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ちょこば(旧chocovanilla)のブログ一覧

2011年10月23日 イイね!

お金をかけないとりあえずの対策

■柏のホットスポット
どういう結末を迎えるんでしょう。
ついに、弘(2型)さんの「オーバーラン」が
予言として戻ってくるのでしょうか。
2号作戦が現代によみがえるのでしょうか・・・

■まあ、放射性物質を密閉しておくと、
こんなことが往々にして起きるというか、
世田谷はラジウムでしたけど、
結局はラジウムビンを体にセットしておくのが、内部被曝な訳で、
ホットスポット(コンタミスポットと呼んでいるもの)
そのものは、「だからどうした」

で終わっちゃいますよね。

さて、今日は食生活編のおさらい
でも、大して気をつけれることはありません。
カリウム40のバックグラウンドを下げて
セシウムさんたちを、取入れないようにする。
この程度しかないんですけど、
皆さんのお勧めの食べ物があれば、聞いてみたいのかな?程度です。

■とりあえず、こんな感じの対策が一番ローコストかと思います
1)良質のカリウム
青森りんご、
西日本のみかん、柑橘
(静岡みかん、鳥取梨は大好きだけど、お勧めじゃない)

要するに、カリウムを手っ取り早く、おいしく取るのは
果物です。
花崗岩質もあるので、実際は山さん見たいに測んないとだめですが

■後はとにかく水です。
ポット型浄水器と、湧き水がベストでしょう。
湧き水は有名どころであれば、自治体が検査しています。
ポイントは、水質もさることながら、
味の好きな水を選ぶことです^^
目処は、井戸水汚染が出るまではとりあえず大丈夫です。
たいていの湧き水は数年~数十年以上の時を経て湧き出します。
しかも土に濾し取られて、これこそが過去からの贈り物
もっとも事故以来、欲張りさんが増えました。
順番を邪魔しないように紳士的に汲みましょうね。

■蛇口浄水器も安価で効率的です。
中空紙タイプであれば、セシウムなんかは大分取り除けるでしょう。
(不純物に化合しているタイプ)
イオン化しているタイプはどうでしょうね^^;
でも、塩素イオンも取り除くんですから、何とかなると思いますが
残念ながら回し物じゃないのでフィルター性能は各自でお調べを。
ただ、イオン化しているタイプは、カリウムと同じような動きをするならば
偏在性がやや低いと思いますので
私は大丈夫だと思います。

■そうそう、カルキ抜きの水で注意が必要なのが
一度煮沸するということ、
もちろん放射能云々じゃなく、かびやすく、腐りやすいので
例えば、加湿器にそういった水を使うのであれば
T-falあたりで煮沸して使いましょう。
電気はがっつり食いますが(笑)

■後はヨーグルトはLG推奨、
牛乳は特段お勧めしません。
補助としてラクトフェリンの錠剤を、
たまに飲ましておいて下さい。

■あとは、お米ですが、
西日本のお米はあんまり意味ないと思います。
場所によってはカリウム40のバックグラウンド強めですので
(特に花崗岩質)
あえて言えば、北海道のお米、秋田青森のお米で
十分じゃないでしょうか。

■あとは、そこまでできていたとしたら、
野菜や肉は、なんとも言い辛いです。
人間一汁一菜でも死なないので
栄養失調にならない程度に粗食でしょうか。
本当は、センシング技術が発達すれば、
何も気にする必要はないんですけどね

■外食はあきらめてください。
そういったときに気にしないための対策です。
あとは、よく眠りましょう
後は冬には、マスクをなるべくつけて
手洗いうがいを忘れずに。

ここまで気をつけておけば、
後は人の能力で、
子供を含む、ほぼすべての人が何とかなるレベルと思います
ちなみに何をしなくても、東京などでは9割以上は問題ないです。
人の力は思ったよりも強いものなので、

その分教育にお金をかける、なんて選択肢も十分にありえます。
そして何より、まだでないでしょうが、放射性物質の影響でなくなる
子供たちが出だしても動揺しないことです。

1等前後賞付当選者は、目立ちますが
周りで見たことがない人がほとんどのように
当たるのはあなたの子では恐らくありえないのです。
(こんなブログを目にしている人が対策ないわけはないから^^;)

■カリウムは健常な人なら過剰な分は輩出されます
でも、老人向きのエントリーではありませんが
老人が取りすぎると、心不全を起こす可能性もあるとか。
過ぎたるは及ばざるが如し。
セシウムの心不全の可能性も、
カリウムの過剰摂取との関連はあるのかもしれません。


柏市の高放射線、住民が「昔は陸軍があった」
柏市根戸の市有地で、地中から毎時57・5マイクロ・シーベルトの高い放射線を検出し、土壌から1キロ・グラムあたり27万6000ベクレルの放射性セシウムが測定され、市は市有地内の生活道路を通行止めにするなどして、住民に近づかないよう呼びかけている。市民からは「なんで(放射線量が)こんなに高いのか」と不安そうな声も出ている。

 問題の土地は、市が地元の高野台町会に無償で貸している広場の一部。

 住宅地に近く、地元住民の運動やレクリエーションに利用されるほか、生活道路は散歩や通勤、通学などに使われる。周辺住民に不安が広がり、近くに住む主婦(62)は「朝はウオーキングをする人が多く、孫が遊ぶこともある。普段通り洗濯ものを干していいものか」と心配そうな表情。男性(80)は「驚いた。以前は市営住宅があり、昔は陸軍があったとも聞いているが」と不安そうだ。

 放射線量の高い地点が数平方メートルの限定された区域であるが、セシウムが検出されたため、文科省は「東電福島第一原発事故との関連があるともないともいえない」としている。原因究明や、土壌の処置などは文部科学省と慎重に行う考えだ。

(2011年10月23日09時30分 読売新聞)
Posted at 2011/10/23 20:11:08 | コメント(0) | トラックバック(0) | 食事の取り方 | 日記
2011年10月23日 イイね!

