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調布市のKAZのブログ一覧

2021年03月07日 イイね!

[CBR250Four] 続・エンジン異音調査について(>自分用の私的なメモ)

[CBR250Four] 続・エンジン異音調査について(>自分用の私的なメモ)愛車のホンダ・CBR250Four は1986年式。ワンオーナーで乗り続けて今年で35年目になります。

走行には(今のところ)支障はないエンジン異音を認知しており、まだ解決には至っていませんが、おおよそのアタリは付けています。

今回のブログは備忘録を兼ねた「自分用のメモ」として、自分で集めた情報の集約版として記します。


■これまでの経緯(おさらい)
エンジン始動後に「ガラガラ」「カラカラ」といった異音を認知したのは、2020年の春ごろ。アイドリング中だけでなく、低速走行中にも不規則に聞こえます。
 ・いつも異音が聞こえるわけではない。
 ・音の大きさは、エンジン回転速度[rpm] にも車速[km/h] にも比例しない。

いちばん最初はベアリング破損の可能性も疑ったが、次のことなどから違うと推定。
 ・クランクベアリングはプレーンタイプのメタル(コンロッドメタルも)。
   → ボールベアリングの類ではない、の意味。
 ・エンジン負荷(スロットル開度[%])に依存しているようでもなさそう。
 ・音質は、金属的な軽い打突音(ガラガラというよりカラカラとした感じ)。

あたかも「エンジン内部で脱落したボルト(や何かの破片)が、回転体にぶつかって発するような音」のように聞こえます。そこで、まずは音源を探るべく「サウンドスコープ」を入手(パーツレビューは → こちら )。

それを使って「どうやらクランク系から音が(伝播して)聞こえる」という自分なりの判断に基づき、まずは車体左側のクランクケースカバーを分解・点検したものの、SST(特殊工具)が無いこともあって直接的な原因の特定には至りませんでした。


<関連ブログ>
◎2020年06月18日
  → [CBR250Four] 5~6月のメンテ(聴診・ブローバイ・thケーブル・添加剤・清掃編)
◎2020年06月21日
  → [CBR250Four] 5~6月のメンテ(異音調査・左クランクケースカバー脱着編)

その後、車体右側のクランクケースカバーを開けた際に、動力伝達系のオーバーホールとして各種ベアリングを含めたクラッチ系一式を新品に交換しましたが、異音は解消せず。現在に至ります。

<関連ブログ>
◎2020年07月05日
  → [CBR250Four] メンテ状況の続報(#2気筒失火とエンジン異音の件)
◎2021年02月15日
  → [CBR250Four] クラッチ系のオーバーホール(ホーネット250などの新品移植)・その1
◎2021年02月24日
  → [CBR250Four] クラッチ系のオーバーホール(ホーネット250などの新品移植)・その4

■スターティングクラッチ
ショップのメカニックさんからのアドバイスで車体右側のクランクケースカバーを開けたものの、自分としては車体左側から異音が伝播してるように思えます。

<↓MC14型CBR250Fourの左クランクケースまわりの部品構成図>


いったんは、実際に自分で左側のクランクケースカバーを分解・点検してはいるものの、単にカバーを開けて外観上から(スターティングクラッチを回転させて)点検したに過ぎない状態で終わっています。

上の構成図で言うと、スターティングクラッチ・アウターCOMP(6番)の中身を構成している部品群(7番、8番、19番)については、直接的な確認が取れていないままでした。
・ 7番: スターティングクラッチ ローラースプリング
・ 8番: スターティングクラッチ ローラースプリングキャップ
・19番: ローラー10×10

そこで「何か参考になる事例はないか?」とネット検索。すると、大変興味深い事例を発見することができました。


<↓他機種ですが、ローラースプリングやスプリングキャップが破損した事例あり>


スターティングクラッチアウターCOMP(6番)の内蔵部品(7番、8番、19番)に、実際に破損が生じている事例がありました。とすると、これらはクラッチの回転にともなって「カラカラ」と金属的で軽い不規則な打突音の原因となっていても、不思議ではありません。

関連して、冬場(冷間時)のセルスタートで「セルが空回りする」場合において、スターティングクラッチが噛み合う相手側の部品(上記構成図で言うと5番)が段付き摩耗を起こしている事例も見つかりました。


<↓同系列エンジンを積む機種で、クラッチの相手部品が段付き摩耗を起こした事例>


そうこうしてるうちに、実は私のCBRにも、この冬場に「スターターが空回り」する事象が発現してしまいました。セルモーターを何度か回したり、いったんギヤを1速に入れて車体を前後に動かすなどしてから、再度(または再々度)のトライでエンジンが始動します。

