
遅ればせながら、明けましておめでとうございます。
本年も宜しくお願い致します!
過去に
ブログエントリ: 「
【写真】Lamborgini Aventador LP700-4 Pirelli Edition 前編」
ブログエントリ: 「
【写真】Lamborgini Aventador LP700-4 Pirelli Edition 後編」
と、友人skmodeのランボルギーニ・アヴェンタドール LP700-4 ピレリ・エディション の写真をブログアップしたことがある。
このアヴェンタドールには残念ながら乗せて頂く機会を得られなかったが、その後、skmodeがアヴェンタドール SV(スーパーヴェローチェ) roadster に乗り換えたので、昨晩(1/11)はアヴェンタドール体験をお願いした。
昨日はアメがポツポツと降ったり止んだり・・・・で、skmodeから
"雨が降るようだとアヴェンタで出るのは厳しい。ゴメン。"
と連絡をもらって、私も
"いや、私もウェットで750馬力のクルマに乗るのはイヤだよ!"
・・・・と、集合時間まで、天気予報と相談しながら何回かヤリトリをした。
結局、夜10時ぐらいに雨がきそうな天気予報だったので、アヴェンタドールは残念ながら次の機会にお預けとして、その代わりというには失礼過ぎる、
ド級のリムジン、「ベントレー・ミュルザンヌ・スピード」に乗ってきて頂き、試乗させて頂く貴重な機会を頂いた。
(skmode、ありがとう!!)
「ベントレー・コンチネンタル」を見かけることはときどきあるが、
ミュルザンヌという車種は生で見ること自体がハジメテ。
クルマがクルマなので、主に高速道路をクルーズしただけで、正直、あまり良くわからない部分が多いため、いつものような詳細レビューとはいかないので、写真集と合わせて、簡単なレビューを以下に。
■BENTLEY Mulsanne Speed(ベントレー・ミュルザンヌ・スピード)

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写真を撮影できる明るめで、かつ、広めの場所を探して、見つけたのが、およそミュルザンヌとは縁遠い、
「100円均一とファミリーマートの間」
の駐車場 笑。
(リンク先の拡大写真を見て頂くと、トリミングしていない、シッカリと100円均一の建物も入っている写真をご覧頂けます)
年末のブログエントリ: 「
【FD2 タイプR】【写真】大阪港第三突堤第七岸壁(ナナガン)」
で、
撮影ロケーションの重要性を学んだばかりのハズなのだが・・・・(^_^;)
(でも、「ナナガン」撮影での反省から、今回は三脚を使った。でも、安物三脚で、風の強い日なので、ロングシャッターはなかなか厳しかった)
ミュルザンヌのボディに100均やファミマの看板が映り込みまくり。
でも、このシュールな組み合わせが絵的には面白いし、「何かリアル」な気もする。
逆になかなかこのシュールな絵は撮れないゾ!(?)・・・と。
・・・実のところ、
ミュルザンヌという車種を、ハジメテ写真で見たときは 「光岡みたいだな」 ・・・・と思ったのだが・・・
・・・生で見たら、光岡じゃなかった。
スゲー、オーラ。カッコイイ。

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「B」(Flying B)オーナメント。

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私の写真の撮り方が下手で、写真ではうまく伝わらないと思うのだが、
運転席から眺めると、かなりのロングノーズが直線的に前方に伸びて、先端に「B」(Flying B)オーナメントがついているのが見え、コレが非常にカッコ良い。
また、クルマのサイズがかなり大きいのだが、ロングノーズのエッジやオーナメントの存在により、車幅感覚や前方感覚は掴みやすい。
(でも、高速道路のゲート通過時なんかはドキドキした)

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写真で十分に世界観を表現できていないのだが、
流線形と、「トッキントッキン」にエッジの効いた、「そびえ立つ」ようなフェンダー・ラインは迫力・見応えがある。

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「ミュルザンヌ と 家族の市場(ファミリー・マート)」。
ちなみに「ミュルザンヌ」は、ル・マンのサルト・サーキットのコーナーの名前。

