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2013年08月06日

【試乗】Audi A1 Sportback 1.4 TFSI (8XCAX)

【試乗】Audi A1 Sportback 1.4 TFSI (8XCAX) 昨日は結局、美浜には行けませんでした。。
いろいろと急ぎ対応の割り込み仕事があったのと、「夜から雨」予報で。

今回の帰省時、たまたま実家のAudi TTクーペ(初代)の車検のタイミングで重なった。
母が、AudiにTTを預けて、借りて帰ってきた代車はA1スポーツバックだった。

なんかバタバタしていて、ほんの10分間程度だったが、実家周辺を試乗してみた。
路面ウエットという、クルマには厳しいコンディションでの試乗。

■Audi A1 Sportback 1.4 TFSI (8XCAX)



●エクステリア

ぶっちゃけ変なデザインだと思う。

3ドアのA1は、ストーム・トルーパーの頭部というか、ダース・ベイダーの頭部というか・・・
ヘンテコリンなりに愛嬌と凝縮感のある面白いデザインだと思うが、5ドアであるこのA1 Sportbackの方は個人的には嫌いではないが、少し残念な印象。



ありきたりの2ボックスの全体フォルムに、コワモテのスターウォーズのキャラ的なディテールを与えた印象。

Aピラーからお尻にかけては比較的まとまっている印象だが、フロントオーバーハングが少し長いのが残念。





Audiのコンパクトカーとしてはかつてペーター・シュライヤーがデザインしたA2・・・



・・・が未だに色褪せない神デザインだと思うので、同じ5ドアのA1 Sportbackはどうしても残念感が拭えない。


現存するコンパクトプレミアムハッチだったら、シトロエンDS3のデザインが好き。

プレミアムじゃないモデルならシビック TYPE R EURO(FN2)、それから三菱iが好き。





この濃紺色とヘッドライトの形状を見ていたら、以前の愛車を思い出して少し切なくなった。






●インテリア



初代TTクーペのステキ過ぎるインテリアを継承した、良くまとまった、上質な内装デザイン。

TTの方がメッキ系のアクセントが秀逸な分、ポップでデザイン・コンシャスな感じだが、A1のこれはこれで良いと思う。

各部の手触りも上質で、コンパクトだけどしっかりプレミアムであることを実感できる。
(ただし、その仕上げ感については、メルセデスAクラスにはやや劣る気がする。BMWはメルセデス、Audiと全く勝負が出来ないぐらい質感悪い)


ステアリングの握り心地はとても良い。
太さ、径、質感それぞれに素晴らしいと思う。
コレって、そんなにコストをかけずに実現できそうにも思えるが、そこいらのクルマには実現できていない。ヤル気がないのか、センスが悪いのか、やっぱりコストがかかるのか?




Sトロニック用のシフトノブにはわかりやすく「S-tronic」と書いてある(笑)




ペダルは左足ブレーキを含む操作性には優れるが、高級感は全くナイ。
先日のアコードといい、ペダルには高級感を演出しないのが流行りなのか?


他の操作系もシンプルで、個人的には直感的に使えるHMIだったが、母はオーディオの止め方、エアコンのつけかた、ミラーの調節など全てがわからず戸惑っていた。
説明不足なディーラーが悪い?




ただし、着座位置が高い。
で、それに伴い目線が高い。
個人的にはイマイチ落ち着かないが、悲観するほど高すぎるワケではない(Fitあたりの方が高いと思う)。

シートは地味ながら、体にフィットして、長時間運転でも疲れなさそうだが、10分程度しか試乗していないので実際のところは不明。



●パワートレイン・ドライブトレイン



エンジン型式: CAX
エンジン種類: 直列4気筒DOHCインタークーラー付ターボ
ボア×ストローク: 76.5[mm]×75.6[mm] (今どきオーバースクエア!)
圧縮比: 10.0 (ターボとは言え、今どきにしては低い?)
最高出力: 90[kW] (122[PS]) / 5000[rpm]
最大トルク: 200[Nm] (20.4[kgm]) / 1500-4000[rpm]
駆動方式: 前輪駆動
トランスミッション: 7速 Sトロニックトランスミッション



↑エンジン手前、最上部にタービンがある。無知なユーザがうかつにボンネットを開けると火傷しそうで怖い。


気持ちの良いトルク「感」。
「うおっ、速っ!」という類のモノでは決してないが、全く不足感がナイ。

最近のAudiは爽やか系エンジンだったが、このA1はシッカリとトルク「感」を強調している。
コンパクトだけに非力に思われないように・・・だろうか?