…とすると、クラッチアウターCOMP(の中身)だけでなく、相手部品(スターティング・ドリブンギヤCOMP(44T))も交換対象部品として検討しなければなりません。


■パーツリストの確認
スターティングクラッチ・アウターCOMP、およびその周辺部品について、メーカーであるホンダパーツセンターでの在庫有無を確認します。ショップに行って、備え付けのパーツリストで部番を確認すると・・・。

あれ?
私が自宅で持っているパーツリストと記載内容が異なります。

具体的には、ショップ備え付けのパーツリストの方がより新しい(改訂版)のですが、私のパーツリストに対していくつかの部品の記載が割愛されている(省略されて消えている)ではありませんか。


<↓改訂版のパーツリストでは、クラッチアウターCOMPを構成する内部部品の記載が消えている>


あれ? 次の内蔵型の3部品はどこへ行った?
・スターティングクラッチ ローラーSPR
・スターティングクラッチ ローラーSPRキャップ
・ローラー10×10

パーツリストの欄外をよく見ると、#1001391号機を境に、アウターCOMPの部番が「28120-KT7-000」から「28120-KT7-010」に「互換性を保ったまま」追番で変わっています。恐らく初期型は分解可能で中身の交換ができるタイプ、後期型は非分解でCOMP丸ごとでの交換が推奨されるタイプ…の可能性がありそうです。

ちなみに、CBR250Four の後継にあたるホーネット250のパーツリストを確認すると、もはやクラッチアウターCOMPは1つの部品としてしか扱われていませんでした。


<↓MC31型ホーネット250のパーツリストより。クラッチアウターCOMPは1種類しか存在しない>


■メーカー在庫の確認
めげずに、当方のCBR250Four(MC14型)、そのマイナーチェンジモデルであるCBR250R(MC17型&MC19型)、最後まで生産されていたホーネット250(MC31型)について、スターティングクラッチ周りのメーカー在庫有無を確認します。

すでにCBR用の部品は廃番で在庫なしの場合が多いので、後継となるホーネット250用の同等品について、「互換性がありそうか?」「周辺部品とセットで交換しなければならないものはないか?」を推察します。

純正部品の在庫状況、(まだ分解できていませんが)実物の摩耗状態が許容値以内か以上か、互換性的にセットで変えた方が良い部品群は何か…といった諸々の情報を検討し、対応策とその優先順位を判断した結果が、以下の一覧表になります。


<↓部品名、品番、在庫、症状に応じた対応策、その優先順位などをリスト化した自分用の資料(クリックで拡大)>


上記は「エンジン始動後に異音がする」ことに加え、「寒冷状態での始動時にセルモーターが空回りする」ことに対する対応策についての「自分用のメモ」ですが、その補足資料が以下となります。

<↓必要となる部品の判断チャート(クリックで拡大)>


■無いものは探す
廃盤となって もはやメーカー在庫がなく、しかも他機種との互換性が無さそうな(より正確には、物理的には互換性があるかもしれないが、そもそも世の中に存在しない「組み合わせ」となるため予期せぬリスク(※)が生じる可能性のある)部品については、ヤフオク!などでの出品を吟味して、程度の良さそうな中古品を引っ張ってくることにします。

(※)リスクの例
 スターティングドリブンギヤCOMPは、CBRが44Tでホーネットが51T。
 ところがリダクションギヤCOMPはどちらも56T/10Tで共通スペック。
 サイズ同等で相手部品の歯数が変わらないのに44T→51T化は成立する
 のか?とか。逆に回転速度が下がった分、始動性が良くなるのか?とか。
 机上では判断できないリスクあり(外周[φ]変わらず厚み[t]が違う、なども)。

<↓CBRのクラッチアウターCOMPやドリブンギヤCOMPを、クランクシャフトごと落札して予備部品とした>


・・・と、ここまではオーナーである私自身が独力で集めることができた諸情報と、その諸情報をもとに独力で推定してたどり着くことのできた判断内容です。

<次回メンテのターゲット部品候補>
・異音への対応として: スターティングクラッチ・アクターCOMP(または内部構成部品)の交換
・セルの空回り対応として: スターティング・ドリブンギヤCOMP(44T)の交換

この先、実際に交換作業(ショップへの作業依頼)に出すかどうか? は、もう少し検討を深めてから(何か抜け・漏れが無いかどうか)決めたいと思っています。
2021年03月03日 イイね!

