
ブログエントリ: 「
【試乗】【写真】BMW i8 (I12, B38K15A) | part.2」
の続き。
ようやくの、
「BMW i8 乗ってみて」編。
私が不勉強で、i8もi3と同じく、ハイブリッドではなくEVだと思って試乗に行った・・・・という大前提で読んでくださいm(u_u)m
■BMW i8 (I12, B38K15A) | part.3

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↑試乗車はシルバーの個体。
- 車高が低いので、スロープを下りるときに底を擦りやすい
- 傷付けたら修理費は試乗者負担(最大20万円)
と何回か念を押された。(あるべき念押し)
車高の低いクルマにたくさん乗っているので、慣れてる。。。

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前述のように、
不勉強な私は、i8もi3と同じく、ハイブリッドではなくEVだと思っていた(プラグイン充電中の展示ばっかりだし)。
ハッチバックを開けて荷物を積むとき、
営業マン:
「奥半分はエンジンなので、手前側半分しか積めないんです。狭いんです」
mistbahn:
「エンジン??(プラグインなのに)モータだけのEVじゃないんだ?レンジエクステンダーEVなんですか?」
営業マン(←たぶんレンジエクステンダーEVを知らない):
「・・・・・・・。エンジンありますよ。」
mistbahn:
「レンジエクステンダー?あ、シリーズ・ハイブリッドって言った方がわかり良いですか?エンジンはモータの充電のためだけに機能するヤツ。」
営業マン:
「・・・・。」(無言)
mistbahn:
「・・・・・。(質問するだけ無駄か・・・)」

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↑part.2にも書いたように、カーボンのフレーム側面が高く、扉開口面積とバタフライドアとの兼ね合いもあり、
「足からでなく、お尻から車室に入る」
ように指示される。
サイドバー付のビートに乗っているので、自分のとってはそんなに珍しい手続きじゃないケド、
やっぱりちょっと楽しい気分になる。

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インテリアデザインは、エクステリア同様に凝った造形なのだが・・・
・・・そこはやっぱりBMW。
2000万円もするクルマとしてのプレミアム感、特別感が全くナイ。
せっかくのテクノな外装なのだから、内装もシトロエンに外注してもっとテクノに仕上げて欲しかった。
リッチな感じはしないが、中途半端なテクノ感を追究して幼稚になったり(←ちょっと前までのホンダが良くやっていたヤツ) していないだけマシなのかも・・・。
シートは良かった。
本当にナチュラルにフィットするし、ボテッとしていないし。
ブレーキは全て、左足ブレーキでOK。
↑試乗ではシフトレバーの左手前の↑↓←→ ダイアルは使わなかった。
シフトレバーの左前方の小さいレバーがパーキングブレーキ(わかりづらい)。

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↑
見た目のプレミアム感はナイけど、
スベスベの手触り、使い心地は良いステアリングホイール。
パワステは軽いが、ナチュラル。
ステアリング自体もナチュラルステアという印象で、切った方にキレイに曲がる。
軽さ(1490kgぐらい)と、何より低重心の恩恵は感じる。
私はもっと重くてインフォメーションのあるステアリングの方が好みだが、このクルマがスポーツ目的でナイと仮定するならば、
コレはコレで完璧な部類だと思うし、i8の方向性に明確にマッチしていて良いと思う。
古臭い言葉なので気恥ずかしいが 「ソフィスティケートされた」 テイスト、仕上がり。

