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2011年04月22日

慶長と言う時代と地震から、今回の地震を学ぶ

慶長と言う時代と地震から、今回の地震を学ぶ ←下記HP京大講演?より引用
http://kagi.coe21.kyoto-u.ac.jp/jp/seminar/2005/reports/060125a.pdf

適当な画像は明日掲載します。
掲載しました。
とりあえず文章だけですが
リンク先に様々な参考になる画像が載っています。

※本エントリーでは地震予知ではなく学者さんたちの
様々な意見を拝見して、自分なりの仮説を構築し、
将来に備えようという試みです。

日本近海のプレート構造


■東日本大震災の津波予想について、
このブログではかつて批判を行っています。
https://minkara.carview.co.jp/userid/863031/blog/c675344/

気象庁は大抵大きめに予想を出すのですが、
マグニチュードを間違ったにしても何故?と言う思いが消えませんでした。
今回の地震の震源は意外に深いです。と言っても浅い部類の20キロ、
しかしM8.8の地震に、福島、茨城が誘発されたとされます。
http://mainichi.jp/select/jiken/graph/20110311/
気象庁に対して、最初どの様に入電されたかは存じませんが、
深さと当初のマグニチュードからは、津波は精々3mだったのでしょう。
その深さでは起りえない巨大地震だったのだと想像されます。
そしてその巨大なエネルギーは500キロものの断層を動かしました。

逆にM8.5を超える地震は他の地震を連動して、
引き起こす力があるのだと思います。
(M7.9の南海地震は単独発生であった)

■これまで「貞観」地震についてはかねてより触れてきました。
今回は地震頻度の異常発生があった「慶長」について触れていきます。
目的は東日本大震災のこれからと、東海地震関係の推移を予測するためです。

1596:慶長伊予地震9/1:M7、慶長豊後9/4:M7
9/5:慶長(伏見)地震:M7:中央構造線(四国)、有馬、高槻構造線
1605:慶長大地震:M8:東海、南海、東南海地震とされる。津波地震
1611:慶長三陸大津波:M8程度 震源が昭和三陸地震に酷似。津波地震

慶長は稀に見る地震の多発時代でした。
その原因は、プレート型地震であった事は言うまでもありません。

■津波地震とは、地震が小さいのに津波が大きい地震を言う。
今回の地震は当てはまらないと言えます。
つまりメカニズムが違います。
しかし、この至上稀に見る津波地震の連鎖は、
フォッサマグナ及びフィリピン海プレートを持って、
プレートに異なる力を含有する日本列島の
「地震連鎖発生メカニズム」
を明らかにしてくれ得る貴重なものです。

■慶長大地震においては、従来、南海地震で見られる
「道後温泉の水枯れ」が起きなかったとされます。
http://sakuya.ed.shizuoka.ac.jp/rzisin/kaishi_20/13-Ando2.pdf
何が原因だったかちょっと分からない地震です。
http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/0003115417.shtml

どうも普段の南海地震とは少しタイプが違う地震のようです。
水平の部分では明らかに、東海、南海、東南海地震です。
要するに「普段より浅い場所で起きた地震」とされています。
浅い場所で水平に広い地帯で地震が起きたと考えられます。


逆に言えば、正統派の南海地震の折は道後温泉で予知できます。
道後の異常と、東海のスリップ、この二つを持ってすれば
東海~南海の巨大地震はかなりの確率で予期できるのではないでしょうか?

■尚、今回の震災ではでは井戸が明治三陸同様涸れた濁った、といいます。
南海地震
今回の震災の発生メカニズムもどちらかと言えば明治三陸地震よりだったのでしょうか?
http://blog.livedoor.jp/jyoushiki43/archives/51725835.html
【追記】意味不明な表現を23日修正【追記終】

■一方これは京都大学系の講演と思われるが
http://kagi.coe21.kyoto-u.ac.jp/jp/seminar/2005/reports/060125a.pdf
慶長大地震と連鎖について捕らえている。
つまり「プレート型地震」と「活断層型地震」とは無関係ではないようです。

■どうも「プレートの異常圧力」によって
1)「活断層型地震」形が引き起こされ
(中越地震(M6.8,13k):2006、岩手内陸(M7.2、8k):2008)(慶長対応:伊予、豊後、伏見地震:1596)

