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2009年02月26日

【書籍】Racing On No.436 ~全方位解剖マクラーレンF1~

■Racing On No.436 ~全方位解剖マクラーレンF1~



本特集を読むまで、マクラーレンF1については、ほとんど詳細を知らなかった。

クルマへの興味が衰えていた時期に登場し、活躍し、去っていったクルマなので。
その時期(1992~1999あたり)も、WRCや、ランチアなんかには興味があったが、スーパーカーには本当に興味を失っていた時期である。

ゴードン・マーレイがデザインしたこと、3シーターであること・・・ぐらいしか知らなかった。
エンジンがBMW製であることすら知らなかったぐらいだ。



Racing On誌についての過去のブログエントリでも、Racing Onの特集の着眼点の良さと巧みさについては毎度のように語ってきたが、今号でも見事にやられてしまった。

マクラーレンF1というクルマに興味をもたせ、雑誌レベルとは思えないほどの情報量で歴史に触れさせ、当時を知らない私に対し文章のみで当時を見てきたような気にさせ、全く思い入れのなかったマクラーレンF1を思いいれのあるクルマのように思わせてしまった。
う~ん、Racing Onマジック・・・。


レース史におけるマクラーレンF1の興隆と衰退、歴史上の他のスーパーカーと比較してマクラーレンF1のパワーウエイトレシオとトルクウエイトレシオが如何に優れているかの比較表など、どの切り口も興味深いが、個人的にもっとも印象的だったのはゴードン・マーレイへのインタビューだろうか?

マクラーレン・ホンダが最強を誇っていた時代にF-1を熱狂的に見ていた私には、マーレイはメジャーなキャラだった。
最強のマクラーレン・ホンダ MP4/4のデザイナーなのだから。
マーレイにはブラバム時代からの実績で、「鬼才」という異名が与えられていた。

でも、1988年には、
「マクラーレンMP4/4はシャシーとして優れているワケではなく、ホンダエンジンのおかげで勝てているクルマ」
ともっぱらの噂で(実際のところは私にはわからない)、ロリー・バーン(当時はベネトン)、エイドリアン・ニューウェイ(当時はマーチ)あたりが、空力デザインに秀でた新世代のデザイナーとしてマーレイやジョン・バーナード、ハーベイ・ポストレスウェイトなどよりも評価を得ていた記憶がある。

ほどなくして、マーレイがF-1から退いたので、噂は本当だったのかなあ・・・・なんて思ったものだ。

で、F-1シーンから退いたマーレイがデザインしたロードカー、マクラーレンF1。

マーレイのインタビューでは、ロードカーのリサーチとして多くのスーパーカーを乗り較べた(1990年)ことが語られており、他社製スーパーカーに対してのマーレイの評価が19年経った現在もボロカスなのが興味深い。
フェラーリF40、ポルシェ959、ランボルギーニ・カウンタック、ジャガーXJ220、ブガッディEB110・・・・。

マーレイは、スーパーカーで在りながら、快適さや視界の広さ・・・・日常使いができることを最重要視していたようで、上述のスーパーカーに対するボロカス評価の反面、ホンダNSXに対してはかなりの好評価である。
NSXへの評価は、当時マクラーレンがホンダとタッグを組んでいたからとの邪推もできるが、19年経った現在のインタビューでも評価が変わっていないので、たぶん本音なのだろう。

マーレイがNSXを評価していること、マクラーレンF1用のエンジンとして本当はホンダ製V12を載せたかったことなど、元々ホンダ好きな日本人である私にはちょっと嬉しくもなるインタビューだった。

しかし、インタビューを読んで、マーレイのスーパーカーの評価基準と哲学は果たしてどうなのかな?・・・と当たり前の疑問をもたずにはいられない。
「非日常」こそがスーパーカーに求められるものなのでは???と。

日産R35 GT-Rは自分で運転したことがないので評価できないが、BMW E92 M3は自分で運転してみたので自分なりの評価は可能だ。
おそろしく冷静に速く、日常使いにも全く支障がなく、機械としての完成度や技術力には技術屋として感動できる。
しかし、面白くはナイ。高揚感は全くナイ。
軽量化と重量バランス、パワーウエイトレシオを突き詰めたMRのマクラーレンF1と、重量級FRのR35やE92 M3とでは、設計思想がまるで異なるので、単純比較はできないが、果たして・・・?

ま、時価で2億5000万円前後するマクラーレンF1には一生乗る機会はなさそうで、またF40や959に乗る機会もなさそうなので、実際どうなのかは永遠にナゾだなあ。

(どーでも良いが、1990~1993あたりのマーレイの写真のいずれも、ファッションセンスは最低だと個人的には思った。まあ、自分を含め、そういう時代だったんだけども・・・)





ところで、本誌によるとR35 GT-RがFIA-GTに参戦するとのこと。
アストンマーチン(プロドライブ)、コルベットなどに挑むワケだ。
ベース車がまるで関係ないSUPER GTと違って、こちらはちょっとワクワクするなあ。
FIA-GTもGT-R参戦をきっかけに、CATVで放映しないかなあ。



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Posted at 2009/02/26 23:08:29

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この記事へのコメント

2009年2月27日 2:16
おいらもおんなじや!
同じくマクラーレンF1には何の想い入れもなかった。だって、パッケージ等々画期的だと思うけど、カッコが美しくないしツマラナイ。
でも、本誌を読んでなんだか想い入れがわいてきて、特に表紙のGulf/Davidoffカラーなんて美しく思えてきて、このカラーの1/43ミニカーをオクで落としてしまった。
ミニカー、ちゃんと管理してないんで今や正確な台数もわからないけど(Cカーを中心に300台くらい?)、初のマクラーレンF1です。
コメントへの返答
2009年2月27日 6:29
お!気が合うネ!!

私も元々Gulfカラーがかなり好きなのもあって、GulfカラーのF1 GTRのミニカーがかなり欲しくなってました~(クルマ弄りに金がかかるのでミニカーは買えないケド)。

haji.のミニカー・コレクション、いつか見せてください。

プロフィール

「HAOC 鈴鹿ツイン。
ベストは1枠目の1分11秒141。

自己ベストはコンマ3秒更新できたケド、絶好のコンディションにも関わらず、目標の1分10秒を叩き出せず残念感炸裂😩

3枠目、4枠目と走りのアジャストは進むのにタイムは11秒5、11秒8とズルズル下がった😓」
何シテル?   11/24 17:43
ビート(PP1)、アコード・ユーロR(CL7)、三菱アイに乗っています。 ビートでのサーキット走行(タイムアタック)とチューニングを続けています。 鈴鹿...
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