ものづくりを捨てちゃった日本

この記事は、このままいくと、「越えるられる、低いハードル」は、「越えることの出来ない、高すぎるハードル」へと変わってゆくことだろう。について書いています。

猛走峠さんの着目点、弘(2型)さんの着目点。
勉強になります。
そして自分の中途半端な存在っぷりを、妙に浮き出させている。

そのね、ものづくりを捨てたり、捨てようとしている日本には
「プロ」がいなくなってきてる。
そう、弘(2型)さんに「ひよっこ」という、プロが

プロとアマの狭間にいる自分なんかは、
その危機感がものすごく強い。(要するにアマなんだけど)
そして日本はアマの力がものすごい強いんだよね。
間違えたって、アマだからいいでしょ。

あなたの会社は?あなたの組織は「技術の伝承」できていますか?
口伝もですが、それは、突き落として覚えさせるってやつです。
いや、フォローは必要なんですよ。

でもね、突き落とされたときは、何すんじゃボケと思いますけど
やっぱり突き落とされないとできないことがある・・・

今回でいえば、東電&原発が「何すんじゃボケ」の対象です。
別に「何すんじゃボケ」を進めようとか、積極的に認めようとはいいません。
でも、「何すんじゃボケ」にも役に立つ部分もある。
むかつくけど・・・

そこを「何すんじゃボケ」を廃止すればすべてはばら色
とかいう人が多いから、それは甘いと思うんです。
ただ、今の時代は
突き落とされたら最後フォローがありません。
自己責任とかうそぶきます。

突き落とした人間は、斟酌して裁くべきでしょう。
覚悟があって突き落としたんだろうから。
でも突き落とされた事が悪じゃなくって、
フォローがあれば実に有用なことです。
ただしこれは結果論(笑)

まあ、昔だって、フォローなんてないこともしばしばでしたし、
今がないから昔はあったかという話は、
たいてい無意味ではあるんですけど^^;

ただ、プロになりきれない自分も、プロを知ることはできます。
山さんのようにプロに踏み入れた人間が、実際のプロの批判をすることもありでしょう。
・・・お金的にはアマですけど
でもまあ、プロのレベルもありますが、お金と方向提示の問題の方が
むしろ怪しい・・・

要するにそれぞれのフィールドで、
効率的な戦い方があるわけです^^
ちなみに弘(2型)さんは狭心じゃないです。
だって、守るべき存在がそばにいるんですから!!

守るべき存在が、周りの人にはいるけれど、
まだ、実際にはいないんだ、とか、今は離れてます
という人が(自分含む)

ギャースカ情報発信しているのを見ると
一番怖いもの知らずな
時期なんでしょうね(笑)

でもプロの力を結集すれば、今回の被害も結構何とかなります^^
政府がそこを渋るから、物事が動かないんです。
何で、役人は給料もらって、プロがボランティア希望なの・・・
金もらうから、プロなんでしょ???

結局の日本の問題は、
物事を俯瞰できない。
プロを使いこなす人がいない。
プロを使える人を見殺しにしてきた。
多分ここなんですよね・・・
Posted at 2011/10/23 10:07:41 | コメント(0) | トラックバック(0) | 技術の伝承 | 日記
2011年10月21日 イイね!

まだ湧き水系は大丈夫



東日本大震災:放射性物質、川と井戸水問題なし 文科省、福島県内100地点調査
 文部科学省は20日、東京電力福島第1原発事故で生じ、土壌に蓄積した放射性物質が、河川や井戸の水に溶け出した程度について福島県内で行った調査結果を発表した。河川ではセシウム134と137の合計最大値でも、原発の北北西約40キロの真野川(南相馬市)で1キロあたり3・9ベクレルと土壌に比べて低濃度にとどまり、溶出は限定的と分かった。この数値は飲み水について国が定めた暫定規制値の同200ベクレルの約50分の1程度にとどまる。

 調査した河川は、阿武隈川など県内9水系の50地点。6月下旬と8月上旬に調べた。セシウム以外ではストロンチウム89の最大値は、いわき市小名浜で同0・055ベクレルと少量だった。またプルトニウムは全地点で検出下限値以下だった。

 文科省の検討会主査の中村尚司・東北大名誉教授は「調査結果は飲んでも泳いでも問題ないレベルだ」と話した。

 また井戸水も50地点で7月上旬と8月上旬に実施。セシウムはほとんどの地点で検出下限値以下で、確認された地点の最大合計値は、本宮市糠沢の同1・95ベクレル。このため放射性物質は井戸水へはほとんど移っていないと判断した。【野田武】

毎日新聞 2011年10月21日 東京朝刊

■湧き水系は土で漉し取りますので、
とりあえずは「土」に汚染が移行しているようです。
最終的には分かりませんが、
あるいは、まだ震災後の雨は届いていないのでしょう^^;

だから危ないのは畑です。
水かけるたびに土に
濃縮されるんですってば。

米、野菜などは汚染水系を
できうる限り避けるのが大切になります。


珍しく、細かい分析ですので、記してみました。
安全デマっぽい内容の記事をデータ抽出してひねると
思わぬ事実が隠れているのが面白いです。
また、安心を匂わせる為に似たような記事が出るはずです。
そのとき数字の単位の桁に変化があれば、
井戸水系にまず影響が出たという証左になります。
こういう記事は貴重です


********************************
それより小名浜の河川から
微量といえどストロンが出てるって、
水系的に結構えらいことなんですけど^^;
上流どこよ・・・

水で、セシウム137=3.9なら、土は1万倍とかです。
ストロン89が0.055なら、土はやはり1万倍とかでしょう
550ベクレルとか土にあるとこがあるってことです。
コイツも半減期30年くらいでしたから・・・あれ、それは90

89??、半減期が短い奴だよね(50日)
ほうほう。調べてみよう!!
大体今で7ヶ月(220日)、半減期4.5回なので20倍が元の量
放射能強度比は1/26、らしいから、ストロン90が土中に最低、400ベクレル以上
上流には埋まってるってことね・・・


今後も謎解きが楽しめそうです。

(引用)
生成と存在
よく知られた人工放射能。ウラン鉱の中で、ウラン238(238U)の自発核分裂などによって生じるが、生成量は少ない。
人工的には、核分裂による生成が重要である。1メガトン(TNT換算)の核兵器の爆発で4,000兆ベクレル(4.0×1015Bq)が生成し、ストロンチウム-89(89Sr、50.5日)も80京ベクレル(8.0×1017Bq)が生じる。ストロンチウム-89/ストロンチウム-90放射能強度比は200である。
電気出力100万kWの軽水炉を1年間運転すると、10京ベクレル(1.0×1017Bq)のストロンチウム-90と260京ベクレル(2.6×1018Bq)のストロンチウム-89が蓄積する。上で述べた放射能強度比は26である。


Posted at 2011/10/21 20:45:13 | コメント(0) | トラックバック(0) | 水源汚染 | 日記
2011年10月21日 イイね!

