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ちょこば(旧chocovanilla)のブログ一覧

2011年05月13日 イイね!

今度はGEの特許とスプレーノズルについて

■今回臨時冷却の重要な任務を負ったスプレーノズル。

GEの特許を通じて、その機能を明らかにします。

■引用部1
0001】
本発明は、総括的には原子炉に関し、より具体的には、修理の際に炉心スプレー管路組立体をそのような原子炉内部に結合するための組立体及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
沸騰水型原子炉(BWR)の原子炉圧力容器(RPV)は一般的に、ほぼ円筒形状を有し、その両端部において、例えば底部ヘッド及び取外し可能な上部ヘッドによって閉じられる。炉心シュラウド又はシュラウドは一般的に、炉心を囲み、シュラウド支持構造体によって支持される
【0003】
沸騰水型原子炉は、多数の配管系を有し、そのような配管系は、例えばRPV全体にわたって水を移送するために使用することができる。例えば、炉心スプレー配管を使用して、RPV外部からRPV内部の炉心スパージャに水を送給して炉心を冷却することができる。炉心スプレー配管は、RPVノズル安全端部内に摺動嵌合することができるサーマルスリーブに連結することができる
【0004】
応力腐食割れ(SCC)は、高温水に曝される構造部材、配管、締結具及び溶接部のような原子炉構成部品内に発生する公知の現象である。原子炉構成部品は、様々な応力を受ける可能性がある。これらの応力は、例えば熱膨張の差、原子炉冷却水の閉じ込めに必要な作動圧力、並びに溶接、低温加工及びその他の不均一な金属処理による残留応力のようなその他の応力源に関連することになる。さらに、水の化学的性質、溶接、熱処理及び放射線が、構成部品内の金属のSCCに対する感受性に影響を与える可能性がある
【0005】
サーマルスリーブ及び炉心スプレー管路のような原子炉内部配管は、SCCに起因する故障の結果として時々交換を必要とすることになる。炉心スプレー配管を交換することは一般的に、RPVノズル安全端部から炉心サーマルスリーブを取外すことを含むことになる。安全端部が交換を必要とする場合には、原子炉は保守のために停止され、安全端部の高さ以下の高さまで水抜きされなければならない。次に、安全端部を取外して、交換用安全端部がRPVノズルに溶接される。その後、交換用炉心スプレー管路(原子炉外部の)を、その交換用安全端部に溶接することができる。安全端部を交換することは一般的に、そのような交換が通常数日から一週間又はそれ以上の長期にわたる原子炉停止を必要とするので、時間がかかりかつ費用がかかる
【特許文献1】特開2002-311181号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
原子炉圧力容器安全端部を取外さずに炉心スプレー管路を交換するのを可能にする組立体を提供することは、望ましいと言える。簡単に取外されかつ溶接を必要とせずに取付けられるような組立体を提供することもまた、望ましいと言える。

■大事な事
■炉心はシュラウドに囲まれているので、うまく水を飛ばさないと冷却効率が悪い。
(炉心に水が不足しているならなおさら)
■「炉心スパージャ」に水を走給して冷却できるが
そんな機能が残っているわけもない。
■溶接、高温、放射能による応力腐食割れにさらされるスプレーは消耗品である。
■平常時でも交換は大変
■3号機では不調をきたしたかも・・・

【一言】
→3号機の不調は、再臨界(熱量問題)ではなく
スプレーという冷却手段の問題の可能性があるので、
もしそうだとすると何気に深刻である。

福島第1原発:3号機注水配管を「給水系」に変更(毎日jp)

***********************************
【おまけ】弘(2型)さんありがとうございます。
教えて頂いた図面を使います。


同じくコメントを引用します。
原子炉本体の説明図
http://www.rist.or.jp/atomica/data/pict/02/02030301/03.gif
これをみると、ノズルは幾つかありますが、震災後からしばらくは
炉心スプレーノズルから注水していたと思われます。
(5月に入ってから本来の給水ノズルに変更してますね。)

Posted at 2011/05/13 20:31:12 | コメント(1) | トラックバック(1) | 注水機構を調べよう | 日記
2011年05月13日 イイね!

