■院長先生の独り言を見た。
2012年02月07日
枯れたツツジと鼻血を出す生徒たち-北九州からのレポート
・・・煽ってんな、と冷たく思いかけましたが(苦笑)
折角なのでリンク先に飛んでみました。
****************
2011年7月31日 (日)
北九州市が流山市から受け入れた焼却灰に含まれる放射性物質の98.8%は流出済みと推定/関門海峡は「死の海」、戸畑の空は「死の空」か
またまた、と思っていましたが、
主的に妥当な話かなと思ってまじめに眺めてみました。
フローをみていると、ゴミ問題に直結するんですよね・・・。
***********************
■厳密には流山の炉にも注目しなきゃいけないんですけど・・・
溶融炉の特徴と言うのを抑えておかなきゃいけないんです。
ガス化溶融の流動式と言うのが流山の方式。(左)
低温系の溶融炉です。
一言で言えば低温蒸し焼きで、金属成分が飛び散りにくい、
リサイクル向きの炉です。600度なので・・・
セシウムは全部主灰、飛灰に紛れてしまったというわけです。
■紛らわしいんですけど、前に登場した溶融炉は
高温溶融

溶鉱炉技術の転用です。(当然新日鉄とかの技術です)。
高温溶融炉は重金属が飛びますので、
都市鉱山系ではありますが、方式を見ますと
高温溶融系のメタルでは、欲しい金属が
排ガス側に行くということもあるかもしれない。
**********************
で、流山の灰は大変なことになった。
流山自体はは安全といえば安全かな?
全部北九州に行ったッぽいし・・・一部戻ってきましたけどね
と言うわけで、
できない、困って→問題解決さんに
コメントしたら返信頂いたので、
そこからもう二捻りひねって
ちょっとだけ分かりやすくまとめてみます。
(今回は実際は分かりにくいかと思いますけどね)
************************
まず流山及び処理後残渣から見る残留放射線量
・処理前: 28,100 Bq/kg(100.0%)(流山市から受け入れ)*118トン=33億1580万bq搬入・・・
・処理後: 344 Bq/kg(0.12%)(処理後の残さ)*2260トン(薄まっちゃった)=7億7744万bq残った
・その差: 多分23.4%、残りかすに残った。
(実際には23%の一部が流山だと思うので、10~15%くらい残ったと見るほうがいいですね。)
その行方を追おうと言う企画です。
75%=25億4000万bq消滅
と、とりあえずは98%じゃなくてよかったかなぁ
と思ったのですが、計算していくと再び、色々な展開が待っていました。
セシウム134,137混合なので
シゲキックス状態くらいなもんです・・・
***********************
■じゃ、その北九州のプロセスを見ていきます。
面白い技術ですね・・・。
前工程があんまり高温炉だと、目的の金属が揮発して
面白くないようなつくりなので、流山系(低温溶融炉)が相性がよさそうです。
1、蒸し焼き還元(炭素を除去する)
2、塩カル混錬・・・塩団子みたいな物ですね。
3、塩化物ガス大量揮発、(なんか環境に悪そう)
4、無理やり塩化物揮発還元の鉄やスラグを再生材料。
5、ガス化成分はスクラバで叩き落す、薬剤処理で分離、リサイクル
面白いけどきっつい方法・・・スクラバ不調だと死ぬ気がする。
スクラバに負担がかかりすぎな気がします。
正直どんなスクラバを使っているかによっても違いますし、
既製品じゃないとは思うんですよね・・・
********************
■
本当にこの工程だと
えらいこっちゃです
(昨日の晩のお話し)
こんな工程じゃ普段から公害まっしぐら(笑)
なんかおかしい・・・
下処理があるはずですよ。
あった。
早稲田大学の資料がある。
■
ちゃんと前工程がありました。(良かったー^^)
カリウムの場合は酸化カリウムになっていて
水と塩酸で93%位除去できるようです。
セシウムも反応性を考えれば
除去率は85から90%程度と思われます。
カリウムの場合とは勝手が違うと思いますが、
多くは水処理コースに行っていると思います
(水処理後→海でしょうねえ)・・・
空と海・・・海でお願いします!!><
(あ、でもシックナーがあるはずだから全部は出ないと思います・・・)
**********************
■と、言うわけで85%は排水へ
15%が残存して、キルンやら、他に行くと思います。
その15%のうち、スクラバーで叩き落されたりして、
排水処理系が6割、残渣3割、排気1割が妥当かと思います。
■え、数字が合わないって?
いやここから総量逆算を行いますので。
・処理後: 344 Bq/kg(0.12%)(処理後の残さ)*2260トン(薄まっちゃった)=7億7744万bq残った
まず仮定の割合を出しましょう。
残渣:15%*0.3=4.5%
排水処理:15%*0.6+85%=94%
排ガス:15%*0.1=1.5%
残渣4.5%と言うことで
100%/0.04 5=22.2222222222倍
3~6月残渣、より排水 推定≒162億6000bq
3~6月残渣、より排ガス推定≒2億5800万bq
■流山じゃなくても、放射性物質は一部あったと思います。
排ガス分が減れば、排水の割合が高くなると想像します。
**************************
7月以降も設備は動くので大体倍くらい漏れたかと思います。
でもまあ、もしそうだとしても、
法律ないし仕方ない話ではあります。
ちなみに対策するとしたら焼成時間を延ばして・・・
ちょっとガスを多めに飛ばすかな・・・
************************
■ここにまた難しい問題があるわけです。
スクラバーの場合、排ガス優先と、回収優先は微妙に違います。
回収優先だったんじゃないのかなあと・・・
水の量を増やすと、逆に水蒸気が大量に出たりもするんですよね。
***********************
■つまり排ガス系の主成分はセシウム入りミストになります。
べったり系です。そうすると葉っぱにつきやすい。
・・・だからかもね。

