
土日に、たか@さん。にお借りしている「黄姫」のシート交換・ハーネス取付、フロントブレーキパッド交換の作業をしてから、クルマを動かしていなかったので、念のために、昨夜の帰宅後、黄姫を近所の「裏山」でドライブしてみた。
重心とトレッドの関係の重要性についての認識はあったが・・・
ワイドボディ、ワイドトレッドって、こんなに違うんだ!と衝撃を受けた。
サス・セッティングの巧みさもあって、私のビートよりも遥かに低重心感がアリ、路面に吸い付くように走る、曲がるのだな・・・。
エンジンも元気で、速さと怖さとシャシーの安心感と・・・矛盾が同居しながらも、目鱗、かなり感銘を受けた。
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2月のUK出張時に、先日ブログアップした
ブログエントリ: 「
【書籍】RACE TECH, MARCH 2017 No.196」
と合わせて、ロンドン・ヒースロー空港で購入したレース業界の技術専門誌、
Racecar engineering June 2017, Vol27 No3
もご紹介する。
昨年(2016年)の5~6月のUK出張で購入した、
ブログエントリ: 「
【書籍】Racecar engineering June 2016, Vol26 No6」
の最新号。
月刊誌だと思っていたのだが、昨年6月の号が「Vol26 No6」で今号が「Vol27 No3」ってことは、どういうペースでリリースされているのかイマイチ、良くわからない。
「Vol26」「Vol27」が年次で、「No」が月次だと考えると、一応辻褄は合うか・・・。
この雑誌は、昨秋に、「
洋雑誌のマガジンワールド」に一年分の定期購読を申し込んだのだが、なかなか届かないので、問い合わせたところ
"イギリスの出版元直送の初号開始は商品説明欄にも記載がございますが、発注後数か月先の号からとなります
■----------------------------------------------------------■
【ご購読期間】
雑誌名 Racecar Engineering (UK)/レースカーエンジニアリング (イギリス自動車雑誌 定期購読 1280円x12冊 )/新規
2017年4月号 ~2018年3月号
初号は3月中旬発売で4月中にお届けされる予定です。
■---------------------------------------------------------■
"
とメール返信を頂いた。
確かに、商品説明欄に記載がある。
(なのでUKで買ってきた)
■Racecar engineering June 2017, Vol27 No3
●目次ページ
↑目次のページからしてコレだよ。カッコ良すぎない??
WECのアウディのLMP1マシンのPU部。(アウディ、WEC撤退発表したよね・・・)
120度 V6エンジンのVバンク内に配置されたギャレットのターボチャージャーがイカツイ!

↑Racecar engineering のWEBサイトに、このエンジン単体の写真もある。
ツインスクロールなのか、ただのツインエントリーなのかは、調べたケド、ソースがなかった。
HTT(Honeywell Turbo Technology) の 2016年ル・マンについてのニュースリリースを読むと、
Variable geometry turbochargers (VNT)
だそうだ。
レーシングエンジンでVGターボが成り立つのはAudi R18がディーゼルエンジン(=排気温度がガソリンエンジンより低い)だから成り立つのかな?
●IMSA DPI - MAZDA RT24-P
今号は、表紙に
「American dream」っていう、ちょっと気恥ずかしいキャッチコピーを打ち出しているように、かなりアメリカのレースシーンに重点を置いた特集号。
巻頭特集は
マツダ RT24-P。
「DPI」 って、私は「解像度?」と思ってしまうのだが、
「Daytona Prototype International」 の略称だそうだ。
DPIは、現在、シャシーはLMP2規格に合わせたものとしているそうな。
スペック欄に、
"Wheels: Motegi Technomesh / Forged alminium"
と書かれているので、
「もてぎテクノメッシュ・・・とは?」と思い、ググってみると、Google先生が紹介してきたのは、下記ページ。
「テクノメッシュ」
実際は
MOTEGI WHEELS というメーカ 製のホイールなのかな?
