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2013年09月06日 イイね!

【PP1】【技術】フロントタイヤのサイズ変更に伴うバネ下重量、イナーシャ検討

【PP1】【技術】フロントタイヤのサイズ変更に伴うバネ下重量、イナーシャ検討ビートの前荷重不足により、「強いブレーキングでフロントがロックする問題対策」の一環として、先日のブレーキパッド銘柄変更の続編として、明日、仕事を一時抜けしてタイヤ交換の予定。




現状は、

ヨコハマ・アドバン・ネオバAD07
F: 165/55R14
R: 175/60R14



※今は↑より更に少し減ってる。特にリアはもっと・・・

で使っているが、投入して2年が経過するし、ジムカーナの練習などでちょっと酷使したこともあり、溝も減っているので。(まあ、まだ十分使えるといえば使えるのだが)



で、注文しているのが

ダンロップ・ディレッツァZII(Z2)
F: 175/60R14
R: 175/60R14



ATRとか、海外製のタイヤの性能を否定しませんが、最近、国産メーカを支持しないとヤバいなあ・・・と痛感している(結果として自分にも回ってくる)こともあり、日本製で。プジョーに乗ってるし、Lenovo使ってるケド、ここ最近は海外製品不買運動中です。

ずっとヨコハマのファンだったケド、軽自動車向けにAD08やAD08Sをリリースしないし、ZIIの評判がとても良いので、プジョー307SWのLM704に引き続き、ビートもダンロップで。


フロントタイヤを

165/55R14
 ↓
175/60R14


とサイズ変更
するのは、単純にフロントタイヤをワイド化してグリップを稼ぎたいから。

今もモロにツライチなので、タイヤハウスに収まるかは、現物を履かせてみないとわからないが・・・。

175で14インチの扁平率が60しか選べないのは残念。

※フロント175/60R14がイマイチだったら、リアの予備として、フロントには165/55R14のZIIを手配して履かせることもできるし。



で、サイズ変更によりグリップが上がるのは良しとして、デメリットも一応頭に入れておく。



■バネ下重量



タイヤサイズの違いで、一番問題視されがちなのはバネ下重量。

住友ゴム工業さんからのZIIの重量の御回答。
(※日曜に問い合わせフォームで問い合わせすると、月曜のAM7時台に御回答頂けます。スゴいです!)

165/55R14 72V: 約6.9kg
175/60R14 79H: 約7.7kg


ホイールはどちらのタイヤを履かせてもWEDS TC-005 14inch 6J共通なので、タイヤの重量差だけで語る。


バネ下重量が変わると、乗り心地や運動性能が変わると良く言われる。


サスペンションの専門書には、

固有振動数(共振周波数)が高い: スポーティー。乗り心地悪い。
固有振動数(共振周波数)が低い: スポーティーではない。乗り心地良い。


と書かれているのを昔読んだ。


「ナゼ固有振動数が高いとスポーツ性が高いのか?」

についてはきちんとした説明がなく、その後も他ソースでも見た覚えがないので、理屈として理解できていないが、どうもそういうものらしい。

固有振動数が高い → 荷重移動や外乱に対しての応答速度が速い

という解釈かな?・・・と思うが、サスの動くスピードは、粘性であるダンパーの仕事のハズで、だとすると、

固有振動数=応答速度=スポーツ性

・・・という理論が崩れる。
うーむ。。。


ググると、

バネ下重量軽い → 慣性が小さい → 路面の凹凸(外乱)に対しての追従性が良くなるのでグリップを発揮できる。

逆に

バネ下重量重い → 慣性が大きい → 路面の凹凸(外乱)×慣性の影響でタイヤが路面から離れる時間が多くなる → グリップ発揮できない。

的な説明がチラホラみられ、なるほど、それは納得のいく説明かなあ・・・と。


さて、

165/55R14 72V: 約6.9kg
175/60R14 79H: 約7.7kg


の違い。


固有振動数[Hz]は

√(バネ定数/重さ)

で決まるので、重量が重くなると、固有振動数が低くなる。


なので、175/60R14は165/55R14より「スポーティーじゃない」ことになる。

WEBソースの「慣性」のことを考えると、路面の凹凸への追従性も悪くなる・・・と言える。

結果、「運動性能が低下する」と言えるんだろう。

ただ、バネ下の「全体重量」がわからないため、この1輪あたり0.8kgの差が、何Hzに影響するとか、何%に影響するとか、そういう定量的な話ができないのが残念。。。。




なので、「固有振動数」だけに着目すれば、バネ下が重くなればその分、スプリングレートを上げれば固有振動数のバランスは崩れないのだが、「慣性」で語られるとスプリングレートでは解決しない。。。




■イナーシャ



以前のブログエントリ

【PP1】【軽量化】【技術】軽量ホイールナットの効果を考える

のように、回転慣性モーメントの違いがラップタイムに与える影響を考える。


住友ゴム工業さんからのZIIのイナーシャの御回答。
(※日曜に問い合わせフォームで問い合わせすると、月曜のAM7時台に御回答頂けます。スゴいです)

165/55R14 72V: 約499[kgf・m・s^2] → 0.4894[kg・m2]
175/60R14 79H: 約617[kgf・m・s2] → 0.6051[kg・m2]

(※変換合ってる??)



