あちこちで既に説明されているので今更必要もないかも知れないが、念のため。
東京の金町浄水場で現在検出されているのは、放射性ヨウ素I-131である。
規制値が
乳児 100ベクレル/kg 影響は2.2マイクロシーベルトに相当
乳児以外 300ベクレル/kg 影響は6.6マイクロシーベルトに相当
である。
摂取してよいといいながら、乳児はダメだというはわかりにくいという人もいるかも知れない。
ヨウ素は体の中では、おもに甲状腺ホルモンの材料として使われる。
甲状腺ホルモンは甲状腺で作られるため、ヨウ素は喉のあたりにある甲状腺に集められる。
もし、放射性ヨウ素が体の中に入り込むと、同様に甲状腺に集められてしまう。この結果、放射性ヨウ素が出す放射線が甲状腺の細胞のDNAを傷つけてしまう。この結果ガンを生じやすくなる。
この甲状腺ホルモンを盛んに生産/放出しているのが成長が盛んな子供である。また感受性も高いと言われている。
そのため、特にリスクが高い乳児は基準を厳しくしている。
追記 11:55
乳児が特にリスクが高い理由について、水道局によると、乳児は唯一の栄養や水分の摂取をミルクに頼っている。このため、水道水の影響が大きく、幼児は大人と同じだが乳児だけが基準を厳しくいるとのこと。
追記終わり
もともとかなり厳しい基準なので、東京や埼玉での量では今のところ大きなリスクがあるわけではない。
勿論、影響を受けずに済むならそれに越したことはない。
追記 12:25
ウォールストリートジャーナル
http://jp.wsj.com/Japan/node_208474
東京の水道水から基準を上回る放射性物質が検出されたが、米国の放射線の安全性に関する専門家らは大半の人の健康への影響は軽微とみている。
水道水から乳児の摂取基準の2倍を上回る放射性ヨウ素131が検出されたのを受け、東京都当局者は乳児の摂取を控えるよう警告した。成人については基準値の範囲内だという。
放射性ヨウ素は妊婦や子どもが摂取すると甲状腺に蓄積して成長を阻害する危険がある。
だが、ニューヨーク州トロイのレンセラー工科大学のピーター・カラカッパ原子核工学教授によると、米国の1年当たりの放射線の被曝上限値に達するには、東京の水道水を52ガロン(約197リットル)飲まなければならないという。
同教授によると、各個人ががんになかどうかを左右する他の要因も考慮すれば、甲状腺がんになるリスクは、東京の水に含まれる放射性物質によって0.004%上昇するだけだという。
同教授は「もし、今、その水を飲まなければならないなら飲むだろう」とした上で「子どものこととなると過剰なほど警戒するのが人間の常だ」と述べた。
記者: Robert Lee Hotz
追記終わり
Posted at 2011/03/24 11:35:22 | |
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放射性物質・放射線 | 日記