ミストが飛んだ可能性がある。
もう一つは規制値の枠内ですが、煤塵がやや多いです。

とすると、かなり強烈なベッタリ系煤塵ミストが、
空を舞っていたと思いますので
マスクをしていなければ喉に張り付いて、
放射線を出したことは間違いないと思います。
どう考えても異物ですからアレルギーを起こしたと見るのが
一番可能性があります。
2012年02月07日
枯れたツツジと鼻血を出す生徒たち-北九州からのレポート↑院長独り言
*********************
■もう一つ難しい問題が・・・
これやっぱり都市鉱山に絡む・・・
流山のゴミが何故秋田の小坂に運ばれたのか?
>【放射能漏れ】
セシウム含む焼却灰が秋田県に JR駅で放射線量測定
2011.7.12 11:54
秋田県などは12日、千葉県流山市のごみ焼却処理施設で1キログラム当たり8千ベクレルの基準値を上回る2万8100ベクレルの放射性セシウムが検出された焼却灰30トンが、最終処分のため秋田県大館市に搬入されたと明らかにした。
焼却灰は貨物列車でJR大館駅に搬入。県は駅周辺の空間放射線量を測定し、今後の対応を検討する。
秋田県などによると、焼却灰は9日、流山市から委託を受けている大館市の民間廃棄物処理場に向けて搬出された。大館市は11日に流山市から「焼却灰から基準値を超えるセシウムが検出された」と連絡を受けたとしている。
■誤解の無い様に言っておくと、小坂はほぼ岩手です、
秋田から2時間半かかる(元々南部領で戊辰戦争の絡みで秋田になった)
秋田の米が汚れるとか言う人は
30時間くらい説教したい気分の話です。
■小坂はDOWAさんの都市鉱山があります。
DOWAは大企業ですので、リスクを避けたと思います。
(風評リスクが、企業グループ全体の名を損ねては意味がないから)
(DOWAの場合は排ガス処理はこんな、甘くないと思いますが)
光和精工は、都市鉱山の中で
最小とも言える会社なので
受け入れざるを得なかったと思われます。
■実はその辺りは流山がチラッと心配しているんですよね。
排水が見えないって。
******************
■と、まあいろんな問題が絡み合っているみたいですけど、
とりあえず北九州は・・・スクラバ「だけ」じゃ危ないんじゃないのかなあ・・・
フィルターでとって、スクラバーかけて、ミストとって始めて大気拡散できる物で
もちろんスクラバにもミストセパレータはついてるけど・・・
限界ってものがあると思います。
でも、煙突がありますので、駄々漏れかといえば、
まさかそんなことないでしょ、と思うんですよね。
排ガスデータもやや煤塵が多いですが、
バグフィルタがないので仕方のないところです。
濃度ではなくてベッタリ煤塵系が原因だと想像します。
***********************
■と、言うわけで、悪徳リサイクル会社ではないということ
セシウムが有害物質扱いされていない以上、
いきなり取れるようにしろといわれても困ること
(多分カリウム扱いだと思います)。
最後に排水ですが、フロー図は圧巻の駄々漏れの心配をしますが
写真で見るとちゃんとシックナーがあります。

