)からスタート。澤はテストデー後一時帰国をしていて 10(日)早朝に再度パリへ到着 しル・マン入りし車検を迎えた。トークショーやフォトセッションなど終始リラックスの様 子、翌11(月)は車検日2日目でチームは休息日、12(火)はドライバーブリーフィング やドライバー集合フォトセッション、コースWalk、ピットウォークなどが行われた。
そして 13(水)から本格的な走行がスタート、テストデーからのセットアップの確認と Weng 選手の更なるコース慣熟が主なメニューで順調に経過、予選 1 回目は 13 台中 10 位 ながら、アタックのタイミングを逃す等が要因だったために問題がない様子。
翌14(木)は予選2-3回目が実施された、澤は決勝用のセットの確認に終始、Matt 選手 が新品タイヤでアタックを2回敢行し3分53秒4でクラス8位に、5位~9位までが全⾧ 14km 弱のコースでコンマ 5 秒以内の僅差での戦いがされていて、Matt 選手も 3 列目以内 からのスタートを目指して更なるタイムアップをするべくアタックを続行、しかし新しく トライをしていたリアブレーキシステムが原因と思われるブレーキバランス変化によって インディアナポリスコーナーのブレーキングで姿勢を乱してコースアウト、バリアに軽く ヒットしてピットイン、幸いマシンの補修は直ぐに完了し走行を再開したが以降はタイム アップ果たす事が出来ず、3回目のLe Mans挑戦は中団のクラス8位からのスタートが確 定した。
ドライバーパレード:
決勝を前にル・マン24時間レース恒例の市内でのドライバーパレードが開催された。約 2km のコースの沿道に約 10 万人が集まるという一大イベントを 3 人のドライバーは楽し みながら過ごした。日本からの観戦ゲストの皆さんも日の丸ゾーンを沿道に作り、盛り上げ に一役、澤との対面に感動的な時間だった。
決勝24時間レース:
いよいよ25万人以上の観衆が集まる中24時間のレースが17日(土)現地時刻午後3時 にスタートした。スタート担当のMatt選手が好ペースで順位を上げクラス3位を保持、し かし連続走行の 2 スティント目からペースが鈍り出す。実は予選のコースアウトでダメー ジを負った為に交換したフロントバンパーとボディ下面でのダウンフォースを得る為にあ るフロアへと繋がるフロントスプリッタ―との間が何かの拍子に外れかかって空気が入り 込み前後ダウンフォースバランスを崩したりバイブレーションが発生するトラブルが始ま っていた。
それでも順位をキープしてMatt選手は走行、その後Weng選手に交代し連続2 スティント、そして澤の 1 回目の走行となる連続 2 スティントへと続く、しかし想定して いたペースよりもバイブレーションが原因で 3 ドライバー共に平均 1 秒近くラップタイム が伸び悩む、一時は3位まで上げた順位もSCランなどもあって徐々に後退する形となりピ ットのタイミングによってクラス 6 位~10 位を行ったり来たりの展開でレース中盤、6 時 間経過を迎える。
Weng 選手の 2 回目の W スティントから Matt 選手のトリプルスティントが始まる頃に は日が⾧いこの時期のヨーロッパも夜間走行となっていく、そして午前 2 時頃からは澤の 2 回目のドライブ(夜間のトリプルスティント)が始まる。この時、途中 GTE プロ車両と のコミュニケーションミスによってユーノディエール後の 90 度コーナー(ミュルサンヌ) でブレーキングでラインを外してスピンを喫し、タイヤにフラットスポットを作ってしま った、余計なピットインがあったものの幸い車にはダメージなくタイヤ交換だけで走行続 行し朝の 5 時頃に無事終了、順位争いの状況は大きく変わらず、その後 Weng 選手の 3 回 目のWスティント→Matt 選手のW スティントを経て朝を迎えて午前 9時頃に澤の3 回目 のドライブ(W スティント)へ、トラブルやコースアウト&クラッシュなどで戦列を脱落 していく車両もこの頃には出てきて、それでもクラス5~7番手争いという状況。澤もバイ ブレーションは断続的に続いているものの 3 分 57~59 秒のペースで順調に走行を続け Matt選手にバトンタッチ、レースは勝負の“最後の4時間”を迎える。
しかしここで Matt 選手の W スティントが終わる頃、レースディレクターから騙し騙し 走行を続けていたフロントスプリッター部分の補修 or 交換の指示が出る、交換なら 30 分 近くのピット作業、補修でも 5分は掛かると推測、最後の 2 時間に向けて Matt 選手が Pit インしメカニックがマシン前面を取り外し状況を確認、補修で済むと判断されピットの中 に引き戻される車両、しかしここで“驚異の4分作業”で補修を終えて澤は最後のシングルス ティントへコースに再び戻って行った。
順位はこの作業ロスによってクラストップから 3LAP遅れのクラス8位まで後退するが、澤のペースはクルマが完調に戻った事を証明する かのようにそれまでのペースより 1~2 秒速い 3 分 54-56 秒ペースだ。クラス 2 位争いを する54号車(Sprit of racingチーム)の488フェラーリをドライブする元F-1ドライバー の G.フィジケラよりも速いペースで周回遅れながら追いつく走りを披露、最後の Matt 選手のゴールスティントも順調にペースを維持し24時間のレースをクラス8位でゴールとな った。
