
中学時代から今に至る、好みのクルマと、クルマ遍歴をつづった「
上がりのクルマ」コラム。
「
その27 Subaru Legacy B4 (BL) 後編」にて、「上がりのクルマ」の結論を
「私の場合、上がりのクルマというものはメーカに用意してもらうものではなく、愛車とともに歩んでいくことでカタチ造るモノ」とし、B4と歩んできたこと・出来る限り長く乗り続けたいと締めくくったが、予想外に早く、その
最期が来てしまった。。。
■上がりのミニバン
みんカラにはミニバン・アンチが多いが、子どもが3人もいるウチにとっては、B4保有時期からミニバンのニーズが切実だったため、常に「いずれ買うミニバン」のリサーチを続けていた。
B4を失い、
プジョー307SWを購入することで晴れてミニバン・オーナーとなったが、できればこの「上がりのミニバン」は実際にミニバン購入する前にフラットな視点で書きたかった。
●Daihatsu Atray7 (S221G)
B4の前に所有していたダイハツの1300cc、7人乗りミニバン「アトレー7」。
ジウジアーロのデザインしたアトレーの後ろを伸ばしたようなデザインで、FRだし、脚も硬めだし、コンパクトだし、結構気に入っていた。(※「
「上がりのクルマ」 その19 Daihatsu Atray7 (S221G)」に詳述)
で、B4を購入した2006年当時は、家族構成とライフスタイル的に、アトレー7の次も6~7人乗りのミニバンにしよう・・・と、ミニバンを探してた。
●Honda Odyssey (LA-RB1/2系)
3代目オデッセイの登場は、私にとってセンセーショナルだった。
はじめて実車をストリートで見たとき、アヴァンギャルドとレトロを同居させたような独創的なスタイリングに盛り上がった。
シトロエンあたりが打ってきそうな手だなあ・・・と思った。
そもそも私は昔からホンダのファンなので、2006年のクルマ買い替え計画時には、マイナーチェンジしたてのオデッセイの試乗(アブソリュート)に真っ先に出かけた。
試乗してみて、かつてのホンダ車のようなペラペラ感はなく、しっかりとした剛性感はあったものの・・・
・ホンダらしいエンジンで低回転より高回転で生きるのに、ATの制御によりエンジンの良いところが全く使われていない
・ホイールベースが長いから、リアがやたらと遅れてついてくる。
・トルコンのフィーリングがNG。ATのMTモードも不出来。
・・・と乗ってみて、オデッセイ熱は一気に冷めてしまった(オデッセイ乗りの方々、大変申し訳ございません)。
いつの間にか、オデッセイがDQNの定番アイテムとなってしまったのも残念だった。
ちなみに、モデルチェンジしての4代目のデザインも結構好き(デカいケド)。
●Subaru B9 Tribeca
「
「上がりのクルマ」 その22 Subaru Legacy B4 (BL) 前編」にも書いたが、この時期、私が注目していたミニバンは北米で売られていたスバルのB9トライベッカ。
水平対向6気筒を積んだSUV。
ザパティナスが入ったこの時期のスバルのデザインは意欲的で勢いがあった。
B9トライベッカのこの初期型デザインは、まさにアルファロメオがSUVをリリースしたかのようなデザインだと思う。
スバルのディーラーの営業マンからも日本での発売計画を聞いていたし、「中の人」からも日本向け仕様車の煮詰め作業について聞いていたので、間違いなくリリースされる予定だった。
・・・が、リリースされなかった。
もっとも、私はB9トライベッカに興味をもって、足を運んだスバルのディーラーでBL5Cレガシィの試乗をして、ガツンとやられてしまい、B4を購入することになったのだが・・・・。
ちなみに、「ザパ顔」をやめてマイチェン後のトライベッカ(名称も「B9トライベッカ」ではなく「トライベッカ」になった)にはガッカリした。
●VW Touran
B4購入前に、もちろんトゥーランも乗りに行った。
当時のトゥーランは、写真のような形じゃなく、もちょっとゴルフIV寄りのデザインだった。
コンパクトさとルックスは結構好きだったのだが、残念ながら、運転してみたらモッサリし過ぎていて萎えた。
それから、ビッグマイナーチェンジ?をしたトゥーラン。
デザインも一新され、TSIとDSGを積んだ意欲作。
発売されてすぐに試乗した。※
VW Touran試乗記に詳述。
モデルチェンジしてからのトゥーランは、全体フォルムとマッチしていない鷹目が嫌いだが、後ろ姿のロジカルさ、無駄のなさは好き。