2)「大きなプレート型地震」が起き、(東日本大震災M9、20k)(慶長対応:慶長大地震M8)
余震的に「活断層地震も起こす」(3/12M6.7、8k、新潟、3/15M6.4富士山直下、4/11M6.3、10k、いわき地震)

3)今度はその空白域に「プレート型地震」を発生させ
(平成予想:東海起点巨大地震、慶長対応:慶長三陸M8)

4)「活断層型地震」で補正され、(慶長対応:会津地震1611M6.9)

5)幾つかの「活動型地震の単発」を経ながら
地震の活動期が収束する。
と言う流れが見えてきます。

■ここで面白いのは、慶長は西から地震が生じ、平成は東から地震が生じていること
日本には二つの巨大地震エネルギーがあり
(日本海溝ー小笠原海溝系)(駿河ー南海トラフ-琉球海溝系)
それぞれが巨大な力を持ち、相互に影響し合い、
中央構造線、そしてフォッサマグナ、火山帯に絡んでいる。
このことを平成の大地震群は証明してくれそうです。
このダイナミクスが日本列島を生んだと思うと、震災の被害の恐ろしさにおののく
と共にその神懸りにも似たバランスに惚れ惚れとしてしまう自分がいます。
さあ、話を戻します。

■ところが現在来ている地震は1)と2)のみです。
3)~5)は自身のエネルギーを考えれば来ると見たほうが正しい。と思う。
またプレート巨大地震は、
どうも同じ深さで連動するともいえる
これはストレスの解消される深さが均一に近い事を示唆し得る。
慶長におけるプレート型の大地震は何れも津波地震であったからだ。

■そのように考えると、東日本大震災は、
正統派の「東海、東南海、南海」同時発生型を起こす確率が高い。
と私は考えている。
場合によっては琉球海溝沿いも起きるのだろうが、
それはあくまで確率論であり、地震の規模次第と考えうる。
(起きてもおかしくないとは思います)
その原因になるのが150年動いていない
東海地震のエネルギーと予想しています。

■それでは慶長「三陸」大津波地震はどのようなものであったのか?
こちらのHPで分かるとおり、
http://www.jishin.go.jp/main/chousa/09mar_sanriku/f16.htm
昭和三陸にリンクし得る津波地震である

しかし昭和三陸より、慶長三陸の方が規模は大きい。
また明治三陸よりも慶長三陸の津波の規模は大きい。
http://www.bousai.go.jp/jishin/nihonkaikou/10/siryou2/siryou2_3_10.pdf#search='慶長三陸地震'
慶長三陸の津波エネルギーは東日本大震災の2から3割減だろうか。
東日本大震災の津波の破壊力は、防波堤や、相馬の状況から、
慶長三陸を上回ったと思われる。

その為、海岸防災がその2から3割分の力を裂き、
ちょうど慶長三陸の浸水ラインと今回の浸水ラインが近似したとの事。
http://nihonch.blog.fc2.com/blog-entry-252.html
※「先人」は知っていたとか書いているが、
この頃の仙台藩主はかの「伊達政宗」、
軍事道路としてしっかり対策を施したのだろう。

■只恐ろしい事に昭和三陸は明治三陸の名残だと言うから、
今回の大震災についても、まだ津波地震は控えていることになる。
(岩手沖で岩盤の破壊が止まっていると思われるため)
(また余震もありえる、が明治三陸よりも深い地震のため、
余震の津波は小さいかもしれない)
http://www.bosaijoho.jp/reading/item_1702.html
また先程も触れたが、明治三陸、昭和三陸は津波地震であり、
地震の揺れと津波が異なった。

■以前余震の注意域に秋田-岩手と諏訪-神奈川を上げ、
千葉沖をちょっと注意と書いた。
https://minkara.carview.co.jp/userid/863031/blog/22129686/

実際は直下型ではなく千葉沖で余震は起きた、

恐らく、千葉神奈川もストレスがあるので
直下型を含めて引続き注意が必要だと思う。
また余震については今回は八戸沖には注意が必要だと感じています。

次の新月の後にはしばらく注意しておこう、と思う

■追記:中央構造線にそって、今回の地震の関連地震は起きています。

出展:http://www.osk.janis.or.jp/~mtl-muse/subindex03.htm
いわきの地震も中央構造線に絡みそうです
棚倉構造線に絡んでいるようです。

