
まだ、
「ミュンヘンのストリートで撮影したクルマたち編」
「ミュンヘン空港のAudiショールーム編」
「ミルトン・キーンズで撮影したクルマたち編」
など残ってるケド、永遠に先送りになってしまうのもアレなので、
UKでレンタルした、ボクスホール・インシグニアの試乗レビューを先にブログアップしとく。
「先に」・・・と言っても
1ヶ月以上前のレンタカーだケド(感想は忘れないようにEvernoteに書いていた)。
ロンドン・ヒースロー空港でレンタルして、ミルトン・キーンズに行って帰ってきた。
Vauxhall(ボクスホール)。
※「ヴォクスホール」と書かれることもあるケド、検索ヒット数は「ボクスホール」の方が多い。
※「ボグゾール」と書かれることもあるケド、検索ヒット数は更に少ない。
今はボクスホール=OPEL(オペル)のUK名みたいな位置付け。
元々は別会社だケド、GMに買収されてから、オペルのエンブレム違いのクルマを販売するメーカ(?)になっているようだ。
■Vauxhall Insignia 2.0CDTi Ecoflex
↑Click
2.0 CDTI(ディーゼルターボ)。
6MT。
ただし、
2.0 CDTi EcoFlexには130HPと160HPが存在するが、コレがそのどちらかは不明。
●エクステリア
2008年(もう7年も前かぁ・・・)に、
ブログエントリ: 「【カーデザイン】類似商品にご注意ください」
というのをブログアップしたケド、
レガシィ(BL・BPのD型以降の後期型)と酷似したデザイン。(※インシグニアの方が後)
フロントはまとまってはいるものの、
「なんだかなあ・・・・」と思ったりもするケド、
↑Click
イマドキのスポーツセダン(走りはレクサスGS、その後、Audi A5 Sportback、アストン・ラピード、Jaguar XF、テスラ・モデルSなど)を少し先取りした、
ファストバック的なCピラー+リアウインドウの処理、テールランプの意匠なんかは、UKのスポーツセダンっぽい雰囲気で結構好き。
(まあ、「UKのスポーツセダン」ちゅうても、GM×OPELなんだケド・・・)
●インテリア
↑Click
内装デザインも・・・・
・・・
BL、BPレガシィに良く似てるんだよなあ・・・・。
インシグニアにはワゴンもあるし、レガシィのパクリ車なのかも。
良くまとまってるし、方向性は割と好きなんだケド、
「なんだかなぁ・・・」と考えてしまう。
ある意味、中国車的なクルマ??
車速、MPHがわかりにくい。。。。
↑
エアコンの温度設定が運転席、助手席、個別にできるのはとてもステキ。
温度の上下ボタンだけ、何故かいわゆる「カチッ」と操作するプッシュボタンではなく、タッチパネル状になっていて、指で触れるとセンシングにより操作を認識される。
コレはコレで
モダンでオシャレなのだが、
他のHMIとの一貫性がナイので、操作が直感的ではなく、ちゃんと操作できているのかわかりにくく、「カッコいい」ことを抜きにするとHMIとしてはダメだと思う。
あと、イマドキのクルマなので当たり前なのだろうが、
シートヒータがあるのが、腰痛持ちの私にはとても嬉しかった。(UK、日本よりだいぶ寒かったし)
シートも座り心地が良かった。
ペダルタッチが良くナイ。
フワフワなタッチ。カチッとこない。
インフォメーションが希薄。
日産のセダンみたい(※最近の日産のセダン事情は知らないので偏見かも)
●エンジン、トランスミッション
エンジンはディーゼルターボ。
エンジン始動後しばらく、特に街乗りではウンザリするほどガラガラうるさい。
下品な音だ。
・・・が、暖機が済むとそんなに気にならない。
ひょっとしてエンジンそのもののガラガラ音だけでなく、DPFなんかの排気・後処理系の振動かも?
(プジョー・・・少なくとも私の乗ってる307世代は、暖機完了するまで三元触媒のあたりでガラガラ振動する。熱膨張を考慮してマイナス目に作ってあったりするの??)
高速道路では
風切り音の方が支配的なのもあり、全く気にならない。
ターボチャージャーはギャレット(=ハネウェル)。
今どきのクルマにしては、
ターボラグが大きかった。
「ディーゼルは下からトルクがあるよね」と皆から言われるのだが、
個人的にはあまりそういう印象は受けなかった。
中間加速は、車重の大きいこのクルマをグオッと加速してくれるので、実際にはある程度、トルクはあると思うのだが、
ターボが効くまでの時間(=ラグ)、アクセルペダル操作に対してクルマが反応しないので、トルクが細い印象を受けてしまうのだ。
排気音は・・・・どうだったっけ?
印象にナイってことは静かだったのか、他の騒音が支配的だったか、どちらかだろう。