[BPレガシィ] 続・サンルーフ動かず(開かず/閉じず)をDIYで解消する:後編

[BPレガシィ] 続・サンルーフ動かず(開かず/閉じず)をDIYで解消する:後編愛車のBPレガシィは2006年式なので、経年14年が過ぎて今年で15年目に突入。昨年5月にサンルーフが不動となりましたが、このときはDIYで完治。

ところが今年に入って同じ症状が再発。今回もDIYで復旧はできるのですが、ただ単に「復旧」させるだけなら再々度の再発が懸念されます。そこで少々の「お手当」を加えて、再発防止を図ることにしました。


<関連ブログ:ご参考>
◎前回の対応状況(@2020年5月)
  → [BPレガシィ] サンルーフ動かず(左チルトで右クローズ)を解消する・その3(最終話)
◎今回の対応状況(@2021年2月)
  → 前編はこちら

■現物を良く見てみよう
前編 からの続き。)
「同じ症状が2度続けて起こる…ということは、何か原因があるはず」と考えて、現品を良く観察することにします。具体的には、所定の位置から外れてしまった樹脂製のローケートピン(>正式名称不明)になります。

<↓受け手側(凹部のホルダー?キャッチャー?)に対し、樹脂ピンの噛み合い長さが少ない印象>


見ると、樹脂ピンの掛かり代(噛み合い長さ)が少ないように見えます。念のため、いったん所定の位置にハメた樹脂ピンをもう一度、取り外してみました。

<↓樹脂のピン先は、根元側に較べると少しだけ痩せて(摩耗で細くなって)いるように見えます>


樹脂ピンの、ちょうど中央あたりに摩耗の段差(の兆候)が確認できます。とすると、この「サンルーフ動かず(開かず/閉じず)」の故障形態は、経年変化による摩耗型故障だと言えるでしょう。仮にこのまま復旧させるだけに留まると、より早いインターバルで症状が再々発するリスクがあるでしょう。

■暫定対策してみよう
樹脂ピンが摩耗すること自体は、仕方がありません。しかし今回は、手持ちのものを使って「軽くお手当」を加えることで、次の3項目を狙います。
 ・(痩せた)樹脂ピンを太らせて、抜けにくくする
 ・ホルダー?キャッチャ?(>正式名称不明)との
   掛かり代(噛み合い長さ)を稼ぐ
 ・(可能ならば)今後の樹脂ピンの摩耗を抑制する


<↓ここで、手持ちのアルミテープを取り出します>


<↓樹脂ピンの幅よりも、アルミテープの幅を少しだけ長めにカットしておく>


<↓樹脂ローラーに対して、アルミテープを均一に貼り付けて(巻いて)いく>


<↓アルミテープの端部は、(オーバーライドした状態で)均等に内側に折り曲げておく>


<↓樹脂ピンの外周にアルミテープを巻き付けて「少しだけ太らせた」状態>


<↓「樹脂ピン surrounded by アルミテープ」を、元の位置に戻した状態(今度は外れにくいです)>


■作動確認してみよう
樹脂ピンはアルミテープで巻かれた(貼り付けられた)状態であっても、シャフト(支柱)に対しては自由に回転します。リンクアームのスライドを妨げる状態にはなっていません。念のため、実際にサンルーフを稼働(可動)させて問題ないことを確認します。

<↓「全閉←→全開」を何度か繰り返してみますが、動作に引っかかりなどは生じていないことを確認>


いったん全開(ワイドオープン)状態にして、再度、樹脂ピンの状況を確認します。

<↓ホルダー(キャッチャ)の凹部分にしっかりと収まっている状態であることを確認できました>


アルミテープは暫定的な「お手当」ではあるものの、有効に機能する(であろう)ことが伺えます。今後は、時折サンルーフを開けた際に定期的に樹脂ピン(今はアルミ巻き付けピン)の表面状態を観察すればOKでしょう。

もしも巻き付けたアルミテープにキズが生じていた場合は、アルミテープそのものを新たに巻き付け直せば良いだけの話。ほんの暫定対策のつもりでしたが、意外に長持ちするかもしれません。


# 恒久対策としては、
# ・樹脂ピンの自作(円柱状の樹脂にドリルで穴あけ
#  してマカロニ状に改修)して置換
# ・いっそのこと、樹脂ピンをアルミ材に置換(これ
#  も棒材の中心に穴あけするか、パイプ材で置換
# を検討するところでした。これらの場合は長さがキモかな。

■フロントガラスルーフの装着
現在の摩耗状況に応じて、DIYでの「ひと工夫」と言いますか、適度な「お手当」を加えることで作動信頼性を向上(というよりも、元の状態まで復元か)させることができたように思います。

