2011年04月15日
汚染水をどのように退治するのか?疑問と希望
■以前には汚染水を流す事を仕方がないと考えていた。
末尾に関連エントリーを記載する。
しかし、汚染度が再臨界によりはるかに進んでいる為に
その水は放出できなかった・・・・
■今トレンチの水を移しても、水位は追従して上がり、
燃料棒が溶けた事が今頃騒がれ始めた。
http://newtou.info/entry/4977/
引用
専門委では、東電や経済産業省原子力安全・保安院などが公表したデータをもとに、原子炉の状態を分析した。
それによると、圧力容器内の燃料棒は、3号機では冷却水で冠水しているが、1、2号機は一部が露出している。1~3号機の燃料棒はいずれも損傷し、一部が溶け落ちている。溶融した核燃料は、冷却水と接触して数ミリ以下の細かい粒子に崩れ、燃料棒の支持板や圧力容器下部に冷えて積もっていると推定している。これは、圧力容器下部の水温が低いこととも合致している。
引用終)
■やむをえない事とは言え、これからは、「湧き出す汚染水」との戦いになる。
「福島第一の危ない水」が無限に湧いてくる。
水を移せば移すほど、水圧の問題で汚染は濃くなる。
水の凝集力を嘗めてはいけない。ずるずると、汚染が引きずり出されてくるのだ。
燃料が溶け込んだ水などわれわれの手に負えるのだろうか?
■日本の技術に一筋の希望(引用:毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/today/news/20110415k0000e040015000c.html
放射性物質:顔料使ってセシウム汚染水浄化 東工大が開発
2011年4月15日 10時34分 更新:4月15日 11時56分
医薬品などに使われる市販の顔料で、原子炉から発生する放射性物質のセシウムに汚染された水を浄化する技術を、東京工業大原子炉工学研究所長の有冨正憲教授(原子力工学)らのチームが開発した。東京電力福島第1原発の事故で発生している汚染水の処理のほか、周辺の池や沼の浄化にも活用できるといい「一日も早い地域の生活、農業再建に役立てたい」としている。
チームは、青色顔料の一種「紺青」の主成分「フェロシアン化鉄」に、セシウムを吸着する働きがある点に着目。汚染水にこの顔料を混ぜ、遠心力で分離した後、セシウムとともにフィルターでこし取るシステムを開発した。
実験では、化学的な性質が同じで放射線を出さないヨウ素、セシウム、ストロンチウムを海水に混ぜ、同原発の高濃度汚染水に相当する模擬汚染水(ヨウ素、セシウム各10ppm=1ppmは100万分の1)を再現。模擬汚染水100ミリリットル当たり顔料1グラムを入れたところ、処理後の水から検出されたセシウムの濃度は1万分の1以下となり、ほぼ100%除去できた。
ヨウ素とストロンチウムは除去できないが、ヨウ素は半減期が8日と短いため問題は小さく、ストロンチウムもセシウムに吸着する性質を使って除去率を上げることは可能だ。
こういうときに日本の技術が確立されれば、再処理や処分がより安全になるのかもしれない。
かすかに期待を抱いている。
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過去の汚染水に対する姿勢
★最悪の中の最良のシナリオ
https://minkara.carview.co.jp/userid/863031/blog/21908660/
■奇跡の数々
・爆発しなかった。漏れで防いだ
・2号機は原子炉に爆発可能性があるが、殻が損傷のみで守りきった。
・敷地内に今、ある程度の時間人が入れる、それが奇跡だ
・放射性物質が燃料棒崩壊に伴う再臨界等により、確かに放射性物質の量は増えたが、
炉の中の放射線が、水に溶け、ゆっくり出てきていること、これも奇跡です。
・燃料が漏れ出ることで、燃料が分散し、発熱が大分抑えられます。
それは即ち。今後の爆発を防ぎ、ガスの漏出を防ぐ事ができます。
これは広範囲の被害が抑えられる可能性です。
こんなに奇跡があります。
但し、地元の被害が圧倒的濃くなると言う大きなデメリットを伴うため
(土壌や海の汚染)
個人的には喜ぶ事ができません。
被害である、放射性物質の「漏れ」を喜ばなければいけないのは、
悲しい事です。
「漏れる水などの液体」は、半減期の短い元素が多数含まれていますので、
半減期を経て、β崩壊させて、放射線量の安定するのを待って、
これはやむをえないですが外部に漏らして、海に出してしまうのが有力な選択肢です。
(漁業補償はしっかりするべきですが)
そうすれば余熱が落ちる時間が早くなり冷却の余裕が出来るでしょう。
中の放射性物質の全体を減らす事が、事故地域のいち早い復旧に繋がると
考えられます。
★流さない事が可能なのだろうか
https://minkara.carview.co.jp/userid/863031/blog/21915739/
■放射性物質を安易に流す事はよくない
良くないが、トレンチやタービン室の6000トンもの水をいったいどこに入れる気だろう。
玉突きで、タンクに移すと言う。
でも水を移せば、容器の一部に損傷があるのに、
新しい水が沸く。
新しい水はより放射線が強いだろう。
■世界はみんな海に流して欲しくない。
そんな事は当たり前だ。
しかし、このまま行くとその水を使うことで、
作業員は死ぬか、線量オーバーで去ることになる。
くるぶし被曝事件で危険性は響き渡った。
もう人は来ないよ?
★決断と前身を願いたい
https://minkara.carview.co.jp/userid/863031/blog/21954846/
■恐れている事(下に行くほど最悪の結果です)
格好をつけて水を流さない。
内部の汚染が高まり、作業員が死に出す。倒れだす
人的補給はないのでまさに決死隊となり!!死の行軍になってしまう
人材、放射線の面で給水に難が生じ、水温が上がる。熱暴走再び、でももう近づける人はいない。
爆発の危険が増すので窒素をパージする。
エアロゾイルを通じて日本全国にヨウ素やセシウムの拡散蓄積が始まる。
再臨界で放射線量が増え、努力は元の木阿弥になる可能性が少しだけある。
エアロゾイルは軽いので全国供給^^;もちろん年単位!
★福島第一の周りは人が高濃度汚染で入れなくなり、
原子炉は野となり風となれ!★(オプション:石棺が楽観的な未来になっている未来)
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しかし・・・あまりの汚染度に、そんな目論見は崩れ去った。
汚染水漏出ストップと生物濃縮
https://minkara.carview.co.jp/userid/863031/blog/21986340/
汚染水は本日4月6日朝止まったそうです。
あの汚染度ではもう少し希釈しないと、不味いです。
そういう意味では良かったです。
とりあえずは地下水の汚染が劇的に進行しますが、
どの道あの近辺に人が住めるのは当分先になります。
もう少し希釈されていれば、海への排出が望ましかったのですが・・・
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Posted at
2011/04/15 20:49:50
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