「安心」と「安全」 の境

この記事は、伝えたいことについて書いています。

■ハードルが高すぎやしないだろうか、と思ったのが今回のネタ。・・・ではなく
実は今日いい事を聞きました。

私たちが「安全」と思っているのは
「安心」に過ぎない
津波で「安心」な所に逃げた人は、多くが亡くなった。
それは「安心」は「安全」ではなかったからだ。


すごく心打たれました。
ただ、安全にもリスクがあります。
津波の場合は、お金もかかるし、備えも持ち出せない。


■潮位計で測っているのが山さん、というところでしょうか。
でも、津波はそんなに高くないです。
というか津波というよりは高潮、とか異常潮位って感じですけど

■後はどこまで逃げるか、
浸水したって暮らしていける人もいます。
あるいは、住んでる場所でも違うでしょう。
但し、そうそう簡単に水は引かないですし、
場所によってはタイの洪水のようにじわじわ増える所もあります。

■原因はともかく、
政府が何かするのを期待するのは間違いです。

■洪水のあと伝染病が湧くように、
そういった病気の危険もあるでしょう。

■どう、なんでしょうね。
私はセシウム134も多いので、
空間放射線量は来年くらいには随分落ち着いてくるかと思います。
その後は結局長期戦です。

■知識がないものが測っても恐らくダメでしょうし、
カリウム40なんかで半狂乱になっても
馬鹿らしいです。
タングステンの箱とサーベイも、用意するのは大変だと思う。
鉛くそ重いし。

■というか、サーベイでしっかり計測するのは、
本来は金の取れる仕事
です。
データを信じるなら、それはとてもラッキーで、申し訳ないし
データを信じないなら、いちいち絡まない。

■私から言えることは

1)放射線を無理に
測る必要はないと思います。
 お金と暇と知識があるなら測った方がもちろんいいです。
2)色んな選択肢を持ってください。
3)コスト対効果で、
出来る対策をして下さい。
4)放射線悪影響の確率は低いものです、
悪くて数%、良くて0.0数%
腹をくくりましょう。
(数の数字はまだ分からないけど)

5)親がしっかりしなきゃ子は余計不安になります。
自信持って決断して下さい。


決断しないで不安がるくらいなら、
データを頼って不安に押しつぶされるなら
大丈夫と言い切って何もしない方が、実はストレス面で全然いいです。

データが安心だろうが、不安だろうが
親はしっかりと決断する事、
良かろうが悪かろうが、
結果を背負う「覚悟」を背負う事

でも、競馬の馬券や、パチンコよりもずっと有利です
タバコ吸って、受動喫煙させるよりは有利な賭けです。
「賭ける覚悟」さえあれば、なんてことはない賭けです。


■要するに
条件は変更できる賭けなのですから
これほど簡単なものはありません。
「安全」に賭けつつ、
食材という条件を
良くするだけでいいのですから。

但し、賭けるのは「子供の健康」
「覚悟」を背負う必要があり、
その覚悟こそが親の責任かと思います。

■データをボランティアで公開した方に、
そこの責任を強いるのは、
それはいけない事です。

親心も分かりますが、責任と覚悟の
順番を間違えなければいいことかと思っています。
Posted at 2011/10/21 19:53:55 | コメント(1) | トラックバック(2) | 食物汚染 | 日記
2011年10月21日 イイね!