<↓あとは、取り外した際の逆順でフロントガラスルーフを組み付けしていきます>


<↓ガラスルーフを可動ブラケットに載せて、固定ナットは均等に仮止めする>


ガラスルーフは案外、前後左右にズラすことが出来てしまう(スタッドに対して可動ブラケットの穴が広めに出来ており、いわゆる「遊び」が設定された状態である)ため、いったん全閉(Close)にします。

するとガラスを覆っている防水パッキンの反発力により、ガラスルーフは「自ら落ち着きの良い位置に収まろうとします」。その状態を確認できたら、固定ナットを本締めします。


<↓仮締めした理由は、ガラスルーフ自体が落ち着きの良い位置に自ら収まるようにするため>


<↓さらに開閉操作を繰り返し与えて、アルミ巻き付けピンに問題が無いことを再々確認>


<↓最後に樹脂カバー(トリム)を左右の可動ブラケットにハメると修理完了>
 

巷では、
 ・同じような年式のBPレガシィで、
 ・経年によるサンルーフの故障が発生し、
 ・開くことを諦めた(単なるムーンルーフに)。
という事例がチラホラあるようですが、今回の当方の処置が何らかの参考になれば幸いです。


■おまけ
サンルーフの機能が完全復活したあとは、ルーフキャリアを設置しました。以下はつい先日までの様子です(※その後にスキーキャリアは取り外し済み)。

<↓フット:RV-INNO BPレガシィ用 低タイプ IN-XR、バー:SUBARU純正エクシーガ用、キャリア:IN-653>


以上、自分の過去記録から当時の対処法を参考にしつつ、現状の経時変化を加味してDIYでトラブルを解決させた…という事例の紹介でした。
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2021-06-10(Thu.) : 更新
[BPレガシィ] サンルーフの故障を再びDIYで修理する・前編 をアップロードしました。
2021年02月27日 イイね!

[BPレガシィ] 続・サンルーフ動かず(開かず/閉じず)をDIYで解消する:前編

[BPレガシィ] 続・サンルーフ動かず(開かず/閉じず)をDIYで解消する:前編先日、家族を乗せてレガシィで移動していたときのこと。春らしい陽気に誘われて、サンルーフを開ける操作をしました。

BPレガシィのサンルーフは「フロント:チルト」+「リヤ:スライド」のダブルサンルーフです。フロントがチルトした段階でストップ。しかも左側がチルトで右側がクローズ状態で。そこから開けることも閉めることもできなくなりました。


■悪夢の再発
まずは家族の用事を済ませ、いったん帰宅。その間、何度かサンルーフのスイッチ操作を試しましたが、やはり半開きのままロックして動きません。モーターに負荷を与えるわけにもいかず、その日は翌日以降の天気予報で「明日以降は雨が降らない見込み」であることを確認して終わりとしました。
(∵予報が雨天だった場合は、室内への水漏れ防止対策が必要となるため。)


<↓「左側チルト+右側クローズ」の半開き状態でロックして、操作不能な状態に>
 

実は今回のような症状は、過去にも発生していました(@2020年5月)。
その際は、状況を逐一把握しながらのDIY作業で修理を終えていました。

◎前回の対応状況
  → [BPレガシィ] サンルーフ動かず(左チルトで右クローズ)を解消する・その3(最終話)

過去画像を参照しつつ、当時は「何が原因で」「自分でどのように対処していたのか」を振り返りながら復習しました。私の場合、何気に自分の過去記録が将来の自分の役に立つことが多いです。


■再びDIYで修理開始
前回と症状が同じなら、原因も前回と同じ(=再発した)可能性が高い。そう思いながら、まずは分解&現認作業を進めていきます。

<↓室内側から症状を確認。左右でスライドアーム(>正式名称不明)の位置が違う点も、前回と同じ>


左右の樹脂パネル(それぞれ2箇所の爪でハマっているだけ)を取り外し、フロントのガラスルーフの固定ナットを緩めます。その際、シム(ガラスの姿勢を微調整するための”コマ”)が脱落しないように注意する点は、前回作業時と同様です。

<↓画像は右側での例。コの字型のシムが脱落しないよう、先に抜いておく>


<↓こちらは左側での例。当方の車両では、左右ともそれぞれシムは2枚ずつあります>


ガラスルーフ側に一体化されたスタッドが立っており、可動ブラケットを介して固定ナットで締結されるという構造が採られています。左右のシムを抜いたあとは、片側2箇所(左右で計4箇所)のナットを緩めればガラスルーフを取り外すことができます。

