
ブログエントリ:「
【試乗】Lexus IS300h F SPORT (DAA-AVE30-AEXLH) part.1」
の続き。
Lexus IS300h F SPORT (DAA-AVE30-AEXLH)
■インテリア
個人的には良くできたインテリアデザインだと思う。
プレミアム感と、スポーティー感のバランスが良いと思う。
シートを目一杯低い位置にセットすると、セダンのクセに、結構コクピット感、囲まれ感がある。
スポーティーだ。
結構ヤル気にさせる。
「スポーティーなセダンの内装」というジャンルでは、個人的にはメルセデス、BMW、アウディよりもイケてるんじゃないかと思う。
(昔はアウディが一番イケてたが・・・)
たぶんF SPORT仕様なんだと思うが、
ステアリングホイールはこのテのクルマにしては小径で、もちろん握り心地も良い。スポーティー♪
このテのクルマにしては、
スイッチ類がゴテゴテし過ぎてナイのも好印象。
パドルシフトも操作しやすい。
メータは完全に「結構解像度の高いディスプレイ」になっているので、グラフィクス次第で自由にデザインできそう。
個人的にはうまくまとめてあるデザインだと思うが、ディスプレイが高解像度なのをアピールしたいのか、
アイコンなんかが細かく描かれ過ぎで、見難い。
停車しているときは、見ていて楽しいが、走行中はダメだと思う。
上からの指示での仕方ないデザインなのかもしれないが、同じくキメ細かく描くにしても、遠目でもっとわかりやすいアイコン・デザインとする秘訣はあるハズで、グラフィック・デザイナーは16×16pixelのドットアイコン作りから練習し直した方が良いのでは?
・・・・と勝手にエラそうなことを思ってみる。
(mistbahnは、504i、505i時代のiアプリのゲームソフトや、auのEZアプリを作っていたので、ドット絵には自信があるのだ)
なんか
スバルっぽい意匠のペダル。
ペダルレイアウトは良い。
終始、左足はブレーキング専用でOK。
■パワートレイン
↑パワートレインよりも、エンジン両脇のボディの剛性が高そうなのと、そこにあるフロントサスペンションのアッパーマウントと思われる部分に電動の何かが付いているのが気になる。。。
●エンジン諸元
型式: 2AR-FSE
種類: 直列4気筒DOHC
使用燃料: 無鉛レギュラーガソリン
総排気量: 2493[cc]
ボア×ストローク: 90.0×98.0
圧縮比: 13.0
最高出力: 131[kW](178[ps])@6000[rpm]
最大トルク: 221[Nm]@4200~4800rpm
燃料供給装置: 筒内直接+ポート燃料噴射装置 (D-4S) ※BRZ/86のヤツね
良く
「一気筒あたり300~500ccが最適」と書かれているのを書籍などで読むが、
2.5Lの4発って、1気筒あたり600cc以上あるんだよね。
●モータ諸元
型式: 1KM
種類: 交流同期電動機
最高出力: 105[kW](143[ps])
最大トルク: 300[Nm]
モータはGS450hと同じ型式だけど、トルクはUPしてるのね?