平和な頃の議事録2

続きです。以前から放射線の論議はなされており、
偏見が無い分興味深いものです。

 それでは、今の点でも、内部被曝についてでも何か御意見がございましたらどうぞま
た後でおっしゃってください。とりあえず次にまいりまして、「残留放射線」に関して鎌
田委員から御説明をいただきたいと思います。どうぞ。
○鎌田委員 私の方は、「残留放射線」を医学的見地から申し上げたいと思います。
 お話をしたいのはここに書いてある4つの点でありまして、この検討会の議論の基本
的な私自身の考え方、線量について、それから3番目には入市被爆者の初期症状など
いろいろなエビデンスを申し上げたいと思います。4番目には、現在の認定制のことに
ついてお話をします。
 1ページの下の方ですけれども、こういうふうな議論をする場合には、昭和55年に原
爆被爆者基本対策問題懇談会という非常に大事な茅委員会の報告書がありまして、それ
に準ずるのが大事だろうと思います。
 これに書かれている第1点は、「特別の犠牲」であるということ、4回も書かれており
まして、東京大空襲とも違う。戦時中の犠牲者とも違う。それはなぜか。「特別の犠牲」
という意味は、原爆被爆者は遺伝子の異常を伴う犠牲者であるというふうに現在考える
ことができると思います。
 2番目のポイントとしては、障害の実態、程度に合わせた適切、妥当な対策をとらな
ければいけないということが書かれております。
 3番目には、「科学的根拠」に基づくべきものでなければならないということです。私
の考えは、これらに基づいて話をしたいと思います。
 2点目には、この検討会の目的でもあります、総理大臣よりの指示を踏まえてこの検
討会ができたということについて重く受け止めたいと思います。
 次のページをお願いします。被曝線量についてですけれども、1番は物理的な考え方
と医学的な考え方に違いがあります。物理学的にはいろいろな条件を平均化して計算し、
そして来るべき現象を予見するということで、今まですばらしい業績があるわけです。
ですけれども、何にしても一般化してしまうという意味で、例えば1平方メートル内に降下したウ
ラニウムの量とその効果はどんなものかというと、1平方メートル当たり非常に少ないので人体に
影響がないとか、あるいは1 m高さのレベルで機械を操作しながらの測定で、また20 m
-50m毎に測定しながら、東西南北について残留放射線の量を測ったわけですけれど
も、それは回りのものを全体としてつかまえるのには非常によかったんです。
 ところが、医学的考え方になりますと、そういうものが塊としてあるような場合に非
常に人体影響が大きいわけです。ブラジルのゴイアニヤで放射線事故がありましたけれ
ども、この事故の場合は何か奇妙な病気が出た。それで、何だろう、白血球が減ってい
る。放射線か?という格好でその原因が出てきたわけですけれども、同じように原爆の
場合には一様に降ったとしても屋根の上に降った雨が雨水として集められて、雨水のお
け(桶)のところでたくさんの放射線線量が出たという記録が残っております。ですか
ら、普段考えられるものと違うことが起こっているということが実際に人間の生活の中
にあるということを考えなければいけないと思います。
 次のページにいきます。DS86、DS02について、私はDS86の誤差が25から35%あ
るということを意識しつつ、やはりこれは初期線量としては妥当なものだと思います。
 ですけれども、残留放射線に関しては余りにも検討がなされていないと思います。そ
の1つは、土壌の成分だけを計算しておりまして、放射化した金属あるいは特に人体で
すね。あるいは馬、そういうものから相当量の放射線が出ていたということがあります
ので、それらの検証が必要かと思います。
 それからもう一つは、DS86は翌日入市からの設定で書かれていますが、当日入市が
可能であった事実を認めることが大事だと思います。参考資料1としまして、一人ひと
りの被爆者が言っても、あなたの記憶間違いよ、7日のことを6日と勘違いしているの
ではないですかというふうなことで済まされてしまう。では、軍隊はどうだったかとい
うことで軍隊の資料を提出してありますが、それには8月6日の夕方から石塚隊が市内
に入っております。紙屋町から八丁堀まで死体の整理を行っています。また、暁部隊39
名の方が8月6日の出来事を記録に残しております。それらを参考資料として出してい
ます。
 3番目には、8月中旬に行はれた東京大学の理研とか、京都大学物理学科の方達の実
測値があるんですね。観測された測定値がある。それを余りにもDS86に採用していな
いという点があります。是非これもごらんになって、その当時どれだけの放射線があっ
たかということを計算していただきたい。検証が必要だと思います。
 それから、下の方は「医学的見地からの被曝線量推定」(急性症状、白血球数、染色体
異常率)ということで、これについては神谷委員から既に報告がありましたので割愛い
たします。
 それから、4ページについては入市被爆者の初期症状と後障害についてのエビデンス
を示したいと思います。下の方で、入市被曝爆者といった場合に遠く大竹とか、いろい
ろな4km先からこちらの方に2km以内に入ってきた方と、直接3kmで被曝したという
方が2km以内に入った場合とは違うわけですね。よくあることなんですが、入市してい
てもあの人は3km被爆者だということで終わってしまうんです。実際には入市したか、
2km以内に入ったかどうかという点を十分に気をつけて解析しなければいけないとい
うことを申し上げておきたいと思います。
 それから、5ページの上の方ですけれども、入市被爆者人口はどれぐらいいるかとい
うことですが、現在(H19,3,31)全国6万3,000人、広島県で3万4,000人です。広島
大学ではH57年に全国29万人の方の被爆者をコンピュータに入れました。そのときのデ
ータがこれでありまして、H57年の段階で広島県4万9,213人、8月6日入市者に7,0
33人、そして7日に新たに1万8,102人が入市して、滞在したのは2万2,736人です。
だから、6日と7日に滞在した人とかの累積が右側に書いてあります。いずれにしても、
4万9,000人が入市者数となります。
 では、どういうふうな症状が出てきたかということを下に書いていますけれども、脱
毛があります。脱毛に関しては、るる前回からも議論がありましたので割愛します。
 それから、6頁目の於保先生のデータですけれども、これも2km以遠で被曝して、さ
らに家族を探しに2km以内に入市してきたという人に脱毛が多いということを申し上
げなければいけないと思います。
 下の方は白血球数についてです。白血球数については細かなデータがありまして、9
月24日に3,200だったという下士官の方の場合、入市して500m地点での銀行で働いた
方が9月には2,500だったということです。
 それから、7ページをごらんください。これは京都大学調査団の方で早期入市者20
名のうち4名が、2,000から4,000の白血球減少があった。実に20%に当たります。
 それから、下をごらんください。これは軍隊の資料です。軍隊で「衛生速報第9号」
に書いてあります。全部読みます。
 「8月6日以降広島市ニ於テ作業ニ従事或ハ滞在セシ者136例中89例ニ白血球減少症
(2,300-5,000)ヲ認メタリ。
 中等度以下ノ減少者ハ概ネ8月6日直後ヨリ直チニ屍体収容ノ為爆心地ヲ距ル500米
圏内ニ這入リシ者ニ著明ニシテ、滞在日数ノ長キ者等著明ナル影響ヲ蒙リ、遠距離ニ滞
在セシ者ハ減少程度少シ」というふうに明確に書かれております。これは先ほど来、神
谷先生から説明がありましたように、最低0.5Sv以上の被曝をしているということが考
えられております。
 8ページをごらんください。上の方(被曝後のリンパ球減少)は割愛します。
 下の方は、広島大学では500m以内で奇跡的に助かった人78名を追跡調査しておりま
すその中の6名が地下室あるいは地下壕で被曝し、物理的計算ができないということに
なっております。そういう方の動き、その後どちらの方に逃げていったかということ、
どういう服装だったかというようなことをここに書いておりますが、最初の例は逓信病
院の本局の方に2時間後に報告に行ったということで、原医研と放影研と両方で染色体
異常を測っていますけれども、それぞれ0.8ないし0.9Svであるということで、いわゆ
る残留放射線によって受けたのがそれぐらいです。
 下の2番目の方は、天神町地下壕におりまして比治山の方に逃げられた方ですが、こ
れは1.8Svであす。
 9ページをごらんください。これは袋町小学校の地下に学生4名がいて、先生が1名
被曝されておりますが、そこに服装や逃避開始時間などを書いています。いずれにして
も、爆心地から比治山の方に逃げて行っているわけです。それで1.9Svあるいは3.3Sv
の線量が染色体から推定されました。
 赤で書いていますけれども、この残留放射線の被曝量は退避開始時間ですね。いつか
ら逃げたか。5時間たって逃げたかというような退避時間、あるいは退避にかかった時
間、30分で通り過ぎたのか、1時間かかったのか。あるいは、靴を履いていたかどうか。
そういうようなものによって残留被曝線量は大きく影響されます。
 しかし、いずれにしましても最低見積もっても0.5Svの残留放射線を受けた人がいる。
私は全員がこの程度の残留放射線を受けたと申し上げてはおりません。こういう方がお
られますということ、あるいはこういう方が白血病になっておりますということを申し