TSIはシャープでフラットトルクで良く走るけど、小粒で線の細い感じ。
DSGも、トルコンのようなフィーリングのネガは皆無だけど、制御過多。
当時はイマイチ感動しきれなかったのだが、それでも、その後いろいろミニバンに乗ってみたり、307SWのオーナーになってみたりすると、やっぱりTSI+DSGの組合せはパワートレイン+ドライブトレインとしては、他のミニバンより頭3つ分ぐらい抜きん出ていると思う。
ウン、足回りも含めて、乗り味だけならトゥーランが欲しいかな。
ただ、トゥーランにはそれ以外の世界(つまり、ミニバンとしての何か)はないと思う。
●Subaru Traviq
オペル・ザフィーラをOEM供給されたスバルのミニバン。
BE・BHレガシィやプレオなんかと同じく、スバルの当時のパトロンだった「GM顔」「GM系デザイン」と言われてしまうと萎えてしまうが、ハッキリ言ってトラヴィックのデザインはカッコイイと思う。見かける度にイイなと思う。
自分で運転したことがないので、走りの評価は全くできないのだが、誰のレビューを見ても、エンジン・ハンドリング・足回りと走りは絶賛されているので、昔から興味があった。
B4亡き後、我が家のミニバンとしてトラヴィックを提案したが、妻にはデザインが不評であったorz.....
また、大阪で中古を2台置いていた店が、試乗不可だったこともあり、結局、見にすら行かず、307SWに決定した。
今後も所有することはなさそうだが、一度運転してみたい。
●CITROEN C4 Picasso (B58RFJ)
シトロエン C4ピカソは私にとって「奇跡のミニバン」だ。
外観よりも、内装デザイン、乗ってみての宇宙船、水族館のようなフィーリングは他を超越していた。(※
「【試乗】CITROEN C4 Picasso (B58RFJ)」 に詳述)
↑本ブログでは何回も使っているC4ピカソのインテリア画像だけど、何回でも使っちゃうよ。
シングルクラッチの2ペダルMTを含めて、走りもVWトゥーランの次に評価できるのだが、そんなことより、このC4ピカソというクルマからは「ライフスタイルの提案」「クルマの価値感を変える何か」が確実に存在する。
たぶん3列シートの使い勝手とかは悪いと思うし、エンジンはホンダに勝てないと思うんだが、だから何だというのだ!・・・と思える。
だが、C4ピカソは玉数が少なく、中古車もとてもとても高価なのである。
●FIAT Multipla
このクルマをはじめてストリートで見たときは理解不能だった(笑)
以前にとても
面白いコラージュ画像を作ったので、こちらのページを是非見て欲しい。
デザインも意味不明な上、MTしか設定がないのも意味不明。
でも、その意味不明さがステキだ。
モデルチェンジして標準的なFIAT顔になってガッカリしたのはB9トライベッカと同じ。
●Peugeot 307SW (GH-3EHRFN)
我が家のミニバン、プジョー307SW。
購入してから2ヶ月が経つが、納車準備・車検と、早速のエンジンオーバーホールで残念ながらまだ1週間弱しか乗れていない。
デザイン、ユーティリティなど気に入っているが、エンジン、AT、足回りは残念ながらイマイチだ(足回りの評価は難しいが)。(※
「【オーナーズレビュー】Peugeot 307 SW(GH-3EHRFN)」に詳述)
あんまし乗れてないが、いろいろこのクルマについて調べたり、整備工場とやりとりしている間に、ちょっとずつ愛着が湧いてきているので、長く大事に乗りたいと思っているが、残念ながら、307SWは「上がりのミニバン」じゃなかった。
同じPSAグループで、同じプラットフォームを共有する(ハズの)C4ピカソのような、強烈な提案力がないのだ。
後継の308SWはどうなんだろう?
307SWのスッキリしたデザインも好きだが、308系のエグい、キャラの強いデザインの方が好きかな。
メカとしては正常進化らしいので、「プジョーのオーナーの特権」で(笑)、近いうちに試乗してみよう。
結論。
メカはVW トゥーラン(TSI+DSG)を評価できるが、
「上がりのミニバン」、個人的には圧倒的にシトロエン C4ピカソ。
307SWを大事に乗りつぶす頃にはC4ピカソも安くで手に入るかな?そのときはまた
マグナムさんで購入したいと思う。
(玉数が少ないから入手は難しいかもネ・・・・)
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