■アメリカという国はやはり、とても賢い国だと思います。
本音と建前を使い分け、何よりも良い意味でしたたかです。
まず、今回「オペレーショントモダチ」を実施し、日本国民感情を大きく上げました。
更に全面的なバックアップをしています。
■ただ、物事には恩を受ければ、返すべき事も当然あります。
今回の窒素パージ、私は拡散の意味で怒っていましたが、
どうやら、アメリカとの関係もあったようです。
格納容器起因ではなく、アメリカの要求に従ったのでしょう。
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye4693912.html
引用)先月26日付けの文書でNRCは、原子炉を冷却するため、水を注入し続けることで、格納容器の重さが増し、余震があった場合などに容器がダメージを受ける可能性や、新たな水素爆発を防ぐため、窒素を注入する必要性があると指摘しています。また、1号機では原子炉内部にたまった塩や溶融した燃料によって水の循環が悪くなり、原子炉内に水がなくなっている可能性があるともしています。
こうした内容は日本から提供されたデータに基づいてNRCの専門家らが分析を行った結果ということです。ただ、NRCは6日、この内部文書の内容について、その後、状況が変わっており、「現在の状況に対する我々の理解を反映したものではない」と説明しています。(07日05:54)
引用終)
■見事なまでのアメリカ側の外交駆引き、これを断るわけには確かにゆかないでしょう。
ただ、日本人側の技術者も出来る限りの検討をしたのでしょう、
保安院の方が「苦渋の選択」と仰いました。素直に評価したいと思います。
また心配された風は南西に変わり、思った以上に放射性物質の日本への放散は阻止されました。
更に、6000立方メートルの量は6日間にわたって注入し、被害を最小限に抑えるようです。
封入スピードが抑えられたため、思ったよりも噴出するガスの濃度が薄そうなのがありがたいことです。
■しかし、油断はなりません、2号機3号機は密閉が弱く、
恐らく今回の窒素パージは「陽圧」環境を作り出す為のものと思われます。
様は炉の中から、常に空気が押し出される環境を作り出す為のものです。
なので、広範囲の汚染を怖がっているわけですが、
1号炉の放射性物質量は、再臨界の疑いがありますから、
じゃあ爆発したらといわれると、「拡散した方がまし」となるわけです。
■しかし、陽圧環境は換気、排気がしっかりしていない場所に作ることは出来ません。
いわゆるクリーンルームなどに用いられる方法です。
何もされていない所に陽圧にする、本来は許されてはいけないことではあるのです。
■今回陽圧にする目的は、格納容器や圧力容器の密閉性能の確認もあるのでしょう。
圧をかけ過ぎれば破けて弱い所からまた放射性物質が紛失します。
同時に、圧をかけて、圧が上がる場所と、上がらない場所があるでしょう。
このことにより、バルブや配管の損傷具合を探る意味合いもあると思います。
日本人にとってこのことによるよる飛散の良し悪しは、また別問題です。
■拡散度合いはどのようになるのでしょう?
参考になるサイトを探した所、まとめサイトが分かりやすかったので紹介します。
とりあえずはこんな感じの拡散が予想されているようです。
http://2r.ldblog.jp/archives/4418612.html

薄いですが、東風で全国に広がった恐れがあるようですね。
■同じページでSPEEDIの予想と都道府県を併せた地図もありました。
器用な方もいらっしゃるんですね。
ちょうど、水道水の汚染と一致しますね。
■ここで、核分裂を分かりやすく記載していましたので
アサヒコムの記事を紹介します。
http://www.asahi.com/special/10005/TKY201104040105.html
■再臨界は起こりえないといいますが、実はウランやプルトニウムなどをある程度固まりにすると
崩壊時の中性子でごく少量の臨界を起こすことが可能です。一杯のバケツで臨界したので、バケツ臨界というそうです。それを実証したのが、かのJCO事件でした
Posted at 2011/04/07 18:36:34 | |
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