<↓簡単に取り外し可能なフロント側のガラスルーフ>


<↓ここまでの作業で使用した工具は、10mmのTレンチのみ>


過去に一度、作業を経験しているので、実にあっさり(手早く)分解が進みます。次の工程は、原因が前回と今回で同じかどうかを確かめることになります。

■故障原因の確認
フロントのガラスルーフの取り外しができたので、メインキーでIG-ONしてリヤのガラスルーフを後方にスライド収納させます(※後方のガラスルーフの動作については、前回も今回も不調は生じていません)。

<↓フロントのガラスルーフを外した状態。可動ブラケット(>正式名称不明)の角度が左右で異なる>


<↓サンルーフを全開(ワイドオープン)にした状態。ここからレールやアームなどの状態を確認します>


ひと目、見ただけで「原因は前回(→ その2・詳細観察編 )と同じ」であることが分かりました。

<↓ローケートピン(>正式名称不明)が、本来あるべき所定の位置から外れてしまっている>


とすると、修理方法も前回と同様に「外れたローケートピンを所定の位置に戻す」ということになります。

<↓ピンはアームとつながっており、アームはガラスルーフを支える可動ブラケットとリンクしている>


<↓ローケートピンを所定の位置まで戻すと、可動ブラケットも正規の位置まで正常復帰することを確認>


■復旧と修理は異なる
「サンルーフがロックして動かない」現象に対する復旧内容としては、上記で正解ではあるものの、「修理完了と言えるのか?」に対しては「No!」と答えます。

なぜなら、今回の故障内容は「同じ症状の再発」ですので、ここで単に前回と同じ措置を施しても、近い将来にまた再々発する恐れが非常に高い…と見るべきです。修理とは、再発防止策も含めての措置だと(個人的には)考えています。


<↓この時点で左右の可動ブラケットの開口角度に差は生じておらず、復旧措置としては ほぼ完了であるが…>


「後編」に続く。
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2021-03-03(Wed.) : 更新
[BPレガシィ] 続・サンルーフ動かず(開かず/閉じず)をDIYで解消する:後編 をアップロードしました。
2021年02月24日 イイね!

[CBR250Four] クラッチ系のオーバーホール(ホーネット250などの新品移植)・その4

[CBR250Four] クラッチ系のオーバーホール(ホーネット250などの新品移植)・その4新車時からワンオーナーで乗り続けている愛機、ホンダCBR250Four(1986年式、MC14型)のメンテナンス記録です。昨年実施した動力伝達系の総入れ替え(多板クラッチなどをMC31型ホーネット250用の新品に置換)に関する備忘録ブログの 最終話 です。

<クラッチ系のO/H関連ブログ>
◎その1 → クランクケースカバーを開けて現品確認
◎その2 → 同系列エンジンを積む他機種の部番確認
◎その3 → 互換性があると推定した部品の検収確認

■クラッチが切れない!の巻
(※その3 からの続き。)
MC14型CBR250Fourと互換性があると推定した、(同系列エンジンを積む後継機種の)MC31型ホーネット250のクラッチ系部品一式をホンダのパーツセンターから取り寄せしたあと、まず私自身が開梱して各部品の新品初期状態を画像に記録。その後、「2りんかん」さんに納品して交換作業を依頼しておりました。

数日後、その「2りんかん」のメカニックさんから、当方宛てに電話連絡が来ました。作業完了報告かと思っていたら、まったく違いました。曰く「部品をすべて組み上げたのですが、今度はクラッチが切れません。」

クラッチレバー根元の微調整範囲を超えており、多板クラッチが常に圧着された状態になっている…とのこと(トラブル速報)でした。


■パーツリストを再確認!の巻
メカニックさんからの現状報告(予期せぬトラブル報告)に対し、まずはお礼を申し上げるとともに、こちらでも原因を探るので少々お待ちいただくようお願いしました。

MC14型CBRに設定されている動力伝達系の部品はすべて、MC31型ホーネット250の部品番号に置き換えて発注しています(一部の部品は共通部番にもなっていましたが)。それにも関わらず、何かが不足しているとすると…。

こういうときの対処は「基本に立ち帰れ」です。CBRとホーネットのパーツリストを再度、付き合わせて確認していったところ、原因と思われることを発見! それは、「CBRには設定が無いけれど、ホーネットで設定されている部品があった」のです。

つまり「CBRの後継部品」だけでは足りず、「ホーネット(またはその前段機種のジェイド)で新設された部品」も同時に手配する必要があり、それを見落としていた。…ということになるのです。


