• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+

mistbahnのブログ一覧

2011年04月23日 イイね!

【ECU】現状のTurbo Dynamics設定によるログと問題点

【ECU】現状のTurbo Dynamics設定によるログと問題点Turbo Dynamics = ブーストのPI制御。

目標ブースト(Target Boost)に対して計測されたManifold Absolute PressureをフィードバックしてWastegate Dutyを±し、目標ブーストに近づけるための制御アルゴリズム。






もう随分前に設定したまま長いこと放置しているTurbo Dynamics関係のパラメータ。

・Turbo Dynamics Proportional
 比例ゲイン

・Turbo Dynamics Integral Positive
 +方向の積分ゲイン

・Turbo Dynamics Integral Negative
 -方向の積分ゲイン

PIコントローラの積分制御(I制御)の設定パラメータとしては「積分ゲイン」ではなく、「積分時間」(ステップ状偏差が入ったときI制御出力がP制御出力と同じ値になるまでの時間)が設定値となっているコントローラの方が一般的には多いと思うが、スバル+デンソーのECUでは積分ゲインがパラメータとなっている。
ログと照らし合わせてのセッティングがしやすいので、このパラメータの在り方はこれでOKだと思う。

私のブーストセッティングの思想は、TD制御が介入しなくてもなるべくTarget Boost = Manifold Absolute Pressure(計測値)となるよう、実走ログとにらめっこして、Initial Wastegate Dutyマップを煮詰めてきた。
TD制御のそれぞれのゲインをかなり下げて影響力を減らしている。
これは、TDによるフィードバック制御が遅いために起きるオーバーシュートやハンチングを嫌ってのもの。

特に3ポートソレノイドに換えてからは、2ポートよりも微細なWastegate Duty制御でのブーストへの影響が大きいため、各Turbo Dynamicsのゲインは小さく抑える必要がある。





これも長いこと放置したままの

・TD Activation Thresholds (Target Boost)
 TD制御を有効とする、目標ブーストの閾値。
 純正ROMより閾値を上げている。

・TD Integral Cumulative Range (WGDC Range)
 積分制御の累積をどこまで許容するかの設定値。
Maximumは純正ROM値10を0に変更している(※失敗)






2速WOTのデータ。

ハードウェアは
・HKSレーシングサクション
・プロドライブ 3ポートソレノイドバルブ
・純正タービン(三菱重工 TD04HLA-19T)
・純正インタークーラ
・純正エキマニ
・HKS メタキャタ付フロントパイプ
・HKS ステンレスセンターパイプ
・HKS ESプレミアム(マフラー)

Boost Error(紺色)は、本来は
Target Boost > Manifold Absolute Pressure
時が負値となるが、わかりやすいように
Target Boost < Manifold Absolute Pressure
を負値で表現するよう、ここでは(×-1)している。

スロットルをガバッと開いたとき、大きいBoost Errorに対し比例制御が働き、Turbo Dynamics Proptionalで設定している最大値2.49となっている(赤線の最初のピーク)。

オーバーシュートが小さいので、Turbo Dynamics Proportionalは適切にも思える。が、より応答性を高める(つまりターボラグを減らす)には、もう少し+しても良いかもしれない。
あるいは、Turbo Dynamics Proportionalを現状維持とし、Turbo Dynamics Proportionalが動作開始するポイントを早めてやるために、TD Activation Thresholds (Target Boost)のEnable Above値をもっと低くすべきとも考えられる(実際、ノーマルROMの設定値はもっと低い)。

比例制御2.49に伴い、わずかにオーバーシュート(紫線)Boost Error(紺線)が0を通過するポイント付近で積分制御(黄色線)が始まっている。

5000[rpm]以上では、積分制御(黄色線)が全く働いておらず、比例制御だけでなんとかしようとしているのがわかる。
これはTD Integral Cumulative Range (WGDC Range)の上限値を0に設定したことによるミス。過ブーストを嫌っての設定としていたが、定常状態でManifold Absolute PressureTarget Boostに満たないときにI制御が働いていない。






3速WOTのデータ。

ハードウェア構成は2速のデータと同じ。

問題点は2速のときと同じように以下。

・オーバーシュートしていないのは好ましいが、レスポンスUPのために、Turbo Dynamics Proportionalを気持ち増量するか、TD Activation Thresholds (Target Boost)のEnable Above値をもっと低くすべき

・TD Integral Cumulative Range (WGDC Range)の上限値を0に設定していることに起因してI制御が+方向に働いていない問題






4速WOTのデータ。

ハードウェア構成は2速のデータと同じ。

2速のデータとほぼ同じ傾向。
負荷状態が異なるので若干の違いはあるが、傾向と対策は同様。





●レガシィB4(BL5A)のECUチューン関連目次はこちら
●レガシィB4(BL5A) 関連目次はこちら
Posted at 2011/04/23 17:12:33 | コメント(8) | トラックバック(0) | レガシィB4 OpenECU | クルマ

プロフィール

「【サーキット】【ビート】鈴鹿フルコース デュヴァン 2025.12.04 2分47秒772 コースレコード更新 http://cvw.jp/b/242406/48803552/
何シテル?   12/06 12:55
ビート(PP1)、アコード・ユーロR(CL7)、三菱アイに乗っています。 ビートでのサーキット走行(タイムアタック)とチューニングを続けています。 鈴鹿...
みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2011/4 >>

     12
3 4567 8 9
1011 12 13 141516
171819 202122 23
24252627 282930

リンク・クリップ

mistbahn motor web 
カテゴリ:目次
2014/05/25 00:53:19
 

愛車一覧

ホンダ ビート ホンダ ビート
タイムアタック用。サーキット専用車。 (自己ベスト) 鈴鹿フルコース: 2分37秒7 ...
ホンダ アコード ユーロR ホンダ アコード ユーロR
過去に何回かサーキットで撮影して「カッコイイ!」と思っていたCL7を譲って頂いた。 ア ...
ホンダ シビックタイプR ホンダ シビックタイプR
ストリート用。 ゆっくり運転してもK20Aのフィーリング、ASLAN×SPIRIT車高 ...
三菱 アイ 三菱 アイ
2017.03.07 こさとうさんに非常にリーズナブルな価格で譲って頂いた!   発売当 ...
ヘルプ利用規約サイトマップ
© LY Corporation