チームはこの難しい24時間レースで大きな周回遅れになる事なく3年連続で完走を果た し、WECシリーズ参戦組では開幕戦スパで1-2フィニッシュだったアストンマーチン2台 がリタイヤを喫した事もありフル参戦組の中では4位でゴール扱い、WECシリーズでは今 回クラス優勝を果たしたデンプシーポルシェに続いてドライバーランクもチームランクも 2位となった。
フロントスプリッタ―のトラブルが無く 3 人のDriverが平均 1秒づつ速く走れれば、補 修作業によって5分のロスが無ければ・・・結果クラス2位を獲得したSprit Of Raceと対 等かそれ以上の戦いが出来たハズ、それだけに 3 度目のル・マン挑戦で表彰台へのハード ルは本当に大きいと痛感した大会だった。 WEC Rd.3 8/17-19、昨年のフルシーズン参戦初戦での鮮烈なデビューウィンを果たした 英国シルバーストンへの戦いへと心機一転移っていく。
澤圭太公式戦通算成績:
公式戦184戦 うち表彰台獲得77 回目(獲得率41.8%) 優勝回数21回(優勝率11.4%)
PP獲得11回、ファステストラップ4回
澤圭太 / Keita Sawa コメント:
3 年目の挑戦となるル・マン 24 時間、絶対に表彰台圏内でレースが出来るはず!と自信 を持って挑んだWEEKでしたが、結果的には厳しい現実を感じた週末でした。“悔しいっ!!! でも手応えや満足感も今までで一番っ!!!”というのが正直な印象です。
ル・マンて WEEK が始まってしまうと終わりに向かって行く悲しさが毎年あって、今年 はその感覚が過去最高で、特に最後の車が完調な状態での走行時、体は完全に疲労困憊なの にランナーズハイの状態で、ずっと走っていたい!と思っていました。
タラレバですが車が完調で平均ラップが 1 秒早ければ、今回最終的に 332LAP していま すから5 分以上稼げたし、その上の5 分の作業が無ければ合計10分(2LAP 半)分以上は 先でゴール出来たでしょう。つまりトップ3台は335-334LAPしていますので“現実的に表 彰台圏内でレースが出来た”内容でした。
自分も決勝の夜のスティントではこれだけレース やコーチングの仕事で車をサーキットで走らせていても年に 1 度か 2 度しかしないスピン をこのタイミングでしてしまう失態はあったけど。それよりか最後の 1 スティントを走っ た時の車の完調に戻った中で自分が憧れていた元 F-1 ドライバーで同じ 488GTE アマから 参戦している G.フィジケラと同等かそれ以上のペースで最後は追い詰める位までの走りが 出来た事、過去三年には無かった最後まで攻め続けてマシンをル・マンという舞台で速く走 らせる事が出来た満足感のほうが大きかった。
今までのル・マンとは明らかに違う挑み方が出来たと自信を持って言えますが、やはり沢 山の方にご支援を頂いている以上、自己満足ではなく結果でお返ししないと行けない。それ を今までしてきたから今があるとも思いますので気を引き締めてシリーズ 2 位となった WECシリーズを今後も戦いたいと思います。
日本からも私の支援者のゲストが12名お越しになってくださいました。本当に日本から SNS やライブ放送を通じて応援して下さる方も含めて後押しをしてくださいました。また 数多くの方々、企業様からもこの活動をご支援賜り改めて感謝申し上げます。
今後もWECシリーズが続きますので引き続き応援の程宜しくお願い致します。
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協賛各社の皆様のご紹介(順不同、敬称略):
澤圭太のレース活動、ワンスマ業務は以下の企業様、個人様に支援を頂いております。 改めまして皆様のご理解ご支援に感謝申し上げます。
パーソナルスポンサー様(11社):
Lion Sight Forex Trading Ltd(LSFT)
富士森内科クリニック
FK / 藤井工務店
UPLIFT アップリフトモデル
Regalo
ABEX
KCN / 子安脳神経外科クリニック
@ワーキング(アットワーキング)
有限会社 青山恒産
Toshida Holdings
クレア薬局
FSWワンスマラウンジ協力企業(2社):
Scuderia 46
アースコンシャス株式会社 / エプソムソルト
FORZA!! Keita 2018(個人協賛21名、企業協賛10社):
企業協賛枠:
延命酢 / 有限会社マルヤス、八王子税理士事務所、医療法人三栄会、
Industrial Development Center Clinic : IDCC、Spinning Garage、SAFTY FIRST、DABS、
Power Profit Japan、魚のへそ、医療法人社団明悠会、
テクニカルスポンサー様(4社):
STBP / 東京ベストプラン、Djac、Arai HELMET、ROCKPORT、
撮影協力:
Prescott Motorsport、株式会社シャシン、
次回リリースは8/17-19 WEC Rd.3 英国/シルバーストン戦後を予定しております。 最後までお読みいただきましてありがとうございました。今後ともご支援の程、宜しくお願 い致します。