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内装がスゴい。
今まで私が体験したクルマでは圧倒的に最強。
最初にドアを開いた瞬間は、
「うわっ!ケバっ!!ゴージャス!!」
という失礼な言葉が口から飛び出したのだが、実際に座ってみると、ときどきあるワインレッド系のアレとは異なり、
・スゴく品がある。ゴージャスはゴージャスなのだが、凛とした抑制というか凝縮感もある。
・なので、座ってみると、少なくとも私に関して言うと、意外にも「気持ちが大きくなったり」「オラオラな気分にはならない」。むしろジェントルな振る舞いをクルマから要求される感覚。
・泣けるほど本当に仕上げの完成度が高い。
といったポジティブな印象。
クルマ自体に世界観があり、クルマから乗り手に「スタイルの提案」があるのはレアケースだが(
昔から言っているが、シトロエンの初代C4ピカソがそれ)、ミュルザンヌはそういうクルマなのだろう。

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素晴らしい仕上げなのだが、
操作系はボタン類が多すぎて、また、ひとつひとつのボタンの表記や押し方などが、全く直感的ではなく、このあたりはハジメテ乗る人間には厳しかった。
メルセデスは、Aクラスに至るまで、HMI(ヒューマン・マシン・インターフェース)のあり方について、徹底的に考え抜いて、直感的に、安全に操作でき、かつ、操作感も神憑ったモノを提供し続けているので、メーカー・ポリシーの違いを感じる。

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オーナーは「ドアンダー」と言っていたが、私はほとんど高速道路しか運転していないので、そういった部分はわからず(というか、試乗のステージが違ったとしても、3800万円オーバーのFR車を振り回したりする勇気はナイ)・・・・
・・・パワステに関しては、油圧なのか電動なのか知らんケド、予想外にナチュラルで、違和感なく扱うことができた。

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「シート」・・・というより、「ソファー」とか「椅子」とか表現したくなる「シート」。
適度に硬質・上質なレザーで、「高級車の椅子」としては、今まで私が座ったことがあるものの中で圧倒的にベスト。
ただし、長時間運転したワケではナイので、腰痛持ちの私が長時間移動した場合の腰・尻へのダメージは不明。
私の乗っている、シビック・タイプR(FD2)の純正シートは、私にはとてもマッチしており、ハーシュネスの極悪なクルマであるにも関わらず、9時間などの長時間ドライブでも腰へのダメージがナイ。
家のプジョー307SWは、1時間も運転すると、腰痛がかなりクリティカル。
・・・そういえば、試乗中は使わなかったケド、ミュルザンヌにシート・ヒータってあるのかな?
レザーが傷むから存在しナイかも???
→ skmodeから「シート・ヒータあるよ」と連絡頂いた。
ベントレー・ミュルザンヌ「スピード」なので、スポーツテイストとして、アルミのペダルだそうな。

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エンジン!!!
エンジンルームは暗い中、一生懸命観察したが、ターボチャージャーは目視確認できなかった。
WEBでいろいろ調べてみると、ギャレットの「TB41」というモデルのようだ。
マニホールドの両サイドの「BENTLEY」ってエンボスされた箱は、水冷インタークーラと思われる。
(吸気ダクトのIN/OUTがあり、水ホースが接続されていた)
Vバンクのマニホールドは、skmode曰く、マニホールドそのものじゃなく、「マニホールド調のカバー」らしい。(そうなんだ?)
エンジン: 6.75リッター V8ツインターボチャージド
排気量: 6752 cc
圧縮比: 8.9 : 1
(低っ!!!!)
ボア x ストローク: 104.0 X 99.0
(1気筒あたり844cc!!)
最高出力: 395 kW / 537 PS @ 4000 rpm
最大トルク: 1100 Nm @ 1750 rpm
(1kNm超え!!!トラクターか!)
可変バルブタイミングシステム、気筒休止システム
運転しながら・・・
mistbahn: "コレってどういう仕様のエンジンなの?"
skmode: "V8のツインターボ"
mistbahn: "へー。じゃあ、コレはコレで、このクラスのクルマとしては「ダウンサイジング・ターボ」なのかな?"
skmode: "でも、6.75リッターだよ?1気筒あたりの容積、800cc以上ある。"
mistbahn: "うわっ!それは「ダウンサイジング」じゃないな!(ってか、1気筒あたり800cc以上って熱効率悪そうだな。でも、マリン系のエンジンとか、コマツの直6ディーゼルとかには存在しうる仕様か・・・)"
・・・という会話と心の声。
試乗は常時、「S(スポーツ)モード」で。
「気筒休止システム」みたいな、似つかわしくないシステムがどう働いているのかは不明で、クルージング時は、 8速ATの徹底したダウンスピーディング制御により、
低い回転数で静かに走る。
アクセルペダルを踏み込むと、かなり長いラグの後、ガツンとワープ航法に入り、一瞬で、前走車両のケツが迫る。
ラグがATのキックダウンによるものか、ターボラグによるものかすら私にはわからないが、
少なくとも2000年代のターボ車の動作ではなく、ニューマン・スカイラインぐらいまで遡るようなテイスト。
ラグの後の加速は本当にワープ状態で、リニアな制御など不能。
ONかOFFしかない!
車両重量 2770kg もある、この車体をワープさせる1.1kNmのトルクは恐ろしいし、面白いな。
そして、
高回転・高負荷では、意外にも音は低く雑い音。V8ターボらしい音と言えばV8ターボらしい音なのかも。決して美音とはいえない(skmode、ゴメン)。
skmode曰く、このミュルザンヌというクルマは、
「完全にVW製のコンチネンタルなどとは異なり、昔ながらのベントレーの古い設計のまま」
だそうだ。
1991年製のビートと、2000年製のプジョー307SWに乗っている私だが、懐古趣味で乗っているワケではなく、最新テクノロジーは好きで、いつも追いかけているので、
「わざわざ古い設計のクルマを新車で買う」
という価値観は持ち合わせていないのだが、
「なんでやねん」
的な気持ちにはならず、素直に、
「ああ、そういう価値観もあるんだな。それはそれでステキだな。」
と思えた。
エンジンはローテクで前時代的で暴力的だケド、クルマに世界観があって、クルマからの提案があって、クルマから「所作を要求される」のは、そういう背景もあるのだろう。
そして、ゴッドファーザー的な人が乗っていそうなミュルザンヌなのに、コンチネンタルGTのようなDQNなイメージが沸かないのも、そういう理由なのだろう。
(※全国のコンチネンタルGT乗りの皆様、本当にゴメンナサイ。一部のオーナーさんだけなのかもしれないのですが、無意味な路駐、強引でマナーの悪い運転などを良く見かけるモノで、偏見をもっています)

