
ブログエントリ: 「
【サーキット】【ビート】鈴鹿南コース 2017.10.31 part.2 ログ、動画分析 1」
の続き。
2017.10.31 鈴鹿南コース 走行のログ、動画解析編、後編。
■2017.10.31のmistbahnと、2015.07.21の赤い~のん!?さんの比較動画
まず、
前編
との重複となるが、
・2015.07.21 赤い~のん!?さんがドライブするmistbahn号
・2017.10.31 mistbahnがドライブするmistbahn号
の合成動画↓。
※合成には「VSDC Free Video Editor」というフリーソフトを使用。
※タイム計測開始点となるメインストレートのコントロールライン通過タイミングが同一となるよう、2つの動画の時間軸を調整した。
動画は一見してほぼ同タイム、同期しているように見えるが・・・
赤い~のん!?さんの名誉のために改めて但し書きをすると、
2015.07.21(赤い~のん!?さんのログ、動画)は
・真夏で気温が高かった
・たぶん路面コンディションも悪く、タイムの出ない日だった(私はいつもの2秒以上落ち)
・mistbahn号はまだノーマルエンジン
・mistbahn号はまだV Pro制御ですらなく、純正ECUのmistbahn製ROM制御
・mistbahn号の車高調はまだBLITZ ZZ-Rで、後で振り返って失敗だったφ19リアスタビ入り
・・・という、
今回(2017.10.31)と比較すると、
かなりの悪条件。
mistbahnはこの日、1分6秒762 と不甲斐ないタイム(いつもの2秒落ち)だったのだが、同条件で
赤い~のん!?さんは 1分4秒台を大量生産し、同日の
mistbahnより2.5秒も速い 1分04秒164 を記録された。
2015.07.21の赤い~のん!?さん動画はラップタイム2~2.5秒ほどの悪条件だったため、
ウデの差はmistbahnに対して2秒以上である赤い~のん!?さんのラップタイムが
今回2017.10.31のmistbahnのタイムに近似していており、結果的に動画の合成には好条件となった。
(※ラップの後半につれて走っている場所が変わっていったりせず、ほとんど同期している)
■S字
S字区間、
赤い~のん!?さんが驚速!!!!
車速のログだけを眺めていると、
2017.10.31 mistbahn も3~4コーナーの処理はキレイでボトムスピードも高く、4コーナーからS字1つ目にかけての立ち上がりスピードも割とイケているように見えてしまうのだが・・・
mistbahnだって攻めているつもりの
S字で過激に車速差が広がっている。
動画でコマ送りして
赤い~のん!?さんと比較すると、ある程度の謎解きはできる。
↑S字1つ目のクリップ直後付近。
ここはS字2つ目以降に向けて、右ベタがセオリーなのだが、
赤い~のん!?さんが右ベタにつけているのに対し、
2017.10.31 mistbahn は右ベタに付けることができていない。
左方向の横Gが大きい。
これも、ピンスポットで評価すると 「タイヤの横方向のグリップをシッカリ使えている!」 と勘違いしかねないのだが、そうではなく
、「横Gがまだ残っている」が正解。
で、S字2つ目に向けてのアプローチができないため、
S字1つ目のクリップ付近でアクセルを戻してしまっているのが車速ログからわかる。
2017.10.31 mistbahn はS字2つ目と3つ目の間で2速→3速のシフトアップをしているのだが、
赤い~のん!?さんはS字1つ目のクリップ付近でシフトアップをしており、
にも関わらず、S字1つ目での失速はmistbahnの方が大きい。
パワーバンドを考えるとS字2つ目あたりでのシフトアップの方が理想的なのだが、アクティファイナルを使っている、鈴鹿南で速いビート乗りの方々はS字全体のリズムの組み立てのために、S字1つ目~2つ目間でシフトアップをされており、S字区間での
赤い~のん!?さんとの絶望的な速度差はコレも原因と思われる。
↑で、
S字1つ目でアクセルを戻したにも限らず、まだ姿勢制御を回復していない 2017.10.31 mistbahn はS字2つ目でも、クリップにつけず、クリップを過ぎてもまだ大きい舵角で左ステアを残してしまっている。
↑
S字3つ目も・・・
パッと見、左手の位置から、
赤い~のん!?さんと同じような舵角に見えるが、ステアリングホイールの「sparco」のロゴを見ると、
派手にステアリングを切っているのがわかる。
2017.10.31 mistbahnの単独走行動画 ↓
を見ると、S字区間はアンダー出まくりでフロントタイヤが鳴いているのを強引に振り回しているのがわかる。
(1枠目だけでウイングを外したので、2枠目、3枠目と徐々に乗りやすくなったものの、S字区間をアンダーを出しながら力技でジグザグに走る傾向は変わらなかった)
3~4コーナーの処理でのクルマの向きを変えることに失敗
↓
4コーナー出口で左ベタに付けることができない
↓
アクセル全開でS字1つ目出口を右ベタに付けることができない
↓
S字2つ目、S字3つ目まで尾を引く
・・・という典型的なパターン。
そして、
わかっていて、いろいろ試すものの、思い通りにできない。
今まで、鈴鹿フルコースを、いろいろ足のセット違い、制御違い、エンジンパワー違い、黄姫レンタル・・・・
・・・などで走ってログを採ってみて、ストレートスピードが伸びたり、各コーナーを改善すると、若干はタイム向上するものの、「速いラップタイム」を達成できているLapは、皆、S字のアベレージスピードが速いマシン、S字を速く走れる足だった。
鈴鹿南は、鈴鹿フルコースの縮図っぽいコースだと思うが、鈴鹿南も鈴鹿フル同様に、S字を速く走れないと、良いタイムは出ないコースだと思う。
でも、
・先のブログエントリ
「【サーキット】【ビート】鈴鹿南コース 2017.10.31 part.2 ログ、動画分析 1」 でも、
ブレーキングによる前荷重制御に問題があることはわかっているので、練習・改善すべきポイントがわかっていることはポジティブ!
