■さてさて、どうも
2号機研究をしている人達は
少なそうなので、
2号機の検証に
戻りましょう
使うのは東京電力のパラメータです。
今度こそ本当だと信じましょう。
と言っても2号機については
比較的データもよく残っていますし
特段今のところは出てきているデータに変化があるわけでもなく
とても分かりやすい推移を
辿っています。
こちらは2号機の水位、圧力の水位です。
RCIC(パッシブの冷却システム)がダウンし、
(RCICについてはこちらをご覧下さいね。
事故発生当初の話【原発こそエコ電源を確保せよ))
RCICのダウンに伴い、温度上昇が起きて
冷却水は一気に沸騰します。
それが3月14日のことです。
■温度上昇に伴う、圧力上昇で圧力容器の周囲に損傷が生じ、
更に破損を防ぐ為に、逃し安全弁を開放した事で、
圧力をかけられなくなった圧力容器の水は沸点が下がり
一気に水がなくなってしまいました。(3/14/18時頃)
■読売新聞によれば、
消防ポンプの燃料切れ?で3時間燃料が露出します。
しかし燃料切れではなく、
圧が強すぎて入らなかったのかもしれません。
グラフを見ると、飛び抜けていますから
瞬間的には100気圧以上がかかっていたと言えるでしょう。
ちなみに動作時で70気圧、設計的には80気圧程度で設計されています。
しかし容器はもっと丈夫と言えますから、配管の破損等が生じ
圧力が下がった物と思われます。
その非常に高い気圧によって圧力容器系(恐らく配管接続部でしょう)
が破損し、圧力は下がります。しかし格納容器に今度は圧力がかかりだします。
この後、再び圧力計が観測された時、圧力容器には僅かに6気圧しか残っていませんでした。
(圧力容器系の配管等の損傷と思われます)
(また下手をすると、この3時間で燃料は溶け落ちたばかりか、揮発したと思われます)
ダーティーボムの材料が整ってしまったわけです。
ただ、水蒸気が多かった為か水素濃度が相対的に低く
爆発には至らなかったと言うのが推論です。
ポンプ車によって一度回復する事になったのですが、
焼け石に水とはこの事です。あっという間に残留熱を吸収し
沸点を超えた水蒸気の放出は止まらず、やがて沸点に達した水は再び
全量損失したとされています。
その水蒸気は格納容器の飽和能力をついに超えてしまいます。
22:50分、格納容器の圧力が異常を示します。ベント不調の為
24時にドライベントを行いますが、圧力は落ちず、
翌15日6時20分にサプレッションチェンバー部において爆発が発生し、
格納容器は駄目になってしまいました。
その為、放射線と言うよりは放射能を有する物質が、外部に流出を始めるのです。
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過去のエントリーよりデータを引っ張ります。
【読売14日報道に重要証拠?】3月15日の関東を襲った主成分【謎々は続く】
参考:
■14日の2号機データの推移(官邸データによる)
日付:時間:圧力容器:水位:格納容器
3/14:10:30/56.5気圧/3800/4.6気圧
3/14/12:30/61.9気圧/2950/4.65気圧
3/14/13:25/冷却機能喪失を発表(対政府)
3/14/16:34/海水注水開始
3/14/17:12/74気圧/不明/不明
3/14/18:06/逃し安全弁開放し、水位-1500からー1100に回復?
(意味不明、開放したら水位下がる、逃し弁は、圧力容器?格納容器?格納容器か?)
3/14/18:22/水位-3700(16分で-2600減った)、圧力容器自体の損傷の恐れ
3/14/19:03/6.3気圧/水位?/4気圧
3/14/22:40/4.3/-700/4.3気圧
22:50格納容器、圧力異常上昇
3/14/23:54/6.5/??/7.5
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3月14日の2号炉の深刻な状態
読売新聞 3月15日(火)0時7分配信
東京電力福島第一原子力発電所2号機で14日午後6時過ぎ、原子炉内の冷却水が、ほぼ完全に失われ、燃料棒がすべて露出して冷却できない状態になった。
東電が同日発表した。水位はいったん回復したが、再び低下し、同日午後11時ごろ、燃料棒が全部露出した。空だき状態が続くと燃料棒が溶けだす炉心溶融の懸念がある。同日夜に記者会見した枝野官房長官は、1~3号機どれでも燃料棒の溶融が起きている「可能性は高い」との見方を示した。
同日午後9時37分、同原発の正門の放射線量は毎時3130マイクロ・シーベルトと、公表された値では最高を示した。 東電によると、2号機はこれまで原子炉の圧力や温度などは比較的安定していたが、同日午後1時38分、冷却水の循環ポンプが止まり、炉内の圧力が上昇、水位が低下し始めた。同5時17分に約3・7メートルの燃料棒上端から露出が始まり、同6時22分に全体が露出した。
東電は冷却水の循環停止後、別のポンプで海水を原子炉に直接入れる準備を進め、同6時24分、注入を開始した。しかし、炉内の圧力が高かった上に、作業員が1、3号機のポンプの見回りで目を離した間に、海水注入ポンプは燃料が切れて停止。燃料を補給して注入を再開したが、約3時間、完全に燃料が露出した状態が続いた。
その後、水位は回復したが、同日午後11時ごろ、原子炉の冷却水が再びなくなり、燃料棒が完全に露出した状態になった。原子炉から格納容器に蒸気を逃がす二つの弁が完全に閉まり、原子炉内の蒸気圧力が上昇し、海水の注入ができなくなった。
東電は、15日午前0時2分から格納容器内の蒸気を外部に放出する新たな弁を開けた。この弁から外部に放出する蒸気には、原子炉内から直接出た蒸気が含まれており、これまでに放出された蒸気より放射能が高い。
冷却水が消失し、燃料棒の露出が続くと、高温の燃料が冷やされず、炉内の温度が2000度超まで上昇して、燃料が溶けだす恐れがある。
建屋が吹き飛んだ1、3号機の水素爆発より深刻な事態で、炉心溶融によって大量の放射性物質が大気中に漏れる可能性もある。冷却水喪失(LOCA)によって炉心溶融を起こした事故は、1979年の米スリーマイル島原発事故などがある。 最終更新:3月15日(火)0時7分
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シリーズ2号機 | 日記
Posted at
2011/05/18 19:21:29