散々とシミュレーターの効果を今までお話してきました。
でもそれはアマチュアの皆さんにとっての話が中心でした。
プロはコースに慣れるのも早いし、基本走らせ方のメソッドが各自あるので無意識のうちに大体の感じで走れてしまうから、シミュレーターの効果ってきっと”初めて行くコースの最初の3LAP位が無駄にならない”位なんて思っている人が居るのでは?と思います。
先週のGT-Asia、私はコースは20年以上前から走っているけど最近ちょっとご無沙汰、そして相方Adderly君はF-1ロータスチームのテストDrをしている位の生きが良い若者だし、彼のベースである香港にもシミュレーターはあって岡山は初めてだから何回かそこで走ってきたとのこと、コース覚えるのなんてすぐすぐ!って感じでしたが、レースWEEK直前に時間が出来たので試しに二人でまるでSuper GTのドライバー達がタイ・ブリーラムへ行く直前に仲良くシミュレーターをしにいくかのような感じで行ってみたのでした(笑)
結果、その効果は抜群のものと言えました。
約2時間一緒に交代で走りましたが最終的にコンマ3秒しか変わらなかった!!
→ これは実際の2人のタイム差(いつもそうだけど)常にコンマ2-3秒どちらかが速いって位拮抗。
そしてプロDr同志だと互いのDrivingの違いが凄く僅か、でも凄く違う。
→ 相手の車に対してのコメントの意図がより分かるようになる
これは積み重ねてきたブレーキングの強弱やリリースの感覚
コーナー進入のCPの取り方や向きの変えようとした際のステアリングへの依存度やクルマの重さや慣性を活用する感覚
コーナー中の最低速度や舵角に対しての期待値とその判断感覚
アクセルONからのクルマを外へと放り投げる感覚やその際のリアスライドに対する許容範囲
目から入った情報の捉え方やその処理方法と体の使い方とのリンク
タイムを出そうとした時に起こし易いミス、またミスした時の対処方法の違い
などなど・・・
またT1の出口の行き加減、T2の逆バンクへの進入時の不安定さ、T3は3速で大きく行くか2速でコンパクト&加速重視で行くか?ヘアピンのブレーキングポイントを少し遅らせるとどうなるか?など、実際にコースに出てから試して確認するべき事を走る前に事前に大体どうなるか引き出しを作って置けたり、Aという走らせ方とBという走らせ方でこのコーナーはどちらが良いか?なんて事も都内で出来てしまうのもメリット。
きっとプロDr同志で進めるシミュトレはアマチュアの方が観ているととっても面白いはず。
で、実際シミュ上のMotecロガー比較だとリアルと同様の2人の走らせ方の違いがある。
Adderly君もシミュ自体、ステアの操縦感のリアルさ、ソフトウェアの完成度、Bentley GT3の操縦特性等、驚きしきり。。。(香港のそれとはだいぶ違うようです)
実際のシミュレーターでのベストタイムはGT-Asiaのコントロールタイヤの感覚のタイヤグリップ値を想定して1分29秒2でしたが、レースWEEKの予選ベストが29秒4だった事を考えると驚異のリアルさです。
RFCのシミュトレのクオリティの高さを今週末岡山で彼は証明しなければなりません!
なんて思ってたら勝てましたからね。。。
着地点はワンスマのシミュトレはそういう観点でもプログラムされていますよ!と言う事ですので、梅雨時でも効果的なトレーニングを望む方はご一報ください。。。
Posted at 2015/07/01 22:30:41 | |
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