上げたいわけです。
 下の方です。では、なぜ0.5Sv以上の被曝があったのかといいますと、右側のテーブ
ルは見にくいですけれども、これは中国電工というよう会社が当時の電信柱の本数につ
いて書いておりまして、1 km以内に964本ありまして、その中の96%の電柱が壊れて
焼けたりしています。では、その中に碍子が1本の電柱に10ないし20個あったとして、
1万から2万個の碍子が壊れて地上に落ちている。そして、それが放射化しているとい
うようなことを御想像いただければ、放射化し、人間に当たったということがわかると
思います。それから、人体とか馬骨とか、そういうものを8月27日に測定しても、なお
10から100倍の放射線があったという書簡があります。
 次のページをご覧ください。これは、都築先生が昭和20年9月5日の中国新聞に書い
てあります。後半です。爆発後数日間内に爆心から半径500m以内の土地で働いたものに
は、ある程度の障害があると考えてよかろう。そういう人は健康診断を受けなさいとい
うふうなことの注意がなされています。
 下の方を申し上げます。入市被爆者の中で固形がんが増えているよというのが1994
年のデータで、これは原医研から出たものです。従来、入市被爆者についての科学的根
拠が非常に乏しいといったのは、分母が非常にとらえにくかったわけです。だから、何
ら物が言えなかったんですけれども、分子ははっきりわかっていたんです。分母が19
67年にできましたから統計的、疫学的な推計が可能であったということで、1994年に
報告がなされておりますけれども、がんのリスクが高いということ、しかも11ページの
下の方をごらんください。1968年から1977年にかけて、常に8月6日に入市した人だ
けに明確に有意差があります。
 12ページをごらんください。これは、私は入市被爆者の中で白血病が多いということ
を申し上げるつもりで出したものですけれども、るる申し上げる必要はないと思います
が、13ページの上の方をごらんください。1970年から1990年の21年間に観察した人口、
すなはち、8月6日の人をずっと21年間観察し続けた総人数は13万8,000人、その中
に白血病が30名もおられました。8月7日については34万人をずっと見ておりまして
37人出ました。8月8日以降は56万人、その中で46人の白血病の方が出ました。
 これを疫学的に集計しました。この下の図は省略いたします。
 次のページをごらんください。その結果、今のものを疫学的に計算しますと、上が男
性、下が女性ですけれども、8月6日の男性は3.44、これは普通の人に比べて高かった
ですよということを意味する表です。それから、女性の場合には8月7日も有意差をも
って増えています。なぜ8月7日に女性が多いかといいますと、初日の8月6日は男性
が入市しているんです。ところが、7日には女性の方が倍くらい入市しているんです。
そういう関係もありまして、女性は8月7日入市者にも白血病が増えています。
 15ページをごらんください。その人たちの染色体を90%の症例について調べておりま
す。すなわち、6日の日の入市被爆者の白血病30名の中の1名は慢性リンパ性白血病と
いうものがありますが、これは放射線と関係ないということになっておりますので、29
名の中の26名を染色体検査しております。その染色体異常が複雑であるということがわ
かりまして、これは疫学的というか、統計学的に有意差が出ました。一般の直爆を受け
た人の白血病の染色体は非常に複雑なわけです。そういうことから考えて、入市した人
の染色体も複雑であるということは放射線との影響が示唆されるのではないかというこ
とが考えられるわけです。 その下の図は、それぞれの被爆者が白血病になるまでに何
年間、観察されたか、あるいは被爆時どこで作業をした人かということを書いています。
1km以内、1kmから2km、丸印をつけておりますけれども、これは私たちが勝手にその
地点、町名を決めたわけではなくて、既に広島市の方で規定されているところを使った
わけです。
 次のページは、染色体異常について例を挙げています。8月6日に堺町でこのように、
あるいは8月6日に松原町、川口町、それぞれ入市し、亡くなった日も発病した日も書
いてありますが、このような複雑な染色体異常があります。
 以上のことから、17ページです。6日及び7日に入市した男性と女性に白血病発生率
が有意な超過があったということです。それから、染色体所見から放射線の影響も考え
られるのではないかと非常に穏やかに言っております。
 これから、第4番目の原爆認定・給付に関する現行の矛盾ということについてお話を
します。
 1番目は、「原因確率理論」の適用の是正についてです。原因確率理論の使用は間違い
ではないと思います。しかし、現状では認定か、却下か、どちらかに帰結しなければい
けないということがあります。ですけれども、原因確率論を使うのであれば段階的に適
用する必要がある。すなわち、あなたは50%の確率で放射線と関係がありますよ、あな
たは20%ですよという段階的な適用をとるのが妥当ではないか。これがすなわち、最初
のページで私が申し上げました障害の程度に応じて補償すべきであるというところを考
えますと、1かゼロかというのは非常にそぐわないところがあると思います。だから、
是非この検討会で議論をしていただきたいと思います。
 最後の18ページですけれども、「原爆認定・給付における現行の矛盾」の中の1つに、
放射線の影響について2回の判定がなされている仕組みがあります。というのは、健康
管理手帳を得る段階で放射線の影響を受けたとして認定されております。普通のけがと
か、そういう場合は除けられますけれども、そうでない限りにおいては認定されている
わけです。 ところが、例えば白血球減少で健康管理手当をいただいたんだけれども、
今度は病気が進んでいわゆる認定審査の方に申請したときに、あなたの線量ならば却下
ですと言われた場合、前は認定されていて今度は却下ということになるんです。これは
非常に被爆者の立場からすると理解できないですね。その辺は、段階的な適用をするこ
とによって解消されるものだと思います。
 最後ですけれども、給付の中に「特別手当」というものがあります。昭和56年に「医
療特別手当」という項目が新たに設置されたものですから従来の「特別手当」は1ラン
ク下になった訳です。これは認定被爆者で認定を受けた病気が治った方に支給されます。
これは、病気が治ったら実際には給付金が13万円から5万円になるという意味なんです
けれども、そのように切り替えなければいけないということになっておりながら、現状
においてはそういうことが行われた形跡が認められません。つまり、形骸化しておりま
す。ですから、障害の実態あるいは程度に即した適切、妥当な対策、いわゆる基本懇の
精神に基づく形にするのであれば、「段階的適用」の支給にするべきではないかと思いま
す。
 給付制度そのものは昭和42年から行われて、14年後の56年に一部改正がなされてお
ります。その後、平成13年に原因確率論が使われるようになりましたけれども、それは
ほとんど大きな改正ではなくて現在に至っています。すなわち、25年間ほとんど何ら制
度の見直しがなされないままで、現在のような問題になって来ていると理解しておりま
す。
 そういう意味から、金澤座長におきましては特別の御決断をもってこの制度の改正の
点まで御検討いただきますようお願いしたいと思います。以上です。
○金澤座長 私は権利も権力も持っているわけではないので、皆さんで御検討いただき
たいと思います。大変広範に御意見をちょうだいいたしました。
 幾つかあるんですが、まずは残留放射線に関して少し御議論をいただきたいと思いま
す。今、御意見をいただきましたことに関してどうでしょうか。
○丹羽委員 細かい質問になってしまって恐縮ですが、先生は染色体異常で複雑な切断
を持っているとかというくだりがございましたが、これは白血病の方の染色体異常を見
ておられるんですか。
○鎌田委員 そうです。
○丹羽委員 そうすると、当然ながらそれはクローナルグロースをしていて、疾病の進
展とともにどんどんカリオタイプも複雑になっていくものだと私は理解しているので、
最初の放射線の影響を見ているということは言えるのでしょうか。
○鎌田委員 それは非常に奇妙な議論になってきますが、整理します。
 原爆被爆者の末梢血リンパ球を取って調べますと、その中に30%、40%染色体異常が
あります。それから、骨髄を見ても同じように30%、40%染色体異常があります。傷を
付けられたものがあるわけで、その傷が付いたものの中から白血病になったものがある
わけです。それで、1945年の傷を持った細胞がそのまま白血病になっていっているのか。
あるいは今、丹羽先生が言われたように、途中でクローンがセレクションを起こして別
なクローンになっていったのか。これは、証明できません。
 ですけれども、言えることは、直接被爆した人の白血病は、普通の人の白血病よりも
非常に染色体異常の複雑さが強いんです。それと同じことで、入市被爆者について、入
市した人の白血病の染色体異常と、9日以降の入市の人の白血病とをコントローにおい
て比較したわけです。そうしたら、同じように複雑さがあったということです。
 では、その複雑さは何なのかといった場合、元の種がそのようにクローンになったの
か、それはわかりません。でも、そのような環境に体がなっているということは少なく
とも間違いないと思います。答えになっていますでしょうか。