ちなみに、ヨコハマタイヤにも同じ質問をしたのだが、こちらは半日遅れで、

"お問合せのイナーシャ(回転慣性モーメント)に関するデータは保有しておりません。
ご期待に沿えず、誠に申し訳ございません。
どうぞご理解の程宜しくお願い申し上げます。"


という残念なご回答。
挙句、このご質問とご回答についての『ヨコハマタイヤについてのお客様満足度アンケート』が郵送されてきた。

いや、今回のご対応についての顧客満足度は本当に低いんですケド・・・(ネオバは好きだケド)。





岡山国際サーキットの走行ログより、アトウッドからの立ち上がりの3速ギアでのWOT加速時の車速変化: 70[km/h]→90[km/h]を8[sec]
(遅い・・・)


私のビートの後輪は175/60R14なので、タイヤ外周: 1776.984[mm] = 0.001776984[km]

前輪は

165/55R14: タイヤ外周 1686.494[mm] = 0.001689494[km]
175/60R14: タイヤ外周 1776.984[mm] = 0.001776984[km]


車速70[km/h]
リアタイヤ回転数: 39392.59[rph] = 656.54[rpm]
(※参考)エンジン回転数: 5912[rpm]
フロントタイヤ165/55R14回転数: 41432.52[rph] = 690.54[rpm]
フロントタイヤ175/60R14回転数: 39392.59[rph] = 656.54[rpm]

車速90[km/h]
リアタイヤ回転数: 50647.62[rph] = 844.12[rpm]
(※参考)エンジン回転数: 7602[rpm]
フロントタイヤ165/55R14回転数: 53270.39[rph] = 887.84[rpm]
フロントタイヤ175/60R14回転数: 50676.13[rph] = 844.60[rpm]


●前輪2輪が165/55R14の場合
2輪分の回転慣性モーメント: 0.9788[kg・m2]
0.9788[kg・m2]を、8[sec]で690.54[rpm]→887.84[rpm]加速するのに必要な車軸トルク: 2.526617[Nm]

ビートの最終減速比: 5.714
ビートの3速ギア変速比: 1.576
なので、

車軸トルク:2.526617[Nm]をエンジントルクに換算: 0.28057[Nm]


●前輪2輪が175/60R14の場合
2輪分の回転慣性モーメント: 1.2102[kg・m2]
1.2102[kg・m2]を、8[sec]で656.54[rpm]→844.60[rpm]加速するのに必要な車軸トルク: 2.977639[Nm]

ビートの最終減速比: 5.714
ビートの3速ギア変速比: 1.576
なので、

車軸トルク:2.526617[Nm]をエンジントルクに換算: 0.33066[Nm]



●比較

「前輪2輪を」70[km/h]→90[km/h]加速するのに必要なエンジントルク
前輪2輪が165/55R14の場合: 0.28057[Nm]
前輪2輪が170/60R14の場合: 0.33066[Nm]
差: 0.050009[Nm]


ビートのE07Aのカタログスペックの最大トルク: 59.820565[Nm]

従って、

フロントタイヤ2輪を165/55R14→170/60R14変更した場合、イナーシャに限って言うと、8[sec]で車速70[km/h]→90[km/h]加速するのに必要なトルク差の、E07A最大トルクに占める割合:
( 0.050009 ÷59.820565 ) × 100 = 0.08373[%]の差
(※175/60R14の方がエンジンのトルクを「食う」形)


上図の岡山国際サーキットの走行データのように、サーキットでは一定速度での巡航はなく、常にフルで加減速を行なっている。
全部が3速ギアというワケではなく、2速~5速まで使っているが、上記計算を代表値というか平均的な値として、1LAP全体(※減速も含む)に適用すると、

ラップタイム 2'20"756 = 140.756[sec]

140.756 × ( 1-0.0008373 ) = 140.638[sec]

グリップを無視し(=空転状態とも言える)てのイナーシャのみに着眼した場合、フロントタイヤ2輪を165/55R14→170/60R14に変更すると、ラップタイム、0.118秒遅くなる計算。



もっとも、これらのデメリットに対して、グリップが上がることのメリットが大きいと判断してのタイヤサイズ選定。(まあ、試してみないとわからないのだが)

正直、今はタイムよりも、「フロントのグリップのなさへの不安なく楽しく走れる」ことが一番重要なので。



●自動車技術関連関連目次はこちら
●ビート(PP1)関連目次はこちら
Posted at 2013/09/06 23:13:30 | コメント(18) | トラックバック(2) | 技術論 | クルマ

プロフィール

「HAOC 鈴鹿ツイン。
ベストは1枠目の1分11秒141。

自己ベストはコンマ3秒更新できたケド、絶好のコンディションにも関わらず、目標の1分10秒を叩き出せず残念感炸裂😩

3枠目、4枠目と走りのアジャストは進むのにタイムは11秒5、11秒8とズルズル下がった😓」
何シテル?   11/24 17:43
ビート(PP1)、アコード・ユーロR(CL7)、三菱アイに乗っています。 ビートでのサーキット走行(タイムアタック)とチューニングを続けています。 鈴鹿...
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