2016年03月05日
旅とは出会いである、とは言うけど
言うほど出会わない。
社に手を合わせるのは自己満足ではあるけれど、
社が導く縁を自分は何度か体験している。
今日はとても暖かくて
少し、手を合わせたい方がいたから
巡っていた。
満開の梅。
のどかな日本の風景。
幾つか目の社、出ようとして
引き留められる。
街並みを写してほしい、
といわれた気がして写真を撮った。
カフェに立ち寄り、独りで時を過ごしていたのだけど
年配の方が入ってきた。
カウンターで話が弾み、自宅で梅が満開だと言う。
と、そのとき、賑やかなおっちゃんが現れ
見せてもらいに来たで!
と言うことで(実はその方と馴染みでは
ないのがウケたけど)
あんたも見るか?とお誘い頂いた。
しかしこの方
齢85を越えるのに矍鑠として風流。
思ったよりも10以上歳上でぎょっとする。

大事に手入れされた庭を拝見する。
齢300年と言う梅は
(50年前250年って言われたからと笑っていた)
京都でもこんな間近で
お目にかかることはない。
うん、きれいだ。
ご自身で生けたと言う花は
凛として、自分はこういう風に
年を取れればなぁと、ものすごく
尊敬してしまう。
祖父に当たる方が茶人だったとのこと。
水面に写る梅と空。
帰り際、社を巡っていること
そのついでにカフェに立ち寄った話をした。
昔は氏子総代を務めてた、と言われて
ビックリした。
ご年齢を踏まえると、
多分一期一会だし、もしまた逢えても、
覚えていることを期待するのはちょっとだけ
無理がある。けど
自分は忘れないでいようと思う。
風流さは及ばないけど
亡き祖父の面影をちょっとだけ思い出して
少しだけ泣いた。
日本を日本らしく残すことは
自分はとても大事だと思う。
それは無駄も多いけど、
とてもとても大事なことで
自称可哀想なゴネ屋ではなく
相続税を無駄にあげるだけではなく
こういうものを遺すのに
お金をちゃんと使ってほしい。

Posted at 2016/03/05 22:01:17 | |
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