中部電力の取組と現状の問題点【配管汚染と腐食】

中部電力は日立と組んで、原発の改善と特許取得に取り組んでいました。

■これらを読むと背景に非常に重要な表記が出てきます。
中部電力の労働者への配慮が伺えます。

■幾つかの行動も分かります。

■例えば・・・窒素パージは爆発防止+腐食防止のため とか
海水循環は、配管のコンタミ付着と汚染を促進してしまう とか


■重要部分を引用し、紹介するエントリーです。
本発明は、沸騰水型原子力発電プラント(BWR)において余熱除去系統(残留熱除去系統)の線量率上昇の抑制に好適な余熱除去系統配管の保管方法に係り、BWR運転中で余熱除去系統停止中に配管表面での鉄腐食生成物の発生を抑制することにより、BWR停止中で余熱除去系統運転時の余熱除去系統配管への炉水中に含まれる放射性核種の付着を抑制する手段に関する。
【背景技術】
【0002】
BWRでは、燃料で発生した熱を原子炉圧力容器内の冷却水に効率的に移して蒸気にするために、再循環ポンプやインターナルポンプを用いて、冷却水を強制循環させる。原子炉内で発生した蒸気は、炉心上部に設けられたセパレータおよびドライヤで湿分を除去した後、タービンに送られる。一部の蒸気は、タービン抽気として取り出され、高圧ヒータおよび低圧ヒータの熱源として利用され、他の大部分の蒸気は、発電に利用された後、復水器で凝縮されて水に戻る。
【0003】
復水は、復水器内でほぼ完全に脱気され、炉心での水の放射線分解により発生した酸素および水素もほぼ完全に除去される。復水は、給水として原子炉に再供給される。
【0004】
その際、原子炉での放射性腐食生成物の発生を抑制するために、復水中の主として金属不純物を除去する目的で、復水全量を脱塩処理装置などのイオン交換樹脂濾過装置で濾過し、次に、多段の低圧ヒータおよび高圧ヒータで200℃近くまで加熱する。
【0005】
一方、腐食生成物は、圧力容器内や再循環系などの接水部からも発生し、炉内を循環する放射性腐食生成物の源となるので、これらの主要な一次系構造材には、原則として、腐食の少ないステンレス鋼,ステライト鋼などの不銹鋼が使用されている。
【0006】
低合金鋼製の原子炉圧力容器には、ステンレス鋼の内面肉盛りがなされ、低合金鋼が直接炉水と接触することを防いでいる。このような材料上の配慮に加えて、炉水の一部を炉水浄化装置により浄化し、炉水中に僅かに生成する金属不純物を積極的に除去している。
【0007】
しかし、このような材料および水質管理による腐食抑制対策にもかかわらず、炉水中に極僅かな金属不純物が存在することは避けられず、一部の金属不純物は、金属酸化物として燃料棒の沸騰表面に付着する。【0008】
燃料棒表面に付着した金属元素は、燃料から放射される中性子の照射を受けて原子核反応を起こし、コバルト60,コバルト58,クロム51,マンガン54などの放射性核種を生成する。これらの放射性核種は、大部分が酸化物の形態で、燃料棒表面に付着したままである

■大事な事1
※炉心では、酸素と水素の発生(放射線分解)は、
燃料棒が溶けなくても生じている。

※高温下での酸化物は放射性核種とな利配管に付着しやすい
※圧力容器は肉盛に過ぎない、SUS層が腐食すると、合金層は急速に腐食すると思われる。
※その為に、十二分に不純物を取り込んでいるが、それでもスケールは取りきれない。

