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後編1で説明したのは
カリウムチャネルの選択的透過性でした。
つまり細胞膜はカリウムとチャネルを
おぼろげながら区別するのです。
そのセシウムの透過性は15%~25%
また、その事がnielsenの研究によって
疲労物質としての細胞外カリウムとの誤認によって
「ブラブラ病」を引き起こす
可能性があることを指摘しました

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■では、
細胞外に蓄積したセシウムは、
一体他に何の害をなすのでしょう
そのヒントとなるには・・・パッチクランプ法と言う、
ノーベル賞もとった有名な研究です
脳スライス標本を用いたパッチクランプ法
■このように、「遅延性カリウム電流の延長」をセシウムが起こすというのが、
セシウムが細胞に及ぼす影響です。
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では、遅延性カリウム電流とはなんでしょう?
それを知るのは、
心電図と
内向きカリウムチャネル
内向き整流性カリウムチャネルの構造と機能
何と日本原子力研究所による出版のようで・・・がちがちのガードのPDFですが
興味深い内容が続いています。
まず大事なのは、
内向きカリウムがどこに存在するかです。
内向きチャネルはそもそも、
心筋、骨格筋(横紋筋)、神経、
グリア、血球、上皮(膀胱、腸管上皮など)
にあるそうです。
部位以外でもすい臓のインシュリンに関わっています。
糖尿に関わります><
1)内向きチャネルは貫通部位が少ない
2)カリウムの平衡電位以下のものしか通さない
(細胞内マグネシウムがゲートの開け閉めに関係、
膜電位センサーではなく外向電流のブロックによる、あとポリミアンブロックもあるそうで)
3)細胞外のセシウムイオンによる特徴的な静電位依存性のブロック=パッチクランプ法の機序
を受ける。
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■しつこいようですが、東北大の野良牛研究を振り返りましょう。
■珠玉の関係者のツイート(抜粋)
核種ごとに内部被曝のリスクが異なるという説明中。化学的性質、物理学的性質、生物学的性質、の3つのファクターが重要。しかし最後の臓器への影響が軽視されがち。
さっきの野生家畜のスライド。セシウムは横紋筋に最も蓄積、血液の20倍程度、これはかなり相関はきれい。次が心臓、ただしこれはバラツキが非常に多い。血液の10倍くらいか?次が肝臓、血液の10倍弱。甲状腺は地を這っているのでよーわからん。
肝心の、野性化した家畜の各臓器へのCs137の蓄積具合の違いですが、ちょっと大事な点をしてきしておくと、血中濃度が30Bq/kg以下の領域では、かなり相関悪いです。血中濃度が10Bq/kg以下、10-40Bq/kg、40Bq/kg以上でグループ分けしてるけど、この説明なかったな。
■まず、
血液の汚染が最初にあって(30ベクレルが一つの区切り)
比較的その濃度に追随する筋肉(20倍、相関くっきり)
噂されていた心臓(10倍、相関ぼんやり)
沈黙の排出系臓器肝臓(10倍弱)
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心筋、筋肉といった部分において、
濃縮部位、内向きカリウムチャネルの存在が重なっており
更に細胞外のセシウムが細胞の電位を
ブロックすることが分かってきたのです。
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セシウムの毒性の盲点 | 日記
Posted at
2011/11/27 21:13:00