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生化学のからくり、とは何でしょう?
■それは、カリウムシステムの4重の壁です。
50キロの人がいたとします
1)腸肝システム (吸収前に腸と内臓を行き来する)
2)血液循環 (4ミリEQ=4ミリモル/L 対比1/13=4L=16ミリモル)
3)恒常性(ホメオスタシス) (多いのは捨てる)
4)
細胞壁(カリウムチャネル:セシウム進入は最大で25%(平均で15~20%とする))
筋肉、神経細胞内にカリウムの98%
50キロの人が持つ
40(/モル)*2.5(モル)=100gのカリウム
ポイントは、たった2%です。(2g:0.05モル 50mモル 血液を除くと36mモル=1.44g)
ホメオスタシス
疑問と推定:一度に循環するカリウムは?=捨てた分=排出量
A:食事からのカリウム摂取量は,正常では
40〜150mEq/日と多様である。定常状態では,便中への
排泄量は通常は摂取量のほぼ10%である。尿中排泄は
カリウム平衡に寄与している。カリウム摂取が増加(1日に150mEqを上回るカリウムを摂取)すると,その後の数時間で
過剰なカリウムの約50%が尿中に排泄される。残りのほとんどは
細胞内区画に運ばれ,血漿カリウム濃度の上昇は最低限にとどめられる。カリウムの摂取増加が持続すれば,カリウム刺激性のアルドステロン分泌によって腎臓からのカリウム排泄が亢進する;アルドステロンはカリウム排泄を促す。さらに,便からのカリウム吸収はある程度調節を受けるとみうけられ,
慢性的なカリウム過剰では50%低下することもある。
0.15モル=6g まで吸収全量
150ミリモル(6g)まで全量、その先は半分量が排泄される。
ほぼ全量の吸収と言ってもよいかもしれませんね。
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■1.44gにおける電解質異常
これが、セシウム族たちのミッションなんです。
細胞外残留率を乱暴に8割とします。
0.8のn乗+0.8のN-1乗+0.8のn-2乗+0.8のn-3乗
こういった係数を掛け合わせてグラフを作ります。
折角なのでICRPドラフト近似の条件を手作業で入れ込んでいきました。
変数の詳細は分からない訳なので、
近いグラフを作っていくと言う方が正しい作業でしょう。
実際はもうちょっと細かい動きがあることは間違いないのですが
それはご勘弁ください。
■分かった事は・・・セシウムは細胞膜をほとんど通り抜け出来ないし、
除去率も低い条件で近似が出現する、と言う事です。
当初中に入るほうは14%、外に出る方は20%、更新率5.5%としましたが、
もう少し近似させようとしたところ
中に入るほうが9%、外に出るほうは10%、更新率5.5%で近似に近いグラフになりました。
ICRPではもう少し蓄積が見られるので、非常に代謝が悪い事が分かります。
5%前後の排出能力しかない、と言う結果が見られました。
ちなみに更新率によって、大きくその最大値は変化します。
0.5%動くと1割(まあ排出率ベースで1割違いますが上限値が変化します)
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■もちろんもっといい計算モデルを時間をかけて作ればいいのでしょうが
さすがにそんな熱意は湧きません(笑)
いずれにせよ、予想以上にカリウムは細胞膜に受け入れられにくく、
区別されやすい条件な事が分かります。
また、カリウムチャネルの透過率が15%と言うのは、
概ね間違っていないと思われます。
組織細胞としては、より区別が厳密である傾向が実績データからはうかがえるのです。
カリウムは大体原子量が40、セシウムは137、
電荷が似ているとは言え3倍も重い原子です
■カリウムと一緒、はあくまで運搬時であり、
細胞にとってはただの邪魔者と言う事が明確です
■また、細胞内部においても細胞外部同様に蓄積が見られました。
近似の折で内外共に摂取量の14倍台の数字です。
細胞内もカリウムのバランスが崩れる事が分かります。
浸透圧上もよくない・・でしょう。
チェルノブイリではカリウム不足がある、かも知れません、
また汚染が日本より激しかった事も分かっています。
■そんな訳で、良質のカリウムをなるべく摂取する必要があるでしょう。
排出率が7%まで上がると、数字的には2割も条件がよくなります。
(排出率は5%前後を基準に変化します)
■四国や九州のみかん、秋田青森あたりのりんご
ポカリスエットの有効活用、

程よく汗をかく、などなど
大目の吸収と、大目の排出(恒常性があるのでイコールですが)
寒いロシアよりはよほど条件はいいかと思います。
■心臓がこうなってからでは、
遅いのです。(不可逆です)
参考
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2011年11月19日
ミリEQとモル、そして血中カリウム濃度
欲しいのは血中の値、
4ミリEQ=4ミリモル/L
10の-3乗 モル×4倍
Posted at 2011/12/10 00:08:20 | |
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セシウムの凝縮過程 | 日記