→圧力容器は、損傷箇所を中心に腐食が進んでいる。
→配管についた核種は、汚染を引き起こす主な要因だ。
*************************
■引用部2
0010】
除去できなかった放射性物質は、炉水とともに再循環系などを循環している間に、構造材接水部表面に蓄積していく。その結果、構造材表面から放射線が放射され、定期点検作業時の従事者に放射線被曝が生じる。作業被曝の線量は、各人ごとに規定値を超えないように管理されている。
【0011】
近年この規定値が引き下げられ、経済的に可能な限り各人の被曝線量を低くする必要が生じてきている。そこで配管への放射性核種付着を低減する種々の方法や、配管への放射性核種付着の駆動力となる炉水放射性核種濃度を低減する種々の方法が検討されている。

【0014】
しかし、これらの技術では、原子炉停止操作中に炉水が通水される余熱除去系統については、考慮されておらず、炉水中の放射性核種の付着抑制対策は、余熱除去系統には、及んでいなかった
【0015】
したがって、原子炉停止時の余熱除去系統運用によって、余熱除去系統が放射性核種を含む炉水に接触することで放射性核種の余熱除去系統への付着が起こり、定期点検作業時の被曝源となる。
【0016】
特に、再循環系のない改良型沸騰水型軽水炉では、定期点検作業時の被曝に与える寄与が大きくなる。また、余熱除去系統は、炭素鋼配管で構成されているので、除染によって過去に付着した放射性核種を含む酸化物を除去しても、原子炉運転中の余熱除去系統の保管時に配管表面に生成する腐食生成物が、余熱除去系統運用時の炉水中放射性核種の再付着を促進させてしまい、除染の効果を維持できない。

■大事な事2
→配管の内側には放射性元素がびっしり。作業員を痛めつける。
→余熱除去系統はただでさえ条件が悪い。

*****************************
■引用部3
【発明が解決しようとする課題】
【0020】
本発明の目的は、余熱除去系統を構成する炭素鋼配管の原子炉通常運転時保管中における腐食生成物の生成量を抑制できる水質の水を余熱除去系統に導入できる手段を備えた沸騰水型原子力発電プラントを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0021】
本発明は、上記目的を達成するために、
a.溶存酸素濃度,導電率を低くした水を準備する
b.既にBWRの他の系統で使用している溶存酸素濃度,導電率の低い水を流用する
c.サプレッションプールの水を浄化したものを使用する
など、炭素鋼の腐食を抑制できる水質の水を原子炉運転中に余熱除去系統に導入するために、その水質の水を貯めておくタンク,バルブ,ポンプからなる系統を余熱除去系統に接続する。
【0022】
すなわち、本発明は、上記目的を達成するために、保管水の脱酸素処理装置,保管水の脱塩処理装置,保管水を配水するバルブ,ポンプを備え、原子炉運転中に余熱除去系統を満水保管する際に、脱酸素処理および脱塩処理の少なくとも一方の処理を施した水を余熱除去系統に保管水として導入する沸騰水型原子力発電プラントを提案する。
【0023】
本発明は、また、循環水の脱酸素処理装置,循環水の脱塩処理装置,循環水を配水するバルブを備え、原子炉運転中に余熱除去系統のサーベイランス運転をする時に、循環水として脱酸素処理および脱塩処理の少なくとも一方を施した水を余熱除去系統に導入する沸騰水型原子力発電プラントを提案する。
【0024】
本発明は、さらに、サプレッションプール水を窒素または不活性気体でバブリングする脱酸素処理装置を備えた沸騰水型原子力発電プラントを提案する。
【0025】
本発明は、上記目的を達成するために、サプレッションプール水を脱塩処理する脱塩処理装置を備えた沸騰水型原子力発電プラントを提案する。

大事な事
■余熱除去系統は脱塩がなされておらず、汚染、腐食が正常時でも進んでいる
■溶存酸素、導電率、塩化物イオンは腐食、付着の大敵(今回やむを得ず海水使用)