・以前までの足のように秒殺でブレーキロックしたり、ちょっとしたきっかけでスピンするナーバスな挙動と異なり、
新調した足では、ブレーキロックもしないし、アンダーが出ようがオーバーが出ようが、タイヤと対話しながら、修正舵も使いながら、どうにかこうにか走ることができる今の足は本当に楽しい!
今のマシンなら、ブレーキングの課題も練習~改善できると思う。
・・・ので、既に次回の鈴鹿南(年末予定)がとても楽しみ。
■YOKOHAMA看板コーナー~ヘアピン
「YOKOHAMA看板コーナー」を結局、なんと呼ぶべきかわからない。。。
「鈴鹿南随一の高速コーナー」だと思っているのだが、25Rしかないのだな。(そうは言っても、クリップ部が25Rってだけで、複合コーナーとして考えると高速コーナーだと思うが)
「YOKOHAMA看板コーナー」は、
2017.10.31 mistbahn、
イケてると思う。
自己ベストを出したこの1枠目だけはGTウイングを付けていて、結構なアンダーステアだったのだが、
このコーナーだけに関して言うと、ウイング付きの方がかなり攻略しやすかった。
比較的高速コーナーが良かったので、鈴鹿フルが楽しみ。
ヘアピンが・・・イマイチ、ログと動画を見較べて、良くわからない。。。
動画を見較べると他のタイトコーナー同様、
赤い~のん!?さんの方がレイトブレーキングに見えるのだが、車速ログを眺めると
mistbahnの方がレイトブレーキングに見える。
↑ヘアピンの減速Gを見てみると、他コーナー同様、やっぱり
2017.10.31 mistbahn のブレーキングはソフトで、ダラっとリリースしている。。。
メリハリがナイ。
↑ADVAN看板コーナー後、トップスピードは
2017.10.31 mistbahnの方が伸びているのだが、
既にこの位置で、減速がはじまっている・・・・というか、3→2速のシフトダウン操作を・・・。
(※車速ログではmistbahnの方が減速開始位置が後ろなので、不整合。GPS誤差かな?)
↑
赤い~のん!?さんの3→2速のアンド・トゥ。
mistbahn、まだシフトノブに手が・・・・(合成動画で見ている感じ、そんなにモッサリしたもんでもない印象なのだが・・・・)
↑ヘアピン。
2017.10.31 mistbahn はクリップにつけていないし、車体の向きも十分に変わっていない。
1コーナー、3+4コーナーと同様に、前荷重不足が原因か・・・。
2017.10.31 mistbahn、
ドン臭いヘアピン攻略の割には、ヘアピンからの立ち上がりはステア舵角も適正で、横Gおつりも少なく、車速も出ている。
LAP+ 車速ログとは不整合(もっと
赤い~のん!?さんから遅れているハズ)なので、GPS誤差だったり、GPS解析ソフトの誤差なのかも。
■シケイン
↑ログを見るまでもなく、
運転していて、「全然ダメ」と思ったシケイン。
2年ぶりで感覚を忘れていること、何から何まで変わった
mistbahn号にまだ慣れていないこと・・・・
・・・から、ここでリスクを冒したくなかったので、1枠目はかなりアクセルを戻していた。
シケインに関しては2枠目、3枠目・・・と改善させ、もっと早めのアクセルON、元気の良い立ち上がりをできるようになった。
(でも、1枠目の自己ベストは更新できなかった)
↑シケイン進入前の速度差。
↑シケイン1つ目を終わり、シケイン2つ目に。
ステアリングの舵角や、車体の向き制御はそんなに悪くないと思うが、
ボトムスピードの低すぎる 2017.10.31 mistbahn。
↑シケインからの脱出も同様に、姿勢は悪くないが、
とにかくアクセルONが遅い。。。
■最終コーナー
2017.10.31 mistbahn、最終コーナーは、車速ログを見ても、動画を見てもそんなに悪い印象はナイ。
YOKOHAMA看板コーナーと同様、数少ないタイムロスしていないコーナー。
↑このステアリングの握り方はアレだが・・・・・・
・・・左手首を痛めているので。。。
タテGを眺めると、シケインも最終コーナーも、赤い~のん!?さんとはやはり、かなりアプローチが異なる。
特にリリースが遅い印象。
■まとめ
2017.10.31 鈴鹿南は、
エンジンパワーはUPしたし、車高調の新調でかなり「踏める」マシンとなった。
結果、
自己ベストは大幅に更新できたものの、
ADVAN看板コーナーと、最終コーナー以外の全てのコーナーでタイムロスをしている。
タイムロスの原因の大半が
「ブレーキングにメリハリがない」
↓
「前荷重を確保できていない」
↓
「マシンの向きを変えることができていない」
なので、わかりやすい課題が残った。
(きちんと解析して良かった)
練習して、次回のタイムアップに繋げたい。
(もっとも、次に鈴鹿南を走るときはSタイヤを履く予定だが・・・)
アドバイス頂いた皆さん、本当にありがとうございますm(u_u)m
●サーキット走行 関連目次はこちら