■話が逸れた。実は豊後水道でスロースリップについて警告が出ているとおり
大分の方はどうも色々な異変が起きているようだ。
大分は、阿蘇に繋がる中央構造線の元締めのような場所。
中央構造線は実は松山=道後温泉の近辺も通るのだ。

出展:http://www.osk.janis.or.jp/~mtl-muse/subindex03.htm
と言うのか、中央構造線は南海トラフの「子供」だったのかもしれない。
南海トラフの軋轢が垂直方向に作用する場所、そう考えると、あの長い地溝帯
の意味が見えてきます。
だから「南海系」地震の子供、即ち「活断層型」は起りうると思う。

■西日本の地盤は総じて、西にずれた。
今回の地震で、フィリピン海プレートの力のかかり方
に変化があったのだろう。

ねじるように反時計回りの力が働いている。
今相当の力が溜まっているか溜まっている途中だと思います。

■「貞観地震」は揺れた。「仁和」地震も揺れた。
もちろん今回の東日本大震災も激しく揺れました。
だから今回の震災は津波地震ではなく、貞観地震の跡継ぎだと思っている。
そのように考えると、正統派の「東海」「南海」「東南海」を連れてくるはずだ。
但し、東日本大震災は貞観地震より大きかった。
そのように考えるとM8「仁和地震」以上の
M9クラスを引き連れてきてもおかしくないはずと思っています。

■脅したいわけではなく、
もし東海、南海、東南海に種類があるとしたら、
と言う示唆に十分値する情報を得て、嬉しい思いがある。

■またその予感が正しいとすれば、
少し時間(貞観867→仁和887)があり、予知の可能性が高いと言う喜びがある。
正統派南海地震系なら、
以前でもあった通り井戸の予知や道後温泉の水位の予知が
可能だと思われるからだ。
そしてそれは伊方原発の防災にも役立つだろう。

■但し、今回は慶長の時よりも地震の間隔が狭い。
前震の巨大直下地震から、震災までがせいぜい5年
これも震源域の深さが作用しているようにも思える。
そのように考えると、次のプレート型巨大地震までは、
思ったよりも時間がないのかもしれない。
慶長の時の5倍くらいのエネルギーを有する大プレート地震群
かも知れないからだ。

■広い意味では、あの阪神大震災も、南海トラフ方面の前震の可能性が否めない。
あの地震では、有馬高槻構造線が動いた。
これは慶長伏見地震以来の事であったからだ。
慶長の時とは深さが違うが、逆をたどるように、地震の連鎖が続いている。

■ましてや、大分など中央構造線系のストレスに連動するとすれば、
南海地震系に関しては、大分~松山の中央構造線系の
西日本の直下型が一つの警鐘となるかもしれない。
惜しむらくはその直下型は、
玄海や伊方に影響を及ぼす可能性があると言う事。
そればかりはいかんともしがたいですが、従来より日本の耐震で
原子炉の本格的破壊はないとされていますので、
希望的観測を抱いています。

■いずれにしても無駄と言われている予知活動は、
必ずしも無駄とは言い切れないと思います。
地震にかける予算がここまで日本の地震研究を高めたのです。
但し、来るとしたらでかいのが来ます。
それがM9クラスに再びならない事を願っています。

■追記
今回の地震は、中央構造線を400年ぶりに目覚めさせたかもしれません。
今回の地震のエネルギーはとりあえずフィリピン海プレートを解放し、
西日本に反時計回りの力をかけています。
この力が、果たして「中央構造線」で開放されるのか

それとも「東海、南海、東南海」ライン、すなわち「ニュートン」の言う
M9巨大地震ラインで開放されるのかは

今後の研究対象であり、恐らく今後起きる地震がそれを証明してくれます。
慶長時代同様、両方の可能性も当然あるわけです。
今後どのような推移をたどるかは、現状では分からないのが実情です。
今回正に時代の岐路に立っているといえましょう。

■しかし、かつてないM9 という巨大地震があったことを鑑みれば、
今後もしばらくは地震によるエネルギー開放は続くと考えざるを得ません。
ぜひ、自分も含めて、地震への備えを怠らず、何かあったときに、
自分の為に人のものを奪うのではなく、逆に備蓄を分け合えるように
日々の備えが大切なのだと思います。

■震災はすべて終ったわけではありません、
原発云々はありますが、地震の活動期に如何に備えていくか、
それが今私たちに問われている様な気がしてなりません。

ブログ一覧 | 東海地震 | 日記
Posted at 2011/04/22 17:45:11

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