************************************
■引用部4
0031】
150℃以下の温度では、気化熱による冷却効率が低下するので、炉水再循環系から分岐する余熱除去系統によって炉水を冷却する。冷却された炉水は、原子炉再循環系を経由するかまたは直接原子炉に戻る。100℃以下の温度では、気化熱による冷却ができなくなるので、余熱除去系統での冷却が主体となる
【0032】
余熱除去系統は、予備系統を持つ必要から、2系統以上を有する。したがって、プラントの停止操作は、停止ごとに交互に運転される。さらに、余熱除去系統熱交換器に通水する流量とこの熱交換器のバイパスライン流量とを制御し、原子炉水を冷却する速度を調整する。再循環系配管および炉水浄化系配管では、腐食による酸化皮膜の成長に伴って原子炉水中の放射性イオンが酸化皮膜中に取り込まれ、放射性核種の蓄積が生じる。
大事な事
■余熱除去系統が復活しないとどうしようもない。
問題はどうやって復活させるのかまるでメドが立たないことだ。
******************************
■引用部5
【0045】
どちらも低い方が腐食速度は、小さくなっていることが分かる。したがって、余熱除去系統配管表面で生じる水酸化鉄の発生を抑制するには、溶存酸素濃度,導電率の低い水で余熱除去系統を保管するという方法が考えられる。
■大事な事
■純水に切り替えはしたが、腐食に悪い条件が続くので、長期的には腐食によるスケールや、水漏れ等が頻発する恐れがある。

**********************************
2011年05月13日 イイね!

武田教授が何やら感づいた!!

■タケダネットこと、武田教授のブログ
こちらのページ(科学者の日記5月13日)では、武田教授のニュアンスに変化が生じました。

■嫌な感じです。

■何が嫌な感じなのか?
感じ的にガンダーソン教授のビデオを見たっぽい。
以下引用:一説には、爆発後の爆風の速さが音速を超えていたことから、核爆発ではないかとみられています。
↑ほら

前は、もう東京は安心とか言っていたのに、ニュアンスが変わっている・・・

■引用していきます
・核爆発と水素爆発は、爆発の種類としては決定的に違いますが、原発があのように破壊された状態では、結果的に水素爆発も核爆発もそれほど大きく違うわけではありません。
つまり、原発というものを技術的に見たときには、この2種類の爆発の違いは大きいのですが、放射性物質で被爆する私たちから見ると(たとえば赤ちゃんをどこまで逃がすかというようなことでは)、あまり強い関係はないのです。
※「違わない」なら「水素爆発でも核爆発と同じくらい危険」と言い切ってしまっているような気がする。

・3号機は温度上がって普通では危険な状態です。
しかし、これも3月の中旬に大爆発を起こしていますので、最大で同じ規模と考えられます. それは、3月の中旬に起きた爆発が水素爆発であるか核爆発であるかは明確でないこととも関係があります。
※あれ、切れ味悪い。もう爆発しないって言っていたのに。

・また、神奈川県の茶葉がセシウムで汚染されていたように、汚染は少しずつ外に広がっています
・原発の情報に気を取られると、日本がすっかり汚染列島になってしまうのが危険です.
※あれ、福島を綺麗にばっかりだったのに。

※はニュアンスの違いを明らかにすべくわざとイヤミに言っています。

■こんなに切れ味の悪い(笑)武田教授は初めてです。
言い方は悪いですが「言い訳っぽい」言い回しがあります。
多分・・・自分は昨日気付いた危険、ウラン238←【劣化ウラン爆弾】ダーティーボム【水素爆発は嘘じゃない?】

そして猛走峠さんの心配・・・
1ミリシーベルトでも危ない!? こんな表!!! もう何の役にも立たねーんじゃねーかよ!!
3号機の燃料棒粉砕、蒸発、粉塵、これに気づいてしまったのかといやな気分になっています。

■いや、放射線なければ安全、位の切れ味で十分なんですけれどね。
■とにかく「シーベルト」に支配された人は、私ももちろん、武田教授ですら見逃しました。
ウラン本体の恐怖を・・・
気付けたのは猛走峠さん他ごく一部の人

■放射能が低いから、水素爆発の一種だろうで済ませてしまったんですよね。
「燃料棒もばらけたけど、あれは固体でしょ?」って

■デモね、ガンダーソン博士は言いました。
「アメリカに揮発したウランとプルトニウムが来ているよ」・・・
「あれプールで核爆発しちゃったよ」
「燃料棒飛び散って、音速の衝撃波と閃光出てるよ」