プアさを全く感じないのは、ダウンサイジングターボによって低回転域からトルクがある・・・というのもあるのだろうが、7速Sトロニックにより減速比を大きくとっている要因もデカいんだろうなあ・・・と(実家のTTクーペも含め、Audiの常套手段)。

減速比を大きくとるとエンジン回転数は上げる方向になり、ダウンスピーディングが成り立たず、結果として燃費は悪くなるのだが、そもそものエンジンが低回転からトルクが出る仕様であれば、高回転回さずに、トランスミッション~ファイナルギアにより減速することが可能で、燃費とトルクを両立できるワケか。

Audiのクルマって、カタログ燃費はそんなに良くないんだケド、低中速の実用域がものスゴくトルクフルなので、高回転回す必要がなく、結果として実用燃費は結構良かったりする。


かと言って、高回転がダメってワケでもない。
レッドゾーンは6000rpmと低めだが、6000rpmまでを「苦しそう」に回ることなく、スムースにフラットトルクで回ってくれる。
「今どき」オーバースクエアだから?


感心するのはエンジン音。
シフトをオートモードにしても、加速時はシッカリレッドゾーン手前の6000rpmまで回してくれるのだが、音がキレイ。
高負荷で高回転にもっていくとそれなりに音は大きいのだが、雑な直4の音ではなく、直4の中ではキメの細かい美音の類だと思う。





トランスミッションは「Sトロニック」。

DCTの元祖はポルシェ962(グループC)のPDKだが、これを引き継ぐ形でボルグワーナー+VW+Audiが開発し、DSGとして世界で最初に市販化した。
最初はAudiでも「DSG」と呼んでいたのに、何故その後、「DSG」はVW用の名称、「Sトロ」(←ヤバいネーミングだよなあ)をAudi用に変更したのかは不明だ。

DSGが第一世代→第二世代で湿式クラッチ→乾式クラッチへと移行したので、たぶんコレも湿式クラッチなのだろう。

さすがに良く出来ているし、トルク伝達のフィーリングは良いのだが・・・




・段差やスロープがある状態での停止→発進
・ステアリングを切った状態での停止→発進

・・・時に、アクセルを踏み込んでいってもクルマがゆるゆると前に進まず、ある一定のアクセル・ペダル踏み込み位置で、急に「ドンッ!」と動力伝達され、大きいハーシュネスとともに、急にオーバートルクがかかる・・・というマズい挙動を示す。(度々テストしたが再現性100%)
不自然なだけなら良いが、ハッキリ言って相当危ない。間違いなく「不具合」と言いたくなるモノで、「リコールすべき」動き。

Sトロニックの切換・クラッチ伝達の制御に問題があるのかもしれないが、動力伝達が行われない間、エンジン回転数が不当に上昇するワケでもないので、DBWの制御(アクセルペダル→ECU)に問題があるのかも。
あるいは、ECU・TCU(トランスミッション制御)の協調制御か?

ターボラグやLSD等によるメカ的な要因ではナイとは言い切れないが、たぶん制御に問題があるんだと思う。



また、マンホール乗り上げ時の突き上げタイミングなどに上下方向のハーシュネス以外の駆動系のドン付きのような不自然な感じがした。

7速もあるので、オートだとかなり頻繁にギアチェンジが行われているものと考えられるが、突き上げのタイミングなどにギアチェンジ制御が重なったときなどに、おかしなことが起こるのか?・・・と試乗中は考えていたが、路面ウエットでのマンホール乗り上げなので、突き上げ時に変な挙動が働いたのではなく、片輪がスリップして、横滑り防止装置が「ドン」と働いた可能性もある(先日のアコード・ハイブリッド試乗でも「意図しない挙動」を体験したし)。



●ボディ・足回り・ステアリング



ここ6~7年のAudi(VWもメルセデスも)は、かつてのAudi(初代TTとか)のような、「ドッシリ剛性感!」を捨てて、軽快感、爽快感の演出に走っていた感があるが、A1は

「剛性感!」
「ドッシリ感!」
「硬めのふんばる足!」
「手応えのある重めのステアリング!」

という、かつてのAudiのテイストに回帰している。
エンジンのトルク感のテイストの回帰とリンクする。

近年の傾向のウケが悪かったんだろうか?
あるいはエンジン同様、コンパクトカーだからこそ重厚感を演出したかったのか?