○丹羽委員 ちょっと考えさせてください。
○鎌田委員 健常な被爆者は、体の中に異常な遺伝子を持っているんです。遺伝子異常、
染色体異常があるんです。それが影響していろいろな病気になる。白血病になる。その
ときに違う染色体異常をもつ形になっていくこともあり得るわけですが、そのままの場
合もあり得るわけです。○丹羽委員 この議論は多分、細か過ぎて本質からずれていく
んですが、単なる研究者の目から見たときに少し理解できない部分があったので御質問
させていただきました。これで控えさせていただきたいと思います。
○金澤座長 ありがとうございます。
 ほかにどうでしょうか。急性期の症状についてもお話がございましたけれども、神谷
先生、先ほどのお話との関係で何かありますか。
○神谷委員 鎌田先生は染色体解析の御専門家でいらっしゃいますので非常に説得力の
ある資料を示していただいたと思いますが、8ページの先生が示された染色体解析から
の被曝線量の0.9 Sv、あるいは1.87 Svというようなデータは安定型染色体の解析によ
るものなのでしょうか。
○鎌田委員 はい。全部安定型です。というのは、50年間ずっと同じレベル以上をその
被曝者は大体取っています。それで、それ以前の10年ぐらいの間には不安定型というの
があります。不安定型は下がってきますが、安定型の異常というのはほとんど変わらな
いでずっと50年でも60年でも現時点でも検出できるということですので、この線量は
いつ測っても同じだということです。
○神谷委員 そうしますと、先生が後半の部分でお話になられました白血病患者さんの
線量を推定するということは可能なんでしょうか。
○鎌田委員 これは、普通には可能ではありません。
 というのは、血液の中はどろどろになっておりまして白血病細胞ばかりですので、そ
の中から正常なその人が受けたであろう線量というものを推定することは実際には不可
能なわけです。ですけれども、Bリンパ球というものがあります。Bリンパ球というも
のを調べてみますと、特別な方法を使えば受けた線量を推定することが可能になります。
それが1点です。
 もう一つは、その方の治療が終わった段階で正常な健康体になったときに調べること
によって、末梢血のリンパ球で放射線によるような染色体異常があれば、それは言えま
すけれども、治療の影響が出てきますので、これは必ずしもダイレクトな証明にはなり
ません。ですから、答えは白血病患者について、その段階で線量推定することは不可能
ですが、特別な方法があればできないことはないということです。