■しつこいですがもう一度埋め込みます。
そして、枝野さんのこの装備
放射線ではなく呼吸器系の完全装備。


■関東の方、まずは家の周りを水掃除で除染しましょう。
土は薄く漉き取って、袋に入れて捨ててしまいましょう。
関東の土は放射性廃棄物とは言わせないよ。
捨てた物勝ちです。

***********************************
【おまけ】
ウラン238の恐怖に気付くきっかけは、
1)ガンダーソン博士の動画と
2)猛走峠さんから頂いたコメント、ブログエントリー
3)他の方のこのコメント。

でも3)については
読んだ時は気にしすぎというか、アホじゃないかと思いました。
放射能でのどが痛いなんて気にし過ぎだって。
いや本当に申し訳ないんですけど。

引用させて頂きます。
>昨日から口や鼻周辺がピリピリと敏感になり、首のリンパ腺が張り、下腹部の張り等で辛い日々を送っています。今日は口の中迄ピリピリと敏感に痛み、目も充血し夕方帰る早々入浴するもやっぱりスッキリせず辛いです。(中略)目に見えない敵に対して濡れマスクや頻繁な洗顔等は、無頓着な方々には異様な行動の様です。有機栽培の野菜等こだわって暮らす私たち家族には、何故か感じます。(引用終)

ところが、5月連休で久々に帰ると、3日後のどが・・・痛い?
もちろん、有機野菜にこだわる人間ではないです。
呼吸器系がどうもおかしい。舌に口内炎出現。
初めて、何か異常を感じている人がいたなと思いました。
のどは異常はないですが、余り強くないので、某工場見学の際場内の亜硫酸ガスで
せきが止まらなくなったことがあります。病気じゃなくて、そんな感じの痛み。
4月の短期滞在では感じなかったんですよね。

何ができるわけではないので、ちょっとしたお掃除除染に努めたいと思います。
それぐらいなら騒ぎすぎとは言われないでしょう。
Posted at 2011/05/13 19:31:47 | コメント(2) | トラックバック(1) | ウラン238飛散問題 | 日記
2011年05月13日 イイね!

事故発生当初の話【原発こそエコ電源を確保せよ】

■コメントありがとうございます。
ちょっと面白いページがありましたので、ご紹介します。

日経ビジネスの「見逃されている原発事故の本質」です。
ここでは、原発発生直後の情況分析が行われています。

■こればかりは、プラントに精通している人間の協力がなければ到底出来ないこと。
まずはちょっとグラフを拝借しましょう。

「3月15日と4月12日の首相官邸の資料および4月4日の原子力安全・保安院の公表データに基づいて、原子炉の水位と格納容器内の圧力の経時変化を求め直したのが、図2」

とありますから、基本的には私が用いているデータと同質の物でグラフ化されているものです。

■1,2,3号機が、同時に制御不能にならなかったのはいいことでした。
限られた人員での対応は本当に大変だった事でしょう。
確か、最初に吉田所長は、残るも、逃げるも許したはずです。
そうして逃げたい人を逃がしてあげたと言う話が当初流れていました。(事実確認未)
逆に言えば、士気は高いが人は不足していたはずです。
その前に同じく冷却系のフロー図を借用しましょう


■この図の隔離時復水器(IC)と言われる物が「最後の砦」だそうです。

表現を借りましょう。
【引用】
だが、万が一停電してCSポンプもHPCIポンプも止まってしまい、ECCSが働かなかったらどうするのか。1号機の場合、その「最後の砦」が「隔離時復水器」(IC、Isolation Condenser)だ。このICは、電力を必要としないパッシブな自然冷却システムであって、無電源で8時間作動するように設計されている。
 2、3号機では、この隔離時復水器(IC)の進化した「原子炉隔離時冷却系」(RCIC、Reactor Core Isolation Cooling System)と呼ばれるシステムが「最後の砦」として設置されている。これは、すべての電源が喪失した後も、炉心の発熱による蒸気で回る専用タービンによって一定時間、ポンプを駆動するシステムであってICよりも長時間作動する。
【引用終】
個人的意見
※多分「外部電源」を必要としないシステムなのだと思います。
全くの無動力ではなくて、バッテリー電力による制御は必要だと思います。