沈殿排水になっていますので、
ある程度は沈殿汚泥に蓄積されると思います。
煤塵と一体化しているかもしれません。

排水も基準値内ですがダイオキシンが多いので、
煤塵の一部は海に流れ出ていると思います。
******************
と、言うわけで
HPだけ見ると
やばい会社のようですが、
ちゃんと一通りの設備の揃った
まともな会社です。
但し、放射性物質の95%が
工場内か工場外の何処かにいってしまったことは確かであり
システム的には効率を高める為に、
非常に選り好みをして溶融灰を仕入れており
極めて放射性物質が集まって来やすいという欠点?があります。
見た感じでは
スーパーセシウム汚泥が、
工場の中には確実にあるのと
放流口下の泥はやばい事になっているという予想がつきます。
■植物の感じからすると、総量よりも、
ミスト系の特濃セシウム煤塵ミストが
ベッタリ引っ付いたイメージがあり
「一撃必殺型、湿式被曝」が怪しいなと思います。
■この会社にとってみれば一応被害者で、
原材料灰はセシウムにやられるのは
さすがに想像していなかったはずで
東電がそれこそ賠償しろよの世界なのですが・・・
■今エントリはちょっと分かりにくいと思いますが
技術的な話を織り交ぜるとそんな感じじゃないのかな
と言う話で思ってもらえたらいいと思います。
************************
と言うわけで、
被爆と言うよりは公害の疑いが強いです。
放射性公害とでも
言えばいいんでしょうか^^;
ゴミ処理場における、
バグフィルター(煤塵除去)
湿式、洗煙設備(スクラバ)
窒素酸化物除去(NOx)除去
はそれぞれ意味があり、これらが欠ける事は
濃度はどうあれ、汚染が飛び散ることを意味します。
だからゴミ処理は
適正な処理場で行って欲しいのですが
数字を相対的に見れない人が多いので
8000ベクレル少量と、100ベクレル80倍の区別がつかない
鳥頭がどうも多いようです。
(マスコミが更にそれを誤解させる為に活動してる)。
■今回の北九州の例を見ると、埃やチリ、煤塵などが
セシウムを吸い取ると、毒団子=ハイパーセシウム弾頭となって
襲い掛かるという一つの仮説が成り立ちます。
それはもちろん量も大切なのですが、
基本、そういったものは喉に張り付きますので
免疫系の刺激がないわけがない、と思います。
都市部で今起きている害もその一巻でしょう。
*********************
■人の悪い自分は九州に逃げても大差ないのかと、
ちょっと意地悪に思いましたけど・・・
■今の青息吐息の産業界に
これ以上の環境設備を押し付けるのも酷な話ですし
あまり騒ぎ立てれば
ゴネ屋軍団たちが、
賠償欲しいに・・・だ、
工場は日本に一切要らない。
企業は海外に出て
失業率30%の破綻国家を作って革命だ!!
場合によっては韓国様中国様に国を差し出そう!
国民総強制農民化で強制労働だ!
って大喜びしてしまうので、悩ましいことです。
■そんなこんなで
そんなこんなの話でした・・・
リサイクル会社さんの名誉挽回になったのかは
ちょっと分かりません^^;。