オレンジのケーブルに接続されたシルバーの箱がたぶんインバータだろう。
レクサスのほとんどのクルマのエンジンルームは、全面をカバーで覆われていて臓物が見えないのだが、ISではほとんどの臓物を目視できるのが好ましいな。
この写真でも、
「フロントサスペンションのアッパーマウントと思われる部分に付いている電動の何か」が気になる。
ほとんど終始、S、S+で走ったが、パワートレインの動力性能は必要十分という感じ。
そこそこ速いケド、例えば先代(初代)のGS450hのような、気が狂いそうになる加速はナイ。
単にエンジンサイズだけの理由ではなく、初代GS450hを省燃費ではなくパワーに振りすぎたのが不評だったそうで、そのあたりも今の仕様に関係しているのかも。
実際、両親にIS300h購入後の感想を聞いてみたところ、
「ガソリンがハイオクじゃなくてレギュラーなのよ!」
「燃費がスゴくいいの!」
の2点が一番気に入ってるポイントらしい。。。
(このクルマを新車で購入できる人で、かつ、あんまし年間走行距離が多くないヒトが、なんてケチ臭いことを・・・と思う)
エンジン音(メカニカルノイズ、排気音)はほとんど車室内では聞こえない。
アクセルベタ踏みの高負荷時に、ウォーッという音は遠くから聞こえるが、
直4特有の安っぽい雑味は聞こえない。
Lexus RX270で聞こえた「ブロロロ」的な下品な音もなく、
Lexus GS450h (GWL10-BEXQB) F SPORTの高負荷時に聞こえるとても残念な掃除機音もナイ。
本当にIS300hの2.5L直4のエンジン音がキレイなのか、倍音成分を遮音材、吸音材により車室内に飛び込まないようにかき消しているのかは不明。
いずれにしても、静かで、下品なエンジン音はドライバーの耳には届かない。
トランスミッションの制御も良い感じ。
マニュアルモードに切り替えても制御過多なクルマが多い中、
レクサス=トヨタのこのIS300hに限って、あまり制御過多じゃない(あるいは制御過多だケド、それをユーザにわからないようにしている)のは驚き+素晴らしいと思う。
■ボディとか足回りとか
ボディの剛性「感」は素晴らしく、ドッシリした感じ。(※実際の剛性は知らない)
↑フロント・サスペンション周辺。
フワフワしておらず、ドッシリしており、ロードインフォメーションも必要最低限は得られる。
でも乗り心地は決して悪くナイ。
オーナーが運転することを前提としたスポーティーなプレミアムセダンとしては、絶妙なバランスだと思う。
ステアリングは、「実際に操舵抵抗がステアリングにダイレクトにのしかかる」ワケではなく、「ソフト」なのに、適度に重さ「感」がある。
重くないのに重さ「感」がある。
これもスポーティーなプレミアムセダンとしては、絶妙なバランスだと思う。
↑リア・サスペンション周辺。
排気管が細い。。。
ただ、
後輪駆動感は、先代GS450hやBMW3なんかと較べると希薄。
リアの足が硬めであまり沈まないからか、加速時なんかも、
「後ろ足で蹴ってます♪」アピールが希薄で、「後輪駆動感」が好きな私にはやや残念。
S字コーナーを右に左に振ってみると、もちろん車重(=横G)はかかるものの、あまり露骨にロールせず、
車重に対して「シッカリ踏ん張る足」という印象。
固有振動数の高いシャープなレスポンスの足・・・というワケではないが、モッサリもしておらず、そこそこ気持よく走れる。
ウェット路面で、割とタイトなコーナリング中に、あえて、何回かアクセルベタ踏みしてみたが、ESC(横滑り防止装置)のランプがチラチラ点滅するだけで、コーナリングが全く破綻しなかった。
ESCが働いていても、その制御が働いていることを少なくとも私にはランプを見ないと体感ではわからないので、良くできた制御だと思う。
雪でウェットだったので、ESC(横滑り防止装置)はOFFせずに試乗したが、OFFして、どの程度テールスライドができるか?などは試してみたいところ。
↑タイヤはTURANZA ER33。
225/40R18。
パターン、カッコ悪いと思う。
このド低扁平タイヤで、乗り心地を保ってるんだから、サスペンションをかなり頑張ってるんだろうなあ・・・。
ブレーキシステムはアドヴィックス製。
チラチラ雪が降っている中、
何回か、直線区間で、そこそこの車速からガツンとブレーキングしてみたが、ABSが作動することもなく、キレイにまっすぐギュッと止まる。
回生ブレーキとの協調制御も自然。
上述のESCと合わせて、とても良くできていると思う。
ブレーキング時、もちろんノーズダイブはするが、一発で収まるし、
ダイブ量もトヨタ車にしては大きくない。
このあたり、
ダイブ量が大きすぎて船酔いで吐きそうになった初代LS460とか、クラウン、V37スカイラインとは異なる。
ブレーキング時のダイブ量に対して、タイトコーナリング時のロール量が少ないので、スタビライザーの設定が巧いのかもしれないが、まあ、そもそも、コーナリング時の横Gよりも、フルブレーキング時の制動Gの方が遥かに高いので、ここは良くワカラナイな。。。
■総評
他のDセグ・セダンと較べて、コストパフォーマンスが良いか?と訊かれると回答に困るが、クルマ自体は本当に良くできてるなあ・・・・と思った。
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Posted at
2015/01/03 19:53:05