■要するにパッシブ(受動的)な最終冷却システムが作動していて
1号機は、初回版のため予定通り早め(8時間)に終了した
2号機は、特別よく作動したが、14日に力尽きた
3号機は、32時間で停止した。

■それぞれ引用しよう。以下は引用部
★0時00分から0時30分のあいだに隔離時復水器(IC)が作動を終えたと考えられる。1号機の隔離時復水器(IC)は、16時36分から翌日の0時00分-0時30分の間まで約8時間、ほぼ設計通り作動して炉心を冷やし続けたということだ
★3号機の原子炉隔離時冷却系(RCIC)は12日の23時から24時の間に停止したと考えられる。従って、この3号機の「最後の砦」は、約32時間動作して炉心を冷やし続けたということになる(図2(c)の青い時間領域)。
★2号機については、図2(b)に示すように水位データと圧力データが明瞭なので、原子炉内で何が起きたかは容易に推測できる。2号機の原子炉隔離時冷却系(RCIC)が停止したのは、原子炉の水位が下がり始める直前の14日8時ころ。2号機の「最後の砦」は、11日16時36分に作動を開始して約63時間動いたことになる(図2(b)の青い時間領域)。そして海水注入を始めたのが、14日16時34分。2号機が「制御不能」の事態に陥って約8時間半後のことだった。

■記事は後追いなので、この猶予期間の間に水や、海水を毎時25トン入れれば大丈夫だったはずだと結論付けている。

■しかし、実際はそんな単純な物ではない。
これは、原子力発電に突きつけられた、
物凄く大きな課題なのだ。
そして大きな光明でもある。


■「全電源喪失」してしまうと、最後の砦は余熱による蒸気を循環させると言う、
もう一つの「予備ラジエータ」を動かす。と言う事になる。
そしてそれは蒸気圧で行われる。

■つまり動いているうちは冷やしてはいけないのだ。
冷やすと蒸気の力が弱って、
止まる可能性が出るからだ。
逆に言えば、「独立電力系」を持つICやRCICがあり、
それが何らかの弱い電力で、
パッシブであろうと制御ができたならば、
時間稼ぎがより可能で
後は、そういった場合の電源回復の為の
外部電源のつなぎこみの訓練をしていれば、
今後は防げるはずだ


■ならば、原発にエコを組み込めばいい風力、太陽光、波力、
地震の時にどれかが生き残れば機能するよう考えればいい。
発電所の中にバックアップすると共に
発電所の近隣にエコ発電所を設ければいいはずだ。
または原子力発電所を高台に設け、
海岸ダムとして深夜電力で揚水発電をしてもいい


■既存の原発についても、ちょっとオーバースペックの
揚水発電所を作ればいい。
もちろん、ポンプを使えば、揚水発電の水も二次冷却水に使えるようにして。
山側にも真水の揚水発電所を作る。
これによって非常用の冷却水の保持も可能になるだろう。

■要するに
今回の地震も激しく揺れたが、津波が起きた地震だから、海岸部では震度7クラスではなかった。
激しい揺れ(震度7クラス)→津波は小さくなる
津波→震度は小さくなる
確かに今回も、激しい揺れと津波はあったわけだが、
太陽と、風力と、波力及び揚水、これらをハイブリッドさせれば、何処かで電力は供給できる。


■配管の破断等を考えると耐震技術の向上はこれ以上は難しい。
しかし、原発をゴミにしてしまえば、CO2で身動きが取れない日本は
終了してしまう。少なくともちょっとの工夫で、
今回の事故は避けえたと言う事は、悔しいが大きな前進だ