<↓MC14型CBR250Four のパーツリストより>


<↓MC31型ホーネット250のパーツリストより>


CBRとホーネットで、同じ部品相当であってもパーツリストナンバー(番号の割り振り)が異なるものがありますが、上記のホーネットのパーツリストでNo.19とNo.20に相当する部品は、もともとCBRには存在していないことが分かりました。

<↓ホーネットには存在するがCBRには設定のない部品…がありました!>


恐らく、クラッチアウターCOMPなど一部の構成部品の「軸方向の厚み」がスリム化されており、その分だけワッシャで厚みの帳尻(軸方向のクラッチパックの全長)を合わせているのだと思われます。

ちなみに、メカニックさんによると「クラッチアウターCOMPは、手に持った感じだとCBR用の方がホーネット用よりもずっと重い(ホーネット用の方が軽量化されている)。」とのことでした。こうした証言も、部品の厚みのスリム化をワッシャで補填していることの補強材料になるかもしれません。


■ホーネット用の部品の追加発注
今回、動力伝達系のメンテ(オーバーホールとして部品を入れ替え)するターゲット機種はホーネットですので、新たに必要だと認識した上記部品も急ぎ追加発注いただき、当方で中身も確認しました。

<↓2種類のスラストワッシャに加え、再利用せずに使い切りとなるロックナットも合わせて発注>


ホーネットで設定されていたスラストワッシャ2種類に加え、一度締めたあとに緩めてしまうことになるロックナットも追加注文しましたが、こちらもCBR用(まだ在庫あり)ではなくホーネット用で注文しました。

<↓(9)スラストワッシャ20×31.5: 90443-430-000、MC31型ホーネット用>


(9)スラストワッシャ20×31.5 のパーツレビューは → こちら

<↓(10)スラストワッシャ22mm: 90451-KCR-000、MC31型ホーネット用>


(10)スラストワッシャ22mm のパーツレビューは → こちら

<↓(11)ロックナット20mm: 90241-KM9-000、MC31ホーネット用>


(11)ホーネット用ロックナット20mm のパーツレビューは → こちら

ロックナットについては、CBR用は4面に切り欠きのある特殊形状(専用工具が必要)でしたが、同じサイズのホーネット用は通常の六角タイプに変更されており、恐らく整備性の向上に配慮したと思われます。

■車両の完成と要注意点
上記の追加発注部品3点を「2りんかん」のメカニックさんに預け、作業を継続いただきました。結果、今度はクラッチが正常に切れるようになり、試運転も問題ないとの連絡をいただいたことから、車両を引き取りに向かいました。

<↓車両の引き取り日は あいにくの雨天でしたが、動力伝達系のO/Hが無事に完了した喜びの方が大きい>


<↓久しぶりに愛機とご対面>


ここで担当メカニックさんと会話させていただきました。CBRの多板クラッチパックを取り外してホーネットの多板クラッチパックを組み込んだのですが、次の点が苦労したこと(要注意点)だ…と伺うことができました。

 ・クランク軸に対するクラッチアウターCOMPや多板クラッチパック
  のスプラインの角度が、CBRとホーネットで微妙にズレていたこと。
 ・そのため正しいクランクアングルを出す必要が生じ、結局は
  カムカバーを外して#1気筒のカム角(上死点アングル)を
  合わせながらチェーンを貼り直す作業を行っていただいたこと。

その場で再度、当方から丁寧なお礼の言葉を掛けさせていただいて車両を引き取り。始業前点検を行ってから帰路に就きました。残念ながらエンジン始動後の「軽微なカラカラ音」は解消されていませんでしたが、ホーネット250の動力伝達系(クラッチ系統)部品への総入れ替えは、結果として(目論見通り)無事に実現できたことになります。


<↓ホーネット250用のホンダ純正新品に入れ替え成功。雨天なのでレインコートを着て車両を引き取り>
 

■その後
翌日、「2りんかん」への入庫前に取り外しておいたカウル類を復元します(※カウルを付けたまま整備入庫すると脱着料金がかかるため、あらかじめ取り外しておいたのです)。

<↓現時点での工賃は不明ですが、当時はカウル1部品の脱着で2千円の工賃が必要、と伝えられました>


<↓世を忍ぶ仮の姿から、見事に復元した愛機・CBR250Fourスペシャルエディション>


その後、クラッチの「慣らし」をしました。あくまで感覚的なものですが、組み換え後、
 ・走行距離が累計で50~60kmくらいまでは、クラッチのつながりが
  シビアな感じ(ストロークに対し、ある地点で急につながる感じ)。
 ・走行距離が100kmを超えたくらいから、クラッチのつながりに
  なめらかさが出てきた(係合に唐突感がなくなった)感じとなる。
 ・同180~200kmを超えたあたりから、クラッチ操作で「スパーン!」
  とクイックにつなげても、ギクシャク感がほとんど出なくなった。