○神谷委員 ありがとうございました。
○金澤座長 ありがとうございました。ほかにいかがですか。
○丹羽委員、どうぞ。
○丹羽委員 地下壕におられた方は、一応外に出られて町の中を逃げていかれる過程で
得た線量というふうにもちろん私は聞いていたのですが、地下壕の中では全くゼロなん
でしょうか。
○鎌田委員 これはごらんになったらわかりますが、8ページの上の方に図を書いてい
ます。電車通りがありまして、放射線が向こうの方からきておりまして、これは富国生
命ビルです。そして、これは地下室ですので、壁が最低6枚、それに地下のコンクリー
トがあります。大体ガンマ線の減少率、シーリング効果というものが1枚当たり0.3と
いうことからいきますと、ほとんど中性子についても同じようにゼロに近いということ
になります。物に当たって減衰しますね。それが6枚です。ですから、ほとんどゼロと
いうことになります。
○丹羽委員 私は全然ここの状況を知りませんので、多分物理関係の方が的確に実測し
ておられるのではないかと思いますので、わかりました。
○金澤座長 ほかにいかがですか。
 どうぞ、靜間委員。
○靜間委員 実測しているかと言われますと、原爆ドームに地下室があるのですが、我々
はそこの壁のサンプルを取って測定を試みたことがありますけれども、いわゆる中性子
による残留放射能というのは測定できなかったということがあります。それで、初期放
射線、中性子ガンマ線はこういった地下室までは届いていないと思います。
○金澤座長 ありがとうございました。ほかにいかがでしょうか。今の残留放射線につ
いてはとりあえずはそのくらいでよろしいでしょうか。
 その他のことで、今、鎌田委員から大変広範にお話をいただきましたので、ほかのこ
とでも結構でございますが、何か御意見はございますでしょうか。
 どうぞ、丹羽委員。
○丹羽委員 この入市被爆の方の白血病の頻度、SIRが高いというのは非常に私は興
味深く伺ったんですけれども、これはどこかに御発表なさっておられるのでしょうか。
○鎌田委員  参考資料として入れさせていただいておりますが、長崎医学雑誌の79
巻に報告しております。
 それから、ついでにですけれども、に被爆線量について参考資料として何枚目かに今
年の発表分を入れさせていただきました。参考資料の14ページに「0.5Sv以上の残留放
射線に被曝したと推定される事例」としてあります。これは今年の6月に発表しており
まして、これは投稿済みでありますが、いわゆる先生の言うインプレスになっているか
という質問に対しては、この論文はまだだというふうに答えます。
 以上です。

○金澤座長 ほかにいかがですか。どうぞ。
○永山委員 鎌田先生にお伺いしたいんですけれども、残留放射線の評価ということに
関して1つの問題は、土壌だけが問題にされている。町の中にはそれ以外にさっき言わ
れた、いろいろな碍子とか銅線とか鉄とかあったわけですけれども、実際にそういうも
のが土壌に含まれると放射化される放射線というのはどれくらい増える可能性があるん
でしょうか。何か御存じでしたら教えていただきたいと思います。
○鎌田委員 どれぐらい増えるかという意味でしょうか。今、増えるとおっしゃいまし
たか。
○永山委員 はい。土壌だけで考えた場合と、土壌プラスいろいろな鉄とか碍子とか入
っていた場合と、放射線の量はどれくらい変わってくるのでしょうか。
○鎌田委員 それは、御本人が入市されたときにどういう状況になったかによって相当
変わってきます。
 例えば、お父さんが放射化したものを処理するのに2時間も3時間もかかって作業を
やっていた場合にはその方は相当な線量を受けることになりましょうし、あるいは家を
片付けていて休むときに鉄筋コンクリートのところに例えば30分間横になったとした
場合、残留放射線が体の方に影響するということも十分考えられますし、個々の状況に
よって違う。少なくともプラスされるということは間違いないと思います。

