■Subaru Impreza 1.5i (GH2)
車検の間の代車。
オドメーター1000[km]程度。ほぼ新車。
諸元表を見てビックリした。
先代まではFFモデルも存在したが、GHからはてっきりAWDに統一しているのかと勝手に思っていたのだが、まだFFがラインナップに残っていたとは・・・・。
個人的には、スバルには、AWDをもっとゴリ押しして欲しいところだ(AWDと水平対向以外に売りなんてないんだから・・・)。
●エクステリア
たびたびアナウンスしていることだが・・・
最初は嫌いだったGHインプレッサのデザインだが、
S-GT(GH8)、
WRX STI (GRB)が乗ってみて、とても素晴らしかったので、だんだんとカッコ良く見えてきていた(BL・BPの弟分っぽい感じもして・・・)。
・・・が、どうも借りているGH2がカッコ悪い。
今回も、いろんな角度から撮影し、トップ画像に使えそうな、良い写真を選定しようとしたが、どれもイマイチだった。
特に、このシルバーが似合ってない気がする。
GRBのSTIはシルバーも結構カッコ良かったが、ノーマルなGHインプレッサは青とか黒とか赤とかの方がイケてる気がする。
リア斜め後ろからのアングルや全体の面処理やキャラクターラインは悪くないと思うのだが・・・・
やはり、エスティマにそっくりなリアのディテール、それから何よりも、真横から見たときのフロントのオーバーハングがブサイクだ。
フロントのオーバーハングもレガシィもブサイク極まりないのだが、現行インプレッサは、ハッチバックとなっているため、余計目だってしまうのだろう。
なんか惜しいなあ・・・・。
個人的にはやっぱり
GC、GF系が好きだ。
こないだ運転させて頂いた、
近藤エンジニアリングさんのGC8はサイコーだった。
こうして見ると、プジョーほどあからさまではないが、GHインプも猫顔かも。
それも、藤子不二雄調?
↓こーいうことを思わずしてみたくなってしまう。
●機能
良いな、と思ったのは水温計。
針ではなく、ただのランプになっており、暖機中は青、暖機完了で消灯・・・で、たぶん100[℃]越えで赤点灯なんじゃないかと思う。
リニアリティのない針式の水温計は、針にしている意味が全くないと思うし、クルマに詳しい人以外には、このランプ形式の方がずっと直感的で良いと思った。
レガシィと一緒で、最後にエアコンを使ったときの設定(外気取込か内気循環か)に依存して、エアコンOFF時も、エアコンダクトからエンジンルームの熱気がフオ~ッと流入してくる。
結構いろんな掲示板などで、「これって故障?」と議論されている症状なのだが、GHインプレッサに至っても改善されていないことに驚いた。
スバルって。。。
●エンジン
新設計の水平対向、EL15。
書籍「Motor Fan illustrated vol.20~水平対向エンジンのテクノロジー~」にて、とても評価されていたエンジンなので、以前から興味があった。
エンジンルームを覗いて驚くのはコンパクトさ。
以前にレンタルしていた先代の
インプレッサ・スポーツワゴン 1.5i (GG2F)のEJ15と較べると、見た目はかなりコンパクトだ。
ロータリーエンジンを見たときのような感動・・・は大げさか。
水平対向ディーゼルEE20も様々な工夫によりEJ20よりも、かなりコンパクトになっているので、これらの技術が応用されてのEL15なんだろう。
コンパクトになったのは軽量になって、とても良いと思うが、運転してみてエンジンそのものはそんなに良いとも思えなかった。
●運転してみて
キックダウン時に、ちゃんとレブ手前まで引っ張ってから上のギアに移るのは好ましいが・・・
なんか、回転数の上昇に車速がついていってない気がする。
ギア比の問題というより、トルコンですごいロスをしているような・・・・。
インプレッサのATがドコ製なのか知らないが、私は好きになれないなあ・・・・。
ロックアップ機構が存在しているかどうか不明だが、少なくともフィーリング的には存在しているようには思えない。
TCUをイジって制御で解決できるものなのだろうか?
エンジンは、低回転時は、電気自動車のように静かで、新設計の水平対向ならでは!と思わせるが、高回転・高負荷では、アルファロメオの直4のような、ありがちな安っぽい雑音を苦しそうに発する。
うーむ。EL15・・・・。
私の扱い方がマズいのだろうか???
110[ps]/6400[rpm]、14.7[kgm]/3200[rpm]じゃこんなもんか・・・。
1270[kg]という車重は、最近のクルマにしてはかなり軽い方だと思う(EL15のコンパクトさが効いているねえ)。
パワステが軽めのセッティングなので、余計に軽く感じるのだが、それなりのスピードでコーナリングすると、B4よりも強く遠心力(つまり車重感)を感じる。
アンダーステアとか、そういうんじゃなくて、真横に発生する遠心力。
これは、実際の遠心力よりも、ロールが大きいから体感がデカいんじゃないかと思う。
S-GT(GH8)、
WRX STI (GRB)では、ストロークは大きいが、トコトンしなやかな脚に結構感動したものだ。
低価格の市販車では世界に誇れる足回りだと思う。
本当に凄いと思う。
でも、今回乗ったGH2では、ただ単にフワフワした足に思えた。
ロールも大きいし、ブレーキング時の沈み込みもデカいし、そこからの振動の収束も遅い。
タイヤなどとの絡みもあると思うが、好きになれない足だ。
S-GT(GH8)、
WRX STI (GRB)とは全くの別物。
やっぱりクルマは、「ひとつ上の車格の最下級グレード」よりも、「ひとつ下の車格の最上級グレード」を選択すべきなのか??
(BMW3なんかは最下級グレードを選択する理由もあるので、一概には言えないが・・・)
ただ、S字コーナーなんかで、ユラユラしまくりながらも、冷静にグリップを確かめると、滑ったり、ブレイクしたりしていないのが立派。
実はしっかりトラクションが効いているようだ(タイヤもまだ新しいから?)。
●総評
無料で借りておいて、誠に申し訳ないが、正直好きになれないクルマだった。
ディーラーさんにも本当にお世話になっているので、スバルのネガティブ・キャンペーンを行うのはイヤだが、ここは正直ベースで。
S-GT(GH8)、
WRX STI (GRB)のデキが良かったので、現行インプレッサはとても好印象だったのだが、ベースグレードは先代の方が良かった気がする(内装なんかは別として)。
ファンとしては、スバルには、同等のスペックの
スズキ SX4や、アクセラのベースグレードと比較して、もっと誇れるクルマに仕上げて欲しいものだ。
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試乗記 | 日記
Posted at
2008/10/21 21:39:52