…という感じで現在に至ります。主要部品をホンダ純正の新品に入れ替えできたことで、安心感があります。駆動伝達系は、これであと約30年は耐用することができるでしょう、きっと。

# と言いつつも、車両全体としては「バランス」が肝心なので
# 今度はどこか別の部品群が寿命が近く、「もぐら叩き」的に
# 交換メンテが必要になる可能性が高い…とも認識していますけどね。

※参考整備手帳:まとめ
「MC31型ホーネット250用クラッチ一式の移植…に必要な部品リスト」→ こちら

以上、CBRの「動力伝達系」をホーネットの新品に入れ替えした件の備忘録ブログの最終話でした。ごく少数の(コアな)方々に対しては何らかの参考に、また関係ない方々にとっても「読み物」としてとらえていただけましたら幸いです。
2021年02月20日 イイね!

[CBR250Four] クラッチ系のオーバーホール(ホーネット250などの新品移植)・その3

[CBR250Four] クラッチ系のオーバーホール(ホーネット250などの新品移植)・その3学生の頃に、新聞配達(朝刊)と家庭教師(数学、英語など)をしてお金を貯めて買った愛機、ホンダCBR250Four(1986年式、MC14型)。新車時からワンオーナーで乗り続けて、今年で35年目になります。

そのCBRについて、昨年実施した動力伝達系の総入れ替え(多板クラッチなどをMC31型ホーネット250用の新品に置換)に関する備忘録ブログです。


<クラッチ系のO/H関連ブログ>
◎その1 → クランクケースカバーを開けて現品確認
◎その2 → 同系列エンジンを積む他機種の部番確認

■クラッチアウターCOMP(89T)の確認
もともとエンジン始動後の異音(カラカラという金属的で不規則な打突音)調査の一環として、「2りんかん」のメカニックさんのアドバイスに従って発注した部品が「クラッチアウターCOMP(※)」でした。

※CBR用は廃盤なので、当方が互換性を推定してホーネット用を発注。


<↓(1)クラッチアウターCOMP(89T): 22100-KBH-000、MC23型ジェイド&MC31型ホーネット用>
 

メカニックさんの目立てでは、CBRでは内蔵のスプリングにガタが生じたことによる異音ではないか? との仮説でした。そして今、ホンダ純正の新品を開封してスプリング周辺にガタが無いかどうかを確認します。

<↓新品でも多少のスキマは存在することを確認>


残念ながら、結果は上記の通り。CBRのガタと較べて、クリアランスに有意差があるようには思えませんでした。異音については継続調査ということになりますが、クラッチ系のリフレッシュということで、今回手配した新品に組み換えすることにします(※作業はすべて「2りんかん」さんに依頼)。

(1)クラッチアウターCOMP(89T) のパーツレビューは → こちら

以下、同時手配していた各部品について、当方が検収(開封確認)したときの画像です。


■クラッチセンター(34T)
クラッチセンターは、CBR用とジェイド用が共通部番でしたが すでに廃盤。ホーネット用が入手可能でした。

<↓(2)クラッチセンター(34T): 22120-KCR-000、MC31型ホーネット用>


(2)クラッチセンター(34T) のパーツレビューは → こちら

■クラッチプレート(6枚必要)
クラッチプレートは、CBR用・ジェイド用・ホーネット用とも、当初から共通部番で現在でもメーカー在庫がありました。3機種とも同一部番であるという事実は、周辺部品の互換性有無を推定する際に役立ちました。

<↓(3)クラッチプレート: 22321-KE7-000、MC14型CBR・MC23型ジェイド・MC31型ホーネット共通>


(3)クラッチプレートのパーツレビューは → こちら

■ニードルベアリング30×37×20
ニードルベアリングは、もともと当方がメンテの一環として交換を依頼していた部品になります。クランクケースカバーを開ける機会なんて、そうそうありませんから。

なおベアリングは規格品ですので、サイズが30×37×20と定められていることもあり、CBR・ジェイド・ホーネットで共通部番になっています。


<↓(4)ニードルベアリング30×37×20: 91025-KT7-003、MC14型CBR・MC23型ジェイド・MC31型ホーネット共通>


(4)ニードルベアリング30×37×20のパーツレビューは → こちら

■クラッチフリクションディスク(1枚必要)
クラッチフリクションディスクは、もともとCBR用とジェイド&ホーネット用とで別部番でしたが、途中から3機種とも同一部番に統合されていました。恐らく、摩擦材のμ-V特性が変更されたか、放熱性が改善されたか、あるいはコストダウンを狙ったものだと推定できます。