↑Click
右ハンドルなので、6MTのシフト操作は容易。シフトフィールも悪くない。
ただ、MTなのに、クラッチが「カチッ」と繋がる感じがナイ・・・・
たぶん、クラッチが滑ってるワケではなく、クラッチペダルのインフォメーションが希薄だからだと思う。
また、シフトチェンジしていないときも、加速時にトルコンっぽいモッサリ感(=非カッチリ感)があるのだが、コレも同様にクラッチが滑ってるワケではなく、アクセルペダルのインフォメーションが良くないこともあり、ターボラグによるモッサリ感を「トルコン臭さ」と、私の感覚が誤解してしまっているように思う。
●UK道路事情、ラウンドアバウト事情
UKの道をたくさん走ってみて良くわかったのだが、
みんなかなり飛ばす。
UKの交差点はラウンドアバウトという、信号のないロータリー状のモノなのだが、
↑フリー素材、Roundaboutイメージ図。
・・・その
ラウンドアバウトへの進入、ラウンドアバウトからの脱出に、周囲が飛ばすので、合流や脱出には結構気合が必要。
気合だけでクルマが付いてきてくれないと、なかなか困難というかかなり危ないので、加速性能はスゴく重要。
ラウンドアバウトへの進入には、一時停止→0mphからのフル加速を要求されることもしばしばなので、低回転域の大トルクが必須。
また、ラウンドアバウト旋回からの脱出には中間加速力が必要。
法定速度は、
M◯◯道路:70mph(112km/hぐらい)
A◯◯道路:60mph(96km/hぐらい)
B◯◯道路:30mph(48km/hぐらい)
※「◯◯」にはルート番号が入る
と決まっているのだが、
UKの連中、法定速度を完全無視して飛ばしまくってるので、高速道路なんかでの合流もかなり力強い加速が必要。
欧州で(今炎上中の)ディーゼルが普及している背景にはこういうのもあるんだろうなあ。
これだけ加速力が要求されると、
欧州で乗るクルマはできれば後輪駆動が好ましい。
・・・ラウンドアバウトの旋回も、定常円旋回みたいなものなので、FR車なら、ドリフトのお得意な方が操った場合、アクセルコントロールでリアを流しっぱなしで処理できるのかも。
で、インシグニア。
アイドリングストップ機能が付いている。
でも、
ラウンドアバウトへの進入時の一時停止時にアイドリングストップされると、0mphからの強力な加速時にエンジン始動によりワンテンポ遅れるのでかなり困る。
また、AT車でのアイドリングストップはクルマ任せなので比較的気にならないが、MT車だと、自分の操作ミスでエンストしたような気分になるので、慣れない私にはとっても不快。
なので、結局アイドリングストップはオフ(=ECOモードオフ)で。
●ボディとか足回りとかステアリングとか
↑Click
ステアリングのフィーリングは嫌いではない。
重めのパワステ。
タッチはソフトで、若干インフォメーション希薄だと思うのだが、適度に重いので、インフォメーションがあるように誤解させられる(なんかそんなんばっかりだな)。
「乗り心地は良いケド踏ん張る系」の足なので、運転していて楽しい。
特にラウンドアバウトへの進入、脱出は、市街地でも直線の先にイキナリ、シケインやヘアピンコーナーが登場して気合を入れて処理しないとイケナイようなモノ。
次々に現れるラウンドアバウトに対して、大きい車重による遠心力に対して、踏ん張る足とステアリング操作でねじ伏せ続けるのは、なかなか楽しい♪
ブレーキは普通。
重い車体をシッカリと減速はしてくれるが、コレもブレーキペダルのタッチがカチッとしていないので、個人的にはイマイチ好きになれない。
●総評
貴重な体験をしたケド、貴重な体験は、「クルマが・・・」というよりは、UKの高速道路事情とかラウンドアバウトの方かなあ。
価格帯とか知らないケド、Dセグあたりのセダンでは、

BMW ActiveHybrid 3 M Sport (DAA-3F30)

Subaru WRX STI (CBA-VAB)

Lexus IS300h F SPORT (DAA-AVE30-AEXLH)
あたりの方が好みだし、出来もずっと上だと個人的には思う。
もっとも、上記三車種は、インシグニア登場よりも何年か後のクルマなので、比較はアンフェアか。
でも同世代(2007年頃)で比較したとしても、当時のスバル・レガシィ(BL/BP)、三菱ランエボX、レクサスISあたりの方が良く出来てると思う。
VWのディフィートデバイス問題と関係なく、私はあまりディーゼルは好きじゃないらしい。
●試乗記関連目次はこちら
ブログ一覧 |
試乗記 | クルマ
Posted at
2015/11/05 22:59:25