「もてぎ」なんて名前だケド、どうも栃木県ではなくアメリカにあるようだ。
↑このテの写真を「ドン!」と使うのは、auto sportなんかもやってくれるが、良いもんだ。
エンジンは
Mazda MZ-2.0T
1988cc
ボア×ストローク: 90×78
馬力: 600bhp
最高回転数 8500rpm
ターボチャージャー: ギャレット
などと書かれている・・・・・
・・・・が、記事のページとページの間に、
↑
AER(Advanced Engine Reserch)社の広告が1ページ挿入されており、マツダのレースエンジンはAERが企画・設計・製造・テスト・開発・・・をしたような紹介がなされている。
で、この広告ページをめくると、MAZDA RT24-P の記事の続きに、
"2-litre turbo developed by AER (Mazda)" と文中にチラリと触れられており、広告を裏付けている。
IMSA DPIでは、WECでスタンダードとされているコスワースの電装系を採用しているチームがほとんどだが、
マツダは Life Racing のソフトウェアと、MoTeCのハードウェアを組み合わせて使用・・・という独自路線を・・・、と紹介されている。
↑で、その
Life Racing。 先日紹介した、「
RACE TECH, MARCH 2017 No.196」誌にも広告が載っていたが、本誌にも、ドーンと広告が。
最近、力を入れているメーカなのかな?
日本のフルコンにこういう雰囲気の筐体って見かけないケド、コスワースもマクラーレンもLifeも、UKのECU屋さんは、こういう見た目の筐体が多いなあ・・・。
●IMSA DPI - AERODYNAMICS
IMSA DPIが、LMP2と同じ?近い?マシン・レギュレーションに設定されたものの、WECは4月開幕で、IMSAは1月開幕のため、実質的に、IMSAの開幕戦が、新LMP2レギュレーションに基づく、各チームの空力デザインのお披露目の場となったそうな。
で、刷新されたレギュレーションで、定石がナイため、各チーム、それぞれの空力アプローチを採っているが、同じコンストラクターでも、IMSA DPIとLMP2ではそれぞれアプローチが違う・・・・的な紹介記事(・・・だと思う、たぶん。。。。)。
↑レベリオン・オレカ・LMP2
↑(上から)ダラーラ・キャデラック / ダラーラ・P2 / リジェ・ニッサン / WEC仕様のリジェ
↑(上から)マツダ DPi(カッコイイ) / ライリー・マルチマチック・チーム
●GTE - PORSCHE 911 RSR
↑
「RRをやめて、ミッドシップになったケド、怒った目で見ないで!」という記事。
ポルシェ 911 RSR LM-GTE。
●TECHNOLOGY - AEROBYTES
BMW 1シリーズの、耐久レース車両の、風洞を使ったテスト。
空力の記事って、CFDのスクリーンショットを貼り付けて、「なんとなく」紹介しているモノが多いのだが、
この記事では、元のレース車両に対して、あれこれ空力処理を加えた場合の、
・ CD
・ -CL
・ -CLf
・ -CLr
・ %front
・ -L/D (エル・バイ・ディー、空力効率、揚抗比)
をそれぞれ定量的なデータとして掲載している。
これは珍しい。
例えば、フロント・スポイラーの側板は小さい/大きい、どちらが良いの?・・・とか。(=L/Dは側板が小さい方がベター)
例えば、ヘッドライトの周囲の隙間をテープで塞ぐとどうなるの?・・・とか。(=L/Dが改善)
例えば、フロントのベロを長くするとどうなるの?・・・とか。(=過激にL/Dが改善)
・・・・この記事、ステキだ。
日本のチューニング誌や、パーツメーカーとかも、ここまで、きちんと定量化してくれたらイイのに・・・。
とりあえず、隙間を塞いだり、ベロを長くするのがいかに効果的か・・・がわかったので、私のビートも「エンジンが直って、E07A改でサーキットのデータをある程度採ってから」、空力的アプローチを真似てみたい。
===
・・・・「Racecar engineering」誌、相変わらず、安定の面白さ。
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Posted at
2017/04/11 21:31:16