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2011年12月24日 イイね!

【書籍】Motor Fan illustrated vol.62~バルブトレーン・マニアックス~

【書籍】Motor Fan illustrated vol.62~バルブトレーン・マニアックス~■Motor Fan illustrated vol.62~バルブトレーン・マニアックス~

出版: 三栄書房(2011/11)


ずっと欠かさず購入していたMFiだが、B4を失ってからはビート購入→維持+チューンナップの資金繰りのためにvol.55以外購入してなかった。
・・・もっとも、買わなかったのは1600円というプライスがキツいのもあるが、内容のマンネリ化(過去特集の焼き直し)や、初期の頃と較べて露骨に情報量が少なくなった・・・という理由もある。

ただ、なんとなく、MFi購入には義務感があり、「買わない」ことへの後ろめたさもあったり・・・・。

・・・で、久々に購入したMFiがコレ。もちろん、メイン特集に「グッときた」から。


エンジンの中でも、
VVT(=Variable Valve Timing、可変バルタイ)→VVL(=Variable Valve Lift、可変バルブリフト)
など、動弁系は比較的、近年も進化の著しいジャンルだよね。




●EJ20のAVCS可変バルタイチューンについて(※本誌からはかなり脱線)

B4でOpenECUをやってたとき、ブースト、燃調、点火時期など様々なパラメータをイジることができたが、「中間加速」「レスポンスアップ」(=一番体感しやすい)に圧倒的に効果があったのはバルタイだった。
Grp.NインプやGRBなんかのROMを参考にBL5Aのマップを書き換えてやると、本当に「ネクストステージ突入!!!」と叫びたくなるほどの違いがあった。(ただし燃費は極悪に・・・)
ロギングしては一生懸命、充填効率なんかを比較してみたり・・・という作業は楽しかった。


EJ20のAVCSバルタイチューンでは、特に低中回転域での吸気・排気バルブオーバーラップを増やしてやるのがセオリー。
極悪燃費と引き換えに圧倒的な中間加速を得られる理屈については、本誌のP.52~53の
「バルブ制御と排気系デザインによるスカベンジング効果の追究」
から読み取れる。

「スカベンジング」=「掃気」。
惰性での排気ではなく、積極的な掃気。
オーバーラップにより 吸気管圧>排気管圧 という圧力差により吸気による排気押し出し(積極掃気)を行うことで、タービンを回し、過給圧の立ち上がりを鋭くできる・・・・とのこと。
なのでターボラグが解消され、やたらと「切れ味の鋭い」フィーリングとなる。

で、直噴の場合はオーバーラップ終了後に燃料噴射を開始することで燃料を無駄にせずに済むそうだが、ポート噴射の場合はオーバーラップ時に燃料混合状態の吸気が排気側に一緒に流れていってしまうので、極悪燃費となる。

私は、EJ20がいつまで経っても直噴化されないことに、何年も前からずっと不満を垂れ流し続けてきた(FB20でも採用されなかったのはコストが理由とされているが・・・建前なのか本音なのか不明)が、改めて、「やっぱ直噴だよな」・・・と。

BRZの水平対向は、ボア×ストロークがEJ20のオーバースクエアからスクエアに変わったのは残念だが、トヨタ製のヘッドD4-S(直噴+ポート噴射のデュアルインジェクター方式)が載るので、これはとても楽しみだなあ・・・・。
バルブはどうなるのかなあ?AVCSなのかトヨタのバルブマチック(VVL)なのか・・・。




●直動とロッカーアーム

VVTやVVLといった最新技術以前に、「直動式」(=直打式)、「ロッカーアーム方式」といった、カム~バルブ間の基本的な解説も本誌に掲載されている。

「直打式」はカムのプロフィールで直接バルブを上下させていて、「間に余計なもんがない」ので、高回転での追従性に優れ、高回転・高出力エンジンに多い・・・とのこと。
コンパクトなので軽量化、重量バランスにも寄与されるハズ。


ちなみにEJ20は直打式(・・・・ウレシイ。今はEJ20ユーザじゃないが)。

ビートのE07Aはロッカーアーム方式。
ちょっと残念だが、VTECはロッカーアームありきのテクノロジーなので、「ホンダ=ロッカーアーム」なイメージがある。

プジョー307SWのEW10/Dはたぶん直打式(ちょっと意外)。
マグナムさんから頂いたEW10/Dのヘッドのオーバーホール写真1オーバーホール写真2を眺めていても、ロッカーアームらしきものは見当たらない。
Motor Fan illustrated vol.50 ~エンジンPart3 European ENGINE2~にもEWのカットイラストが載っているが、直打式の模様(ウチのEW10/Dとは10年以上の世代差があるのでヘッドの機構はいろいろ変わってるのだが、それでも直打式は変わってないみたい)。


VVLでもポルシェのVarioCam Plusは他のVVLと異なり直打式!

「スポーツエンジンは直打式」という分類が見え隠れし、スペック厨の私は「オーバースクエア萌え」だけでなく「直打式萌え」にもなってしまいそうだ。



ところで「ロッカーアーム」は「Locker Arm」ではなく「Rocker Arm」と綴る。機構的には直動萌えだが、「Rocker Arm」という字面はエエな(笑)



●VVL

EJ20のAVCSはVVTで、リフト量は可変されなかったが、可変バルタイも既に過去のものとなりつつあり、最近はVVL(可変バルブリフト)がホット。
VVLも最先端はバルブ開閉だけで吸気流量を調整するので、スロットルバルブのない(「ノン・スロットリング」)エンジン。ポンピングロスがないのが美点らしい。

BMWのバルブトロニックが頭2つ分ぐらい抜けているが、トヨタのバルブマチック、ニッサンのVVELなどを含め、各社それぞれに工夫・苦労している。
「こんなに種類あるんだ~」と感心しながらも、メカニズムはイラストと文章では私の理解力ではあんまし理解できない。
まあ、どこのメーカがどんなVVLをもってるか・・・というレベルの理解で十分なのだが。

VVLの機構はややこしいので、やっぱり実物や模型をゆっくり手で動かしながら、有識者に解説してもらわないと、私には理解不能だなあ・・・・。




●森川弘ニ氏インタビュー

特集の「まとめのページ」は、千葉大学の特任教授の森川弘ニ氏のインタビュー。
元スバルでEJとかFBとかやってた人らしいので、バルブトレーンの話もEJやFBをモチーフにしているので、スバヲタ的には非常にわかりやすく、親しみをもてた。



●ほか

後藤治氏のインタビューが掲載されてた。
てっきりレーシングエンジンの話だと思ってたのだが、日本の自動車メーカの未来のビジョンを問題視する内容中心だった。
いろいろ考えさせられたり凹んだりした。



・・・・やっぱりMFi、買わないといけないよなあ・・・・と実感できた一冊。



●書籍レビュー関連目次はこちら
Posted at 2011/12/24 00:08:18 | コメント(5) | トラックバック(0) | 書籍 | クルマ

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「HAOC 鈴鹿ツイン。
ベストは1枠目の1分11秒141。

自己ベストはコンマ3秒更新できたケド、絶好のコンディションにも関わらず、目標の1分10秒を叩き出せず残念感炸裂😩

3枠目、4枠目と走りのアジャストは進むのにタイムは11秒5、11秒8とズルズル下がった😓」
何シテル?   11/24 17:43
ビート(PP1)、アコード・ユーロR(CL7)、三菱アイに乗っています。 ビートでのサーキット走行(タイムアタック)とチューニングを続けています。 鈴鹿...
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