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イイね!
2009年03月03日

【書籍】Motor Fan illustrated vol.29

■Motor Fan illustrated vol.29 ~「座」のテクノロジー~



表紙と特集タイトルを見て、「萌えそうで萌えないテーマだなあ」と思った。

Motor Fan illustratedは特定の技術テーマについて掘り下げた特集をする、唯一無二の素敵な技術系自動車雑誌なのだが、テーマに興味をもてないと、かなり読むのが苦痛だからだ。

読んでみると、予想に反して、読みどころが多かった。



●「座」のテクノロジー

メイン特集の「座」に関して、私は人間工学(エルゴノミクス)にはあまり興味がないのだが、軽量化やシートを「ダンパー」としての考え方など、意外と楽しく読めた。

F1シートの構造詳細と製造過程など、他誌ではまず読むことのできないページもあった。

フルバケに換えたり、4点ハーネスを導入したりした直後だから余計面白かったのもあるだろう。




●MFi Technical Report 「ワンオフ生産システム デザインスケッチから製品へ」

50年ぶりに復活したビスポーク・フェラーリ"SP1"の、
レンダリング→樹脂モデル製作→現車製作
という流れの紹介。
これもなかなか他誌では見ることができないだろう。




●Motorsport Technology
「オーバーテイクは増えるか---2009年F1新レギュレーション解説---」


Ferrari F2008(2008年)、Ferrari F60(2009年)の2台を並べての、昨年・今年のレギュレーション変化の徹底解説。

2009年のF-1が、15年前のようにシンプルな形状になったことは、WEB媒体などで知っていたが、斜めや正面や真横からのアングルよりも、真上からのアングルでの2台の比較が強烈だった。こうも違うものか・・・と。

Ferrari F2008 (2008)


Ferrari F60 (2009)


2008年までのF-1は空力付加物が増えすぎて、ある意味、ブサイクなんだけども、2009年モデルと並べて真上からのアングルで比較されると、14年間積み重ねてきたものをリセットされてしまったことが、なんだかとってももったいない気もして、2008年のF-1マシンのミニカーを「保存版」として購入したくなったりもする(買わないケド)。

・・・F40、F50に引き続き、てっきりロードゴーイング・フェラーリの最高峰モデルに60周年記念に与えられると思っていた「F60」という名前は、「F1ワールドチャンピオンシップ参戦60周年を記念して」F-1マシンに与えられてしまうんだな。
マニアの間ではとっくに議論の的になっていそうだが、個人的には少し残念だ。




●PORSCHE 911 HUMAN & TECHNOLOGY

今号は、ジャッキー・イクスにスポットを当てている。

935/78、936、956、962cなどでの主にル・マンでの華々しい記録の紹介にも軽く触れられているが、ル・マン後、全輪駆動ポルシェ(=959)開発とパリダカ参戦をボット教授に提案・進言したのがイクスだと言うから驚きだ。

959=イクスの構図は知らないでもないが、私がTVでモータースポーツ観戦する頃にはイクスはジャン・トッドの下、プジョーでパリダカ参戦していたので、ポルシェにおけるイクスの重要度には「史実」として感心するばかりだ。




●Super car Chronicle ~MAZDA 787B~

史上の名車(主にスーパーカー)を紹介する本連載だが、最近は非スーパーカー(N360だとか)を紹介することが増えてきた。
今回も、レースのカテゴリ的には「スポーツカー」だけど、純レーシングマシンの787B。
スーパーカーネタが尽きるには早すぎると思うのだが・・・・。

さて、787B。
言わずと知れた、ル・マンを制覇した4ローターのロータリー・エンジンのクルマだ。

もちろんクルマの詳細も面白いのだが、それ以上に、レース運びに上述のジャッキー・イクスが一枚噛んでいたのが、面白い(狙った?)。

先頭のザウバー・メルセデスと2番手走行のマツダ。

「マツダが2秒ラップタイムを上げれば、メルセデスはトップチームの常で3~4秒ペースを上げるに違いない」

とのイクスの進言で、その通りになり、メルセデスが自滅したそうな。

数秒単位でのペースコントロールができるのが24時間耐久ならではな話だよなあ・・・とも思ったが。





・・・ということで、結局、なんだかんだで、お腹いっぱい楽しむことのできた、MFi vol.29であった。



●自動車 書籍レビュー関連目次はこちら
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Posted at 2009/03/03 07:56:57

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この記事へのコメント

2009年3月3日 10:50
mistbahnさんの昨年11月の本誌紹介(ボディコンストラクション)以降、実はマメに本誌チェックしています。この雑誌、萌え系ではないメインテーマでも読みどころ満載ですね。

あっ、すみません内容に言及しなくて・・・。
でも確実に車を見る目はmistbahnさんのおかげで多角化しています!
コメントへの返答
2009年3月3日 10:56
おお、そうですか!

バックナンバーのvol.6は、4WD特集ということで、B7 A4(RS4かな?)とレガシィのツーショットが表紙。
中身もAudiとスバルに重きが置かれてます。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/redirect?tag=mistbahnrecor-22&path=ASIN/4779602122/

まだお持ちでなければ是非~
2009年3月3日 11:05
連コメ失礼します!

もちろん、Vol6持ってますよ~。
しかも職場の本棚に永久保存版としておいてあります(笑)
仕事の相方がレガシィ(B型?)なんです(^^)
コメントへの返答
2009年3月3日 11:09
あ~、こりゃ失礼致しました(笑)

vol.1~5までがメカのイラストな表紙だったのに、vol.6があんな表紙なもんだから、本屋で見たときは盛り上がっちゃったもんです。
2009年3月4日 1:14
F1 ネタに食い付きです。
2009 の F1 マシンは、リアウィングが小さくなって、正面からの見た目はブサイクですが、すっきりして結構好きです。それまでは、フィンとスリットだからけのカウルで、その効果を理解するまで、えらく時間がかかりましたしw

エイドリアン・ニューウェイが関わっている RB5 が、他のマシンと比較すると美しいですよ。リアデッキなんて、感動するくらい低くなっていますし。このオッサン、また、トレンドを造り出すかもしれません。
コメントへの返答
2009年3月4日 7:47
私も、2009年のF1マシンは、私がかつて愛したF1のようで、好きは好きなんです。かなり。
1991年頃かな?・・・(ロリー・バーンの)ノーズが持ち上がり始めた頃のF1に酷似ですよね~

ただ、2008年シーズンまでは、F1見て「なんだこりゃ?」って感じだったんですが、それがこうも全リセットされると、なんだか気の毒な気もして。。。
ダウンフォース50%減(!)を狙ったレギュレーション変更らしいですね。

RB5、早速ググって見ました。
確かに、とてつもなく美しいですね~。
このマシンでベッテルが活躍したら歴史に残るんだろうなあ。

・・・ってか、ニューウェイもまだ現役だったんですね。。。
意外とF1デザイナーで長生きですよね。。。(もう「オッサン」ですらないのでは・・・?)

プロフィール

「HAOC 鈴鹿ツイン。
ベストは1枠目の1分11秒141。

自己ベストはコンマ3秒更新できたケド、絶好のコンディションにも関わらず、目標の1分10秒を叩き出せず残念感炸裂😩

3枠目、4枠目と走りのアジャストは進むのにタイムは11秒5、11秒8とズルズル下がった😓」
何シテル?   11/24 17:43
ビート(PP1)、アコード・ユーロR(CL7)、三菱アイに乗っています。 ビートでのサーキット走行(タイムアタック)とチューニングを続けています。 鈴鹿...
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