私はこの「剛性感!」「ドッシリ!」が好きなので、うれしいし、気持よかった。




硬めの足だが、乗り心地が悪いワケではなく、かつてのドイツ車を良く知ってる方々には「ああ、あのテイストか」とニッコリできる内容。
ただ、ちょっとハーシュネスはデカめ。


ステアリングも重すぎないが重めで、ダイレクト感、タイト感のある味付け。
ホイールベースが短いこともあり、キビキビ走る。
BMW MINIにも通じるテイストで、気持ち良い。




ウェット路面なので、ある程度おそるおそるだが、ブレーキペダルを一気にギュッと(「ガツンと」ではない)踏み込んでみたときの、ペダルに呼応して「ギュッ」と止まるフィーリングも自然で好ましい。




タイヤはコンチネンタルのコンチプレミアムコンタクト2
純正なので当たり前だが、サスペンションとは良くマッチしていたと思う。



●総評

デザインは特に好みでもないが、運転してみてのフィーリングはとても好きな感じ。

ただし、負荷状態での発進時に、駆動伝達されない状態から急にオーバートルクが伝達される症状に関しては非常にマズいと思う。
何回やっても再現するので、問題になってないとは思えないのだが・・・?




●試乗記関連目次はこちら
ブログ一覧 | 試乗記 | クルマ
Posted at 2013/08/06 23:06:45

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この記事へのコメント

2013年8月7日 9:53
さすが!坂道発進等の際に初期駆動に癖があるのが
この1.4Tと7速DSG組み合わせの違和感を感じる部分。

私のゴルフカブはツインチャージャーモデル(160ps)
なので、そこまで違和感はないものの、やはり始動時
の違和感はあります。(とくに負荷状態での発進です)

アクセルワークでコントロールすると挙動が少しマイルド
になりますが、シングルチャージャーの1.4Tだとそこが、
よりギクシャクするようです。

最新の1.2Tはどうなのかなぁ、と思っています。
コメントへの返答
2013年8月7日 12:40
いや、流石も何も、車庫から出す・・・という一番最初の運転操作でモロに・・・でしたので。
これは特性ではなく不具合以外のナニモノでもナイと思います。。。

ツインチャージャー良いですね♪
昔、トゥーランで体験したのを思い出しました。

TSIという名前が途中からはSuperCharger非搭載でも使われるようになったのが今でも納得いきません(笑)
ディーゼル仕様が「TDI」ならガソリン仕様のターボ過給は「TGI」か「TPI(Petrol)」にすれば良いのに・・・。
やっぱり「TSI」はツインチャージャーの名前であるべきかと。

1.2T、確かに興味ありますね。
そういえば1.2Tも未体験ですが、「up!」も未体験だった。
機会を作って乗りに行かないと。。。
2013年8月7日 21:17
こんばんは。
何でもかんでもドア枚数を増やせば良いと言うものではないと思うのです。
コメントへの返答
2013年8月7日 21:55
おっしゃるとおり。

でも・・・

トヨタ iQは全く売れなかったし・・・

実家も2ドアのTTクーペを手放して4枚ドアに買い換えたがってるのです。。。
2016年11月28日 19:22
検討中の車だったものですから分かり易く大変参考になりました。ありがとうございました。
個人的にはSトロニックはS系や上位車のみにしてA1やA3などはティプトロ(トルコン)にしてほしいものです。
コメントへの返答
2016年11月28日 20:28
こんにちは。

「Sトロ」も年々、改善していっていると思うので(たぶん)、今はどうかわからないですよ!

車歴、ステキですね~

私も昔のCR-Xとかプレリュードとか好きなので(サイバー乗っていました)、グッときました。

Audiは今年、インゴルシュタットのAudi博物館に行ってきたので、良ければご覧ください。

http://www.mistbahn.com/audi_forum.html

プロフィール

「HAOC 鈴鹿ツイン。
ベストは1枠目の1分11秒141。

自己ベストはコンマ3秒更新できたケド、絶好のコンディションにも関わらず、目標の1分10秒を叩き出せず残念感炸裂😩

3枠目、4枠目と走りのアジャストは進むのにタイムは11秒5、11秒8とズルズル下がった😓」
何シテル?   11/24 17:43
ビート(PP1)、アコード・ユーロR(CL7)、三菱アイに乗っています。 ビートでのサーキット走行(タイムアタック)とチューニングを続けています。 鈴鹿...
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