明日のGT合同テストに備えて
これから軽くトレーニングに行ってくる
澤圭太です。
さて皆様のご支援のお陰で
2レースのスーパーカップ参戦を終えました。
一定の満足感はあるものの、
やはりあの時はこうすれば良かった~とか
そんな気持ちが行ったり来たりの毎日です。
これが次への肥やしにもなるので
悔しい気持ちを忘れては行けません。
日本でのGTをはじめとしたレース
アジアでのポルシェレースの2年を通して
今回のヨーロッパレース参戦で
肌で感じた事・・・
それは
”モータースポーツへの理解の深さや厚み”です。
例えば
フランスの空港でレンタカーを借りた時の事、
ヘルメットバックを持った澤を見て”レースで来たのか?”とスタッフ
”F1サポートのポルシェだ”と澤、
”オーケー!チェックしとくよ~!”
社交辞令かと思ったら
レースを終えて空港に帰ってくると
一人のスタッフがフロントウィンドウに張られたパーキングパスを見つけて
”F1誰が勝ったんだ?”と
”自分のレースを終えたらF1スタート前に出てしまったんで知らない”と澤
”俺はマッサのファンだ!所で君もレースだったのかい?”とスタッフ
”満足は出来ないがスポット参戦で27台中14番ゴール”と澤
”スーパーカップにスポットで出場して14位だったら
決して悪く無いよ~!気をつけて日本へ帰ってね~”とスタッフ
キーを返す時に行きに話しをしたたスタッフと再会すると・・・
”インターネットで見てたよ グッドジョブだったね~!次は無いのかい?”
ホントにコイツ見てたんだな~。と感心。
スーパーカップに参戦する各チームも他のチームのドライバーの動きも
よく見ている。
色々調べてそれぞれのドライバーがどうやってココまで来たのか?
バックボーンを知っているから
予選が何番で決勝が何番でした~という表面上の事だけでなく
そこまでのプロセスをしっかり知ろうとしているんですね。
これはサーキットを出入りしている人間全てに根付いていて
例えゲートのパスチェックの人間でも
レースを熟知していてゲストを最初に迎え入れるキャストだ、
と言う意識が強い感じ。
例えば・・・
澤 ”パスは今回初参加だから中に入ってから貰う事になっているんだ”
スタッフ ”チームはどこだい?”
澤 ”スーパーカップのシュナブルだ”
スタッフ ”ホントはダメだが俺の裁量でいいぞ~、
でも直ぐパスをクルマに張っといてくれ、
スーパーカップは簡単じゃないぞ!グッドラック!”
こんな具合です。
日本だとサーキットに雇われた警備会社のおじちゃんが多いので
スポンサーやゲストに向かって
”あ~ダメダメ!こっちはだめだよ!戻ってっ!!”てな感じで
邪険にされてしまうし、責任を負えないから個人の裁量で・・・なんて
あり得ない。駄目なものは駄目。
これって、気分が高揚してサーキットに来てくれた人達にとっては
出鼻くじかれてとっても気分を損なうんですよね。
とにかく情報量があって、レースを知っていて、
日本のレースの事も日本のレース関係者のスーパーカップの情報量とは
比較にならない程知っている。
とにかく皆が言う事は 日本のレースはレベルが高いのは
TVでのやっているし知っているけど
ナショナルレギュレーション色が強すぎて
クローズドドアーだと・・・。
自分も海外でレースをやってみて内側に居ると判らなかったこと
沢山あるし、レースを通して自分地図が広がったと思います。
最後に・・・
ドイツのレースを終えてちょっと凹んだ気持ちで空港に向かう途中
1本のメールが携帯に来ました。
「ドイツでWTCC(世界ツーリングカー選手権)にBMWで参戦している
○○というチームです。今年岡山で日本初開催なのはご存知でしょうが
日本人ドライバーを乗せたいと思います。あなたのスーパーカップの走りを
TVの生中継で見つつ、キャリアもHPで調べ、とてもポテンシャルが
あると感じています。マカオでも表彰台を獲得してますね。日本戦の次は
最終戦でもあるマカオですから、そこまで視野に入れてあなたのシートを
用意することに興味があればメールの返信を下さい」
と・・・
遠く極東から来たドライバーにレース終了直後に
こんなメールをチームマネージャー自ら送ってくるなんて
日本のレース界の風潮から言ったらあり得ないのかもしれません・・・。
これがヨーロッパのレースを最も象徴している出来事だったかもしれませんね。
”文化と歴史の違い”と言われればそれまでなんですが
日本のレースはこれからどう進んでいくのか?
どう進むべきなのか?
レースだけでなく車社会全体の問題ですよね。
アウトバーンだって
80キロで走っているベンツがあれば
160キロで走っているフィアットも居る。
そして決して日本のように制限速度キッチリでバックミラーなど見る
習慣も無く追い越し車線を走り続けるようなドライバーは居ない。
制限速度でしか走れない人は自分の事で一杯で安全マージンが無いけど
ヨーロッパのドライバーは本当に全体の流れを常に意識して
走れてますし、自分の適正スピードをわきまえて走行している。
と、言う事でこの話に興味のあるスポンサーの方、
もしくは俺がこの企業を紹介してやるっ!
そして
澤圭太を日本人初のWTCCドライバーにしてやるっ!
という
オットコ前な方は御一報下さい。
では、鈴鹿1000キロ、WTCC、スーパーカップで活躍する
自分をイメージしながらトレーニングしてきます。
(月末なんで銀行行ってから・・・)
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Posted at
2008/07/29 12:31:58