■原発安全神話、
もしかしてそんな物を心の底から、信じていた人達がいるのだろうか。
鉄腕アトムじゃあるまいし。
■今吉田所長が英雄かどうか、そんな愚問が巻き起こっている。
愚問である。
福島原発・吉田所長は「英雄」か 「気骨ある」「持ち上げ過ぎ」に二分
■この原発災害の基本は、勝俣会長と清水社長の作り上げた
コストカット体質が原因である。(マクロ原因)
後は電源車がつなげなかった事(これも嘘かもしれないけど)
全ては
電源喪失に原因がある。
(ミクロ原因)
■非常にシンプルな問題であり、
想定不足が原因である。
しかも指摘されてるし・・・^^;
これは
役所(保安院)が負う問題である。
■これだけの事だ。
たった、これだけ。
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東電に関して言えば、
必要以上のコストを、恐らく「馬鹿コンサル」を入れて切りまくったのだ。
もちろん前社長が。
車に関する費用を4割カットみたいな物だからだ。
コンサルタント、もしその類の方がいたら気を悪くするかもしれないが
「ハゲタカコンサル」は結構いる。削ったお金の何割かを自分の報酬とする。
知識もないのに削るのだ。
レンホウ式に
計算済みで削ったとしたら
平蔵式に
自分の任期中が大丈夫ならOK!!
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■ミクロの原因はもう一つあった
津波の前にICやRCICを止めたりしている事。
1号機の場合はICが不完全で、この余熱が「早期爆発」の致命傷となった。
もっともいずれ爆発したけどね。
何故ICを手動で落としているのか?
これは、明らかに運転復旧の段取りに入っていたことだ。
冷却しすぎては困るからである。
私たちは停電に文句を言わなかっただろうか?
停電楽しいよね、とか
1ヶ月くらい停電仕方ないよね、とか言っただろうか??
夜までには復旧して欲しいなと思わなかっただろうか
電車動かない事に文句は言わなかっただろうか(電気じゃないけど)
電車についてはもうちょっとやり方があったと思うが、
民意は電気は来て当たり前、だったはずだ。
そういう情況の中での福島第一原発所長
何だ、かんだいいながら
点検しながら復旧を睨んだはずだ。
有能であればこそ、その段取りは並行した筈だ。
しかも彼は執行役員、電力の供給が気になるはずだ。
「果断」が本質であれば、その方向に賭ける事は責められない。
結果がどうあれ。
震源は宮城沖、大津波警報3m、
(当初予想は3mでした)
想定6mの原発敷地。
誰だって油断する。
三陸波の15Mの津波が来たらどうしよう、
防波堤の形が津波を集めそうだよね。
そんな馬鹿な所長がいるわけはない。
こんな所長だったら逃げてると思う(笑)
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時は戦国、あの織田軍団にこのような歌があった。
「かかれ柴田に・・・柴田勝家
退き佐久間 ・・・佐久間信盛
米五郎左に・・・丹羽長秀
木綿藤吉」・・・豊臣秀吉
そう、個人には戦い方に特徴がある。
攻めの柴田、退却戦の佐久間、
コメのように不可欠な丹羽(兵站かも知れないし、いないと困るという意味かもしれない)、
木綿のように欠かせない秀吉(調達かもしれない、華美ではないが重宝とも)
万能の武将などいないのである。
ちなみに、攻めは駄目だが、退却戦では信長を絶対死守するこの佐久間信盛を
本願寺戦後、追放した事によって、護衛部隊が手薄となって
明智光秀は本能寺の変を敢行したと私は考えている。
様は
組織が、信盛みたいな人材を切ると、
そのうち大変な事が起きた時に守ってくれる人は誰もいなくなるという事だ。
実際の信長は信盛を見捨ててはいなかった。とも言う。
しかし、信盛は追放時の心労か、追放中に病死する。
息子はたいした人物ではなく、当然佐久間軍団は瓦解し、
近畿には軍事的空白域が出現する。
中国大返しがなければ、本能寺の変は半ば成功しかけたといって良い。
これは私の信仰?であって信盛の評価には、余り高い物はないのだが、
しかし、当時一番の与力を持つ、副社長格であったことは事実である。
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さて、話を戻そう。
津波が来なかったとする。いつもの津波警報のように。
これで、1ヶ月も2ヶ月も原発を止めようものなら、
マスコミは無能を叫び、原発の危険を叫び、電力の不足を煽っただろう。
私達も東電は怠けている、そう煽られて思ったとは思わないだろうか。
やっぱり点検が、なんて、今だからぬけぬけといえるのだ。
そういう社会の圧力も、今回の事故の影響に一因ではある。
東電がこれで免責になる訳では
「全くない」が
そもそも、阪神と北海道南西沖を、ゆれで知っている
私は、津波地震かどうか、ゆれで分かる。
しかし、そんな変わり者など幾許もいまい。
私だって、10m以上の津波が、あんな恐ろしい物なんて知らない。
人間の想像が及ぶ津波はせいぜい5m前後だろう。
■所長心理ならこのような物になる。
全てを優先する事は出来ない。制御棒は既に挿入した。
電力も確保されている。
津波は来るか来ないか分からない。
まずは原子炉を冷やしきらない事、アイドリングを保ちながら
電源復旧は本社の指示に従おう。
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ここまで考えれば簡単なことだ。
■津波対応は、所長の責ではない。
しかし、吉田所長は「執行役員」として責を負うべきだ。
■海水注入継続は、技術者としては正しく、所長としても正しい。
しかし、報告義務違反が発生していた。それだけのことだ。
敢えて言えば、「執行役員」として過失があったでも良いだろう。
■あの(注水中断)騒動の時
自民は口を濁し
菅は逃げ
斑目は意味わからんといい
保安院も逃げ
吉田所長だけは逃げなかったし、
自らの首を、己の報告ミスとして差し出した。
それだけの事だ。
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吉田所長は、英雄的働きをしている一人だろう。
(原発作業員全員が英雄だ)
しかし、彼は代表権がないにしろ、東電の執行役員である。
「執行役員の一人」として、責を深く負うべきだと思う。
その事を自覚してらっしゃる限り、私は吉田所長を支持すべきだと思うし
大体私は4月にはその支持を表明している。
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たった、それだけの事を、「英雄か英雄でないかという愚問」に
変える事はとても愚かだと思う。
英雄にしろカリスマにしろ周りが祀り上げ、
そうして落とす。
マスコミが落とす為に祀り上げるのではないかと心配している。
勇敢で、思慮深く、しかしミスもする。
そういう
有能な指揮官が
福島第一にいて、そして今も指揮を取り続けているだけの事なのだ