この記事は、
元鞘に戻りたい人とご遠慮したい会社側と・・・について書いています。
■中村修二さんは…あんまり好きな人ではありませんけど
もう一つの側面を知って頂いてもいいのかなあと思いまして。
「正義と悪」は表と裏とも言い切れず、のお話です。
(一部比喩やフィクションを含みますので
短絡的に、事実とうのみにしないでくださいね。)
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■
日亜化学工業と中村さんとの確執は
研究者としてのあり方と報酬
研究スタイル、そして研究費の捻出と評価
様々な問題を暗示するものです。
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■元々中村さんは日亜化学の会長(故人)の秘蔵っ子でもありました。
つまり
当時の社長さんです。
中村さんを全面バックアップし、ノーベル賞に繋がる
窒化ガリウムを用いた青色ダイオードの発明に繋がったのは
当時非常に有名な話です。
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■いわば、(一度)潰れてしまいましたが
岡山のトレハロースの「林原」みたいな気風を持った会社
でもあったと思えば一つの比喩になりましょうか。
同族経営で、信じる秘蔵っ子に研究資金を
惜しみなく投入する。
そういう
研究基盤があり、
更に周囲を支えるエンジニアたちの努力があって
基本特許と製造技術が重なって
日亜化学の青色ダイオードの
成果は実現化されたと考えればいいかと思います。
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■ですが、時代が変わり、鷹揚な
アバウトな経営は好まれなくなっていきます。
研究資金に対するリターンが求められるようになって来たのです。
逆を言えば
研究資金と称して、
放漫経営をするケースがあるため
(林原の破綻はまさにこの典型ですね)
研究資金についての内部統制が強まる傾向にありました。
そこに日亜化学の代替わりも重なり
「会長の秘蔵っ子」と「経営者との対立」が深まった
とも言えるかと思います。
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■当然世界的に見ればライバル企業はあります。
端的に言えば
共同研究者としての引き抜きを
(産業スパイに近いですね)
中村氏は受けたものと思います。
そして独立して共同研究者となりますが…
日本と違って外国ではパトロンは
自分で見つけて来なければなりませんね。
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■
ライバル会社の狙いは
中村氏を抱き込むことで基本特許に縛りを入れ
日亜化学の操業を止め、
或いは基本特許で膨大な赤字を生ませる事です。
その為に
中村氏には報酬が少ない
(世界的に見て当時の報酬基準は少し少ないですね
代わりに大量の研究資金で報いられている訳ですが)
と吹きこみ
更には
基本特許料を莫大に吹っ掛ける事によって
「活動資金」にする事を中村氏に進言した者と思われます。
(本当の目的は日亜化学の弱体化と思われます)。
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■結果的に
日亜化学は「研究者に冷たい会社」の
レッテルを張られ、有能な人材の求人難に
陥りました。
ですが
基本特許に関しては、スタッフの努力によって
別技術での解決を試み成功します。
「研究者」と「知財権」のあり方に大きな
影響を与えた事件でもありましたね。
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■基本特許の公開は、裏を返せば
別の道を暗示する時もあります。
その為世界の
有力企業の一部は特許を申請せず
「製法ノウハウ」で優位性を保つ会社が多々あります。
例えば「ゴアテックス」などはその代表と言われていて
未だに山などの製品については優位な影響力を持ちますね。
「基本特許」が個人に帰された為に
その弱点「個人の離反」が狙われた事件
と解釈すれば、黒幕がいた事
独立した後の研究資金問題の為に
アドバイスに基づいて特許権裁判を起こしたと言う事
そして
学者であって、
「製造エンジニア」としては一流ではないと言う事
この事をあるいは示している様に思います。
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■現場ではテストプラントや、
ビーカーなどでの実験がうまく行っても
なかなか現場でのプラントがうまく作動しない事があります。
それはちょっとした事なのですが、
「図面通りでは動かない現象」とでも
言えばいいのかもしれません。
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■そして
研究とは、数限りない失敗の中で
人とは違った方法で奇跡にたどり着く事を言います。
逆を言えばノーベル賞な研究を得た時点で
その運の多くを使いきったとも言えるでしょう
(そうではなく新たな発見が出来る人もいます)。
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■かの小保方嬢も
、「たどりついた」のが「勘違い」であったとしても
「いずれ発見される」物である以上
基本特許を持つ彼女を抑え
、「周辺特許」を固めていけば
喩え、「小保方嬢本人が離反」しても
理研は莫大な利益を得る事が出来ます。
むしろ、
多少間違えている方が、
「組織にとっては美味しい」訳です。
その為の共著でもあります。
そこまで踏まえて、共犯で論文を作り上げて
知財権の布石を打ったと言うのが
STAPの根幹であり、
実際「STAP」があるのかないのかについては
素人の一朝一夕の直感論議に左右される物ではなく
その証拠に理研は特許の申請を一部
保留しながら権利を留保している、というのは
最近では面白いニュースでした。
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■と言う訳で、同盟国アメリカの仕掛けた一大経済スパイ事件と
考えれば、シナリオはすっきりするのかもしれません(笑)
事実は小説より奇なりとは言いますが
ここまでの流れがあってこその
「莫大な特許権論争」であり、そこには一部
アメリカの圧力があった、可能性はありまぁす。
だからと言って
「アメリカガー」と叫ぶ
メンドクサイ右翼にも左翼にもなりたくは
ないのですけどね。
■
実際にはそうは問屋がおろさない訳で
その「特許権」の期待値に群がった、禿鷹は
「特許権」の価値を失った(裁判で権利が縮小された)中村氏から
バサバサと旅立っていき
F1での巨大スポンサーを失ったドライバー同様
そのシートを失う危機があります。
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■ここに至って
中村氏が、普通に日亜化学との和解を求め
中村氏と「むしろそのバック」における、
巨大な損害と妨害と
困難を味わった、日亜化学側は
自ずと中村氏とは距離を取りたいと考える訳です。
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■と言う訳で、ちょっと
虚実を交えましたが
そこまで考えると経済スパイのあり方って言うのは
一つの面白い課題ですね。
簡単な感情論なのではなく
その裏の虚々実々の駆け引きという面で着目すると
更にSilverFoXさんのご紹介の話に
深みが出ますよって話でした。
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■同時に
ノーベル賞を受賞した事で、
中村氏にとっては、思ったより棚ボタで
下げ運に一つの歯止めが出来たと言う事でもあります。
だから結構素直に和解を求めた可能性も強いです。
立場や、産業スパイ的な動きへの報いと言うか
信用の低下は結構な物があります。
「売国のしっぺ返し」と言うのは、
「嫉妬」の感情と相まって結構強力なものになるんです。
自分は日本人の立場でいますので
中村氏を庇う気持ちは無いのですが^^;
「金が欲しくて訴えたニダ」と言うだけの側面とは
また違った一面も存在するんですよ。
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■そういう意味では、「
ノーベル賞の魔力とドラマ」も
一つの醍醐味、と言えるのかもしれませんね
参考
2011年10月04日
ノーベル財団が本当にノーベル賞を送りたかった人
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とは言え真実とやらは本人の胸の内。
そこもまた玉虫色で面白い事件ではないかと思いますよ。
Posted at 2014/11/06 21:32:37 | |
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