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急ブレーキとか踏まなかったので、タイヤやブレーキの性能とかわからない。
サスペンションとかボディの総合的なフィーリングに関しては、BMWやポルシェ的や昔のアウディ的な
「ドッシリ感」を主張をしたものではなく、「ナチュラルであることに徹した」印象。
ロータス・エリーゼが「ナチュラルの極み」みたいなクルマだったので、イギリス車ってそーなのかな??
乗り心地はモチロン、問題ないのだが、個人的には、
テスラ・モデルS >
ホンダ・ジェイド > ミュルザンヌとか
LS600hLとか・・・
かなあ?と思う。
・・・ああ、でも、
車両重量 2770kg を、船酔いを誘発するような大きく揺動を起こすワケでもなく ・・・
かと言って、
車両重量 2770kg を、支えるために、硬い脚にして、ドッシリした乗り味にするワケでもなく、ナチュラルなテイストにする/b>
・・・って、スゴい技術なのかな?

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・・・mistbahnは、2015年秋にドイツ・ミュンヘンのBMW博物館で、ロールス・ロイスの展示車両や展示エンジンを見て・・・
ブログエントリ: 「
【写真】【ミュンヘン】BMW Welt part.3, Rolls-Royce Phantom Drophead Coupé, Ghost」
ブログエントリ: 「
【写真】【ミュンヘン】BMW Welt part.4, Rolls-Royce Phantom 60° V12 Engine」
(↑写真、とても美しく撮れたと思うので、よかったら見てください)
・・・からというもの、それまで全く興味のなかったロールスの美しさにすっかり魅了されて、
「ロールス・ロイス > ベントレー」 派
なのだが・・・・
(この背景としては、ロールスの美しさに魅了されただけでなく、街で見かけるベントレー・コンチネンタルGTがだいたいDQNで劣悪マナーなこともあると思う)
そして、ベントレー体験はしたものの、ロールス・ロイスは未体験な現在、やっぱりまだ、ロールス派なのだが・・・
(・・・実際にはどちらも買えるような代物じゃないので、戯言です)
・・・skmodeくんが、ロールス・ロイス Ghost(←名前カッコ良すぎ)ではなく、ベントレー・ミュルザンヌを選んだ理由も説明して頂き、それはそれでとても納得の行く理由だった。

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サラリーマンな私としては、普通に生活していたら、一生、乗る機会(ちゅうか、ロクに見かける機会もナイ)、貴重な車種に試乗する機会を頂いたこと、世界観を体験させて頂いたことを、改めて御礼申し上げます。
skmode、サンクス!
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