○永山委員 個々で言うのはもちろん非常に難しいので、平均でしかなかなか物を言え
ないと思うんですけれども、上限値としてどれくらいまでとかというのは。
○鎌田委員 私は科学的立場から遠慮して0.5 Svですと言い続けておりまして、上限値
は言いたいのはありますけれども申し上げられません。それは、この委員会でまた御検
討いただくなりすればよろしいのではないかと思います。
○丹羽委員 それに関して、これは素人の非常にインテュイブな理解で申し上げるんで
すけれども、多分そのような放射化されるものの分布というのはランダムである。そう
すると、ある放射化されたものに近付いた場合は別のものから遠ざかるという関係なの
で、多分平均した線量として考えて問題はないんじゃないかと私は思ってはいるんです
けれども、靜間先生などがこれは御専門なので、いかがでしょうか。
○鎌田委員 その前に、それに関連してよろしいですか。
 部分的なものになっているから、それがある意味、均等化されるのではないだろうか
とおっしゃるのはそうでしょう。
 ところが、均等化されるべきものが4つも5つも6つも7つもあった場合ですね。今、
先生がおっしゃるのは、土壌の場合は平均化しているだろうということですけれども。
○丹羽委員 違うんです。ここに、例えば放射化されるものが全部あるとしますね。そ
れで、私がここにいるとこれに近い。でも、あれからは遠い。ずっと離れていくと、距
離の二乗で一番低くなるのが真ん中であるということはあるんですが、そこのところで
動く限りにおいては結構、平均化された線量になるのではないかというふうに素人考え
ではあるが、思ったということです。
○鎌田委員 私は、平均化されるべき数が多くなっているというわけです。だから、全
体が上がるわけです。
○丹羽委員 だから、多分平均で考えてもいいんじゃないかと思います。
○鎌田委員 そうです。それは、平均で考えることも可能だと思います。
○金澤座長 ほかにいかがですか。
○靜間委員 1つよろしいですか。神谷先生の方から最初に急性期症状の話があったん
ですけれども、例えば下痢などでは4Gyぐらいだったらまれというふうに言っています
が、これは外部からガンマ線とか放射線を当てた場合にこういう症状が起こるというこ
とだろうと思うんですが、例えば動物実験でもβ線を出すようなものを口から飲み込ん
だ。そういった場合に、下痢などがもっと多く出るというふうなデータとかはあるんで
しょうか。○神谷委員 先生が御指摘のように、これは基本的には外部からの全身照射
のときのデータです。β線の場合、そういうものを飲み込んだときの消化管障害のデー
タがあるかというと、それはないと思います。
○鎌田委員 今の件で、私はうろ覚えですけれども、アメリカの方でプルトニウムの人
体実験をやっておりまして、それに関する本が販売されています。それによると、いつ
ごろから下痢が出てきたかというのが書いてある可能性があると思います。○神谷委員 
β線ですか。プルトニウムですね。α線ですね。
○金澤座長 ほかにいかがですか。
○丹羽委員 私はずっとこの委員会でお話を聞いておりまして、1つすごく気になって
いたことがあります。それは、鎌田先生の御議論と少し関係するんですけれども、1つ
は前回の議論の続きのような部分がございますが、線量の軸を変えなくていいかどうか
という問題です。特定の事例について、例えば高いとか、そういうことは当然ながらあ
り得る可能性がある。問題は、全体の線量体系を、例えば1Gy全部下駄を履かせるとか、
そういうようなことが必要であろうかどうか。
 この質問は何からくるかといいますと、前回の議論の中で軸のことが問題になって、
そのときに私が申し上げたのは、染色体異常の頻度は非常にばらつきはするけれども、
距離との関係で線量を張り付けるとしかるべきドーズレスポンスが出て、それは普通の
人の血液を外部に取り出して照射して染色体異常を見たという場合と大体合致するよう
な線量効果関係が得られている。
 そのときに先生は、広島の場合はバックグラウンドになる染色体異常の頻度が高いと
いうふうにおっしゃいました。私はそれをよく理解できませんでしたので、その後少し
調べてはいたんですけれども、バックグラウンドの染色体異常が果たしてどれくらいの
ものかというのを私は熟知していませんので、これは先生の御専門の領域であろうと思
います。それが高いということが全体に下駄を履かせなければならない高さであるのか
どうかというのが私自身にとってはひとつ気になっております。
○鎌田委員 結論を申し上げます。それは、下駄を履かせる必要はないと思います。今
までの考え方で線量体系を考えながら議論していっていいのではないかと思います。
○金澤座長 よろしいですか。
 鎌田先生、内容の質問で恐縮なんですけれども、先生の参考資料2の23ページに先ほ
どお話になった資料の13ページのデータが出ておりますし、それからいただいた資料の
5ページに入市被爆者の人口というのが出ておりまして、それをさっきから突き合わせ
て考えていたんですけれども、ちょっとわかりにくいので教えていただきたいと思いま
す。
 参考資料の23ページの表1の観察人/年というのと、6日、7日、8日以降のですね。
それと……。
 以降ですか。なるほど。要するに、いただいた資料の方の5ページの人口というのは
どういうふうに関係するのかという話なんです。ちょっとここを御説明いただけますか。
○鎌田委員 わかりました。今、御指摘の23ページというのは今日の資料の13ページ
になります。
○金澤座長 これは全く同じ表ですよね。
○鎌田委員 そうです。それで、これは1970年から90年までの21年間、毎年の人口を
足しております。ですから、毎年12月31日に入市被爆者が何人いたかというのを出し
ております。
○金澤座長 先生、すみません。今日いただいた資料の5ページの入市被爆者の人口と
の関係を教えてください。
○鎌田委員 わかりました。ポイントを私が明確にしていなかったのかもしれませんが、
5ページの一番上は全国も広島県も平成19年の分です。それから、ここに8月6日、7
日、8日と書いてあるものは昭和57年の被爆者数になります。ですから、現時点での人
口ではありません。観察対象数になります。
 更に言いますと、このときに広島県で昭和57年に4万9,213人おりました。それが現
時点では3万4,588人に減っている。一番上の数字をごらんいただいたら、広島県は3
万4,588人になっているということになります。

○金澤座長 わかりました。
○鎌田委員 私も今朝、資料を見て、明確でないなと思って、その時点、時点での期日
を明確に記載していたらいいと……。
 それで、今ちょっとお話をしかけたんですけれども、毎年毎年のデータは周辺地域が
広島市に合併するというようなことがありますので、それも入れ込んで、それから出て
行った転出者も全部取り除いて、常に12月31日の人口を20年間足したのが十三万幾ら
とか、あるいは五十何万という13ページの上の数字になります。とにかく観察した数で
すね。
○金澤座長 わかりました。何かほかに御意見はございますか。
 そろそろ予定した時間に近付いてまいりましたけれども、急性症状にしても内部被曝
にしても残留放射線にしても一応の御議論はいただいたと思います。結論になるかどう
かはわかりませんが、問題点の御指摘はいただいたと思います。また、鎌田委員の方か
らそれ以外の問題点もちょうだいしたと思います。本日はそろそろ終わりなのですが、
全体を通して何か御意見がございますか。
 もしないようでしたら、まだ議論は続きますので、これから改めてまた御議論をいた
だきたいと思いますけれども、次回の会合について事務局からお願いします。

○北波健康対策推進官 それでは、次回の開催につきましては11月28日水曜日15時か
ら17時を予定しております。場所はまだ決まっておりませんので、決まり次第、御案内
等については御連絡させていただきますのでよろしくお願いいたします。
○金澤座長 どうもありがとうございました。何か御質問はございますか。
 それでは、ただいまの予定のように11月28日15時ということでございます。
 それでは、散会といたします。どうも皆さん活発な御議論をありがとうございました。
Posted at 2011/10/21 00:34:18 | コメント(0) | トラックバック(0) | 経産省の記録 | 日記

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「サイトカインによる死者続出とか結構共通点があるんだよね。GIGAZINE人類史上最悪の伝染病「1918年インフルエンザ」に関する10の誤解
https://gigazine.net/news/20200330-10-misconceptions-about-1918-flu/
何シテル?   04/01 12:44
chocovanilla改め「ちょこば」です。(短くしただけ) チョコラ+バニラの二匹が発祥だが彼らは登場しません。ドライブブログかなと思っていたのですが、原...
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