古い年式の部品が新しい年式の部品に統合される場合は、(コストダウンの場合もありますが)たいていは機能や耐久信頼性の改善が図られている場合だと思いますので、好ましいと考えます(在庫確保の面からも)。


<↓(5)クラッチフリクションディスク: 22201-KAZ-000、MC14型CBR用はMC23型ジェイド&MC31型ホーネット用に統合>


(5)クラッチフリクションディスクのパーツレビューは → こちら

■ラジアルボールベアリング
ラジアルボールベアリング6001も、メンテの一環として交換を希望していた部品です。これも規格物ですね。6100とは「外径D=φ28mm、内径d=φ12mm、幅B=8mm」になります。

<↓(6)ラジアルボールベアリング6001: 96100-60010-00、MC14型CBR・MC23型ジェイド・MC31型ホーネット共通>


(6)ラジアルボールベアリング6001のパーツレビューは → こちら

■ロックナット20mm
ロックナットはCBR用のメーカー在庫があったため、これを発注しました。CBR用は外周に4箇所の切り欠きがあるため、SST(特殊工具)が必要になります。

<↓(7)ロックナット20mm: 90231-ML4-610、MC14型CBR用>


(7)ロックナット20mmのパーツレビューは → こちら

■クラッチフリクションディスク(6枚必要)
前述のクラッチフリクションディスク(1枚)とは別部品になります。こちらは6枚必要です。「CBR用」と「ジェイド&ホーネット用」では部番が異なり、両者ともにメーカー在庫ありでした。組み合わされるクラッチプレートが各機種で共通だったことから、寸法的な互換性があると考え、今回は年式の新しい機種の部番で取り寄せしました。

<↓(8)クラッチフリクションディスク(6枚): 22201-MR8-000、MC23型ジェイド&MC31型ホーネット用)>


(8)クラッチフリクションディスク(6枚)のパーツレビューは → こちら

■検収後の納品
チャプターリード(段落の見出し)に「検収後の納品」って書くと、あたかも当方が部品業者さんのように見えますが、実際にはそんなことはなくて全くの素人です。どうしてそのような見出しを付けたか? …というと。

(前提):作業は「2りんかん」さんに依頼。
・クラッチを含むホンダ純正部品は、そのまま「2りんかん」さんで発注。
 → 何もしなければ、各部品の到着後はそのまま組み付け作業に移行する。
 → とすると、オーナーである私自身が、新品状態の確認が不可能になる。

これを避けるため、あらかじめ次のように申し出ていました。
・発注者である私自身が、「車体に組み付けされる前に」現品確認したい。
 → 「2りんかん」さんに部品が入荷したら、いったん引き取らせていただく。
 → 私自身が主要部品を開封して現品確認(検収)を行わせていただく
   とともに、画像撮影させていただく(※組付け前の初期状態を記録)。
 → その後、元の梱包状態に復元して私が「2りんかん」さんに納品する。


<↓自分自身で各部品の現物確認と画像記録が終了したら、「2りんかん」さんに納品させていただきました>


こうした流れを実現できたため、このブログやパーツレビューにアップできる画像があるわけです。

作業いただくメカニックさんにとっては、「いくら発注主とはいえ、輸送中に何かキズでも付けられたら大変。」とか、「(車両完成後に)クレームでも言ってくるんじゃないのか?」というリスクも、頭をよぎったかもしれません。

しかし、そこは「話し合い」で合意形成に至ります。作業いただく「2りんかん」さんにはお手数をかけることとなりましたが、「オーナー自身が自分のバイクの部品状態をよくよく知っておきたい」と申し出たら、ありがたく許可いただいた。という次第です。



「その4(シリーズ最終話)」に続く。
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2021-02-24(Wed.) : 更新
[CBR250Four] クラッチ系のオーバーホール(ホーネット250などの新品移植)・その4 をアップロードしました。

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「[整備] #モンキーR [モンキーR改] 路上復帰への道61_整備ショップさんからのレストアの進捗状況報告、の巻 https://minkara.carview.co.jp/userid/132018/car/28696/8479764/note.aspx
何シテル?   12/21 19:08
調布市のKAZ [読み:ちょうふし_の_かず] と申します。 スバル・レヴォーグ(VNHC型)、スバル・エクシーガ(YA5E型)、ホンダ・CBR250Four...

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