2011年12月10日
【セシウム濃縮プロセス】ICRP近似グラフの作成実験【近似モデル】
の続きです。
ICRPグラフ、140倍の濃縮モデルはかなり難しいです。
グラフの波形も結構複雑なので・・・
完全な再現は出来ていません。

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■セシウムの進入には、4つの壁があります
1)腸肝システム (吸収前に腸と内臓を行き来する)
2)血液循環 (4ミリEQ=4ミリモル/L 対比1/13=4L=16ミリモル)
3)恒常性(ホメオスタシス) (多いのは捨てる)
4)細胞壁(カリウムチャネル:セシウム進入は最大で25%(平均で15~20%とする))
今回着目しているのは4)です。
何故なら、筋肉、神経細胞内にカリウムの98%が存在するからです。
細胞内の影響は、あるのかないのか、自信はありませんが
但し、その前に細胞外の影響がまず存在する、
そのように思っています。
■140倍の濃縮を可能とするには、排出率を相当下げなくてはいけません。
5%も排出するのであれば、相当量が失われることになるからです。
まずは10bqの再現が望ましいでしょう。
数字は色々いじりました・・・
複雑になってしまいましたので、排出率の設定だけを出しましょう。
濃度が上がるごとに排出されやすいと言う設定にすると、
徐々にグラフが近づきだしました。
何と・・・1%に満たない排出率をそろえていかないと
グラフ条件は引き出せませんでした。
正直これはちょっとショックです。セシウムの筋肉細胞外の濃縮は
相当レベルになると言う事が予想されるからです。
またグラフを近似させるのにおいて
細胞内への流入を20%、そして細胞外の流出を30%としました、
何故、上がった方が近似するのかはちょっと分からなかったのですが
それは今後の宿題といたしましょう。
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■実は1bqモデルでは、今回の条件付けでは
直線モデルになってしまいました。
これは残留量に応じて排出するモデルにしたからです。
しかし、ICRPモデルでは、1bqでも似たようなグラフとなり
200bq近くの残留量となります。
そうなると、量ではなく、
「時間軸に応じた排出」というモデルが
浮かび上がるのですが
生物的半減期に関わると言えば関わるのだと思います。
同時にややモデルは複雑化せざるを得ないようです。
エクセルで簡単に追う事とは難しいかもしれませんね
同時に、10bq以上でも、生物的半減期に左右されつつ
蓄積する、と言う残念なモデルになりそうです。
定量的ではなく、対数的な半減モデルになるようで
このあたりは生物的半減期に合致はしますが、
定量摂取の場合
想像以上に非常に排出されにくい、
と言う事は明らかになりました。
頻度が大きく響く事になるでしょう。
・・・ちょっと待てよ??、
あ、分かった。
次のエントリーに書きます。
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参考:
2011年12月10日
【セシウム濃縮プロセス】ICRP近似グラフの作成実験【近似モデル】
50キロの人がいたとします
1)腸肝システム (吸収前に腸と内臓を行き来する)
2)血液循環 (4ミリEQ=4ミリモル/L 対比1/13=4L=16ミリモル)
3)恒常性(ホメオスタシス) (多いのは捨てる)
4)細胞壁(カリウムチャネル:セシウム進入は最大で25%(平均で15~20%とする))
筋肉、神経細胞内にカリウムの98%
50キロの人が持つ
40(/モル)*2.5(モル)=100gのカリウム
ポイントは、たった2%です。(2g:0.05モル 50mモル 血液を除くと36mモル=1.44g)
ホメオスタシス
疑問と推定:一度に循環するカリウムは?=捨てた分=排出量
A:食事からのカリウム摂取量は,正常では40〜150mEq/日と多様である。定常状態では,便中への排泄量は通常は摂取量のほぼ10%である。尿中排泄はカリウム平衡に寄与している。カリウム摂取が増加(1日に150mEqを上回るカリウムを摂取)すると,その後の数時間で過剰なカリウムの約50%が尿中に排泄される。残りのほとんどは細胞内区画に運ばれ,血漿カリウム濃度の上昇は最低限にとどめられる。カリウムの摂取増加が持続すれば,カリウム刺激性のアルドステロン分泌によって腎臓からのカリウム排泄が亢進する;アルドステロンはカリウム排泄を促す。さらに,便からのカリウム吸収はある程度調節を受けるとみうけられ,慢性的なカリウム過剰では50%低下することもある。
0.15モル=6g まで吸収全量
150ミリモル(6g)まで全量、その先は半分量が排泄される。
ほぼ全量の吸収と言ってもよいかもしれませんね。
Posted at 2011/12/11 22:44:47 | |
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セシウムの凝縮過程 | 日記