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●問題1
「CONFORT」 と 「ECO PRO」 の切替スイッチの理解に苦しんだ。
足回りなんかのモード切替だと
「CONFORT」と「SPORT」だと思うし。
DBWによりアクセルペダル操作に対してのパワートレインのトルク制御の切替だと
「ECO」と「SPORT」だと思うし。
(BMWによる、このモード設定、名称の付け方は直感的ではなく、イケていないと思う)
mistbahn:
「このCONFORTとECOの切替は何でしょう?足の設定も変わるんですか?」
営業マン:
「・・・・・・。ECOモードはその名の通りECOに振った設定です(←たぶんわからないからテキトーな回答)」
mistbahn:
「・・・・。(質問するだけ無駄か・・・)」
●問題2
(恥ずかしながら、まだEVだと思っていたので・・・)
mistbahn:
「このシフトレバーのスポーツモードにするとどうなるんですか?」
営業マン:
「モータからエンジンに切り換わります」
mistbahn:
「!!!!レンジエクステンダーEVじゃなかったんですね!ハイブリッド(エンジン+モータ駆動)じゃなくて、『エンジンに切り替わる』んですか??(何故???)」
営業マン:
「エンジンに切り替わるんですよ」
確かに、シフトレバーを左に倒して「SPORT」モードにすると、途端にエンジン音が!
営業マン:
「でも、ただの2L(←間違っている)の3気筒エンジンなので、そんなに良いもんじゃないです。」
mistbahn:
「1気筒あたり666ccかぁ・・・。面白い仕様ですね!」
「SPORT」モードに入れる前(※営業マン曰く、エンジン駆動に切り替わる前のモータ駆動状態)は、
音もなく走っていたが、SPORTモードになってからはかなりノイジー。
押し殺したような低いうなり音。
美音ではナイし、突き抜けるような爽快感もナイ。
ただし・・・・
低速から爆発的な加速!えげつないトルクがある。
低回転域のトルクはエンジンよりもモータの方が得意なハズ(まあ、モータの仕様にもよるが)なので、
「うーん・・・・」と悩む。
mistbahn:
「低速トルク、エゲつないですね!」
上には伸びない感じ。(まあ、そこまで長いストレートをベタ踏みしたワケでもナイんだケド)
●問題3
mistbahn:
「このシフトレバーをスポーツモードからDに戻すと?」
営業マン:
「ええ、エンジンからモータに切り換わります。」
「SPORT」 から 「D」 に切り替えてみた。
音も、パワー感も全く変化がナイ。
途切れなくエンジン音が鳴り続けるし、爆発的な低速トルクも維持される。
mistbahn:
「まだエンジンの音、していますね?」
営業マン:
「これは演出用の合成音です。」
mistbahn:
「・・・・。(うーん・・・。SPORTモードのときの音と全く違和感、途切れ感がナイのだが・・・)」
●問題4
試乗後に・・・
mistbahn:
「この『eDRIVE』ってボタンは何ですか?」
営業マン(ちょっとシマッタという顔で):
「・・・・これもモータ走行に切り替えるモノです。」
mistbahn:
「・・・・(もはや不信感しかナイ)」
以下、
BMW公式サイトのi8の説明ページより
「コンフォート」モード )
すべてのパワーがあなたの想いのままです。例えば、「コンフォート」モードでは、フル充電された BMW i8 が電気で走行を開始します。市街地では、最高65km/h* まで電気走行が可能です。信号で停止した後の発進や追い越しの際も、電気モーターが作動します。高速ではエンジンも作動し、最適な走行快適性を実現します。
* ヨーロッパ仕様車値(自社データ)
「ECO PRO」モード )
「ECO PRO」モードでは、 BMW i8 の優れた効率を存分に体感できます。エンジン・レスポンスやシフト・タイミングの最適化のみならず、オートマチック・エア・コンディショナーなどの作動までも効率的に制御し、燃料消費量を抑制します。電気モーターによる走行は最高65km/h* の速度まで可能です。高速走行時やバッテリーの充電レベルが規定より低い場合はエンジンが作動します。
* ヨーロッパ仕様車値(自社データ)
「スポーツ」モード )
従来のオートマチック・トランスミッションの「 D 」ポジションでは満足できない方は、「スポーツ」モードを選択し、ステアリング・ホイールのパドル・シフトを使って、マニュアルでのシフト・チェンジの走りを愉しんでください。「スポーツ」モードを選択すると、クルマ全体がスポーティな走りに適した設定に変わります。エンジンと電気モーターがフルにパワーを発揮し、アクセル・レスポンスもダイレクトなものに変化。電動モーターによるブースト機能が驚異の加速を見せ付けます。さらにブレーキ・エネルギー回生システムも最大限の効果を発揮し、常に十分な電気エネルギーを充電することができます。
試乗後に、
「モータやエンジンを見せて頂きたいのですが」 と訊いてみた。
(問題の)営業マンが、他の営業マンに相談してくれた。
やってきた別の営業マン:
「このクルマ、モータやエンジンは見れるようになっていないんですよ。特にエンジンは、ただの1.5Lの3気筒でカッコ悪いので、見えないように隠されているんです。」
(「1.5L」というキーワードを聞いて、「2L」と解説してくれた試乗に同乗してくれた営業マンがバツの悪い顔をした)
↑残念ながらメカの写真を撮影できなかったので、WEBからの引用図。
BMWの営業マンたちは i8 が3気筒であることにコンプレックスがあるのだな・・・。
3気筒NAの世界に誇る銘機と、3気筒ターボの2台所有の私にはかなり失礼だよな 笑
i8が「ただのプレミアム志向のスーパーカー」なら、多気筒という記号性も重要かもしれないし、ロマンかもしれないが・・・
コンセプトからすると、3気筒、むしろアリだと思うのだが。
コンパクトだし。軽量だし。
↑ちなみにモータはフロントに配置。
モグリの私は、i8をEV車だと思って試乗に言ったのだが、
PHEV(プラグイン・ハイブリッド)だった。
営業マンの解説は間違いだらけで、
モータ駆動と、エンジン駆動は完全な切り替え式のワケはなく、もちろん必要に応じて両方が動力源となる。
SPORTモードで、
モータとエンジンの両方が機能しているときの最大トルクは570Nm!
車体も1490kgと軽いし、そりゃ爆発的な加速をするワケだ。
・・・足回りなんかも、全然写真を撮ることができず、結局↑こんな感じの写真しか・・・。
足がとにかく素晴らしい。
「良く締まっているがゴツゴツしていない足」という印象。
だからといって、「角は丸いケド、ドッシリした足」とも違う。
「しなやか」なのだが、「しなやか」という表現も何か違う。
全くフワフワしておらず、
サスはあまりストロークしていないように感じる(・・・ので「しなやか」という表現が何か不適切に感じる)が、
乗り心地はとても良い。
以前、何かの媒体で、
「ロータスが軽量化を徹底しているのはサスペンションのバネレートをむやみに高くしたくないから」
と読んだことがある(ホンマかどうか知らんケド)。
狙ってか、結果的に・・・かは知らないケド、i8 にも同じ方向性を感じる。
軽い → 同じ共振周波数にするのにm(=マス)が小さいのでk(=バネレート)も小さくできる(=柔らかい足)。
↓
軽いクルマは、車体が足に対しての「ドッシリとした仮想基礎」となり難いので、乗り心地を確保しにくいが、カーボンフレームのi8は車体に剛性があるため、良く動く足としやすい(サスペンションに仕事をさせやすい)上に、前述のようにバネレートを下げているから更に足が良く動く。
↓
更に重心位置が低く、50:50という前後重量バランスを確保しているため、大きいロールやピッチングが生じにくく、乗り心地と運動性能の両立ができている。
・・・推測ではあるが、こんなストーリーではないのかと思える。(当たっているかどうかは知らんケド)
実際、
ロータス・エリーゼCR(Phase3)
は同系統で本当にナチュラルなステアリングだったのだが、
i8はそれに加え、更に低重心・高剛性のアドバンテージを得ているように思う。
ただし、
1490kgという車重は、このクラスのクルマとしては軽いものの、
エリーゼCRと較べると酷く重いので、これはディスアドバンテージか。
いずれにしても、バランスは完璧に取れているように思う。
ハードなスポーツ走行をさせたときにどうかは知らんケド、ロードゴーイングカーとしては、i8は、ひとつの究極系、完成された足だと思う。
ダサい表現だが、
「ソフィスティケイテッド」って言葉の語感がやっぱり良く合う。
↑ステキな写真。
そのまま三菱アイの皮を被せることができそうだ。
●総評