■「原発とエコを共生させる」ことで
安全を高める事は出来ないだろうか・
時間はかかるが、今なら日本人は節電にも従うし
これをチャンスとしてもいいと思う。
浜岡なんて砂丘だらけだし、太陽光と風力に向いているはずだ。

■今回の件は、黙っていても誰かが誰かを血祭りに上げるだろう。
今敗戦処理の中で、その下準備が進んでいる。

■でも大事なのは、将来に向かうこと、
もちろん周囲の除染をしながら、一方で未来志向であることが大事だと思います。

■目の前の対策もしていかなくてはいけませんけどね。
少なくとも口をあけて政府を頼ってたら、
確実じゃあないけれど・・・死ぬよ。と心配になる次第です。


Posted at 2011/05/13 17:37:24 | コメント(2) | トラックバック(1) | 事故発生当初 | 日記
2011年05月13日 イイね!

注水の仕組み、(原子炉注水)

■前進しました。コメントを頂いたので。
ハンドルネーム出していいのかな?
ともかくもコメントにすごく重要な図のアドレスを載せて頂きました。
検証ができます^^ありがとうございます。

コメントの本文を抜粋させて頂きます。
【引用】
■原子炉の注水位置はどこなのか?と
参考になると思われるソースを。
原子炉本体の説明図
http://www.rist.or.jp/atomica/data/pict/02/02030301/03.gif
これをみると、ノズルは幾つかありますが、震災後からしばらくは
炉心スプレーノズルから注水していたと思われます。
(5月に入ってから本来の給水ノズルに変更してますね。)
こちらに緊急炉心冷却システム(ECCS)のテストの写真がありますが・・・・
http://www.hitachi-hgne.co.jp/nuclear/product/manufacture/2009304_17332.html
通常だととんでもない量の水を押し込むところ、消火ポンプで注水してたんですから、冷やしきれないのも当たり前って言えば当たり前。
高圧状況下での注水ですから水が霧状になっていたか、チョロチョロと壁面を流れるだけだったかは分かりません。
いずれにせよ、燃料棒の位置より上から注水してたのは間違いなさそうですね。
【引用終】

ありがとうございます。
先のエントリーもおいおい変更しますが
とりあえず図面を並べておきます。
******************************
その前に前エントリの答え合わせ

【現状】配管位置
一番上が蒸気=当たり
2番目は蒸気?注水?=給水ノズル、外れ
3番目=(真ん中の少し下がった物)=ノーマーク=スプレーノズル
4番目=低圧注水ノズル(重要そうじゃないのでノーマーク)
5番目=再循環注水(当たり)
6番目=再循環排水(当たり)

【前エントリの心配】
シュラウド(覆い)に邪魔される?
スプレーノズルなら大丈夫だと思う。(消化系のスプレーだから)
普通の給水だと偏るんじゃないのかな・・・?(ただの配管だから)

【今後検証】
もしかして・・・再臨界さえ控えめなら
底に溶けた燃料が固まっている方が、水蒸気で安全に冷却できるかもしれない。
(なんてこったい)

*****************************
■で教えて頂いた容器図がこれ


■もうひとつがこれ


****************************
以下は比較のために

■ひとつ前のエントリーでも出した図面がこれ
一番上が蒸気
2番目が低圧給水(今は多分これ)
3番目がスプレーノズル(~5月)



■同じく沸騰水型の構造モデル


********************
おまけ
3号機注水5/7変更。(毎日JP)
5号機は給水トラブルの影響で、報告書で大まかに分かります
http://www.nisa.meti.go.jp/genshiryoku/files/101222_1F5.pdf
Posted at 2011/05/13 14:00:29 | コメント(1) | トラックバック(0) | 注水機構を調べよう | 日記

プロフィール

「サイトカインによる死者続出とか結構共通点があるんだよね。GIGAZINE人類史上最悪の伝染病「1918年インフルエンザ」に関する10の誤解
https://gigazine.net/news/20200330-10-misconceptions-about-1918-flu/
何シテル?   04/01 12:44
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