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良いクルマ、ステキなクルマだと思う。
・
独自性のあるエクステリア・デザイン。(
近くで見ると2000万円するとは思えないほどオーラがナイんだケド・・・・。Audi R8にもオーラ無いよね)
・ステキな空力設計
・贅沢なカーボン使用
・イマイチ、スカッとしないケド、
暴力的に低速トルクのあるパワートレイン
・モータ単独走行したときの未来感
・究極、完璧と言える、ナチュラルステアと乗り心地を両立させた足回り
・・・・
でも、なんか退屈だった。
「非の打ち所がナイ」とも言える造りだったんだケド(まあ、内装なんかはもひとつだケド)、
スゴく申し訳ないんだケド、優等生過ぎて退屈というか・・・。
最近、

とか

とか

とか・・・
・・・やたらめったら、刺激の強いクルマを立て続けに運転させて頂いた弊害かも。
で、BMWの営業サンの残念過ぎる商品知識と違って、
これらの刺激的なクルマのオーナーさんは、質問には期待以上に御回答頂けるし。
大事な試乗車を試乗させてくれたBMWには本当に申し訳ないんだケド、i8 が本当に素晴らしいクルマでも、ぶっちゃけ、営業マンのクオリティから、
「うわっ、絶対ココでクルマ買いたくナイ!」
「取扱商品や、自分の仕事にプライドのないビジネスマンって本当に・・・」
と思ってしまった(ゴメンナサイ)。
S660試乗の際の営業マンが本当にアカンやつで、かなり萎えたんだケド、それとは異なる萎え方だったなあ・・・。

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Posted at
2017/05/10 03:16:30